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今日のテーマは、【空気感が整うまで耳をすます】というお話です。
このテーマを選んだきっかけなんですけれども、ツイッターで素敵なコメントを頂きまして、そこから話を進めたいと思いました。
そのコメントなんですけれども、「聴く時は必ず響きが鳴り止み、奏者がその場の残響、空気感が整うまで聞き取る。それが音楽を聴く醍醐味です。」
そんなコメントを頂いたんですね。数日前のこの番組で、無音とか休止の部分にこそ音の浸透があったり、
演奏者はそこにかなり大事な思いを馳せるというような、そんなことをお話しさせてもらいまして、
そのコメント、今は非表示ではないんですけれども、少人性のコメントからも、音楽をやっておられる方、休止について、
やっぱり休止はなるべくじっくりと感じていくことが必要なんだ、みたいな、そんなコメントも頂きまして、
やっぱり聴く時というのは、絶対音が鳴り止む瞬間というのはありますよね。
そこで、特に演奏者にとっては、空気感、これ目に見えないんだけれども、一応音が止まるっていうことのその後に、
空気全体、そこに漂ってる空間全体の音っていうのが、ザワザワってしたものが止まるというか、整うというか、
もう、整うという言葉以上に伝えられないんですよね。本当に的確にお伝えいただいている言葉なんですけれども、
そこを感じることこそが、音楽を聴く醍醐味なんだっていうのはね、これ昔もこんなこと言って、ちょっと炎上したことがありますけどね、
いや、これで終わったらもう、パンって終わったら、ブラボーっていう、それ言う権利あるだろう、みたいなことをちょっと言われたことがあって、
いや、それはそうなんだけど、その違いこそがね、違いでそのやりとりでやり合わないっていうことが大事ですよね。
その違いこそが、音楽とか音を感じながら認め合うっていうことなので、全然僕はブラボーっていう人を否定してないですからね、全くね。
逆にブラボーっていう人が静かに聴いている人のことも、やっぱり考えないとダメなんじゃないかなと思いますしね。
僕の価値観とか音に対するこの音フェチから言わせてもらうとですね、やっぱり整うその瞬間まで音をね、ピアノを弾いて断片的に、断片じゃない、ダンパーペダル、断片じゃない、ごめんなさいね。
ダンパーペダルでこうずーっと音を伸ばして、それでヒュッって、ダンパーペダルのキュッとした音がこうふーっと消えるあたり、消えた後で漂うんですよ、音が。
それで拍手したり、歓んだりっていうことが僕は大事なんじゃないかなって思うんですね。
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なので僕のすべてのアルバムにおいてですね、これあの秘伝をお伝えしますと、音が3秒か4秒ぐらい鳴ってないんですよ。
特に僕がマスタリングし始めた今から7、8年前ぐらいからですね、僕の曲終わったら4秒ぐらい空白があるんですよね。
これなぜかというと、この空気感が整うまでの耳を澄ます時間なんですよね。
これ言語化いただいてめちゃくちゃ僕あのすごく嬉しいというかね、腑に落ちたんですけど、ただ音が消えるだけじゃないんですよ。
空気が整うまで聴いてっていうことなんですよね。それを多分ここの集っていただけるリスナーさんはね、もう本当に耳に対して音に対してね、敏感でありね、
本当に深いあの洞察力をね、持っておられるというふうに僕感じてますので、これ伝わるかなっていうね、伝わってる?これ伝わってるよねっていう感じで今日は余韻をね、ちょっと残して終わりたいと思います。