1. 小松正史『耳の保養』
  2. 【音の知覚】音の高さは、脳だ..
2024-12-13 04:54

【音の知覚】音の高さは、脳だけでなく〇〇も使って選別している話。

音の高さを感知しているのは、脳だけではなく、蝸牛の有毛細胞(正確には感覚上皮体)によってもふるい分けられています。脳にできるだけ負担のかからない知覚の仕組みを紹介しました。
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皆さん、こんにちは。作曲家で大学教員の小松正史です。今日は、音の高さを感知するのは、脳だけではないよ、という話をしたいと思います。
脳だけではない。さて、どこで音の高さを感知するのでしょう。この放送では、人の心を動かす音や音楽の正体を、音響心理学の切り口から深掘っていきます。
さて、音の高さは、どこで感知するのでしょうか。まず、音の高さについて復習をしてみましょう。
音の高さは、周波数の多い、少ない、といった物理的な特徴です。例えば、ここにピアノがあります。
これ、ドの音です。これよりも低い音は、どんな音でしょうか。
これ、低いですよね。1オクターブ低いドの音。そして、先ほど鳴らしたドの音です。高い音に行きましょうか。
これが1オクターブ高い音。これが、さらに1オクターブ高い音。そして、これが、さらに高い音。という風に、音の高さを、皆さんは、感知することができますよね。
これ、脳でもちろん、感知しているんですけれども、脳でいきなり音の高い低い音を、知覚しようと思ったら、かなり情報量が多かったりとか、他にも音の側面を、たくさん把握しなくてはならないんですよ。
そういう複雑な音を、処理するためには、まず脳じゃなくて、別のところで、より分けをする必要があるんですよね。
これ、まず、答えを言いましょう。感知しているのは、カギュウというカタツムリの形をしたところが、鼓膜の近くにあるんですが、そこの有毛細胞で、まずは荒くより分けております。
これ、また機会があったら、渦巻き感のカギュウの図を見ていただいたら、わかるんですけれども、鼓膜に近いところにある有毛細胞は高い音、そして、だんだんと鼓膜から離れていくにつれて、中程度の高さ、そして、一番鼓膜から離れているところは低い音を、感知するというか、
そこで、より分けているわけなんですね。今、カギュウの有毛細胞と言いました。これ、実は正確には、感覚上皮体と言うんですね。感覚は普通の感覚の感覚ね。
そして上皮っていうのは、上の皮と書いて上皮、そして体っていうのは帯って書きます。正確には、感覚上皮体という、そういう部位がありまして、音が鼓膜から入ってくると、リンパ域がカギュウの中にあるので、そのリンパ域が動くんですね。
で、その下に有毛細胞があって、さらに有毛細胞の根っこの部分にですね、感覚上皮体があるわけなんですね。で、この動き方なんですけれども、実は1ナノメートルっていうような、ものすごく細かい動きをしてるんですね。これ1ナノメートルって何かというと、これ1ミリの100万分の1なんですよね。
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なのでこれね、顕微鏡で見ることもできないような、そんな音の響きと言いますか、あの動きなんですね。ただこの動きね、確かに感覚上皮体で受け取ることができるので、その感覚上皮体を通してですね、今度は聴覚神経っていうのがそこについてます。その聴覚神経を経て、脳に受け渡されるわけなんですね。
なのでいきなり脳がね、音の高さ低さを細かくより分けているわけではないっていうね、すごい精密ですよね。この1ナノメートルか、ミリの100万分の1ってすごい精度が本当に細かいというね、神様はそんな器官をよくお作りなさったなと思うんですけどね。
ここではね、今日は音の高さを感知するのは脳だけではないって話をしたんですけども、ここでね、裏的に伝えたいことはですね、それほどまでに脳と言いますか、脳だけじゃなくて、耳の構造っていうのは微妙なというか細かいので、耳をいたわりましょうっていうことですね。
あまり大きな音で聞くのも良くないですし、大きな音にさらされているとですね、有毛細胞のみならず、感覚上、額もですね、損傷をね、受けてしまいますので、頃合いの音量でね、聴くっていうことをね、最後ちょっとお伝えしたいなと思います。ということで、今日は音の高さを感じするのは脳だけではないよという話をさせていただきました。今日も音の良い1日をお過ごしください。
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