はい、ありがとうございます。それではですね、しおちゃんにね、ちょっとお尋ねしたいなと思うんですけれども、例えば日本とオランダであるデザインプロダクトを作る時のその作り方の違いであったり、もしくはオランダや日本で好まれるデザイン
あるいは比較的オランダでも日本でもこういうものは好まれてるよね。あるいはオランダはこうだけど日本で好まれるデザインはこうだよねっていう違いなんかがあればそのようなお話をお聞きしたいなと思っています。
わかります?なんかごめんね、すごい抽象的ですけど。
なんかデザインで、プロセスで言えばやっぱりオランダのデザイナーの方がもう少し大まかというか、日本だとちょっと職人気質なデザイナーが多いというか、なんかもう最後まで完璧主義に全部、なんていうんですかね、パーフェクトにしてしまうっていうのがあるけれども、
オランダの場合はやはりなんか、パーフェクトって言うよりもパーフェクトがないっていうのがパーフェクトで終わりみたいな形で、だからデザインも日本人から見るとこれで終わって、これでプロダクトなの?みたいなのが結構あったりとかする。
ダッチデザインウィークとか見るとやっぱりそういった形で最終の商品となったりとか、最終のプロダクトやプロトタイプになっているとかも結構多いので、そこら辺がやっぱり一番違うのかなと思いますね。
なるほど。
そういった商品の最終形になる背景にはやっぱりこちらの美大とかデザイン大学で勉強する内容がやっぱり、パリキュラムとかが多分日本の美大と違うから、それもかなり大きな要因だと思います。
なるほどですね。あとさっきあの何でしたっけ、花子さんもちらっとおっしゃってましたけど、オランダのデザインと日本のデザインの違いは、そのオランダのデザインの方が比較的コンセプチャルであるっていうことをおっしゃってましたよね。そういう傾向ってやっぱりあるんですかね?
え、私ですか?
どちらでもいい。
すみません、すみませんでした。止まってしまって。
いいです、全然いいですよ。
ひよちゃんでもいいし。
じゃあ私が最近卒業したので、最近でもないですけど。
そうですね、オランダはやっぱり例えば学部生だと、そこで技術を学ぶと言うよりは、やっぱりなんでそういう風になったのかとか、なんでそれが自分が興味があってそれを作るのか。
デザインだけじゃなくて、アートの方もやっぱり何て言うんだろう、自己啓蒙じゃないですか、自分は何なのかみたいな、自分は何が好きでなんでこういうことをやっているのかみたいな、結構哲学的にあるかもしれないと、結構そういったところから、そこから自分の興味とか、苛立ちとか、踏み落ちないところとか、問題だと思うところとか、そういったところからデザインを作っていく。
それに合わせてコンセプトを作って、もう少し技術、それを作るための技術はもちろん教えてくれるんですけども、すごく、あとは自分で勉強してね、みたいな感じで、日本だと結構、例えば家具のデザインとかだと、もう本当に家具を作るために何が必要で、どういう手順をすればいいのかとか、全部多分詳しく教えてくれて、職人さんみたいな方やデザイナーの方たちがいろいろ教えてくれると思うんですけれども、
こっちはもちろん自分でやってね、みたいな形で、もし家具職人になるんだったら、別の家具職人専門学校みたいなところがあって、そっちで勉強するんですね。だから、美大に行く人たちはもう少しコンセプチャルっていうか、
だから卒業して何か自分に技術的に何か作れるものがあるかって言ったらそうではなくて、どっちかっていうとコンセプトがすごい強くなるので、
その後に、例えば私の最近知り合いになったジュエリーのアーティストっていうか、
超経営作家さんみたいなオランダ人の方がいるんですけれども、その方がやっぱりデザインアカデミーで卒業したんですけれども、そこでやっぱりコンセプトを重視で作っていて、
で、その後に、そういった料金術じゃないですけど、そういったテクニカルなところは別の学校で、専門学校で勉強して、そうするとコンセプトと作ること、技術っていうのが両方合わさって、作品となる。
じゃあ例えば家具職人になりたいなとオランダ人が思ったときに、必ずその美大みたいなところに行って、デザイン学校でもいいんですけど、コンセプチャル的なトレーニングあるいは勉強をしてから、家具作るためのまさに作成するための学校に行くっていう手順を踏まなきゃいけないのか、それとももう最初からポンとその家具を作るための人が行く学校に行って、
家具作りだけを学んで、家具を作っちゃえるのか、どうなんでしょう。
そうですね、なんかもう早く自分で作りたいみたいな、手が先に動くみたいなタイプとかだと、やっぱり多分その専門学校で家具を勉強、家具作りを勉強する、でもその後にもしかしたら自分のブランドとかレベルを立ち上げたいとか、自分のラインナップを作りたいとか考えると、そうするとそのコンセプトの部分とか、ブランディングだとか、マーケティングだとか、そういった部分が欠けているので、
後に例えば美大に再入り直して、そこでそういった勉強をするっていう方もいると思いますし、逆に最初はそういった美大に入って、でもやっぱり自分に技術が足りないからっていうので、そういったコースだったりとかその学校に行ったりとか、例えば日本にエクスチェンジで行って、日本の技術を学ぶとかそういったことをする方がいらっしゃると思う。
なるほど、面白いですね。
結構なんだっけ、じゃあアカデミックってほどでもないんだけど、でもやっぱりそういう自分への問いかけみたいなのが入ってくるのはすごい興味深いですね。
そうですね、やっぱりそれがやっぱりコアというか、特に最近のデザインのデザン系の美大は社会問題をどうするか、社会問題を自分ごととして捉えてどういうふうにアプローチしていくかっていうのが結構重要なポイントとなっていて、
結構それは実務と結構離れていたりするんですけれども、クライマットチェンジについてだとか、エネルギートランジッションについてだとか、
あと、AI、デジタルで言えばAI、チャッチBTについてとか、例えば地理的なジオグラフィックポリティックスって言って、戦争地帯の地理情報だとか、いろんな方面で自分の興味あることについてリサーチして、それについて解決策じゃないですけれども、
問題提起兼解決となるようなデザインを提案、サービスとかマーケティングとか、すごい強いですね、それってめちゃくちゃ、そうですね、だからそれをそのまま続けていきたいと思う人たちは、結構インディペンディットなデザイナーになっていて、そうじゃない人たちは、例えば大手のフィリックスだとか、そういったメーカーに入ったりだとか、大きいクリエイティブエンジェスに入ったりすると思うんですけれども、
でもそういったインディペンディントなデザイナーになるのは、結構なりやすい土壌があるっていうのがあると思います。
面白い、なるほど。
そうすると、ちょっと質問なんですけど、日本のデザインっていうと、やっぱり美しさと機能性を中心に、今たにそうなのかな、きっとそうですね。
そうですね、でもやっぱり日本も最近は海外で勉強した人が戻ってきて、教授に取ったりとかするっていうケースも増えてきてると思いますので、そういった意味ではだんだんと、ヨーロッパとかにも負けないレベルになっていくことを期待してますけれども。
ですよね。なんかね、これは私の個人的に思うことなんですけど、日本の優れたデザイナー、見て美しくて機能性も高く、すごいシンプリシティで、やっぱり日本人の美学によって作られたものなんだなと思うプロダクトと、
なんてこんなものが人気あるんやろうっていう、日本の女の子たちが好きな可愛らしい、ちっちゃいピンクとか水色とか黄色とかのものが、同時に存在してますよね、日本の中って。
で、すごい、なんていうのかな、すごい美しいものと全然美しくもないものがバカ売れしちゃうっていう、すごい不思議なんですよね、いつも。
で、オランダとか見てると比較的みんなドイツ寄りというか、なんか多分大昔のバウハウスの影響があるかないかは知りませんけれども、とてもデザイン的なものを好む傾向が強いと思いますし、例えばそのリチャード・ジノリっていう食器があるとすると、日本ではとっても人気があるから、ああいうクラシカルなパターンっていうのは必ず置いてあるはずなんですけれども、ある程度のデパートとかに行くと。
でもオランダではどこを探してもそういうクラシカルなものってまず売ってすらいない。その辺はすごくはっきりしてると思うんですよ、オランダ人全体の好きなものというものはね。でも日本に行くとなんとなくすごくこう、いろんなものがある印象があるんですけど。
それは面白いと思いますよ。オランダのほうが多様性のある国なんですが、日本のほうが好み、好みに関しては日本のほうが多様性がある。
あと、デザインイコールセンスがいいんじゃないんで、やっぱりそこは感じ方は人によって違うんで、ハローキティの世界があったら隣にワピサビのすごいかっこいいものがおって、それは両方アニメの世界で面白い。
そこ日本のデザインのデザインというか、そこデザインなのかな、プロダクトのデザインに関しては日本がすごい多様性あるなと思います。
日本の生活スタイルが生まれたプロダクトが世界基準になってきてる。
最初オンラインで見切りしたものが、コロナの間パッとはいけませんでしたけど、
モノとかもどんどん動くようになってきて、
日本で流行っているものがすぐこっちでも流行りになるし、その逆もあるしって感じで、
多分これからどんどん生活様式の国々の違いって、
どんどん境界線になくなっていくんじゃないかなって気はしますね。
そうですね。イントレスとかそういった遊びとかが若い人たちの中では日常になっていて、
そうすると、オランダのカフェのインテリアが日本で作られたインテリアと全く一緒だったり、
同じようなスタイルだったりとかして、
パッとカフェだけを見ると、どの国にいるのかわからない。
スウェーデンはオランダにいるのか、パルにいるのか。
こういうスタイルも流行ってるしね、今ね。
それはこの10年間で、本当に凄ましく同じになってきていると思います。
ただ気候とか、本当に暑い国とか、絶対帰れないところはあるから、
すごい寒い国とか、そういうところはそれなりの違うものがあると思うんですけど、
そうして同じようになってきてますよね。
あとはもう好みで選ぶ世界になってくるんじゃないですか。
そうですね、確かにね。
面白いですよ、展示会に行くと、もういろんなものがあるから。
一応こういう流行りのものってありますけど、
ちょっと日本的なシンプルなのとか、北欧系のが最近はオランダ、ヨーロッパ、オランダで流行っているので、
それが主流で流行ってますけど、
でもそれ以外に、一応いろんな趣味の人がいるから、
すごい派手なゴテゴテなものもあるし、金ピカのものもあるし、
それはなんか面白い、なくなくならないと思います、やっぱり。
そうですね。
面白いな、なるほどね。
ものに関しては本当日本は多様性がありますよね。
そうなんですよ。だから日本に行って面白いんだと思う。
あと日本人の人が面白いのは、一応流行り、トレンドが多いんですけど、
自分の個性というか、
自分の家で作っているものとかをずっと守り通しますからね。
トレンドに左右されなくね。そこが日本の独特じゃないかなと思う。
例えばマゲワッパのお弁当箱とか、何百年経ってもあの形じゃないですか。
ああいう揺るぎないデザインがあるっていうのは日本の強みなんじゃないでしょうか。
それはかなりそうですね。
オランダはあんまり伝統がないから。
今の生活様式にフィットする200年前のオランダのものってありますか?
100年前のものでもいいんですけど、プロダクト、伝統工芸。
オランダの伝統工芸自体がなくなってしまう。
そういう意味では、日本の伝統工芸がなくなったらどうなるのかって言ったら、
オランダみたいになってしまう。
本当に法律とかを追い求めてしまうというか。
一応オランダってすごい柳で、あ、違うわ。
そっか、オランダの伝統工芸ってなんだっけ。
かごとか、柳で編んだかご。
柳で編んだかごも伝統工芸ですけれども、別に工芸のステータスがない。
農家の方たちが自分たちの仕事の夜にどんどん編んでやっていくっていう形なので、
ビジネスとしてやっぱり成り立たないから結局のところ、
誰ももういなくなってしまったっていう、
そういったビジネスとして本当にやっていくのは、一社とか二社とかなんていうのかな。
あと素材自体も柳を売ってる、販売してる会社がもうオランダに一軒しかないって聞いたので。
そうなんですか、そうなんだ。
そうなると、特別な柳が必要だそうで、かごにするための。
そう考えるとね、そしたら柳はもうフランスから入手することになるのかと。
でも結局のところ、ローカルっていう、どこまでローカルっていうのかっていうと、
例えばものづくり、大きなものづくりとかになると、やっぱり700キロぐらいまではローカルって言ってもいいっていうことも聞いたことがあるので、
そうなると、フランスも700キロ圏内になってしまう。
オランダ丸飲みされるよね。
そしたらローカルっていう定義っていうのが、オランダ国内だけじゃないっていうふうに見れば、
フランスから調達するのもありなのかなとか、