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みなさん、おはようございます。作曲家で大学教員の小松正史です。今日は、演奏スタイルで音楽の表情がめちゃくちゃ変わるっていうような、そんなお話をしたいなと思います。
これはですね、同じ曲でも皆さんが聞く環境とか、今感じているあの心情によってですね、大きく曲の雰囲気というか、受け止め方が変わってくることが多いですよね。
それをですね、僕は生のライブですね、現場のライブですごく感じたことがあって、そんな話をですね、ちょっと京都タワーの展望室で演奏したことがね、7月7日だったんですけど、そこの辺りを意識して話してみたいなと思います。
もともとですね、僕京都タワーで演奏した経験点というのがですね、2006年ぐらい、今からもうね、もうかれこれ20年近く前ぐらいの話なんですけれども、その時はですね、BGMっていうか、割とすごく控えめで、皆さんの聞いていらっしゃる環境をですね、整えるっていうような、すごく消極的な感じで演奏をしてたんですよね。
演奏の音量もね、やや小さいものだったし、あとあの演奏している場所もですね、目立つ場所じゃなくて、すごく控えめで、壁に近い状態のところで演奏をずっとしてまして、そんな環境っていうのはですね、結果的に控えめなBGMでゆったり自分の表現欲っていうのが確かにあるんですけど、
それをですね、前面には出さずにですね、そこにいらっしゃる、空間にいらっしゃる人の心情とか感じ方をちょっと引き上げるというか、縁の下の状態で引き上げていくような、そんな演奏スタイルをずっとやってたんですよね。
それがですね、いつ頃でしたっけね、2010年の後半ぐらい、10年以上経った後でですね、相当変わってきまして、何かというとですね、僕の表現欲っていうのがどんどん出てきたというか、表現欲。
僕はあんまり表現欲って実はなくって、人前で演奏してすっきりしたとかですね、満足したとかね、そういうような上から目線的なことは全く感じなくって、ただ演奏しているそのものがものすごく気持ちいいというか、自分が気持ちいい状態って言うんですかね。
もう本当にそれってサービスとは全く真逆な状態ではあるんですけども、そんな状態で演奏するので、本当に正直な気持ち、人前でがっつり演奏してもね、うりゃーっていう感じは僕本当は苦手なんですよね。
ただ、おとといの7月7日になりますけどね、おとといやった時はですね、本当に結構音量が割と大きめで、それで本当に多くのリスナーさんとか来場者の方が小松の演奏を聴きに来るっていうか、僕は主役っていうことでしょ結局ね。
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そんな状態で聴きにいらしていらっしゃるので、いらしていらっしゃるって変ですけど、そんな状態なので、僕もこれどうかなと思うんですけど、ひょうい体質なので、いたことかひょうい体質の人間なので、自分の意図があんまりない、あんまり持たないっていうね、そういうカメレオンみたいな僕性格してますから、
意図するかしないか、最終的には意図してるんですけど、周りの人のこの要望とか願望っていうのが目に見えるんですよね、僕の場合。それを自分がブーストしていくとですね、やっぱり演奏会になっちゃうわけですよ。
これ人がそうしてるからそうっていうね、すごく人のせいにするわけじゃないんですけどね、してるんですけどね、聴いていらっしゃる方が何かね、欲求するわけですよ。もっと弾いてとか、もっと盛り上げてほしいこの夜景の100メートルのところから見える京都盆地の夜景でね、全てが、これ他の人がブログで書いて話なんだけど、
全てのね、一つ一つの家の明かりとかあるじゃないですか、街灯とか、それは全て小松を照らし出すためのね、演出として演出として使ってるんじゃ、みたいなね、そんななんかすごい驚くようなお褒めの言葉だと思うんですけど、そんな感じで自分を小松を引き立たせてる周りの風景が脇役なんだっていうことですよね。
そんな風な状況ですね。来場者の方も多分お求めになっていらっしゃる感覚がすごく強くて、結果的にがっつり演奏したんですね。ピアノソロのところとか、即興のところとかね、アドリブのところもそうなんですけどね、かなり盛り上げてやっちゃったんですよ、これがまた。
それほど大きな音量ではないんですけど、クリアな良い環境の音響ですけど、これ明らかに自分の表現欲が出てる演奏だなっていうふうに僕は弾きながら思ったわけなんですね。この弾き方って結局自分の表現欲を全面に出してるわけで、当初の20年近く前の控えめなBGMとして演奏する場合と真逆なわけなんですよね。
同じ京都アンビエンスという曲でもね、今はファーストって言ってかなり早めの演奏する、1.5倍速ぐらいの演奏することがあって、ちょっとジャズと言いますか、ヒップホップとか、少し飛び跳ね系のリズムなんですけどね、あれも2019年ぐらいから演奏し始めたスタイルなんですけど、それも割と聴いて目立つ曲っていう感じで弾いてるわけなんですよね。
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ここまで来てどうでしょうね。どっちの状態が皆さんお好きでしょうかね。これ人によって分かれると思うんですよ。いやいや、もう換気音楽だから空調みたいに静かな感じで弾いてっていうふうにおっしゃる方もいれば、いやせっかく来たんだから1年に1回ぐらいだからちょっとがっつり弾いてよっていうふうに思われる方もいて、もうこれはね、人それぞれ欲求が変わるわけで、さあ小松はどうしたものかっていうふうに僕はちょっと悩みじゃないけどどうしようかって思ったんですね。
そんな時にやっぱり音を客観的に聞くっていうのがめちゃ大事なんですよ。客観的に。そういう状態も僕は冷静に見てます。聴いてます。その時にやっぱりね、観客の方がいろんなタイプの方がいらっしゃるんですね。外国人の方が最近多くなりました。
特にですね、まあ別に悪口言うわけじゃないけどね、その方々が目の前で携帯電話で話してるわけですよ。ベラベラベラベラね。それはまあ僕は止める権利はないですし、公共空間だからね。止めてね、もう静かにしろよこの野郎って言いますよ。言うけどその雰囲気悪くなるじゃないですか。
それがあんまり良くないし、ストリートピアノ、ストリートパフォーマンスだから一般の路上でやってるのと変わらないっていう風に僕は思ってるので、それは言わない状態で何するかというと音量を上げたりとか、ざわざわしてる状態に対してそれに対してそこをクリアにしていくというか、マスキングするような形で実は音量を上げていったっていうことなんですよね。
どうでしょうこれ。どうして僕はBGMから自分が表現欲っぽく演奏してるか。これはね、周りの客観的な音環境に合わせて弾いてるだけっていうことなんですよ。これね、あんまり大きすぎると僕はやっぱりね、そこでもうやっぱり京都タワーもどうしようかな止めようかなみたいなことも考えますよ。うるさいもんだって。演奏めちゃくちゃうるさいですからね。
まあそんな感じで今年の冬もね、一応オファーが今からもあるんですけど、さあどうしようかなっていう風な感じはしてます。これ演奏スタイル変えてもいいかなと思いますけどね。まあ変えようかなと思ってるんですけど。さあそれにね、リスナーはそこであの、まあこれちょっと上から見せてるんで悪いけどね本当に。
あの反応なさるかなーって思ってね、反応なさらない方の方が多いかもしれないですけど、まあ結果的に静かに弾こうかなと思うんだけど、するとねザワザワして聞こえないんですよ。もっと小松、大きな音で弾けよっていうね、クレームが来るわけですよね。めんどくさいじゃないですかということでね、その先はどうするか。
それはもうね、あのすごくいろんな知見のあるね、リスナーさんとか来場者の行動全てにかかっているわけですよね。まあそのあたりで、僕は聞く人を試してると思いますね。僕は結構そういう立場で見てるので、人によって反応する。でも反応の行き地はこれ以上行かないよっていうところを今回感じたので、さあどうするっていうところでね。
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僕も結構ね、実験的に演奏したりしてるので、僕は挑発はしないけど、あのすごくね実験的にものを見てますので、次どうなるかなっていうのはちょっと楽しみかなというね。いつ京都タワー展望室のピアノライブが終わるのかっていうそんな話を今日はしてみました。ということで今日ここまで話を聞いていただきましてありがとうございます。それでは今日も音の良い1日をお過ごしください。