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ミシマ
みなさん、こんにちは。ミシマ社ラジオです。
本をあまり読まない人も、本好きな人も、思わずその本を読みたくなる、そんな時間をお送りします。
出版社ミシマ社が運営する、本との出会いがちょっとだけ広がるラジオです。
ミシマ社ラジオ。
こんにちは。ミシマ社の三島邦弘です。
フジモト
アシスタントのフジモトです。
はい、よろしくお願いします。
お願いします。
ミシマ
5月に入りましたけれども、あの連休もあけて、フジモトさんいかがお過ごしいでしょうか。
フジモト
はい、あの、はい、ちょっとなんか寒くなったり、あったかくなったりで。
ミシマ
ほんとですね。
フジモト
はい、ちょっと、体がなかなかついていかないんですけど。
ミシマ
わかります。4月末、1回ね、30℃いったのに、なんか急に15℃、最高気温15℃の日があったりとか、なんか、どこに合わせていいんやらって感じですね。
あとね、長期連休の方もいたと思いますので、お体など、あの、崩している方もいるかと思いますけれども、ミシマ社ラジオで楽しんでいただければなというふうに思います。
はい、今日はですね、ミシマ社が出している『ちゃぶ台』について話したいと思うんですけれども、ミシマ社あのまあ、単行本の出版社なんですけれども、
実は年に2冊、『ちゃぶ台』という雑誌を出しておりまして、今、12号まで出てますね。
昨年の12月に12号が出て、本来なら半年に1冊なので、来月、6月に13号が出るという予定で、いろいろ告知などもしておったんですけれども、
まあ、この言い方でお分かりの通り、変更になったんですね。
13号、来月刊行で進めていましたが、おそらく10月になります。
これを皆さんにお伝えせねばというふうにずっと思っていたんですけれども、少しだけその経緯をお話したいんですね。
フジモトさんもね、会社にいて『ちゃぶ台』の問い合わせとか。
フジモト
はい、実際に電話もかかってきたり。
ミシマ
だから、読者の方が本屋さん訪ねて、『ちゃぶ台』、次号予約できますか?みたいな声がね、あって。
なんか、フジモトさん出てくださった電話でもね、そういう問い合わせがあったんですが、本当待っていただいていた方、申し訳ないんです。
6月でと思っていたんですけれども、これ間に合わなかったというよりもですね、
伸ばそうと、積極的理由で伸ばそうというふうに、編集部で話し合ったんですね。
03:07
ミシマ
それは一つ、どんどんどんどん、この時代の流れもですね、加速度的というか、早く早く。
で、一瞬一瞬が切り取られるような、特にネットやSNSの時間というのはどんどんそうなっていってると思うんですけれども、
もともとミシマ社の本作りもそうですし、『ちゃぶ台』を立ち上げた時も、『ちゃぶ台』っていうのはもともとですね、2015年に年一冊刊行の雑誌として立ち上がってるんですね。
それをコロナ禍になって、デザインをリニューアルする時に半年に一冊というふうに、刊行ペースを早めたわけなんです。
で、普通この雑誌作りのこのペースでいくと、年一冊が年二冊になって、そうすると3ヶ月に一冊みたいなふうになっていくんじゃないかなっていうふうに思うわけですけれども、
むしろコロナ禍で取材がいけないっていう状況の中でオンラインなどを通して、刊行ペースを上げるっていう、コロナ禍でのある自然な流れとして半年に一冊っていうふうになってたんですけれども、
今コロナが明けて動きが活発になって、そのコロナ禍の動きとコロナ前の動きの両方が今起こっていて、なんというかこのやや整理がついてないような状況。
例えば、今僕たちがいる京都町歩いていてもですね、コロナ前よりも観光客が増えてますっていう新聞ニュースよく見かけますが、実際歩いててもその実感すごいと思うんですね。
オーバーツーリズムって言われてますけども、そういうものが整理つかないまま来てるなっていうふうに思っていて。
なんかそういうの、あの、あ、空ける?はいはい。ちょっとじゃあ車を移動してきます。
ちょっと先ほど中座したんですけれども、なんとこの間、榎本俊二さんがミシマ社京都オフィスに来てくれてました。
あの『ちゃぶ台』の話をしていたんですけども、この『ちゃぶ台』で第2号から今まで11回ですね、連続で連載していただいている榎本俊二さん。
あの、もう皆さんご存知かと思いますけれども、最近この『ザ・キンクス』という作品が超話題になっておりますけれども、
06:05
ミシマ
すっごい面白いですね。このご家族の、まあご家族というか、こっちはフィクションなんですけども、あのーすごい面白いですね。
やりとりをコミカルに、まあ天才としか言いようがないストーリーで描いてらっしゃるんですが、
まあそれと実は対になるんじゃないかなと思うんですが、「ギャグ漫画家山陰移住ストーリー」っていうのを
この『ちゃぶ台』でずっと連載していただいていて、あのもちろんこっちの方は、山陰移住ストーリーの方はまあノンフィクションなわけですけれども、
あの、まあこの、多分この引っ越された、この、まあ山陰移住って書いてありますけれども、
広島県の三次市なんですが、あのそこでの榎本家が多分ベースになって、この『ザ・キンクス』という作品、
あの描いてるんじゃないかなと、描かれてるんじゃないかなっていうふうに思うんですけれども、あのなんとなんと、
次号『ちゃぶ台13』に掲載する、この連載、今この僕たちが喋っているこの空間で、
さっき描いてくださったと、ネームをこの場で描いてくださっておりました。で、ですからこの収録今約2時間以上半ぐらい、2時間半ぐらい中断していたんですけれども、
もうちょっと、僕たちもあの2階のオフィスに行って、榎本さん、籠ってここで集中して描いてくださっていたと。
いやーここであの榎本さんの漫画が生まれたのかと思うとちょっと、
フジモト
すごい。
ミシマ
すごいね。そこで今こうしてラジオを喋ってるっていうのもなんか本当に不思議な感じなんですけど、まあ面白いです。
今はまだとてもあの言える段階ではないんですけども、ぜひあの10月に出る『ちゃぶ台13』でこのすごいここで生まれたばっかりの漫画、
はい、味わっていただきたいなと思います。ちょっとあと5ヶ月ぐらい先ではあるんですけども、ぜひ楽しみにしていてください。
で、中断する前にですね、なんで遅れたのかって話をしていたんですけれども、
えっと、ちょっと何話してたか実際忘れているんですが、
そうですね、コロナがあって、それでまあいろいろ整理つかないまま、今こうコロナ明けが突入していてっていう中で、
自分たち自身も一旦立ち止まろうということを思いまして、
加速させるんじゃなくて立ち止まって、時間の長さを、時間軸をちょっと長くしたり、時間の流れをもっとゆったりとさせたり、
09:04
ミシマ
そういう動きを僕たち自身取りたいなと。
次回の特集のテーマが「三十年後」なんですけども、ちょっとこの少し先を見据えた特集でもあるんで、
遠くへ球を投げたいなっていうことでこの企画を考えたんですけども、
企画のみならず作り方の面でもスケジュールの面でも、
そこに間に合わせるっていう、ググググッと詰めて作り込んでいくっていう、
そういうやり方でしかできないものもあるんですけども、
『ちゃぶ台』はどちらかというと、時間幅をたっぷりゆったりとった中で生まれてくる生活者のための総合雑誌という、
この生活者っていうのがどんどんどんどん時間がない、慌ただしい、何かに追われてるとかですね、
そうなりがちな現代の生活の中にあって、
『ちゃぶ台』に触れたとき、呼んだときは少し時間の間隔が緩くなったとか、
自分の感覚がもっと自然状態に戻ったっていうような風になってほしいなという願いも込めてですね、
作り自体も慌てて作るというよりかは遅らせるという、
そういう選択肢を今このタイミングで取るっていうのはいいんじゃないかということを話しまして、
すでに依頼させてもらってた著者人の方々にもご理解いただいて、
今回発刊を延期するという、なかなか珍しい動きじゃないかなと思うんですね。
出版のサイクルって、どんどん短期的になる話は聞くと思うんですけども、
サイクルを伸ばすっていうのってなかなかなかったというような感じがしているので、
それも含めて、そういう判断をしたっていうのも一つ面白いかなと僕自身は思ってまして、
しっかりとそれが紙面に反映していけるとなおいいかなというふうに今思っているところです。
フジモト
はい。ありがとうございます。
ミシマ
はい。
そうなんですね。「三十年後」という雑誌で特集で今進めているんですが、
実はまだここからも取材なんかもしたいなと思っていまして、
12:02
ミシマ
来月、6月にはこの『ちゃぶ台』の発足の一つのきっかけでもある、
周防大島という島に僕自身も行ってこようと思っています。
そこの農家の宮田さんと、あとミシマ社から「コーヒーと一冊」っていうシリーズで『木のみかた』っていう森の案内人の三浦豊さんに出てもらって、
三浦さんと宮田さんの対談をしてですね、それを周防大島で行いたいなと思っているんです。
はい。
で、宮田さんというのは土をこうやっぱり自分で肥沃な土っていうのを藪を開墾して、その土地で畑を切り開いた方なんですけども、
土をずっと見ている宮田さんと森をずっと見ている三浦さん、それぞれが考えるとか感じている三十年後っていうのを、
やっぱり三十年後考えるっていうことは三十年前をもう一回見直すっていうことでもあると思うんで、
まあなんかそういう三十年前、今、そして三十年後っていうタイムスパンの中で自然と、自然をずっとこう見ているお二方のお話っていうのを聞きたいなと思っていて、
どんなお話聞けるか、すごい来月楽しみにしているんですね。
まあなんかこのラジオでもその一部とかまたお伝えできるといいなというふうに今思ったんですけども。
そんなふうにですね、時間幅を少し取ったことでこれから書いてもらったりとか、そういうこともまだ、だから企画としてまだ見えてない部分も実はあったりとかしていて、
本当は6月出す予定でしたから一旦これで行こうっていうのはほぼ決まってたところに、さらに新規の企画っていうのを今仕込んでいる最中でして、
こういう作り方って僕自身初めてなもんですから、いったい次の『ちゃぶ台』13はどんな雑誌になるんだろうと今思っているところです。
フジモトさんは雑誌は何か好きなのありますか?
フジモト
雑誌、そうですね、あんまりファッション誌とかをペラペラ読むくらいで、こういう『ちゃぶ台』12号もいただいて読んで、
こういう雑誌あるんだって思ってすごく面白くて、生活者のためのっていうところが自分の生活といろいろリンクするっていう近いところがお話しあって面白かったです。
ミシマ
そうですか、変わった雑誌ですよね。
15:06
ミシマ
こんな雑誌あるんだってやっぱり、皆さん思われると思いますけど、あるんです。
だから、明確にこんな雑誌にしたいなみたいなことを目指して作り込むというよりかは、
僕たちが出版の仕事をしながら、一生活者として過ごしている中で、ある自然に生まれてくる雑誌という感じですね。
ミシマ社の仕事をしていたら、気づいたらこんな雑誌になってたみたいな。
で、営業のメンバーが「書店、再び共有地」っていう以前特集でしたテーマをその後もミニコーナーとして取材して、そして書店さんに登場してもらったりみたいなのもそういうコーナーもありますし、
僕たちが普段本当に暮らしたり過ごしたりして仕事したりしている中で、あんまり無理なくできてくる、そういう雑誌になっているといいかなというふうには思っています。
はい、今回は『ちゃぶ台』の延期をお伝えするという会になりましたけれども、来月お目見えが10月ということで、今からするとあと半年後ということなんですけれども、楽しみにしていただいてた方は本当に申し訳ないんですけども、
この楽しみをぜひさらなる楽しみにして、この夏過ごしていただけるとなと思います。しっかりそれにお応えできる雑誌に、紙面にしていきたいというふうに思っています。
はい。
はい。では、ミシマ社ラジオ、今回この辺で終わりたいと思います。皆さんありがとうございました。
フジモト
ありがとうございました。