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2023-07-10 17:11

EP.07 音声合成技術を活用して、音声広告のクリエイティブを作ってみた

「音声広告実験隊」は、音声広告に関わる様々な実験・検証を行い、音声広告の現在・未来について考えていく番組になります。聞き流しているだけでデジタル音声広告の現状や活用可能性をなんとなく把握できる、そんな番組を目指しています。毎週月曜更新。
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サマリー

彼は、音声広告のクリエイティブ作りのメリットや工程について説明しています。クリエイティブ作成の時間とコストを削減できるだけでなく、ABテストも容易に行えると述べています。また、彼は音声広告ではBGMの選択や声質の変化などをABテストすることが重要であることを紹介しています。

音声合成技術のメリットとABテスト
音声広告実験隊。今回も、ロボットスタートの中の人2名と、ファットの人1名でお送りします。
さてさて、早速ですけれども、今回のテーマについて教えてもらってもいいですか。
はい。今回のテーマは、音声合成技術を活用して、音声広告のクリエイティブを作ってみた、です。
前回、デジタル音声広告業界の課題として、クリエイティブを持っていない方が多い点や、作成する際のコストがネックになっているとお話をさせていただきました。
先週のことなんで、よく覚えております。
我々としては、1人でも多くの方にデジタル音声広告を試していただきたいという思いを持っており、
クリエイティブの面でも活用しやすい環境を整えていくことも重要な役割であると考えています。
その中で、今回は音声合成技術でどの程度のクリエイティブが作成できるか、事例も踏まえてお話できればと思っております。
整理のために改めてお伺いしたいんですけれども、音声合成技術を活用するメリットについて教えてもらってもいいですか。
こちらまずはですね、作成時間とコストが小さい点です。
声のプロに依頼をして収録環境を整えてとなると、相当の工数かかりますが、音声合成技術を活用するとパソコン1台あれば30分程度でクリエイティブの作成が可能です。
作成負担とコスト面にメリットがあるということですね。
そうなんですよ。またここから派生するメリットとして、ABテストが行いやすい点がございます。
ターゲットや目的ごとにクリエイティブの内容の長さ、また男性の声がいいのか、女性の声の方が受け入れられやすいのかなど、いくつか考えるべき要素がありますが、結果として予想外なクリエイティブが刺さるということも多々あります。
ですので費用対効果を高めていく上では、ABテストを行うことも重要かと考えています。
なるほど。たまにというか、そこそこアニメ声のクリエイティブを作られている印象がありますけれども、それは趣味ではなかったということですね。
そういう声が好きな方もいらっしゃいますからね。
正確なデータはありませんが、業界平均よりは少しだけ多いかもしれません。
一応信じることにしましょうか。さてさて、音声合成のクリエイティブの具体的な政策などについて知りたいんですけれども、段階に分けて教えてもらってもいいですか。
テキストベースのクリエイティブ作成
順番に踏まえてご案内させていただきますね。まずはテキストベースでクリエイティブを作成します。
だいたい20秒で100文字、30秒で150文字程度をイメージしてもらえばと思いますが、それ以上の長さになるとネガティブな印象にもつながりかねません。
ですので、少ない文字数で伝えたいことを整理することがポイントになりますが、この工程が最も時間がかかる部分になります。
確かに伝えたいことを100から150文字となると簡単ではなさそうですね。
そうですね。デジタル音声広告の良い部分は感染聴取率の高さと聴覚を独占した状態での情報伝達になるため、情報を伝えきる力が高いというところが挙げられるんですね。
ですので、何を伝えるのかという整理は結果に大きな影響を与えます。
そうですね。実際この部分についてはこだわりが強い方ほど苦労されている印象がありますね。先ほどの構成音声の良い部分を生かし迷っているのであれば、3パターンとも作ってしまって、結果を見た上で次につなげましょうとお話しすることもよくあります。
しかし3パターン作るとなるとさすがにそれなりの作業量ですとかコストが発生しますよね。
この点についてはできるだけ利用しやすい環境を整えられるように向き合っています。質と作業コストのバランスを取ることが鍵になりますが、音声合成技術については2014年の当社創業以来およそ9年ほどの研究と製作経験がございますので、
そこは安心して任せてもらえるような準備は最低限できているというふうに自負をしています。
9年間ですか。ちなみにこれまで様々なご提案をされる中で、1本あたりの製作単価は大体どれぐらいだと受け入れられるイメージですか。
そのあたりは予算やクリエイティブのこだわりによっては異なってきます。2万円前後だとほぼ抵抗なく受け入れていただける印象がございます。
ただこちらは価格の正しさというよりは、まずはいろいろお試しをいただく際の許容範囲内の金額であるためではないかと考えています。
現在のデジタル音声広告において大切なことは、十分に検証してもらって、継続的に利用するための材料を整えてもらうことだというふうに考えています。
言い換えると、せっかく興味を持ってくれた方が、クリエイティブの確保がネックとなり、諦めてしまうことを防ぐ仕組みを作る発想も必要だと考えています。
ですので、極論ではありますが、初めて挑戦される方の1本目のクリエイティブは無料で提供しても良いのではないかと、最近社内で議論を進めている最中になっています。
ちょっと大胆な気もしますが、市場を広げるためには必要なのかもしれませんね。
仮に私たちがやらなくとも、いずれ誰かが同じようなことをやるかと思いますので、そうであれば早期に私たちが始めて、少しでも早く音声広告の市場の広がりに貢献した方がいいんじゃないかなというふうに考えています。
少し良さげな話をされているところで恐縮ですけれども、ここまでの話は音声合成技術のクリエイティブが聴取者に受け入れられるレベルに達しているということが前提になるかと思います。
その中で第一ステップはテキストベースで作るってお話をお伺いしましたけど、次のステップについて教えてもらってもいいですか。
音声合成エンジンによるチューニング
第二ステップはテキストを音声合成エンジンに読み込ませることということになります。
これ自体は誰でもできる作業であって、数分で終了する内容になります。
この段階のものをイメージしたいんですけれども、何か再生できるものってありますか。
手元にあるものを再生してみますね。
お願いします。
ポッドキャストをお聞きの皆様、アメリカで今一番伸びている広告をご存知ですか。
答えは、ポッドキャストをはじめとするデジタル音声広告、アメリカではすでに8000億円を超える市場になっています。
日本におけるデジタル音声広告が今後どうなっていくのか、一緒に勉強しませんか。
お使いのポッドキャストから音声広告実験体で検索。
なるほど。まさに音声合成という印象を受けましたけれども、このレベルだと実践で使うのは厳しそうですね。
ちなみにここからこの後手を加えていかれるイメージですか。
このまま使うということはまずありません。ですので、次のステップでチューニングといったものを行っていきます。
この工程が作成時間、もしくはコストに大きな影響を与える箇所になってきます。
この部分に専門性が出る感じですね。
単純に人間のイントネーションに合わせるだけではなく、ターゲットや内容に合わせたと、もしくは強調したい部分を聞き取りやすくするための速度とか間の調整というものを行っていくんですね。
また、音声合成エンジンによって少しずつ癖というものが異なってきますので、状況に応じて複数の音声合成エンジンを使い分けるといった形で僕らは作業をしています。
イメージを持ちたいので、チューニング後のものがあれば聞かせていただいてもいいですか。
はい、じゃあ再生しますね。どうぞ。
ポッドキャストをお聞きの皆様、アメリカで今一番伸びている広告をご存知ですか。
答えは、ポッドキャストをはじめとするデジタル音声広告。
アメリカではすでに8000億円を超える市場になっています。
日本におけるデジタル音声広告が今後どうなっていくのか、一緒に勉強しませんか。
お使いのポッドキャストから音声広告実験体で検索。
だいぶイメージが変わりましたね。
情報を伝えきるという意味では正直素人の私がしゃべるのを優に超えているかと思いますが、
ちなみにこのステップにはどの程度の時間がかかりますか。
最初の頃は30分程度かかりましたが、現在ですと5分から10分程度でこの作業を行っています。
ちなみに今回は極力明るく爽やかなトーンを意識してチューニングを行っています。
今回のクリエイティブの作成にあたって苦労した点はありましたか。
30秒の時間に対して若干文字数が多い原稿をいただいたので、聞き取れるクリエイティブにすることを意識する必要がありました。
具体的にはフタとかアクセントの調整を行って、その部分若干時間がかかったという感じですね。
なるほど。さてさて、これで最終版ですか。
いえいえ。ここからBGMの付加というものを行っていきます。
昔は趣味も兼ねて自分で作曲したBGMを使っていたんですが、さすがに追いつかなくなってきたので、
音声広告の重要性
オーディオストックさんという音楽を売ってくれるサービスがあるんですけど、そこから素材を購入して利用するといったことが増えています。
今回は実験のBGMということなので、費用削減のためもあって、自分で久々に作ったBGMを差し込んでいます。
早速聞かせていただいてもいいですか。
はい、どうぞ。
ポッドキャストをお聞きの皆様、アメリカで今一番伸びている広告をご存知ですか。
答えは、ポッドキャストをはじめとするデジタル音声広告。
アメリカではすでに8000億円を超える市場になっています。
日本におけるデジタル音声広告が今後どうなっていくのか、一緒に勉強しませんか。
お使いのポッドキャストから音声広告実験体で検索。
音楽で大きく変わりますね。先ほどよりも落ち着いた印象を受けました。
BGMの選択はかなり印象を左右すると思います。
BGMだけでもABテストを行うという価値があるんじゃないかなというふうにも思います。
ですので、どうしても欲しい素材が見つからない場合は、自分たちでもBGMを作れるように備えているということになります。
一方でBGM素材さえ決まってしまえば、音楽トラックと音声のトラックをミックスすること自体は数分で完了します。
ボリュームも変化したように感じましたけれども、これは意図的なものですか。
BGMの選択とABテスト
もちろんです。まず何か始まったというふうに認識をしてもらえるよう、受け入れやすい音量でスタートをして、
広告の音声が入ってからは、広告のテキストを聞き取りやすいように邪魔にならない形でBGMのボリュームを若干避けるといった調整を行っています。
そのテキストの広告音声を読み上げが終わった後からBGMの音量を戻しながら、また最後はフェードアウトして終了するといった形に調整をしていますね。
音楽で雰囲気と聞き取りやすさを調整するということですね。これで完成ですか。
基本的にはここで終了するというケースもあるんですが、ABテストの素材として声質を変えたものを作成するということもよくあります。
例えば、男性の声を女性の声に変えることによって反応が大きく変わることというのもあるんですね。
ABテストというとクリエイティブの内容そのものを変えるものだと思ってましたけれども、音声曲に関しては声質を変えるですとか、先ほどのBGMを変えるという方法もあるんですね。
そうなんですね。結果がこれによって大きく異なるということもあるので、なかなか無視できないポイントじゃないかなというふうに思っています。
それでは別バージョンも聞かせてください。
はい、じゃあ再生しますね。
ポッドキャストをお聞きの皆様、アメリカで今一番伸びている広告をご存知ですか。答えはポッドキャストをはじめとするデジタル音声広告。
アメリカではすでに8000億円を超える市場になっています。日本におけるデジタル音声広告が今後どうなっていくのか一緒に勉強しませんか。
お使いのポッドキャストから音声広告実験体で検索。
これまた印象が変わりますね。正直こちらの方が私は反応してしまうかもしれません。
そうなんですよね。最後にこんなこともできるよというバージョンも作ったのでお聞きください。
ポッドキャストをお聞きの皆様、アメリカで今一番伸びている広告をご存知ですか。答えはポッドキャストをはじめとするデジタル音声広告。
アメリカではすでに8000億円を超える市場になっています。日本におけるデジタル音声広告が今後どうなっていくのか一緒に勉強しませんか。
お使いのポッドキャストから音声広告実験体で検索。
お、掛け合いもできるんですか。ちなみによく使われるアニメ声も出てきましたね。
はい、これは私はこれが一番反応してしまうところかもしれないです。
ということで、音声合成の制作過程とクリエイティブなイメージを今回共有させていただきましたが、こういった技術を活用することによって、より多くの方がデジタル音声広告に挑戦しやすくなると考えています。
実例を聞いてだいぶイメージが持てました。
その他にも、例えば私が喋った声を特定の人の声に置き換えるといった音声変換技術の研究も進み始めていますので、そういったところもウォッチをしながら進めていきたいなと思っています。
こういった手法は声の抑揚や感情をそのまま置き換えることができるので、今まで以上にクリエイティブの制作がより簡易になる可能性も考えられます。
またそのあたりの進展がありましたらぜひ教えてください。
はい、もちろんです。
それでは今日はこのあたりにしましょうか。
はい。
本日もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
音声広告に興味のある方、音声広告についてもっと知りたい方、こんな検証をお願いしたいという方がいれば、概要欄にあるリンクよりお気軽にご連絡ください。
それではまた。
17:11

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