1. 耳ヨリな音の話-音マーケティング情報-
  2. #012 音を活用した顧客誘導と..

<ゲスト>

音楽芸術博士 ミテイラー千穂さん

サウンドパワー わたしたちは、いつのまにか「音」に誘導されている!?

note ソニック・アーキテクト(音の総合建築家) ー タクト株式会社


<トークテーマ>

●音を活用した顧客誘導・サウンド・プライミング()

・サウンドが生み出す「3つの機能」

・サウンド・プライミング効果


●音を活用したブランディングについて()

・ソニック・ブランディング

・ソニック・ロゴ

・資産価値としての音

・ソニック・ブランディングの6つのポイント


●音のマーケティングの未来()

・サウンド・アセット

・企業のソーシャル・レスポンシビリティ

・クロスモーダル知覚を使ったサウンドマーケティング

・これから高齢化していく社会においてのサウンドパワー


<Twitterハッシュタグ>

#ミミヨリ


<音マーケティング (note)>

https://note.com/d2cradmimi/

See Privacy Policy at https://art19.com/privacy and California Privacy Notice at https://art19.com/privacy#do-not-sell-my-info.

サマリー

本日のテーマは、音を活用した顧客誘導とブランディングについてです。サウンドプライミング効果やソニックブランディングなど、音を活用する方法やポイントについて詳しく話されています。ミテイラーさんは、音マーケティングの未来について、海外でのソニックブランディングやクロスモーダル近くを使ったサウンドマーケティングの取り組み、高齢化社会におけるサウンドパワーの効果などについて語っています。

00:05
耳ヨリな音の話-音マーケティング情報-。
デジタル広告代理店D2C Rで、音のマーケティングを担当しているコーリーです。
この番組は、音を使ったマーケティング情報がたくさん詰まったポッドキャスト番組です。
本日も前回に引き続き、音が人の心や行動に及ぼす影響についての書籍、
サウンドパワーの著者、ミテイラー千穂さんをゲストにお招きしました。
本日のテーマは、音を活用した顧客誘導とブランディングについてです。
それでは番組スタートです。
本日のゲストをご紹介します。サウンドパワーの著者で、音楽芸術博士のミテイラー千穂さんです。
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
今回もミテイラーさん、簡単に自己紹介をお願いいたします。
私はニューヨークにあるジュリアード音楽院のドクター・ロバート・アブラムソン音表現研究室にいて、
エグゼクティブディレクターとして音が人にもたらす影響について研究をしています。
科学、社会、そして芸術との3つのアングルから、
サウンドへの研究視点を横断的トライアングルとして実験や調査研究をしています。
また、これらの基礎研究を基に音のコンサルティングも行っています。
ありがとうございます。
前回は音や声の魅力、可能性を中心にお話しいただいたと思いますが、
今回は音の活用方法として顧客誘導やブランディングのお話を伺ってまいります。
音を活用した顧客誘導とサウンドプライミング
さて、最初のトピックですが、音を活用した顧客誘導、サウンドプライミングについてです。
お客様が商品を購入しやすい音を戦略的に誘導したり、
うまく演出することができるということですが、
三平さん、詳しく教えていただけますか?
サウンドの3つの大事な機能を最初にお話したいと思います。
まずは音によって私たちの感情が引き出されたり、動かされたりしますよね。
そして音によって記憶が呼び出され、さらに音によって行動が喚起されます。
この感情、記憶、行動、3つのキーワードを覚えておいていただきたいと思います。
3つのキーワードですね。
音によって物事の選択や決定などの感情や行動を促すトリガー、きっかけですね。
となって無意識に意図されたところに導く作用となるサウンドプライミング効果についてお話ししていきたいと思います。
サウンドプライミング効果、興味があります。
例えば、川のせせらぎや小鳥のさえずりの音が聞こえると、
穏やかな感情だったり、安全な感情が引き出され、その音からナチュラル、自然、きれい、新鮮とかいうような表現の記憶が呼び起こされるんですよね。
そういった記憶が呼び起こされているときに、目の前に新鮮な野菜やフルーツを見た場合に、購入する行動の確率が高まります。
記憶と行動が繋がっているという感じですね。
反対に、想像しぃ道路工事の音だったり、低い音のピッチでマイナーキーの暗い感じの音が聞こえていると、
イライラ感や不快感、不安な感情が引き出されてしまって、その音から暗かったり古いなというようなネガティブな記憶が呼び起こされてしまって、
先ほどのような野菜やフルーツが目の前にあったりすると、買う予定がなかった場合は、あえて購入する確率というのが低くなっちゃいます。
また、プシュッと開けた缶、ガラス製のグラスにカラカランと鳴る音、それは氷が鳴っていきますよね。
缶からシュワーッとグラスに注いでいこうと、あとグラスの中で炭酸がシュワシュワーッと立ち上るような音、そして一口二口とゴクッゴクッと飲む音。
飲んだ後に、ハーッというような音ですね。こういったサウンドを聞いて炭酸飲料が飲みたくなる。これもサウンドプライム効果の一つです。
まさにそうですよね。
そうですね。ただビールの場合は氷を入れないと思うので、炭酸のジュースですかね。
次にですね、ワインショップに入る前に例えばラテン系の音楽を耳にしたとしますよね。
そしてお店に入ってからチリ酸赤ワインなんていうポップが目に入ったとしたら、それがトリガーとなって何となくたまにはチリ酸の赤ワインでも飲んでみようかなーなんて思ったり、思わなかったりしながらですね。
これもまた何となくチリ酸の赤ワインを購入する。これもサウンドプライミング効果だったりします。
何となくうまく誘導していく感じですね。
そうですね。
次にサウンドプライミング効果は前回お話ししました、音が人の心や体に与える影響のサウンドのテンポやリズム、音楽のジャンルや音量などのさまざまなサウンド効果を組み合わせてデザインしていくことが重要となります。
どのような空間で、どのようなサウンドをターゲットにプライミングして、どのように導くかは、小売店や飲食店はもちろん、オフィス空間や子どもたちの教育現場ですね。
そして商品開発やブランディング、またマーケティングなど多岐にわたってサウンドプライミング効果を有効活用できます。
特に音声マーケティングにおいては、巨大なマーケットの中でどう活用していくかは、これから大きなキーになると言えますね。
まさにそうですね。我々D2GRでも音マーケティングというのを掲げていますけれども、この大いなるヒントになったんじゃないかなと思います。
では次のトピックです。音を活用したブランディングについてです。
音を活用したブランディングとソニックブランディング
例えばキャッチコピーとかブランドのロゴっていうのは、言語とか資格から入ってくる情報がブランディングに使われるのがよく見ますけれども、音も実はブランディングに活用できるそうなんですが、音でのブランディング、ソニックブランディングについて三寺さんお聞かせください。
まずソニックブランディングとは、その名の通り音を使ったブランディング手法のことで、音で企業、ブランドやその商品のイメージを連想させるブランディングのことです。別名サウンドブランディングだったりオーディオブランディングなんていう呼び方もされていますね。
従来の企業ブランディングでは、先ほど香里さんが言われたようにですね、ロゴマークなど特定の色や形といった視覚的に覚えてもらう方法が中心だったと思うんですけども、最近ではですね、ポッドキャストやオーディオブック、そして音声認識インターフェースなどの普及だったり、コロナ禍でのリモートも普及したと思いますね。
そしてソーシャルアプリの拡大などによって、音声や音楽などの音に関わるマーケットがかなりの勢いで盛り上がってきています。
日本でも結構音声テックなんかも言われてるぐらいで増えてきてますね。
そうですね。こうした中ですね、海外では音を使って企業のイメージを定着させ、エンゲージメントを高めるソニックブランディングの取り組みが急速に増えてきています。
その中でも自社の企業理念やメッセージを表現するために、音楽理論や心理学なんかを考慮してですね、科学的に作曲された短いメロディーのソニックロゴに至っては、欧米ではスコアリング格付レポートが発行されており、投資からもですね、そのスコアに非常に注目するようになってきています。
まさにソニックロゴっていうのが企業資産になるみたいな感じなんでしょうかね。
そうですね。こうしたグローバルの動向から鑑みてから、日本においてもですね、昨年の1月に首相官邸の政策会議で、ブランド価値は音を含む多様な商標によって保護されており、
これらは知財無形資産の対象範囲に含まれるということがガイドラインに明記されました。
これは日本における音の価値が認められて、資産価値としてもですね、格段に上がったことを意味しますね。
なるほど。資産価値としての音ですね。
そういう意味で言うと、ソニックブランディングは感覚的ななんとなく良い感じのサウンド作りではなくてですね、音楽理論や心理学を考慮した科学的な根拠をもとに、企業理念やメッセージを表現するサウンド政策を行っている。
欧米での取り組みにも納得がいきますよね。
そうですね。
ソニックブランディングの6つのポイント
では、ソニックブランディングの6つのポイントを今日はお話ししていきたいと思います。
めちゃくちゃ気になりますね、6つのポイント。お願いします。
1つ目はですね、顧客との接点となるサウンドポイントを網羅することです。
サウンドポイント。
2つ目は顧客像を明確にすることですね。これが明確であれば、ブランドイメージを正確に伝えるサウンドを作り出すことができる。
いわば成功するソニックブランディングの要でもありますよね。
要。
3つ目は顧客の感情をうまく引き出すサウンドを作ることです。
そして4つ目はオリジナルのサウンドであることが推奨されます。
自社の理念や個性、メッセージなんかを表現して顧客に印象付けるサウンドは既存のサウンドなんかよりもですね、ゼロから制作することがソニックブランディングを成功に導くようになります。
そうですよね。他社とちょっと似ていたらね、せっかくのセザンが。
そうですね。他のプライミング効果が現れる可能性が出てきてしまいますからね。
そういうところも結構配慮しなければいけない。
そうですね。
で、次5つ目ですけどもシンプルであることです。
シンプルis the bestですね。
はい。
優れたソニックアイデンティティを持つ企業の共通点は、顧客が瞬時に認識できる音色のサウンドを採用していることですね。
はい。
リコール度が高くてエンゲージメントが高まるサウンドは実はとってもシンプルなんですよね。
シンプルこそ難しくもありますけれども。
そうですね。
なるほど。
はい。最後になりますけども6つ目は一貫したサウンドを用いることです。
ソニックブランディングでは異なるサウンドポイントだとしても同じメッセージを伝えるサウンドを用いることが求められます。
一貫したサウンドによって顧客からの信頼と親密さの強化につながりますからね。
一貫していることでお客様の信頼を得ることができるみたいな感じなんですね。
はい。
ソニックブランディングのポイントを6つご紹介いただきましたが改めてまとめますと1つ目、サウンドポイントを網羅する。
そして2つ目、顧客像を明確にする。
3つ目が顧客の感情を引き出す音作りが大切であると。
そして4つ目、オリジナルのサウンドであること。
5つ目がシンプルであること。
そして6つ目、一貫したサウンドを用いることでした。
割とこのサウンドの作り方というのは製作会社とかある一定の業界には浸透しているのかなと思いますけれども
音マーケティングの未来と海外のソニックブランディング
改めて私たちが知れたというところで大変参考になりました。
最後のトピックです。
音の専門家ミテイラーさんから見た音マーケティングの未来についてです。
ミテイラーさんは海外にも非常に詳しいということなんですけれども
海外と日本の状況や違いについても加味しながら
ミテイラーさんから考える音の未来についてぜひお話をしていただけますでしょうか。
先ほど少し触れましたけれども
海外ではサウンドのスコアリング、格付けレポートが発行されています。
それが一定のスタンダードと最近なりつつあるためですね
企業が自社のサウンドアセットのどの部分が最高の反応を促進し
最高のスコアを獲得するかを明確に分析し改善できるかといったソニックブランディング
つまりサウンドアセットを解析し助言する機関なんかも出てきていますね。
難しい。結構難しい単語が出てきましたけれども
ちょっと単語についてお話を伺いたいんですけれども
例えばスコアリングの格付けっていうのはどういう感じなんでしょうか。
音が例えば数秒とか数十秒あるかと思うんですけども企業のですね
その音を感情を例えばハッピーだったりつまらなかったりとか
非常にエキサイティングするとかイライラするとか
感情を区分けした中でそれぞれの感情が何点だったとかですね
そういったスコアリングになりますね。
企業が実施したソニックマーケティングについて助言とか評価をしてくれるところがあるんですね。
そうですね。そして最近ではですねソニックブランディングにおいても
企業のソーシャルレスポンシビリティが求められるようになりまして
いかに注目度が高く浸透率やリコール度が高くともですね
そのサウンドによって先ほど感情の部分っていうのは少し話したかと思いますけど
不安や怒りだったり暴力なんかのネガティブな感情や行動に対するトリガーなサウンドとなってしまったりですね
時には差別的感情を喚起するような可能性が高いサウンドとならないように
事前にサウンドを解析するという意味でも解析を助言する機関の有効性が注目されています。
クロスモーダル近くと高齢化社会におけるサウンドパワー
また音を活用したマーケティングの未来としてはですね
クロスモーダル近くを使ったサウンドマーケティングと
これから高齢化していく社会においてのサウンドパワーに対しても注目しています。
クロスモーダルっていうのは人間の五感は複数の感覚があって影響し合う現象のことでしたよね。
あとちょっとお伺いしていて
高齢化とこのサウンドパワーっていうのがどういうふうに結びつくのかなっていうのが興味深かったんですけれども
まだ今の現段階ではですね
はっきりとはちょっとお話できないんですけども
ある周波数帯を使うとですね
その周波数帯を複合的に使った時に認知症の予防になったりとかですね
認知症の患者さんに効果的にサウンドを用いることができるこういった研究ですね。
ありがとうございます。
クロスモーダルを使ったサウンドマーケティングは現在のソニックブランディングの市場規模よりも
はるかに巨大な規模となります。
世界中の様々な分野の研究者たちが互いに協力し合いながら研究を進めているところですね。
私自身もとてもエキサイティングしながら励んでいるところです。
そんなに遠くない未来のサウンドパワーに大いなる期待を持っています。
かなりのビッグプロジェクトというかもうマーケットの規模感っていうところを
私自身も感じるところがありました。
改めてミテイラーさんありがとうございます。
ありがとうございます。
最後のコーナーです。
前回は音の力について内容がぎっしり詰まっているミテイラーさんの著書
サウンドパワー私たちはいつの間にか音に誘導されている
の紹介をさせていただきましたが
今回はミテイラーさんのノートの紹介をさせていただきます。
企業の音やサウンドのコンサルティングをされているということで
音関連についての記事がご用意されていますね。
前回今回とお話ししました音とサウンドについての
さらに詳しい内容についても発信しております。
例えば最新のですと世界ランキング1位になった
ソニックロゴの秘密だったり
それらを科学的に分析している記事などもアップしていますので
ぜひご覧いただけたらと思います。
興味深いですね。
ミテイラーさんのノートはノートの検索ボックスで
ソニックアーキテクトで検索できますので
ぜひ気になった記事を読んでヒントを得られるかもしれません。
よろしくお願いいたします。
ミテイラーさん本日いかがでしたでしょうか。
2回にわたって改めてですね
私の研究だったりとか
科学に基づくサウンド
ソニックマーケティングだったり
そういった内容をですね
お話しする機会ができて
私自身も頭が整理できましたし
ますます自分自身の研究に対する意欲
と近い未来のエキサイティングできるような
サウンドパワーについて楽しみになりました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
私たちもミテイラーさんの研究の発表を心待ちにしております。
ありがとうございます。
本日は音を活用した顧客誘導と
ブランディングについてお話を伺いました。
本当にこの顧客誘導やブランディングに
ここまで音が活用されているっていうのは
私も驚きでしたし
リスナーの皆様にとっても
たくさんの発見があったんじゃないでしょうか。
さてこの番組では
皆様からの感想や質問を大募集しております。
ツイッターのハッシュタグで
カタカナ耳寄りをつけてツイートしてください。
またノートでも音マーケティング情報を発信しております。
音マーケティングでお気軽に検索してみてください。
そして音のマーケティングのご相談は
D2CRサイトお問い合わせページより
こちらもお気軽に握手をいただければと思います。
それではまたお会いしましょう。
お相手はD2CRのコーリーでした。
19:48

コメント

スクロール