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精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオ。この番組では、精神科医療を作った人々、現代のトピックスを精神科医が解説します。
精神科専門医30年、医学博士で現在、開業医のマリモ等。
その姉で、障害を持ちの方の就労支援事業所を経営していて、つい先日、初孫がお食い初めのお祝いをした桜がお送りします。
不眠症の歴史
古い不眠症を考える、その初回として、昔の不眠症の実際です。
昔も不眠症ってあったんですね。
はい、ありがとうございます。そうなんですよ。今回、不眠症の話を何回かにわたってしようと思うんですけどね。
不眠症って、現代の病みたいな感じがありますじゃないですか。
します。ネオンギラギラでゲームがあって、みたいなイメージですけどね。
現代社会のっていう感じもあるんですが、実は昔もあったよっていう話とかを見て、現代の不眠のことなど、睡眠のことなどを考えたいなと思うんですけどね。
まず聞くんですけど、桜さんはよく寝れる方ですか。
めちゃくちゃよく寝れるんです。年齢の割にはよく寝てます。
そうなんや、それ素晴らしい。
素晴らしいでしょ。
昔からそうなんですか。
そうですそうです。割と睡眠時間を取らないと体調が悪くなるんです。
そうなんだ。
寝つきもそんなに悪くなくて、私息子に笑われたんですけど、息子の下宿へ行った時に、
おやすみって言って30秒経たないうちにネイキーが聞こえてきて、びっくりしたって息子に笑われたことがあるんですけど。
そうなんだ。
寝つきもよくて。
ただね、最近ちょっと朝方まで起きなきゃいけないようがあって、遠方へ出かけていて、朝方帰ってくるっていうちょっと無茶をしたことがあったんですけど、
それ以来変な時間にすごく眠くなって、うとうとしちゃうんですよ。
ちゃんと自分で寝ようという時間にお風呂入ったりするから、目が咲いてしまってっていうちょっと悪循環が残ってます。
なるほどね。
僕ね、あんまり寝れないんですよ。もともと。子供の頃から。寝るの苦手。
本当に?
40代50代くらいから割と本当に…
ウィンショートまでは行かないけど、今50代になったら旅行とか行ったら割と本当に寝れない感じ。
時々睡眠薬も使うもんね。
そんなに寝れないんだ。
寝れないとき寝れないね。
寝る前のルーティンとか自分で決めてないの?
あるよ、あるけど、それがまた…
そうなんだ。
そうなんですよ。
あれしんどいですね。
寝る前って結構しんどいんでね。
この結構しんどい寿命症について今回学んでいきたいなって思います。
病の草紙
じゃあ初めの話ですけど、平安時代末期の病の草紙から持ってきました。
病の草紙っていうのがあるんですね。
あるんです。
初めて知った。
詳しくはないけど。
でもね、時々この病の草紙っていうところで有名な絵があって、
いろんなところで時々出てきますわ。
精神医学の教科書とかに。
専門とかって言って幻が見える病気があるんですけど、
それがこの病の草紙にも書いてて、
小さなお坊さんがいっぱい見えるっていう原始を訴える人の
西経じゃないや、そういう大戸絵家が有名であるんですよ。
よくね、それが出てきますね。
平安時代からあるんだ。
この病の草紙っていう病気のことを書いている絵巻物の中の一つに
不眠の女っていうのが出てくるんですね。
このサムネイルに貼っていると思うんですけど、
リアルな病の草紙のやつを持ってくると、
これはちょっと著作権に関わるみたいなので、
ちょっとAIに描いてもらって、よく似た絵を描いてもらった図なんですけどね。
だいたいリアルもこんな感じなんですけど、
こういう寝られない女の人が描いております。
寝てる人を羨ましそうに見てるって感じよね。
羨ましいが、寝れなくてしんどいよというふうに一人起きてるという感じかな。
周囲に同じように寝てる女性がいてるっていうことが書かれてるんですけどね。
この病の草紙っていうのは、
飢餓草紙とか地獄草紙とか、
残ってるのが3つ。3草紙っていうのが残ってるんですけど、
この病の草紙は病の人がいっぱい載ってるんですよ。
それ以外にも、例えばガキ草紙っていうやつは、
ガキっていうんですか、
地獄に落ちるまで苦しんでる人たちの絵だったりとか、
ガキ草紙は地獄に落ちて苦しんでる人たちの絵とかがいっぱい載っているというような、
平安時代の末期に末法思想っていうのが流行った時に、
人間とか、死んだ後に人間がどんなふうに生きるかみたいなことを書いたような絵巻物らしいです。
そこでこの病の草紙っていうのは、
人間がどんな病気にかかっていくんだっていうことを書いたような絵巻物なんですけど、
ちょっと奇病っていうか珍しい病気が多いんですよね。
ここに残ってるのが。
この当時書いた人たちっていうのが、珍しいというか変わったものを、キャッチーなものを絵に残してるんですよね。
なるほど。
その中で不眠の女っていうのが出てくるということなんですよ。
ちょっと見ておきましょうかね。
この不眠の女、見たとおりなんですけど、
簡素な室前にうずくまるように座ってて、顔は一応前は向いてると。
そのそばに灯火っていうか、明かりは置かれててね。
ろうそくというか油で燃えてるのかなっていうのが置かれてて。
その横とかには寝てるような女の人で、起きてる人が一人いてるという図があるんですよね。
ここに解説として言葉書きっていうのが書いてて、
大和の国、桂木の下の郡の片岡というところに女があり。
桂木の下の方の郡の片岡っていうところに女がいてて。
取り立てて痛むところなけれども、夜になれども寝ることなし。
痛いところはないけれども、夜になったら寝れないと。
夜もすがら起きて、何よりもわぶいすきことなりと言い切ると。
昼夜起きて、何とも言えず、わびしいと、つらいということを言っていると書いてるんですね。
この人多分服装から見て貴族階級というか、ある程度裕福な方なんだろうなと。
見た感じ寝具とか、ろうそくというか明かりもあるぐらいなので。
襖みたいなのもあるので。
そんな疾走な家ではなくて、そこそこ高級なところに住んでいるにもかかわらず。
あるいは痛みとかにもないけれども、寝れないと。
毎日寝れなくてつらいよっていうようなことを描いているんですね。
原発性不眠症というやつと考えられますねっていうことなんですけど。
原発性不眠症。
原発性不眠症。
これいわゆるですね、特に病気も何もないけど寝れないっていう病気があるんですね。
不眠症。
よくあるやつですよね。
よくあるやつ。非常によくあるやつです。現在日本ではね。
この病の創始っていうのは結構珍しい病気なんです。さっきも言ったけど。
そうね。珍しいのか。
不眠症以外でいうと、小人とか背むし男とか、白子とか、鼻黒親子とか、双方。
双方っていうのは男女の両方の生殖器を持つような人のこととか。
非常に珍しい。それぞれ病気はあると思うんですけれど、非常に珍しい病気が並んでるんですよね。
鼻黒親子って何?
鼻黒親子、ごめん、ちょっとそれ知らんねんけど。
初めて聞いたなと思って。
もう何か遺伝性の疾患なんですかね。
すいません、変なところに引っかかりました。
きっと顔面とかにいろんな問題があったのか、
あるいはハンセン症、ハンセン病だったのかもわからないけどね。
ごめん、ちょっとそこをちゃんと見てないんですけど。
比較的珍しい、ぱっと見珍しい病気が並んでるわけですよ。
そこにこの不眠のうなっていうのが出てきてて、
つまりこの不眠症っていうのは平安時代はやっぱり珍しかったんですよね。
そうなんだ。
寝れないっていう人がいてるんだっていう風にここで並んだんだろうなと思うんですよ。
みんな寝れる人が多いよね。
この時代はあんまり寝れないという人がいてなかったんだろうなと思うんですけどね。
珍しいけれどもやっぱりあったには違いないなってことなんですけどね。
そういう不眠症ですね。
今で言うと全然不思議じゃない病気なんですけど、
平安時代は難しかったけどあったっていう病気なんですよね。
治療法の考察
この時代どんな治療をしてたかっていうことなんですけど、
この不眠のうなにどんな治療をしたかどうかは具体的にはわからないんですけど、
一般的にこの平安時代末期に治療はどんなことをされてたかっていうことなんですけど、
主に3つ。
まず、家事、寄登ですね。
ありますね。
病気っていうのは恩霊というかですね、悪霊というかですね、
そういった宗教的なことによって病気になっていると考えられていたので、
病気だけに限らずいろんなことが考えられていたので、
僧侶とか御苗寺とかという方が寄登して、家事寄登して、
物のけとか恩霊とかを払うということがわりと一般的だったようです。
ただ実際こんなのができるのは比較的身分が高いというか、
そういう人を雇えるような方しかいなかったんですけどね。
そんなことをしてもらって、この枕元とか衣服に御風とか札とか、
お守りみたいなのを置くというようなことをやっていた。
これが1個目の治療ですね。
もう1個は薬草とか食事療法とかというのもやっていた。
かなこ草とかという薬草とかね。
釈薬とか勝負とかというような、これも薬草ですけれども、
この薬草を煎じて服用していたりとか、
あと食生活で温かい食べ物を食べたりとか、
不器用を避けるとかというのも始祖をされたとかというふうに書いていて。
漢方みたいなものですね。
そうですね。
漢方薬というのは現在も使われている漢方薬も多いし、
実際効果もあったんでしょうかね。
かなこ草はね、現代ではあんまり使われないんですけど、
でも明治時代までは割と使われていたみたい。
調べるところによると。
いわゆる安定薬として使われていた漢方薬みたいですね。
3つ目として言われていたのが、音楽とか香りとかね。
今でもありますよね。
今でもありますよね。
こととか笛とか、音楽療法的な要素とか、あるいは香ですね。
こう耐いて心を落ち着けるという風習もあったって書いていました。
だからこのカジキ糖とか薬草とか、音楽とか香りとか、
こんなものを使って治療していたのかなと思うんですけどね。
今に結構通じるものですよね。
そうなんですよ。これなんか通じるんですよ。
平安末期でしょ。すごいですよね。
平安末期だけど、割と人間のそういうところって通じるものがあるんですかね。
変わらないってことだよね。
特にこの今でいうところの不眠症、原発性不眠症で、治療のポイントって僕が考えているのがあって、
僕がというか考えられているのがあって、これやっぱり基本は不眠恐怖なんですよ。
つまり寝れない人っていうのは、寝れなかったら今晩寝れなかったらどうしようと。
平安時代の不眠症
明日大変だな、何もできないなっていうことを考えてしまうわけですよね。
そっちが怖いんだ。
それは一回だけのことではなくて、結構長く続くわけですよ。
その一晩中ずっと続くわけですね。
しかもその晩が終わったら、次の日もまた寝る時間っていうのは巡ってくるんですよ。
はいはい、確かに。
だから寝るっていうのは毎日巡ってきて、その日だけにとどまらない。
毎日同じような恐怖に不眠症の人は襲われることになって。
割と現代言われていることっていうのは、この不眠恐怖っていうのが実際の寝ること、寝室とかと結びつくと言われているよね。
原発性不眠の人は自分の床に横たわると、この不眠恐怖が条件反射でくっついちゃって、寝れなくなるって言われるんですね。
原発性不眠の人の不眠恐怖を持っている人っていうのは、全然寝れませんって言うんやけど、昼寝もできないんですって言うんですけど、それは事実なんですけどね。
寝ようとしたら寝られへんのですよ。寝なくてもいいようなところで会議とか映画とか見てる時にはこっくりするんですよ。
それは眠らんと体持たないし。
そうそう。だからそういう傾向も持ってたりして。
だからこの不眠恐怖っていうのが原発性不眠の中核というか、それだけじゃないけど、一つのフックなんですよね。気持ちの方のね。
なるほど。気持ちで寝れないんだ。寝たいけど。
悪化させていくことにつながるんですよね。この原発性不眠っていうのが、1個何かが起こった時にその不眠恐怖がガッチリ固めてしまって、よりそれが治りにくくなると言われてる。
ここでね、過事起動なんですけど、この平安時代の過事起動っていうのを受けるわけですやんか。
そうしたらやっぱりさ、当時っていうのは病気も含めていろんなことってそういう物のけのせいやと思ってて、それをガッツリ信じてるわけやから、こういう過事起動を受けたら治るよってやっぱり思っちゃうんですよね。思えますよね。実際そうやと思うんですよ。
そうするとその恐怖っていうのがちっちゃくなってくるし、しかもその物のけを払ってくれるお札をずっと枕元に置いておくみたいなことっていうのが、安心感につながるんですよね。
この不眠恐怖っていうのを取るのにも役立っただろうと。現代から見てもそう考えてるかなと思うんですね。
物のけのせいにしとけばいいってことやもんね。本当は自分の心なんだけど。
僕らはそう考えてるし、そんな風に治療はしてるんやけど、でももしかしたら本当に物のけかもしれんしねとかって。
そこはそうなのよ。私も見えないからね。
現代はもちろん物のけなんか信じてないし、いろんな心理的なものとか脳の科学とかが事実だろうと僕たちは思って治療してるけど、
でももうちょっと科学がどんどん進歩すると、もしかしたらこういう今まで目に見えないものを信じてた時代っていうのがそんなに実は遅れてなくって一周回ってもしかしたらってこともあるかもしれんし。
そういう気も実はしててね。
そうそう。見えるという方はどの時代もいらっしゃるから、私どっちかっていうとあるんだなって考えてる方なので。
ただ見えないからね、私は。だから見える方は大変だなっていうのはいつも思ってるけど。
そこはあるかもわかんないしねとかっていうね。そういう可能性は全くゼロじゃないけどとかって思いますからね。それはそれとして。
っていうのが平安時代の不眠の女の話なんですけど。
江戸時代の養生訓
もうちょっと時代を下って日本の中で養生訓っていうのがあるんですよって知ってます?あんまり知らんかな。
養生訓って聞いたことある。見たことありますよ。
記事で多分出てきたと思う。
この貝原恵樹県っていう人が書いたこの江戸時代の初期から中期にかけて活躍した受学者というか教育者なんですけど方がこの養生訓っていうのを書いたんですよ。
つまり人間はどんなふうなことをして生活していくと健康に過ごせるんだろうかっていうことを書いた本があるんですね。
それを出版というか、わりと江戸時代広がってみんなそうだよねって言って流行ったというか、それが健康法として根付いたっていうのがあるんですよ。
そこでも不眠のことが、不眠というか睡眠のこともわりと中心に出てくるので。
たぶんこの養生訓とかの話を考えて江戸時代の知識人というか、庶民の方もそうだと思うんですけれども考えていたという一般的な健康観っていうのがあったのかなと思う。
ちょっとそこも見ておきたいなと思うんですけどね。
この貝原恵紀賢っていう人が書いた養生訓っていうやつですね。これが1713年なので江戸時代の初期から中期にかけてですかね。
この人はね、福岡藩っていう藩の藩士だって、教育者というか学者さんとして、授学の学者さんだったみたい。
本蔵学っていうこの薬草とか薬理学ですよね、の研究もしていて、この藩士の教育とかにも携わってた。
後年結構有名になって、全国に出版もしてた人みたいですね。
この養生訓の柱となるような話で言うたら、まずこれも3つあって、まず初めに節制の重要性ってね、節制しなさいっていうこと。
例えば食事とか飲酒とか性欲とか働きすぎとか過度の感情とかって、やりすぎっていうのを慎みましょうと。
重要、ほどほどっていうのを保っているのが健康の中心ですよってね。
食事もお酒も働きすぎも性のこともほどほどにしなさいよっていうのが書いてるんですよね。
2つ目、親女一女って言って、心と体は一体ですよっていう考え方で、精神状態が身体の健康に影響するっていうね。
それはそうでしょうっていうことなんですけど、これ実は東洋的な健康観見たくて、西洋の人は、最近はそんなふうに考えていることがあるんですけど、昔はわりとパキッと上げてたみたいですね。
西洋の人らはね、科学技術が進歩させたような考え方っていうのは、それは分けるということだったみたいなんですけど、東洋っていうのはわりと気持ちと体はくっついてるよっていうような考え方がわりと西洋では一般的で、東洋ではね。
3つ目ですけれども、日々の習慣を整えるということも大切だったと言われています。
早いな早起きと適度な運動と規則正しい食事と感情を整理していきましょうということですね。
今もまさにそうですもんね。
今もまさにそうですよね。
今の一般的に僕たちが感じているような、ちゃんと言語化はしてないけれども大切かなと思われていることとほぼ同じかなと思うんですけどね。
睡眠の重要性
そうですね。
養生局に書いている睡眠のことについてちょっと触れときますと、
睡眠に関して言うと7つ言ってます。
7つも。
結構睡眠は重要というふうに養生局では言われていて、
まず一つ目、睡眠の重要性ということで、
睡眠は気血を養う心身を回復する根本と位置づけた。
過労や不眠は寿命を短くするよというふうに警告していました。
現代から考えたら、
現代の睡眠教育とかでよくこれは確かに出てきますわ。
不眠の方っていうのが健康寿命が短くなるとかね。
そういうようなことっていうのは。
言ったりもする。
あるある。
睡眠が少なくなってくるといろんな病気に抱えやすくなるよみたいなデータってわりとよく出てるんですけれども。
でもショートスリーパーとかいう人もいませんか?
います。そういう方もいるんですけれども。
多くの人で見た場合、一定の睡眠を取らないと寿命が短くなるということは言えてるみたいなんですけどね。
なるほど。
ただでもその通りで、ショートスリーパーの方もいてるので、
これをあんまり言いすぎると問題で個人差が大きいからね。
そこはちょっと考えなきゃなというところがあるんですけれども。
最近言われていることにもつながっているところがあるんですね。
そうですね。まさに。
2つ目ですが、睡眠時間についても言っています。
早起きを推奨しています。
例えば日没後、そこまでの活動や寝坊というのは陰陽のバランスを崩すと。
睡眠時間は季節によって調整しましょう。冬は長めにして、夏は短めに寝るのがいいですよというのが推奨されていました。
なるほど。
早寝早起きいいよとは言われているものも、今の時代はなかなかそこまではできるのが多いですけどね。
実際現代社会では照明があるし、江戸時代とは違うからな。
同じようにはできないし、夜間勤務する人もいますしね。
そうですね。
やっぱり個別対応は必要かなということですけれども。
でも大切なのには違いないけどね。
確かにね。
現代の睡眠医学のことで言うと、睡眠時間のことだけじゃなくて、睡眠の質というのも大切と言われています。
そうですよね。
時間だけではなくて、いろんな睡眠があるんですが、その中の深睡眠とかレム睡眠をしっかりとれているかというのが大切ですねと言われてたりもするんですけど。
だからあまり時間にこだわっても仕方ないかなという意見もあります。
時間というのは指標の一つなので、それだけで考えてもダメですよということです。
3つ目、就寝前の心得として、怒りとか憂いを持ち越さないということですね。
これもそうですよね。
時と場合によりますけどね。
どうしても心配事を夜に思っちゃうことがあるんですが、やっぱり寝るときにはあまり心配事は考えないという工夫が必要かもしれませんねということと。
寝る前に飲食の節度を持ちなさいと。夜は食べ過ぎずに酒を多く飲まないようにしましょうと。
これが難しいんだわ。夜は食べますよね。
食べ過ぎが少なくしましょうとか、寝る前の3時間は食べないようにしましょうとかって言うんですけれども、なかなかちょっと難しいところがありますけどね。
現在のことから言うと、気持ちを沈めなさいというのはリラクゼーションとか、寝るための認知行動療法とかっていうのがあるんですけど、これにも非常に合致することで正しいですよね。
睡眠、寝る前の飲食を控えるというのも正しいことだと思うんですけど。
あとお酒ですよね。お酒を多く飲まぬことと養生組では書いているんですけれども、最近でも寝酒みたいなことをする人って割とあるんですけどね。
多いですよね。よく聞きます。
でも寝酒は非常によろしくないと睡眠医学では言われているんですよ。
私も酒飲まないから分からないんですけど。
飲みますよね、みんな。
飲んだら確かに眠くはなるんですよ。
でもアルコールって効果の時間がとても短い薬物としては。
だから30分ぐらいでだいたい効果が冷めてくるんですよ、アルコールって。
30分?
はい。だから寝つきはいいんやけれども、その後効果がなくなって、しかも利尿効果があるからおしっこいきたくなるんですよ。
確かに確かに。
その後とても睡眠の質が悪くなるって言われてて。
だからお酒はこの睡眠薬として使うのは最悪って言われてるんですよ。
なるほど。
しかも依存症になりやすいんですね、普通の睡眠薬よりも。
そうやね。
どこでも手に入るし。
だから睡眠薬代わりのお酒っていうのは、現代の精神学では、というか睡眠医学ではダメって言われてますね。
ダメだよね。
睡眠姿勢と環境の重要性
ただ楽しむときとかね、エンジョイするためのお酒がプラスなところにもなるんやけれども、寝る前っていうのは良くないよとは言われてますね。
なるほど。
4つ目、睡眠の姿勢と環境のことですが、横たわる姿勢で右を下にして寝るのが良しとす。
東洋医学では心臓とか胃腸の負担が少なくなると右を下にするのが良いよって言われてます。
枕の高さっていうのは首筋が自然に支えられる高さを推奨してて、部屋は換気できて静かな環境が良いですよって書いてますね。
これはね、なかなかその通りですねっていうところだと思うんですけどね。
今私こんな意識してるかもしれない。
あ、そうですか。右下?
右下で寝るのが癖かな。
あ、そうですか。なるほど。
胃の付き具合によって、大体多くの人は右側が良いですね。
右を下にして寝るほうが胃から登ってきにくい位置関係になりますので。
なるほど。
やっぱり良いとは言われてますけどね。
中に内臓が逆転してる人が丸いにあるので、その場合は逆にはなりますが、普通は違うので。
右側具合は確かに逆流接触道への予防に良いとも言われてたりして、現在もそれは正しいかなと言われてますけどね。
ただね、睡眠中に無呼吸症候群という人がいてるんですけど、
いびきで呼吸ができなくなって、それで寝れなくなるというか。
本人は寝てるつもりやけど、睡眠効率が非常に悪くなって、
翌朝とかがめっちゃ眠いと、昼間はすごく眠くなると、寝てるけど眠くなるというような病気があるんですけど、
この場合は上向いて寝ると、かえってそれが悪くなると言われてて。
だから横向いて寝たりとか、仰向けで寝るというか、うつ伏せで寝たほうがいいとも言われてたりするんですね。
なるほど。
うつ伏せでなかなか寝れない人も多いから。
最近、睡眠中に無呼吸症候群の人はシープアップと言って、鼻とかに機械をつけて、人工呼吸みたいにして寝るという機械がよく使われてますよ。
あるんですね。
昼寝と起床の心得
ありますね。
そんなんで割と寝れる人もいますけどね。
でも姿勢というのもそんなに大切かなと言われてます。
5つ目、昼寝と仮眠への注意ということで、過剰な昼寝とか長すぎる睡眠というのは良くないですよと。
昼寝は短時間、15分から30分以内に留めて、夕方以降は避けるという指摘があります。
江戸時代からちゃんとこれが分かっているってところがすごいですね。
そうですね。これ素晴らしいですよね。
この短時間の昼寝というのが実は作業能力とか集中力に有効ですよと。
30分から15分くらいっていうのが良いよと言われてるんですけどね。
これまさにそうですよ。
まさにね、反対企業とか取り入れ出しましたもんね。
そうそう、やってますよね。
僕も昼ご飯食べた後15分くらいできれば寝たいなと思って寝ちゃってますけどね、確かに。
いいですね。3週間ずくとね。
15分寝た後、スッキリしますけどね。
6つ目、起床の心得として、起きたらすぐ軽く体を動かすと。
2度寝を潜めてて、起きたら口をすすいで手足を洗って深呼吸をして気を取り入れることを推奨されています。
うわー、もう2度寝の人なんですよね、私。
あー、そうですか。
そうなんですよ。あれが気持ちいいんですよ。
あー、ね。2度寝っていうのは何時くらいまで寝るの?
え?30分くらい?やけど目覚ましを2段階でかけていて。
あー、なるほど。
1回目をならすんだけど、普段だと寝ちゃうんですよ、またそのまま。
30秒でほら寝落ちする人だから。
どうしても起きなきゃいけないようがある時はそこでパッと気合で起きれるんですけど、
何もない、普段通りだと2度寝するので、また30分とか20分後くらいに目覚ましをかけてて、
2回目の目覚ましで、あ、起きなきゃって思う。
えー、2つかけてるんや、いつも。
そう、だから携帯で。
あー、2段階やってるんですね。
2段階、2段階、3段階とか、どうしても起きなきゃ、ものすごく朝早く起きなきゃいけないけど絶対寝坊するわと思った時は3回、4回セットします。
えー、そうなんですね。
そう。
でも2度寝ダメなんよね。
うん。で、ここには書いてて。
ただね、現代は短時間の2度寝はいいんじゃないかと言われる人もいてるし。
あ、ほんとですか。
2度寝絶対ダメっていうのはちょっと言い過ぎ違うかという意見もありますね。
おー。
だからまあ、日々遅れてるんだったら問題ないかもしれませんね。
そうですね、あのね、お昼寝の、短時間のお昼寝みたいなのとよく似てるかも。
あー、そうなんや。
うん。
まあまあ習慣してて、30分で起きれるんだったらいいんかなとかって思うけどね。
よしとしようかな、ですね。
うん、いいと思います。はい。
はい。
あとその、起きてニックを浴びるっていうのは結構大切と言われてるので。
はい。大切ですね。
まあそういうこともね、もといいですね。
はい。
で、最後書いてるのは、精神の整え方で穏やかな気持ちで1日を終えることを重視して、怒りとか欲望を抑えるということがいいって言われてます。
はい。
もう。
盛り上がってますよ、私。
江戸時代と現代の不眠
おや?どんなこと?
もう本当に寝るときが、1日で一番幸せって思うようにしてるんですよ。
へー。
お布団に入ったときに、はー幸せって1日終わったって感じです。
あー、なるほど。
でもそれってかね、確かにいいかもね、寝るためにというかね。
うん。そう。もう今日やっと終わったよ。お疲れお疲れ、私。みたいな感じで。
なるほど。
で、このときに顔つきって、口もだんだん歳とってくると、口がへの字になってきたりとか、眉毛にシワが寄ったりってなるでしょ?
うんうん。
あれはその夜寝難しい顔してることが多いんですって。
あー。
それが癖づくと、そういう顔になっていくって聞いたので。
おー。
できるだけ意識して、口広角を上げて。
あー。
こうにっこりとした感じで寝るようには意識してます。
あー。
あ、でもそれってなんか聞いたことあるね。
うん。
嬉しいから笑うんじゃなくて、笑いがいをしてると嬉しくなるっていうこともあるってね。
そうそう。
表情がね、気持ちを動かすとかって言うもんね。
はい。
あ、でもそれはいい考えかもね。
そこは意識してる。
おー、そうかそうか。
えー。
はい。で、30秒で寝落ちしてます。
寝落ちしてます。それは本当に幸せかもしれませんね。
そうそう。そうなんです。
はい。ありがとうございました。
そんなんで、洋上くんのですね、睡眠のことです。
洋上くんの睡眠のことっていうのは、比較的現在の睡眠医学と近いというか、ほぼダブってることが多いですよねって言われてます。
違和感なく聞けました。
全然そうですよねっていうこと。これがもう江戸時代の中でこんなこと言われてたっていうことなので、素晴らしいなぁと思うんですけどね。
素晴らしいよ。本当に。
本当に微調整だけで、今の医療にもつながるなというところですけどね。
そうですね。
江戸時代は平安時代に比べたら年齢のない人が増えてたってことなのかな。
そうかもしれんね。
ね。
こんな風になってるってことはね。
本に書かれてるってことはね。
そうね。もしかしたら社会の状況変わってたかもしれませんね。
農家の人も多かっただろうけれど、やっぱりそうじゃなくて、商人の方とか武士の方とかもあったので、
気苦労がね。
そうそう。
やっぱり日中溜まってること、ストレスも多かったんでしょうからね。
かなぁ。
そういうのもあって寝れないっていうのが増えてきたのかもしれないね。
かもしれませんね。
特に武士の人とかってそうですよね。やっぱり対人関係のストレスが結構どんな仕事であってもあったでしょうしね。
今のサラリーマン社会と一緒だって言いますもんね。
だからそれを先取りしてってこういう人たちは考えてたってことかもしれないね。
はい。
江戸時代も平安時代も割とそういう不睡眠の問題っていうのがあって、
江戸は医者という、かよばら駅前は別に医者ではなかったんですけど、こういう考え方もあったってことですね。
そうですね。
はい。
まあじゃあ、まとめは以上にいたしましょうかね。
何か感想とかあります?
私本当に不眠症っていうものにはなったことがないくらいよく寝れてるし、
ただすごくよく寝れてるので、たまに生活リズムが狂ったときにやっぱり寝つきが悪くなる日っていうのは単発であるんですよね。
そんなときは、頭の中でいろいろ考えるでしょ?寝れないから。
あんまりポジティブなことは考えられないなって思ってます。夜。
なんかネガティブチックなことが結構多く頭に浮かんでくるような気がしてる。
多分自分の性格上なんだろうけど、反省回を開いてるような感じが多くなるので、だから余計に心配事も増えて、
あのときこうすればよかったのかなみたいなのが出てきて、寝れないときはやっぱり寝れないなっていうのは体験したことがあるかなと、今日の話を。
あんまり不眠症とか意識したことなく、毎日幸せに眠れてるんですけど、ちょっと振り返ってました。
なるほどね。
僕は不眠は割と身近で、子供の頃から割と眠りには困ることが多かったので。
本当に?
本当本当だったので。朝とかは早く起きたかったんですよ。あんまり二度寝とかもしたくなくてっていうのが幼少期からそうだった。今もそうなんですけど。
朝起きはいいんですけどね。朝起きれるけれども、夜は寝にくいときが結構多かったな。
でもめちゃめちゃ寝れないっていうわけでもないんやけど、やっぱり寝ることへの困難感っていうのは結構小っちゃい頃から感じてたかな。
早く寝て早く起きる人やなって私思ってたんだけど。
でもそういうのもあって、寝るのが心配って思い込んでる。自分は寝れてないって思い込んでるところもあるんだよね。
寝てるけど?
寝てるけど。実は寝てるくせに寝れてないって思うというのもあるんですよ。そういうところもちょっと自分の。でもそういうふうに思う人って結構いてて、そういうのも結構問題やなと思ってるんですけどね。
なんなんでしょうね。体はそんなにしんどくないってこと?
寝れないなっていう心配をしているだけで、翌朝は別にそんなに眠くなくて過ごせてるっていうことの方が多いね。
朝寝坊とか全然してなかったもんね。
朝寝坊はしないな。2、3年に1回だけ寝坊することがあるけど、ほぼないかも。
でも寝坊も30分で起きれる。
だいたい目覚まし前に起きれて、目覚ましを止めた後に寝ちゃうみたいなことっていうのはまずないな。
まずない。羨ましい。
そこって個人差ありますね。
不眠と養生の考察
同じ兄弟ですけどね。狙い違いますね。
狙い違いますね。だから個人差大きいんですよ、これの睡眠って。
ほんとやね。同じ環境でも同じものを食べて大きくなってるけどやっぱり全然違うんですね。
だからやっぱりいろんな人がいてるねっていうところですね。
そうですね。
パーソナルな部分だからあんまり皆さん、人には言わないけどね、こういうのってね。
そうですね。話しする機会はあんまりないですけど。
大切な部分なので、そういう知識も増やしていけたらなと思いました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオは、毎週金曜日午前9時に最新話が更新されます。
お聞きのアプリでフォローして最新話をお聞きください。
また番組を聞いた感想やご意見を募集しています。
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はい。ありがとうございました。
ありがとうございます。
君が寝れないと初めて知りました。
えー、そうでしたか。ずっとだよね、ずっと。
あ、そう?小学校ぐらいから?
小学校ぐらいからかな。
えー、知らんかった。
あんまりそうそう寝るのって、あれかな、苦手なイメージがある。
あ、そうなんや。朝も全然寝坊することもないから、よくお母さんに私怒られてたもん。
あんたは寝坊ばっかりするけどって。
言われてた。
でもうちの両親もわりと寝坊せえへんことなかった?
してなかったね。
起きてたよね。
起きてた、起きてた。
なんかそんなイメージがあるね。
確かにね。パタパタしてるのあんまり記憶ないですね。
で、うちの母親さ、ずっと昼寝してたよね、昼寝。
してた。
ゴロゴロしてた。
1時間か2時間ぐらい必ず寝てたよね。
2時間も寝てた?
2時間は寝てないか。
そんな寝てないかも。
そんなに寝てないか。1時間、あ、30分ぐらいか。
30分ぐらい。
30分ぐらいかな。でも毎日寝てたよねっていう。
寝てた。あれ習慣になってたと思う。
ですよね。
でもちっちゃい頃とか、育ててる時も、
もうお昼寝しなさいしなさいって強制的に言われた。
そうそうそうそう。あれ子供に強いるよね、昼寝を。
強いる。自分してよって思うけど。
そんなのありましたね。
ありましたね。