1. 小松正史『耳の保養』
  2. 【音楽心理学】音の高さの知覚..
2024-12-13 06:01

【音楽心理学】音の高さの知覚は2種類ある話。

音高には2種類の心理的属性があります。トーンハイトとトーンクロマです。それぞれ音の高さの性質を表しますが、両者には大きな違いがあります。その特徴を知ることで、音楽を深く理解することができるのです。
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みなさんこんにちは。作曲家で大学教員の小松正史です。今日は音高、音の高さですね。
音高の知覚には2つの種類があるよという、ちょっと専門的な話をしてみたいと思います。この放送では、人の心を動かす音や音楽の正体を音響心理学の切り口から深掘っていきます。
ということで音高ね、音の高さと書いて音高ですけれども、これ英語でピッチって言うんですよね。ピッチ。でこれ音程とよく間違う人がいるってことをね、いつかのボイシーで喋りました。
音程っていうのはインターバルですね。ある音と別の音があったらですね、その間のことですね。
例えばドの音があってミの音があったら、このドとミの間のインターバルのことを音程と言いますよね。
そしてその今日の話題の音高っていうのはですね、ピッチって言います。でこの音高、これ実は2種類の心理的な属性があるっていうふうに言われてるんですね。
これあのちょっと専門的に言いますと、一つはですね、トーンハイトというもの、そしてもう一つはトーンクロマというね、この2つがあるというふうに言われております。
でこの音の高さの音高、トーンハイトはですね、まずこれ何かというと、音高の高い低いを感知するような心理属性ですね。
これ何かというとですね、この音の高さのですね、基本周波数が連続的に変化すると、心理的にですね、連続的な変化を感じるという、そういったものですね。
例えばなんですけど、っていうような、ドから高い方のド、さらにドに行くというような、これは葉長調で弾きましたけれども、これ一つずつが独立して存在しててですね、それでだんだんと高くなっていくっていうことをね、感じることができますよね。
これがトーンハイトというものですね。でこのトーンハイトが生まれる要因はですね、昨日しゃべりました、規定膜上っていうふうなところにある有毛細胞が関係しておりまして、高い音、中ぐらいの音、低い音、それぞれに感知する有毛細胞が存在してて、それで音がですね、これが低い音なんだ、高い音なんだっていうふうに感じるような性質があるっていうことをお伝えしました。
これがトーンハイトと呼ばれるものですね。そしてその一方でですね、トーンクロマっていう、聞き慣れない言葉が出てくると思いますけれども、このクロマっていうのは何かというと、これ英語なんですけれども、これね光の彩度の意味なんですね、彩度ね、鮮やかさの度合いを示すのが彩度なんですけれども、このクロマっていう言葉にトーンがついたということで、これ音の彩度のことを表すんですね。
と言ってもちょっとね、よくわからない状態になってしまうので、これ例えばの話をするんですけれども、このトーンクロマというのは音高が1オクターブ変化するたびにですね、循環的に似通った性質を感じる感覚なんですね。1オクターブっていうのはお分かりでしょうかね。
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例えばこれ、ラの音、440Hzなんだけども、この1オクターブ上は880Hzです。これが下の方のラ、440Hz。そして高い方のラが880Hz。この違いわかりますよね。これなんですよ。
こういうふうにね、1オクターブ高い音があるなっていうような、そういう音はですね、音を等価と感じる感覚、等価というのはイクオリティ、等しいと感じる感覚なんですね。オクターブ変わったとしても、つまり音が高くなったとしても、このラの音は次のラの音とこれ仲間なんだっていうふうに感じることありますよね。
このラの音も、これは一つ上のラでこれも仲間なんだよみたいなね。こういうふうにですね、1オクターブ上がったものを変化するために、この音の高さは循環的に似通ったものなんだなっていうふうなものを感じる心理的な感覚っていうのがトーンクロマなわけなんですね。
これさらにね、今日深掘りの話しましょうかね。最初に出てきましたトーンハイトという音の高さ、絶対的な音の高さっていうのは、規定膜状の、これカギュウの中に規定膜がありますけれども、それの有毛細胞が関係しておりまして、そしてその一方でこの1オクターブを認識するトーンクロマっていうのはですね、規定膜の振動時間のパターンから来る時間的符号に基づく考えということで、
これ同じ音の高さであったとしても、絶対的に感じる音の高さもあれば、仲間なんだっていう、そのオクターブというね、この倍倍倍っていう、この音の高さが一つのグループを成してるんだっていうふうに感じるような、そういう傾向もあるということで、
今日かなり突っ込んでしゃべりましたけれども、音高音の高さの正確、近くにはですね、2つの種類があるよということで、これあの音楽をやってる人はね、なるほどってお分かりいただけますし、初めてこういう話聞く場合でも、音には絶対的な音と、それと循環的にグループで認識できる音があるんだな、それによって人は音楽を感じたりとか、
一つの音楽の世界観というのを音の高さで、循環的に、連続的に音の高さの変化を感じることができるんだっていう、そういうパターンをね、認識できるっていうような、そういう性質もあるということで、今日はですね深掘った話をしてみました。それでは今日も音の良い1日をお過ごしください。
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