1. 小松正史『耳の保養』
  2. デジタルスワイプ社会や私たち..
2024-09-12 09:48

デジタルスワイプ社会や私たちの積み上げを少なくさせている。

スマホでスワイプしながら日々情報をとっている私たちは、積み上げが大変少ない状況に瀕しているのではないでしょうか。1度きりで完結するわけではない情報へのアプローチの重要性を話しました。
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皆さん、おはようございます。作曲家で大学教員の小松正史です。今日は、積み上げが少ない状況が現代社会にはあって、すごくそれを感じると悪影響を及ぼしているという、積み上げがなかなかできないってどういうことなんでしょうかね、というのをお話ししてみたいと思います。
本題に入る前に一つお知らせでございます。小松の第40作目のピアノCDアルバム、漢方音楽2がですね、5月の15日にリリースすることになりました。
こちらはですね、美容と健康のためにですね、漢方環境の中で音楽を聞く、そしてそれが心身に良い影響を与えるんじゃないかということで、1年以上かけて作ってきたものでございます。
今回、ジャケットがですね、20センチか20センチの大きな紙ジャケットになっておりますので、特別仕様のこのピアノニューアルバム、よろしかったらこちらにリンク貼ってございますので、一度ご覧いただけますと幸いです。
音もですね、一応YouTubeで視聴ができますので、そちらのリンクもですね、ベースの中に入っておりますので、合わせてお聴きいただけますと幸いです。
それでは本題に入っていきましょう。積み上げが少ない状況っていうのは何なのかっていうね、これ積み上げっていうのは何かというと、一つ一つの事柄ですよね。
例えば今僕が喋っていること、これ10分間で喋ってますけれども、10分間の内容って、大体一つの話題というかね、タイトルというかテーマで喋ってますよね。
一塊の意味の集積っていうのがですね、ちょっと難しい話になっちゃいますけど、それが積み上げの一つのパーツだと思うんですね。
それがどんどん積み上げっていうのはね、それを寝かして、そこからまた一つ議論したことが、また次のフェーズというか次の段階に行って、そこがまた深く考えつつみたいなので、
裏線階段上に自分の思考とか考え、それは時によって相手の思考も含まれますけど、それがどんどん裏線階段上にブラッシュアップされたり、改良されたりするっていうような、そういう分断がない状態で、一つの話題がどんどん展開していくっていう、そういうイメージを持っていただけたらと思うんですね。
この話はですね、ゼミとか定期的に授業をやってる内容に近いんですよ。大学の授業ってね、多くの大学はセメスターっていう半期ですね。半期で14回か15回ぐらいで一つの授業をね、テーマをやっていく、深掘っていくわけなんですけど、どんどん第1回、第2回、第3回といくにつれてですね、すごくそれが階段上にというか構造的に深まっていくとか、
展開していくっていう、そういう工夫をおそらく多くの先生方はされていると思うんですね。このやり方っていうのがですね、深い思考とか試作とかですね、そういうところにつながってくるわけなんですけど、今ってスワイプ社会って言われてますよね。
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これ、例えばスマホで新しい話題を見る、そして展開していくっていう場合にね、指を下から上にシュッとしますよね。シュッ、シュッ、シュッみたいな感じでしていく。これがスワイプ社会なんですよ。で、これデジタル世代とかデジタルのモバイルとかですね、メディアがそういうスワイプでUXとかUIかな、そういうデザインですね、経験的なデザイン、そういうデジタルのデザインをしていくっていうことが多いわけなんです。
これが本のページをめくるかのようにどんどんスワイプしていくっていうことがね、皆さんも僕もされていると思います。それは一見便利だし、大量のデータを一度に閲覧したりするにはですね、すごくやりやすいんだけれども、積み上げがね、めちゃくちゃ少ないんじゃないかなっていう、そういう危険信号の話な感じなんですね。
本だと、紙媒体の本だと、一つ一つのページめくって見るうちにですね、残像っていうのが脳に残るっていう、そういう感覚ってしませんかね。前読んだのが、あれ、これさっき読んだの忘れちゃったっていうこと結構あるんですけどね。そういうときで、前のところにページを元に戻して見直すじゃないですか。
スワイプとかね、AmazonのKindleか、Kindleの電子書籍なんかを僕も使いますけど、次から次へペラペラペラペラめくっていくとですね、前に戻るのが、なんかね、めんどくさいんですよね。もう一回同じ作業で読み直して、探すっていうか、デジタルとか画面上って質感がないから、
どんだけ戻ったのかとか、そういう目分量がなかなかつきづらいじゃないですか。リアルな本だと、これ3ページ前に載ってたなとかなると、3ページ、なんとなく手の感触でちょっと3ページ分ぐらい戻ったりするのも割と良いですよね。
それがやっぱりね、デジタルのタイプだと、すごくそれがやりづらいんですよね。一回きりで完結するっていうような感じで、多分そのコンテンツの量も決められてると思うんですよね。例えばなんですけど、Yahooのニュースなんかでもですね、かなり広告の部分はあるけれども、一回見たら、一覧するとだいたい分かるっていうような分量の書き方してますよね。
写真付きね、大体150字から400字ぐらいで、大体収まる感じ。長くともスワイプを1回か2回で終わらすっていうぐらいの分量だと思うんですけれども、それがですね、やっぱり一回きりで終わっちゃう。
そして読んだら読んだね、実感というか、読んだフリというのかな、変な充足感というか、次を見たいなっていう、そういう風にさせる構造があるような気がするんですよね。また次のページを見るとかね、そういう風にしていくと、やっぱり何かね、脳に定着しないなって思うんですね。
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積み上げていく場合に、それがね、すごい欠落しちゃうんですよね。なんかそこが、目で見てる、同じ文字情報を目で見てるんだけれども、脳に定着する実感というか、定着率っていうのがやっぱり違うような気がしますね。
そんなところがね、やっぱり積み上げが結構難しくなっている。断片断片の情報はあるんだけれども、一つ一つのコンテンツにアプローチするための櫛みたいなもの、櫛出しみたいにしていろいろと情報っていうのはね、知恵に変わっていくような気が僕はするんですけど、それがね、やっぱりネット上で見てるとそれがないっていうか、半日ぐらいネットサーフィンするっていうこと、今でこそしないけど、
まあそういうね、30分1時間っていうのはまあまあありますよね、誰もね。そういう時に、あれ、最初の1時間、最初の10分は何読んでたかなとかね、ツイッターでもそれらしいものについて見てるんだけど、定着するっていうよりも単なる反応でしかないなっていうふうにすごく実感するんですよね。
するとね、やっぱり同じ時間をね、タイムパフォーマンスを使った割には定着してないなっていうその疲弊感というか、こうトローみたいなものを感じるので、いや、これは良くないんじゃないかっていうね、気がします。なので僕、あの専門書とかこれは読みたいなっていう、何度も何度も読んでもうボロボロにしたいなっていうふうに思ったら、やっぱ本買いますね。紙媒体。
で、そうじゃなくて、今欲しいなっていう場合のね、ポチる場合はAmazonの電子書籍も買いますし、一応、KindleのUnlimitedってやつかな、1ヶ月にあれ950円でしたっけ。それで月学生のサブスクでね、Unlimitedで見れるような感じではしてるんですけど。
Unlimitedでも限界ありますよね。20冊ぐらいでしたっけね、一度にポチれるのね。そうすると21冊目を見ようと思ったら、今まで読んだやつを捨てるしかないわけで。
一つ一つを見てみると、やっぱ定着率悪いなって思うんですよね。そういう経験から自分が好きな文章とか、定着したいなっていうものはロゴテクかもしれないけれども、紙媒体で見ていくことが大事だし。
本に限らずなんだけど、デジタルのスワイプにしていくと、やっぱり一回きりっていうところで終わっちゃうから、定着もだし、積み上がらないなっていうそういう懸念があるので、そこをどう変えていくか。
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人はメディアによって影響を与えられますからね。知らず知らずのうちに特定のメディアのみに身を委ねてしまうと、大事な軸というか、そういうものが欠落してしまう感じがするので、そこだけは避けたいなと思って生きてるんですけど、なかなかスワイプばっかりしてるときもあるので、お互い気を付けましょうねという、そんなお話でございました。
今日もここまで聞いていただきありがとうございました。それでは今日も良い音の一日をお過ごしください。
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