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皆さん、おはようございます。作曲家で大学教員の小松正史です。小松正史の一日一音。この放送では、音や聴覚の切り口から、より良い人生や生活を築くためのノウハウを一緒に考えていく番組です。
今日はですね、ワントピックということで、努力か環境かという、その二択で一択どうするかっていうことなんですけども、結論的にはですね、僕は環境かなっていうふうに思うんですね。
これ、いろんな話があるとは思うんですけども、まずですね、環境っていうのが意外に人にめちゃくちゃ影響を与えているっていうところがあります。
僕は音響心理学を専門としているんですけども、聞こえてくる音、例えばですね、耳の周りにあるたくさんの音が耳に入ってきて、それで脳に届いていくわけなんですけれども、
そこの音の分量といえばですね、ほとんどですね、無意識とか、これ全意識という意識の手前にある、その音の聞こえの領域ってあるんですけど、そこで聞こえてくる音っていうのがほぼほぼ9割ぐらい人の脳に入ってきているわけなんですよ。
その中の10割、そこはもし入ってきた場合の1割がですね、こうして音を聞いている音声とか音楽とかっていうのがあるわけですけど、その必要な音がピックアップして入ってくる脳に入ってきて処理していくっていう、そういう理論があるわけなんですけれども、
9割っていうのが、じゃあ人間にとって必要なのか、必要じゃないんじゃないっていうふうに思いがちなんですけど、実はですね、そうした音も無意識のうちに、無自覚のうちに人に少なからず影響を与えているっていうところがね、これ楽しくもあり恐ろしくもあるっていうことなんですね。
それでですね、環境があるっていう、そういう状態で考えていくと、その環境にある様々な音、音以外でもね、視覚的なもの、匂いとか味覚とかいろいろあると思うんですけれども、それが脳の中に無意識に取り込まれてしまっている。それに応じて反応するわけですよ。
ただ、人はいろいろな外界の感覚の情報をインプットするだけじゃなくて、それに対して脳が反応している。ちなみになんですけど、脳っていうのは自分で運動することができませんから、自分で運動ができない代わりに感じること、感じて何らかのアウトプットって言いますけど、活動とか行動するための刺激をですね、そこで作って指令するっていう、
そういう仕組みなわけなんですけど、そういうのがあるので、聞いていたもの、感じているものが、もう必然的に人にすごく影響を与えてしまってですね、なんか疲れてるなとか、なんかここいいなとかね、そういうポジティブ・ネガティブの気持ちってね、音からでもあると思うんですけども、それっていうのがもうね、無自覚、無意識のうちに形成されてしまっているっていうのがね、これ怖いですよね。
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まあそういう意味で僕はですね、努力、それは努力したところで、その感覚っていうのは変化しないわけですよ。例えばですけど、嫌な音がずっと鳴っている空間があるとしますね。
僕の家、実は隣が今、ホテル、マンションかな、マンションの工事をしているような、窓鳴りでやってるからね、今日でも朝から晩まで、今日収録してる日中ですけど、すっごいうるさかったんですよね。
でもこれ去年からやってるから、もうずっと慣れてはいるんだけど、やっぱり慣れてはいるけど、夜、その大体夕方6時ぐらいにそれ終わるんですよ。で、それが終わったら、ああなんかね、ホッとするんですよね。ああなんかもう肩の荷が下りちゃったみたいなね、そんな感じで、いつも平日はね、あと1年ぐらいかかりますけどね、そんな状態にいるので、これ結構ね、心理的に圧迫してると思うんですよね。
だったら別の場所に行って、なんか作業すればいいじゃんっていうふうに思われるかもしれないですけど、僕の作業は音楽とか楽器とか、あと動かすことのできないデスクトップの、デスクトップっていうのかな、末付けのiMac、コンピューターでしか仕事ができないので、もうなくなく工事の横の方でやってるっていうところがありますけどね。
そんな感じなので、これ努力というより環境がそもそもね、なんか影響を与えてるわけなんですよね。で、努力も確かに、努力も絶対にそれ、あの大きな要因ですよね、人生を切り開くための。ただですね、僕思うんですけど、いろんな学生、そしていろんな方とね、出会ってきて、まあいろいろこう感じることが結構ありまして。
人って本当に根本的な能力才能っていうのは変わんないんじゃないかなっていうね、ことが言えます。これあの能力というよりも、いろいろ障害のある方とか、さまざまな病気の方っていうのは本当にそこはなかなかこううまくいかないっていうところがね、本当に事実としてあるとは思うんですけれども。
まあそれにしてもですね、いろいろこう活動する、そして何かをするっていうのは、まあ人間の一個体の生物体としてはですね、そんなに大きく違いはないんじゃないかなというふうな感じがするんですよね。これあの反論あるかもしれないけど、僕はそれ思います。
いろいろね、進まない、先に進みづらいっていう学生がいたとしても、ちょっとアドバイスして見守っていくとですね、やっぱり本来の力を発揮されることがすごく多くて、僕の場合それが教員業ということをね、お仕事でやってるので、一緒にこう二人三脚的に見守ってですね、そして歩んでいくっていうことをずっとしてきておりますので。
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いろんなパターンはありますけれども、状況はありますけど、何とかこう卒業にこぎつけるまでにね、至る学生さんもすごくいらっしゃいます。なのでそこはですね、あんまりの努力というか、ある程度すればいけるっていう感じではあるんですね。
ただですね、自分の努力以上に、今音の話さっきね、しましたけれども、人間の社会環境とか様々な外的な環境ってあるじゃないですか。そこに与えられる影響っていうのは多々あると思うんですね。
職場だとしたらですね、いろいろな社風であるとか、考え方とか人間関係ってあるじゃないですか。自分がこれいいなっていう、自分の才能、自分がこう自分を生かす強みってそれぞれね、お持ちだと思うんですけれども、それが発揮されるのも外的環境だし、発揮されないのも外的環境だと思うんですよね。
たまたまなんですけど、僕の場合は音の研究とか教育とか、やっぱりクリエイティブに物事を活動していくっていうことを常にやってるわけなんですけど、その自分の持ち味っていうのがですね、周りの環境、これ大学で今働いておりますが、大学でそういう価値観とか需要っていうのが合致してるところがあるので、
曲がりなりにもですね、様々な仕事はめちゃくちゃありますけれども、なんとかありがたく楽しく関わることができてるっていうのが今実はあるので、これはですね、自分の努力があったというよりも環境がそことたまたまマッチングしたっていうことなんでしょうね。
これは僕は例えばですよ、どうなんだろう、どんな例を言ったらいいのかな、ものすごく業績中心の営業部署ってあるじゃないですか、そういうところに行ってですね、今みたいなことをね、やってると全然成績上がらなくて、もうなんかね、企業から捨てられるような僕は身だと思います。
っていうのはね、例えばこうマッチしてないわけじゃないですかね。つまり、自分の才能、強みがあったとしても、それが環境によって生かしもされるし殺しもされるっていうところがあって、それ合わなかったら何歩がんばったとしても、努力したとしてもですね、環境がそうだと合わなかったらダメなわけですよね。
なのでやっぱり僕はね、環境ですよね。音からの観点にしても環境だし、努力っていうのは絶対それはもうマストです。必要なところなんだけれども、やっぱり外的なものにやっぱりすごく影響を与えられるっていうのが人間の常であるかなっていうふうに思いました。
ということで今日はね、ワントピックということで初めてのリスナーさんも多分いらっしゃると思うので、こんな感じで僕の番組はですね、音の観点から日頃の日常の生活の観点、そして人生の設計なども考えながら日々楽しくやっておりますので、よろしかったらフォローなどいただけますと幸いでございます。それでは今日も良い音の一日をお過ごしください。