銀閣寺の静寂感
おはようございます。小松でございます。 まあ同じくね、昨日と収録している場所がね、あの三狭山公園なんですけども、
昨日はね、あの生物の音が静かだっていうか、 ほとんど音がしていないのが危ないんじゃないかって話をしたんですけど、
そこと連動した話をもう少ししてみようかなというふうに思います。 同じく静寂の話なんですね。
これはちょっとポジティブな部分での話になるんですけど、 あの銀閣寺にね、先日ゼミ生とともにあの見学に行きました。
銀閣寺はね、東山と言いますか、 丸田町通りの100万弁からさらにね、あの
東の方に行って、哲学の道がありますよね。 白川通りと丸田町通りのところでした。丸田町、ごめんなさい。
今根川です。ごめんなさい。今根川通りですね。 今根川の北白川、白川通りのところをさらに東に行くところなんですけれども、
そこにあの銀閣寺がある。銀閣寺っていうのはね、 継承というかね、俗的なもので、自称寺っていう名前でね、
つけられています。そこの場所の特徴っていうのは、何度も言ってね、すごく感じるんですけれども、
独特の静寂感なんですよね。 そこに踏み入れると、周りが割とあの喧騒にまみれた京都市内の音なんですけど、
あそこに行くとですね、すごいね、あの スーッて音が消える感覚があるんですよね。
音が無い状態っていう、ゼロの状態ってね、よく僕は言うんですけど、音が無い状態っていうのももう一つの
デザインの在り方っていうか、音が無いことが音のデザインとして劣化してるっていうわけじゃなくって、
無いことに対するリスペクトというか、 その静寂が今って音がすごくある中で
すごくね、貴重なんですよね。どこ行っても音がある。人によってはね、
どのメディアを使ってどの音を聞くっていう状態になってますけど、そういうね、
人工的な音の出し方からはすごく離れた場所の、なかなか日本でも少ない場所。
山の中とかね、自然環境に行くとそういうところはありますけど、割と都市の環境で静寂を感じられるところってすごく少ないんですよね。
で、そのあたりのね、価値っていうのがやっぱり自生寺、銀河口にあるんじゃないかなっていうことなんですね。
苔の役割
で、これ何が原因かっていうと、苔なんですよ。
苔も最近は、どんどんまた苔も、酸性雨とか温暖化によって音がどんどん、音じゃないわ、苔がですね、
どんどん枯れてしまってですね、山の地肌というかね、土がどんどん見えていっている状態があると思うんですけども、
僕も定点観察をね、銀河口でしていて、15年前と10年前と5年前と今ではね、明らかにね、やっぱ苔が枯れてるんですよ。
すごくね、質が悪くなっているということがあるんですね。
今ちょっとね、苔の話を少し細かく伝えていきたいんだけれども、
僕ね、大学時代、1990年代の初期なんですけど、造園の方にいたんですね。緑地学っていう分野の方にちょっと大学で所属をしていて、
そこでね、苔を生やすような実験をしたことがあるんですよ。
関東の方の大学だったので、関東ローム層っていうね、割と酸性に近い土壌なんですよね。
そこに苔を生やすという、苔自体が関東がね、それほど多くないんですけど、苔を取ってきてですね、
それで、関東ローム層の上に大学のキャンパスに、そういう造園、庭園を作るところがあるんですよ。
そこに苔を生わして、それで水とかね、栄養分をあげて、ちょっと様子見てたんですよ。
するとね、1週間経っても定着しないんですよね。
1ヶ月目ぐらいでも全然ダメで、それ以降枯れちゃったっていうのがあって、
それを先生といろいろ当時の話をしているとですね、とにかく関東で苔を綺麗に生やすっていうのはすごく困難で、
かなり手入れをしたりとか、お金がかかるっていうふうにおっしゃったんですね。
当時からね、今から30年以上前の話になりますけど、苔を維持管理するのは当時から大変だなっていうのをすごく感じたんですね。
京都の話で言うとね、割と関西の方の土壌っていうのは苔にすごく優しいエリアでして、
割とちゃんと生育するんですよ。
とはいえですね、さっき伝えたような温暖化であるとかね、酸性物であるとか、かなり固形にとっても生育する環境っていうのがすごく難しくなってきている時代なので、
定点観察をね、銀角地でしててもどんどん地肌が見える、つまりどんどん茶色っぽくなるんですよね。
山肌とかそのあたりが。そこの問題っていうのがすごくあって、それがね、やっぱり目で見えてわかっている状態なんですね。
これをね、さっき伝えた音環境の話で言っていくとですね、苔のある京都の庭園は割とあるんだけれども、そこにはない静寂感っていうのがね、銀角地にはあるんですよね。
入るとスーッと音が消えていく段階、消えている状態っていうのがあるって先ほど伝えました。
これはやっぱりすごく珍しくてかけがえのない音環境だと思うんですね。音は出してないけれども苔の状態、苔があることによって音が消えていく。
そしてその庭の中にもともと備わっている音があると思うんですよ。例えば水の流れ、滝もありますね、そこにはね。
そこに生育する生物の声もあるし、観光客がちょっと人工的だと僕は思うんですけど、足音とか話し声も聞こえてくるわけですよね。
そういう状態の園内にある音っていうのが苔の存在によってよりソフトに聞こえたりとか、他の音に邪魔されずにクリアに聞こえたりするっていうのが銀角地の特徴だと思うんですよね。
しかも他の苔のある京都のお寺と比べてすごく秀逸なのは、山面って言い方変ですけど、山の方、つまり縦位置のところにも苔があるし、平面のフラットな位置にも苔があるわけですよね。
なので苔が占める環境っていうのが他の苔のある日本庭園と比べてかなり豊富なんですよね。それが故に音っていうのがスーッと消えていく感じがするというのが、銀角地の音の良さだと思うんですよね。
実習の体験
そのあたりの価値っていうのが、やっぱり学生も一緒にシュッと入っていると感じるみたいですよね。あれ、こんなに音がないんだ。音がないことのリアルな環境が、いかに人の心にうまく溶け込んで落ち着きが出て、その空間が価値あるものとして捉えることができるのだっていうね。
そういうレアな体験を学生もしていて、いつも僕は実習でフィールドワークがあったときに、終わった後で分かち合いの時間をすごくたっぷり設けるんですけど、とにかく良かったって言ってるんですね。
その行ったときは、ちょうど先月だったんですけど、雨が降ってね、午前中ぐわっとね、降ってその後の雰囲気なので、なんかね、しっとりとした湿り気のあるね、その時は梅雨だったんですけど、梅雨の雰囲気があってですね、とてもね、なんていうのかな、湿り気もあってそれほど暑くなくって、最高のシチュエーションだったんですね。
最後のね、交わし合い、分かち合いのときなんかちょっと小雨が降ってですね、売店がそこにあって、売店横にこういうベンチがあってですね、そこでゆったり話ができるというような、そういう時間を作ることができたんですね。
それで僕のゼミっていろんな場所に行くんでしょう、フィールドワークで。意外とね、京都にいる学生ってね、あまり近くの自社物価とか行かないんですよね。
京都の大学ってもうすべからくいろんな観光地とか名所がすごく近くて、いい場所なんだけども行かないっていうね、そのデブ性な学生をやっぱり引き連れてですね、そこに行ったらやっぱり感じるわけですよ。
特に若いし、すごくね、感性もね、すごく擦れてないと思うしね、いい感じで分かち合いをしてね、特に今年の3年ゼミは特にすごい感性豊かだなと思ったりしてるんですけども、
それで雨の中、雨がちょっと降った中、ゆったりして話をする。自分で話すことによって自分が感じた環境のところもすごくね、じっくりと反芻することができるじゃないですか。
それで同じ空間、同じ場所で感じた他のメンバーの感覚っていうのもね、そこで分かち合いができるわけですよ。
すると、そこでこそ得られる感性のほとばしりがあるわけで、これ口で言うのは表面的に聞こえるかもしれないけど、現場に行った時にそれができるっていうのが、すごく実習として外に行く一番フィールドワークの醍醐味なんですよね。
そこで本当に学生が言うには、ここだけ世界観があるっていう。入るときもそうなんですね。門を入る前に椿をはじめとした常緑樹の通路があるんですよ。
下はね、じゃりのすごく細かいものが敷かれてて、じゃりじゃりしながら入っていくわけなんですけど、そこでも音が拡散するんですよね。
葉っぱの特徴としては、音を四方八方に散らしていくっていうことができて、しかもそれも音を静かにさせる大きな気温剤に近い効果があるんですね。
だから本当、植物が持っている力っていうのは、音は直接に、葉の擦れ合う音は出すことができるんだけれども、素材そのものが音を拡散したり吸収したりするっていうのがすごく大きな力になってるんですよね。
茎の話を最後ちょっとお伝えすると、どうして茎が静寂感につながるかというと、表面積がすごく広いんですよね、茎って。表面積がすごく豊富。
豊富ということは、入ってきた音を吸収して、拡散もするし、熱エネルギーに変えるんですよね。音がそこで当たると、音を吸収する瞬間に茎の物体が微妙に振動するんですよ。
その振動が熱に変わって音が吸収されて、そこで静けさを出すっていうことになるんだけど、出すというか、静けさを作り上げるっていうのかな、そういうふうになってくるわけなんですよね。
そういうのがあるので、苔のある庭っていうのは静寂感があるという、そういうことになるわけですよね。
そんなことを喋るだけではもったいないよね。そこに行ってみて、実際を感じていただけたらいいなと思って、今日は京都の銀角寺、俗称銀角寺、自称寺についてのお話をしてみました。