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2024-09-13 10:01

【演奏法】会場ピアノの個性を活かす:ステージで輝く演奏の極意

ピアニストの真価は、未知のピアノとの出会いで発揮されます。会場に置かれた一台のピアノ、その個性を瞬時に理解し、最高の音色を引き出す技術。それは単なる演奏ではなく、楽器との対話であり、空間との共鳴です。即興的アプローチ、臨機応変な演奏スタイル、そして観客との一体感。これらが織りなす音楽の魔法は、その場所でしか味わえない唯一無二の感動を生み出します。ピアニストの適応力と創造性が、一期一会の演奏を通じて、音楽の新たな可能性を切り開いていくのです。
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みなさんこんにちは、作曲家でない楽教員の小松正史です。
今日はですね、ピアノの楽器を使う人にとってですね、結構選べないというかね、ステージにピアノがあるじゃないですか。
ピアニストって、ピアノを自分で持っていけないでしょ?
自分の好きな楽器が家にあってもね、すごい無理な話じゃないですよね。無理な話ですよね。無理な話だから。
それをね、どうしたらこう、毎回ライブとかね、コンサートで自分の楽器じゃないピアノをどうして自分のものにするというか、弾きやすくするかみたいな。
これ多分ピアニストにとってはすごく共通した悩みだと思うんですけど、そんな風なことをね、ちょっと喋ってみたいなというふうに思っています。
ちょっとだけ雑談させていただきたいんですけど、
今日今夜6時半ぐらいなんですけど、本当に超暑くて、もうやばいぐらい暑いですよね。
それでもう昼間はね、配信というか散歩もできないので、ちょっと今ゆったりしてですね、歩いてるんだけど、本当に6時半過ぎても本当に暑いですよね。
ちょっと日差しがないぐらいでね、本当こうどうなってんだこの今年の夏はって感じですよね。
ということで本題へと行きましょうかということですけども、
9月の7日と8日に自由が丘と筑波でピアノのコンサートをやったんですけど、
その時はスタインウェイのピアノが9月7日、そして9月8日がピアノがヤマハのピアノだったかな。
それで演奏したんですよね。
どうしてもめちゃくちゃ良かったです。とても良かったんですけど、
自分の好きなピアノとかタッチとかあるんですよね。
自分が好みの椅子もあるし、これいいなっていうタッチの感覚もあると思うんですよね。
僕の家の実家にピアノがあるんですけど、KawaiのSK-6っていうのがあって、
それはですね、もともと買うつもりは本当なかったんですけどね。
楽器を選ぶ手段って言うんですけど、浜松まで行って試しに何種類か選んでですね、
3つぐらい、4台ぐらいあったかな、SK-6が。
それで選んで、これいいなと思って買ったんですよね。
その買った理由がインターフェースの良さなんですよ。
本当に自分の体に合う、タッチとか鍵盤のあり方、
それを身体的に吸い付くような状態になったので、
浜松買ってしまったという、人生でも結構高い買い物ですね、ピアノ。
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グランドピアノの、フルコンサートじゃないけどセミコンサート用ぐらいのピアノで、
いくらぐらいしたかな、結構な値段なんですけど。
そんな風に、自分の好きなピアノがあるっていうのは間違いないことですよね。
ギターでもマンドリンでもフルートでも、
そうしたものは自分で持ち運びが可能な楽器だと思うんですけど、
ピアノは持っていけないよね。
さすがに電子ピアノは何とか移動して、
よく僕は京都タワーとか神社、仏閣で演奏することがあるんですけど、
それは持ち運びがギリギリいけるっていうことですよね。
それでどういう風にしてるかというと、
自分に楽器を合わせるんじゃなくて、楽器に自分の身体を同調させるっていうことなんですよね。
ここが結構ポイントで。
具体的にどうするかというと、
まずは椅子の高さをできる限り合わせていくっていうことをしますよね。
椅子の高さも、弾く曲とかピアノのコンディションによって違ったりするし、
当日の身体的な傾向ってのがあって、
ノリノリの場合だとちょっと高めにするんですよ。
リズミカルな曲が多い場合はちょっと上から落としていく感じね。
ちょっと高めにするんですね。
そしてちょっとゆったりしたりとか、
じっくりと没入感を出すような感じのピアノの演奏だと、
ちょっと低め、中ぐらいか低めぐらいな感じですよね。
そんな風に選んだりしてますね。
そんな風に楽器の椅子の高さはもちろん考えたりはするんですけどね。
あとね、やっぱり演奏員がまず試断して、
あれこの弦はちょっと響きすぎとか、
こもってるとか硬いとか柔らかいとかあるじゃないですか。
一通り弾いてみて、そこのピアノに合った曲を選びますね。
僕の場合はクラシックのコンサートのタイプじゃないので、
自分の曲とか即興で演奏することが結構多いんですよね。
なのでピアノのコンディションを見て感じて曲を選んだりはしますね。
それによってよりマッチするような、
ピアノの特性にマッチするような曲を弾くっていう感じですよね。
あとはですね、ピアノによって欠点があるんですよね。
ちょっとキンキンするとかある音域だと耳にね、耳障りが良い悪いっていうのがあるので、
そのあたりを早めにこう察知して、
それに合わさる感じ、補う感じですよね。
制限がそのピアノの状況によって出てくるので、
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それに合わす感じで音を作りますね。
なるべくキンキンする領域があったら、
その場所をちょっとやめたりとか、
そこの場所を弾く時にはちょっとソフトに弾いてあげるとかっていう風に、
ピアノの欠点の部分を補う感じの演奏をしますね。
逆に、あれここのあたりめちゃくちゃいいなっていう、
そういう音域があるんですよ。
自由が丘のピアノはスタインウェイの2000万円ぐらいのやつなんですけど、
低音域、低から中音域のあたりがめちゃくちゃ気持ち良い感じなので、
そこの音がうまく弾き出されるような演奏の仕方をしましたね。
そうしていくと、やっぱりピアノと自分と共鳴してね、
レゾナンスしあってですね、
本当に1×1が10ぐらいの、
そういうような演奏の形になったりはしますよね。
そんな風にピアノの特性を合わせて、
それに見合った形で演奏していくというね。
曲もそうだし、演奏中もそういう風にピアノに合わせていくということですね。
そうしたことって不利に聞こえるじゃないですか。
なんか欠点があって、完全なピアノじゃないよねみたいな。
それでやるっていうのはすごくね、
マイナス面に聞こえるかもしれないけど、
僕は逆で制限があった方が、
人って結構表現に没頭できるというか、
やっぱりちょっといい緊張感が出てくるっていうのがあるんですよね。
全てが満足していいコンディションだからといって、
ピアノは演奏は良いとは限らないっていう、
これ矛盾なんですけど深い話ですよね。
これ話変わるんですけど、
キース・ジャレットっていうピアニストさんおられますよね。
ジャズピアニスト。
その中で本当に一番有名なケールンコンサートっていうピアノ、
1975年のCDがあるんですけど、
そのピアノが演奏するときにキースが、
もう最悪のピアノだったそうですね。
すごく腰が痛い状態でピアノを演奏するときに、
よりによってちっちゃなピアノでパーカッシブ、
すごく音が伸びないんですよね。
すごく大変なピアノ。
どうしたかというと、本当に調子悪いんだけど、
多分キースはそれに合わせてパーカッシブな即興を
自分で選んでいったりとか、制限がある中で
自分の演奏をそこに合わせていって、
作り上げていったっていうのが多分キースの演奏ね。
すごく柔軟な演奏だと思うんですけど、
その演奏が本当に良いっていうか、
本当にジャズのピアノの盤で言うと、
3本の指に入るぐらいのソロピアノの演奏ですよね。
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一度聴いていただけたらいいと思うんですけど、
そんな風に最悪のコンディションのピアノでも、
やっぱり自分の演奏をそこに合わせていく、
信じる、ダメだと思ってそこでやめないっていう風な、
そういう風にやっていくと、やっぱり良い感じで
化学反応を起こす。それこそが音楽のすごいところじゃないかな。
計算外で展開していくっていうところがね、
本当にすごい魔法を持ってるなっていうのが、
僕はずっとピアノを演奏して思うことですね。
そんな感じで今日はピアニストがピアノを演奏する時の制限と、
それを超えた躍動感というか、
本当に深い可能性についてお伝えいたしましたということで、
そんな風な経験談もこれからも話していこうかなと思っております。
今日もここまで聞いていただきましてありがとうございました。
それでは良い一日を、音の一日をお過ごしください。
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