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2025-08-15 30:32

17世紀イングランドの不眠治療:占星術医ネイピアの全人的ケア

ホロスコープ診断やハーブ、生活指導、祈りを組み合わせた全人的治療が行われた17世紀イングランドの占星術医リチャード・ネイピアの治療を紹介します。彼は不眠に悩む未亡人を治療しました。現代精神医学における複雑悲嘆のケアを比較しました。時代を超えて変わらぬ「眠れぬ心」への医療のまなざしと、睡眠と悲嘆の深い関係を探ります。

 

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サマリー

このエピソードでは、17世紀のイングランドにおけるリチャード・ネイピアの不眠症治療法と、当時の医療における占星術の役割が詳しく解説されています。ネイピアは占星術医として、悲嘆や不眠症の患者に対し全人的なケアを提供しています。彼は祈りや詩の唱和、生活指導を通じて患者の心身を支える方法を取り入れており、その効果が評価されています。17世紀のイングランドでは、占星術医ネイピアが不眠治療に全人的なアプローチを採用し、現代の医療とも共通する視点が存在しています。特に、精神的な苦痛やペットロスに対するケアの重要性が語られています。

17世紀イングランドの医療と占星術
精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオ。この番組では、精神科医療を作った人々、現代のトピックスを精神科医が解説します。
精神科専門医30年、医学博士で現在、開業医のマリモ等。
その姉で、障害を持ちの方の就労支援事業所を経営していて、つい先日、初孫がお食い初めのお祝いをした桜がお送りします。
古い不眠症を考える、その初回として、昔の不眠症の実際です。
昔も不眠症ってあったんですね。
【佐藤】ありがとうございます。今回、不眠症の話を何回かにわたってしようと思うんですけどね。
前回の続きからお送りします。イングランド、イギリスですね。16世紀、17世紀のイギリスの話にちょっと行きたいと思うんですけどね。
【上杉】16、17世紀。
【佐藤】前回かな、ピネルさんとかの話をした時っていうのは18世紀の話なんですよね。
あるいはもう1世紀前のイングランドの話、イギリスの話ですね。
大体日本では戦国時代ぐらいの話で、イングランドでこの頃有名だった人がウィリアム・シェイクスピアですよ。
これが16世紀、17世紀の時代で、有名な出来事で言うとガリレオ裁判があったと。
それでも地球は動いているってガリレオが言ったけれども、宗教裁判で裁かれたんだよね。
あの時代の話です。
この時代に登場する人物なんですけど、僕が今日は言うのはリチャード・ネイピアっていう人なんですけどね。
このネイピアさんっていうのはイングランドの牧師さんであって、先生術医っていうのがいてて。
先生術とお医者さんとかくっついてる職業っていうのがあったんですね。
もともと牧師さんなんですけれども、この先生術医っていうのも兼任してたっていうリチャード・ネイピアっていう人がいてたんですけど。
その時代、先生術医っていうのはそんなに珍しい人じゃなくて、普通の医者とはまた別に先生術医っていうのもいてて。
日々の皆さんの相談事とか、いろんな治療にも関わってたと言われてて。
なんでこの人の話を言うかというと、この人とこの人の師匠であるサイモン・フォーマンっていう方がいてるんですけど、
その方が6万件以上診療記録を残してるんですよ。
16世紀、17世紀の診療記録っていうのがこのケンブリッジ大学に保管されてて、しかもすっごい量、6万件以上残ってて。
それが結構解読されてるんですよね。
ていうこともあって、そこのところを解読していくと、その時代の考え方だったりとか医療だったりとかが読み解けるよっていうようなことで、
割と20世紀になってからその研究が進んでるっていうこともあるので、
リチャード・ネイピアの生活
ちょっとここの話の不眠症の話を抜き出した話しようかなと思うんですけどね。
リチャード・ネイピアさんの話ですけれども、1559年ですね。
ノーザントンプシャーに生まれます。
ノーザントンプシャーっていうのは町の名前だって州の名前です。
町の名前。
東京で言うと関東地方で言うところの、栃木県とか群馬県ぐらいのイメージですわ。
この州の名前なんですよね。
ロンドンからは離れたような州で有力な家系に生まれて、
そこの家系っていうのは生殖者とか医者とかを排出したような有名なお医者さんの家で生まれたみたいですね。
このリチャード・ネイピアさんはそういう家系に生まれて、ケンブリッジ大学で教育を受けて生殖者になります。
バッキン・ガムシャーっていうところ、これもですね、ロンドンからはちょっと離れた州なんですけど、
東京で言うところの埼玉県みたいな感じのところですわ。
そういうところの牧師さんになります。
牧師さんとして、説教とか礼拝とかを行う方々、
この病人の方の相談役になったりとか、先生術医としても活躍してたらしい。
この当時、先生術と医学っていうのがくっついているっていうのが、
大学では、実はこの前の世紀には先生術医と医学っていうのを併用して教わってたみたいなんですけど、
このリチャード・ネイピアさんが生まれてたりとか勉強してた時代っていうのは、
医学は医学としては独立していて、先生術は先生術としては別の話だったみたいなんですけども、
先生術もちゃんと学問としてあったってことですね。
それはもちろんあったんですけど、
この先生術医っていうのは、この前世紀の民間伝承みたいな感じでやってたっていうのが正しいみたいですね。
リチャード・ネイピアさんっていうのは先生術医の師匠にもついて、
ナイソン・フォーマンという方の下について先生術医としても活躍したみたいです。
この師匠が先生術医の師匠なんですね。
牧師さんでもありつつの先生術医として、人々の相談役にもなってたということですね。
この先生術医とは何ぞやということなんですけれども、
よくわからないんですけど、僕らはイメージがわからないんですけど、
天体の運行をもとに病気の診断とか治療を行う医療体系と言われていて、
つまり、星とか月とか太陽とかの動きと病気の診断とか治療とかを結びつけるという考え方があったんですね。
それが古い、古代とか中世とかですね。
この16世紀とかにも一応ヨーロッパとかイスラム圏では記録を行われていたみたいです。
天体の運行と人の病気と、難しそうですね。
でもさ、これ僕らも子供の頃なかった、なんていうんやろうか、宗教と結びついているんですけど。
はい、もちろんそうですよね。
お母ちゃんとかさ、消し炭みたいなのをさ、もらってきて、それをお粥に食べて、お粥に入れて食べたら、なんとかかんとかってなかったっけ?
あったような、なかったような、食べた記憶はないけど、見たことある気がする。
僕ね、食べた記憶がある。
食べた記憶がある。
え、本当に?
とか、日付でさ、退院していい日とか悪い日とかってあったやん。
それはあるよね。
ああいう吉祥の日とかってあるじゃないですか。
六曜もそれもね、退院とか仏滅とかね。
あれってわりと日本でもつい最近までちゃんと言うてた感じやんね。
え、でもそれは病気の診断とはつながる?
診断とは直接つながらんけどな。
でも一応影響はしてたやんか。
してた。退院の日に手術してほしいとかあったもんね。
未だにお葬式はともぶきの日にはしてくれへんけどね。
お葬式の仮葬場か。
そこは酒張るし、車の農舎も退院選びましょうってリーラーさん言ったりするからね。
未だにある?
あるある。
あ、ほんと。
あのね、30年前の僕ら医者になった自分っていうのは、
それを言う患者さんっていうのいてたんですけど、
ここね、10年、20年ないかも。
そうやな、病院に関してはないよね。
対案を気にすることっていうのはほぼなくなったね。
それより先生の出張の方が気になるもんね。
日本でもちょっと前まではわりとそういうさ、なんて言うんやろ。
ああいう対案とかっていうのも結構小読みじゃないですか。
あれは月とか太陽とかの動きで考えた小読みですもんね。
最初はそうやもんね。
だからそういうのとかと連動した、より綿密に練られた学問なんかな。
先生術医療中のね。
それがより信じられてやられてたっていうことがあるみたいですね。
このネイピアさんっていうのは先生術医として、恋愛とか結婚とか盗難とか、
鬱とか狂気とか、あるいは頭痛とか消化不良とか、いろんな相談を受けてた。
患者層っていうのは、いわゆる農民の方から商人の方とか下級貴族もあったり、
富裕層の女性まで様々だったと言われてて。
女性がわりと半数以上だって、女性のいろんな悩みの相談を受けてたと。
恋愛とか。
女性、昔からそうやんね。
好きよね、占いが。
困ってたからだと思うんですけどね。
恋愛とか妊娠とか家庭不和とかの相談をこのネイピアさんにしてたと。
牧師さんでもあるし、お医者さんでもあるしということで受けてたんでしょうね。
とってもネイピアさんっていうのは熱心に治療にされてたということが有名ですね。
実際このネイピアさんっていうのは牧師さんだったので結婚もせずに子どもさんもいなかったらしいんですけれども、
ただそういう記録が残っていると。膨大な記録が残っているということで。
不眠症患者の診療例
このネイピアさんが診療した不眠症の症例の話、一例ちょっと興味深いなというのを持ってきたんですけど、
その方っていうのは夫の死後の後、不眠と飛胆が出てきた。
旦那さんが亡くなって悲しくて寝れないという女性の話です。
この女性は40歳代と言われていて、夫は最近亡くなりました。
社会的な地位としては農村の中流階級から、あるいは小地主層ということで、
めっちゃ貧しくはない、そこそこの農民の方で旦那さんが亡くなってということですね。
どんな訴えかというと、夫が亡くなってから眠れない夜が続いていると。
夜になると涙が止まらずに、胸に重いものを感じて頭痛がひどいと。
神の罰かもしれないという恐れもあるという訴えでネイピアさんの元を訪れました。
ネイピアさんはそれでどうしたかと、いろいろな話を聞くんだと思うんですけれども、
診断ですな、先生術的診断をしました。
生図を作成して、患者が来訪した時刻と夫の死亡時間、患者の出生データをホロスコープを作って、
来た時間と旦那が死んだ時間とその人が生まれた時間とかの星の動きとかを見て、
初見としてはこの月、感情、土星、土星というのがブランコリーとか悲嘆を表すらしい。
その胸郭、マガマガしい角度が強調されて、悲しみと欲打つが不眠を示していますというふうに解釈しました。
しかもそこには火星の影響も重なって心身の熱とか不安が高まっているよと判断しました。
なんかそれっぽいけども。
ネイピアの理解としては、この不眠というのは悲嘆と欲打つの混合ですよ。
その当時、悲嘆というのは国胆汁というものです。
ガレーノス医学というのがあって、四胆汁というのがあったんですよ。
国胆汁とか黄胆汁とか血液とかの体液のバランスによって、いろんな健康状態が動向されると。
国胆汁が増えると悲嘆状態になると理解されていたんですよね。
今はそんなのないんでしょう?
それは否定されました。
それはギリシャ時代から考えられていた考えなんですけど、それが間違っているとなるんですけれども、
その当時はそんなふうに考えられていた。
宗教的には、過剰な苦しみというのは、神への不信と考えられていたんですよね。
不必要に悲しむということは、神様を信じていないことですよ、というふうに宗教は規定しているんですよ。
なるほど。
だから、祈りと懺悔が必要ですね、みたいなことを言われるわけです。
国胆汁が増えている状態と、神への不信があって、懺悔が必要ですよ、というふうにネイピアは考えた。
治療としてはどうしたかというと、まず薬物療法です。
鎮静作用を持つハーブを選じて服用したりとか、甘口のワインを処方したということもあるみたい。
次に、説教というか、祈祷を行うんですよね。
ネイピエの治療法
教会での祈りと懺悔を進めて、神の許しを得るように求めた。
夜間の恐怖を和らげるために、特定の詩を寝る前に唱えるように推奨したというのがありました。
生活指導としては、夜間の独り寝を避けて、家族とか使用人と同居させて安心感を得るようにしてくださいとか、
体の冷えを防ぐために温浴とか毛布の使用も指導したり。
あともう一個特徴的なんですけど、先制術的儀礼として、星の動きに合わせて最適な服用時間を指定したりとか、
患者の誕生日と夫の始末日を基準にしたようなお守りを作って、夜に患者に身に着けさせたとか。
この4つのことを行ったんですね。お薬と説教と生活の指導と先制術のことをしたんですね。
意外とどうかなという、悪くなさそうな感じのところをいずれもするんですが、
経過が残っていて、数週間後に涙が減って少し眠れるようになりましたということみたいな効果があったと言われていますね。
ただし、胸の重みは残っていたし、祈りをずっと続けないといけないなということを指示したということでした。
これがカルテに残っていたことなんですね。
ここから見えることというか考えることは何かということなんですけど、今の医学から見てネイピエがやったことなんですけれども、
わりと体系的に指導しているんですよね。
お薬だけとか生活指導だけじゃなくて、いろんなことをやっているという全人的なケアを行っているということでいいし、
あるいはとても極端なことは言わなくて、ハーブとか生活改善とか、副作用が少ないことを言っていたというのが良かったかなと思うんですけどね。
今から思うと、やっぱりハーブだし、もうちょっと適切なハーブとかの使い方があったんちゃうかなという意見とか、
あるいはアルコールというのがちょっと出てきてたけど、アルコールはやっぱり熱付きだけはいいけれどもっていうことがあるので、あんまり良くないかもみたいな意見もあります。
ただ全体として見たら、今から見ても素晴らしいですよねっていうことだと思うんですよ。
そうですよね。バランスがとれているというか、いろんな方向から。
極端なことを言っているわけじゃなくて、例えば宗教的なことに関して言うても、そんな激しい修行をしなさいみたいなことを言っているわけじゃなくてね。
特定の詩を出る前に唱えなさいと言ったりとか、教会での祈りとか懺悔とかっていうのは、わりと日常生活にその当時の人としてはあったことでしょうからね。
そんなに極端じゃない話なのかなと思ったりね。素晴らしい医療をその当時からしてたんだなとかって思うんですけどね。
現代の視点から
そうですよね。
ちなみにこれ、現代だったらどう考えるかっていう話ですけど。
今もでもありそうでしょ?こういう振動さっていうのは。
大切な方が亡くなった後、僕たちのところを訪れるっていうことが当然あるので、あることです。
現代の医療ですね。21世紀の現在、この患者さんがもし私の前に現れたとしたら、一応診断名としては多分その非端章っていうですね。
離別反応とかって一般的には言うんですけれども、ちゃんとした名前で言ったらこの持続的複雑非端章とかって言うんですけどね。
自分が大切な人を失ったときに、いろんな心身のバランスが崩れて、症状が出てくるんですけど。
それが普通以上に長引いてきたときに、こういう複雑非端章とかって言うんですよ。
長引くとね。
人によるんですけど、1週間ぐらいあったら一応この正常範囲と見立てて、2週間を超えると複雑非端章って言うていいんちゃうかなっていう。
そこはちょっといろんな人があるんですけど。
一旦亡くなって悲しいっていうのは一般的なんですけど、それがだらだら続いちゃうっていうことに関して言うと、ある程度疾患でしょうっていうようなことを考えるわけです。
それ以外にももしかしたら鬱病だったかもしれないし、適応障害と言われるような、非端章までいかないようなストレスによる原因のものかもしれないなとか思うんですけどね。
そういう診断名をするのと。
もうちょっと実は聞きたいところがあるとするんやったら、この眠れないタイプっていうのをもうちょっと聞きたいなというところです。
単に眠れないっていうことだけじゃなくて、入眠困難があるのか中途覚醒があるのかとかね。
そのときに、眠れないときの不安感とか、この非端な気分ってどのくらいなんかなっていうことを聞いた上で、
お薬だったりとかアドバイスとかをちょっと変えていくかなとかってね。
ちょっと変わりますね、そこはね。
あと胸が重いとか頭が痛いとかっていうことがありましたけれども、
胸の重さは別として、頭痛っていうのは精神的なものだけじゃなくて、いわゆる本当の頭痛っていうのもあるので、緊張性頭痛だったりとか変頭痛だったりとかってするんだったらまた話が違う。
そこはまあしっかり分けましょうかねっていうところかな。
僕らがこういう方を見て一番気にするのが、自殺リスクないかなっていうことは気にしないといけないところかな。
こういう人って言わへんけれども、実は夫を亡くしたのは自分のせいと思ってる場合だってあるんですよ。
実際別にその人がもちろん手を下したわけじゃなくても、
例えば病気を見つけるのが私が言えへんかったから遅れたんじゃないだろうかとか、
治療の時の判断とかできっちりさせなかったんじゃないだろうかとかって、
自責的になりがちなんですよね。
割とこういう方ってそういうのと合併してて、自殺リスクっていうのはちょっと検討しておかないといけないと言われてます。
そんなことを考えながら患者さんの話を聞いていくということになると思うんですよ。
治療に言うたら一般的な心理的なカウンセリングになるんだと思うんですけど、
これは一言で言うことはなかなか難しいんですけどね。
そうですよね。
ただ一つ言えるのは、僕たちの医療で知っているのは、
この悲嘆というか欲打つというのは段階があって、
例えば大切なものがなくした人っていうのは、どんなふうな気持ちの動きになっていくかっていうことは一つわかっているわけですわ。
個人差は大きいですよ。個人差は大きいけれど、一つの流れっていうのがあって、
例えば大切な人がなくなったらすごくショックを受けると。
ショックを受けた後どうなるかっていうと、否認。そんなことはずわない。生きてるんだって思う。
その後に怒りが出てくるんですよ。
なんでうちのあの人が、隣の旦那じゃなくてなんでうちの人がっていう怒りが出てくる。
その後鬱になるんですよね。
それを経た後、ようやくうちの旦那は亡くなったんだって重要になってくるって言われてます。
そうなんや。
そういう気持ちの経過をたどる必要があると考えられていて、
つまりそれぞれには意味があるので、人間の気持ちとしてはそういう経過をたどらないと、
新しいですね、大切な人がいない新しい世界にその人が従能するには、そういう経過をたどる必要があると言われてて、
どっかで止まったりとか、どっかを飛ばしたりとかしちゃうとうまく進んでいかないんですよ。
これは誰でもこういう感じってこと?
一般的にはそんなふうには言われてて、
でもその人によってその現れ方はそれぞれ違うし、どれぐらいの期間を減るかも違うし、
結構行きつ戻りつもすることと言われてるんですけどね。
最終的に需要に至るまでっていうか、この人が出ない世界っていうのがそうだなって受け入れるには、
行きつ戻りつしながらこういう経過をたどると言われてる。
まあそうですよね。
例えばうつだけをなくそうっていうのも結構あかんのよね。
あかんというか、うつにはうつの役割があるんですよ。
逆にね。なるほど。
眉に困ってるみたいな感じ?
蝶々の幼虫が蝶々になるまでの間に眉にかもるじゃないですか。
それがうつの状態なわけですよ。
うつにはうつのそういう作用があるので、
それが経た後、ようやく新しいその人の気持ちとして生まれ変わるので、
うつにはうつの作用がある。
もの作用とかってよく言われるんですけどね。
もっていうのは、ともらうっていう字あるじゃないですか。
お葬式とかっていうのはそういう意味もあるので、
一見意味なさそうなんですけれど、やっぱり気持ちの上では大切だって言われてますね。
モニフクスってやつね、日本で。
っていうのも大切って言われてて。
例えばそういうことはわかっているので、
この人の気持ちっていうのは今どこにいてて、
どういうところが乗り越えられる今後の課題になってくるのかなっていうのが
だいたい予想できたりするわけですよね。
もちろんそんな風に綺麗にはいかんけれどね。
一旦平成には見れるけれども、この人のお話を聞いていると
まだまだこれから一波二波あるなっていうことも予想できたりすることもあるので。
例えばそんなことですわ。気持ちのことね。
なかなか教科書通りにいかんのが多いけれども、そんな人があるなっていうこととかね。
そんなことを患者さんにお話しするっていうことも大切です。
自然な経過なんですよっていうようなこととかね。
これっていうのは皆通る道ですよとかね。
これはうつの病気が来てるかもしれないからこんな治療を考えた方がいいよとかね。
心理教育ですよね。こんなことを言ってあげたりとか。
あるいは感情をしっかり言える場所を取った方がいいって言われてるんですよ。
つまり泣ける場所ですよね。
医療機関ではなかなか泣いていいよって。
始めは時間取れるんだけど、あんまり長いことずっとそればかり言えないので。
泣ける場所を作ってあげるというか、友達とか家族とかですね。
そういう人とよく話し合ってっていうようなことが大切ですね。
そういうのをサポートしてあげるとかね。
あとは生活がうまくいくように。
大切な人が亡くなってもその人は暮らしていかなあかんので。
経済的とかあるいは心理的なサポートができるような支援とかしてあげるとか。
っていうようなことが大切かもしれないね。
みたいなことを僕らは考えるかな。
なるほど。
あとは一番医療で簡単で強力なのが薬ですわ。
医薬薬があるので、あるいは不安薬とか抗鬱薬があるので。
こういう人に使うかどうかっていうことを判断していくことになるかな。
その状態のきつい弱いが人によってありますもんね。
その人の気持ちもあるからね。薬使いたくないっていう人もいてるし。
やっぱり薬でも使ってっていう人もあるので。
ある程度あった上でやりたいところだよね。
ただまあ現代21世紀としては比較的安全な睡眠薬多いので。
とりあえず寝るためには睡眠薬使うかい?みたいなことが安心して使えるかも。
確かにね。睡眠って大事やもんね。体には。
不眠治療のアプローチ
でもね、効きすぎて使いすぎるっていう副作用も最近多いから。
うまく使ってうまくやめるっていうことが、睡眠薬は大切なんかな。
難しいね。
でもね、そこはね、一番今言われてることやね。
みんな出すのは簡単なんで出すんですけれど、うまくやめていただくようにする。
ずっと使うんじゃなくて、いつか薬なしで自然に行くのが理想やもんね。
6ヶ月以内にお薬は効きますというのが一般的かな。この人の場合だったらね。
そこを目指して治療していくってことになるんかな。
っていうのが、このネイピアさんが言うたような症例を、
現在の医療で考えるとなるかなと思うんですけどね。
ただまあ、自分の大切な人を亡くした苦しみで寝れなくなるとかってあるよね、とかって思って。
そう。母が父亡くなった時に若干こんな感じになってたなって。
そうでしたね。
まあ、うちの母の死別反応は普通じゃなかったから。
普通じゃなかったからって単に亡くなっただけじゃなくて、プラスアルファがあったからな。
ずっと同じ感情が続くんじゃなくて、結構コロコロと変わっていってたっていうのはあるから、
そういうこともあったんやろうなって今ちょっと。
あの頃はもう全く精神の医療とかいうことを勉強していない時だったので。
またね、母親はさ、もともと父が死ぬ前から不安神経症っていうやつですね。
不安症っていうやつですね。それを持ってた時期があって。
まあ、よくはなってたんやけどね。悪い時期もあったもんね。
ありましたね。
死別反応で強くなったりとかっていうようなことがあったからな。
僕らが忘れたらあかんと思われるのが、ペットロスですよ。ペットロス。
私も今ちょっと思ってました。
あのね、人が死ぬことに関して言うと、いろんなケアが今時できるんですよ。できやすいんですよ。
で、亡くなるまでの病院での出来事等は比較的体系的にできるので、家族もいろんな意味で安心というかね。
もちろん大変なんやけれども、しっかりできるんやけど、
ペットってさ、家族と一緒の位置づけというか、実際そうなんやけれどもなってるけど、
ちょっとやっぱり人とは違う扱いを医療とかではされるじゃない。
そうよ、全然同じじゃないですね。
違うから、それをなくしちゃった時の家族というかの思いって結構問題よね。
特に今年ってから可愛がってた子が亡くなったりすると、全愛情がペットに向いたりするからね。
それで鬱になる人あるね。
多いでしょうね、今。
と思うは、本当に肌から見てて、この子に本当に依存してあるんやなっていう、ご夫婦で依存してるところとかも多いからね。
まさに子供と一緒やもんね。
飼ってる人に言わすとさ、子供はさ、その後自立させやまあかんっていうストレスがあるけど、ペットは可愛がるだけでいいというか。
そう、ずっと子供やからね。変われへん。
余計可愛いっていうかね。
そうそうそう。だから子供をなくすのと同じ感覚やろうしね。
しかも寿命が人間よりどうしても短いじゃないですか。犬も猫もね。
だからどうしても人間が死に目に遭うもんね。
あれは悲しいよ。
大切なものをなくすっていうのはいずれにしてもつらいところですね。
うまくこうしんどいときあるけど、また元気な自分を取り戻してくれるといいですね。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございます。
精神科の知識を学べる番組、歴史から学ぶ精神科ラジオは、毎週金曜日午前9時に最新話が更新されます。
お聞きのアプリでフォローして最新話をお聞きください。
また番組を聞いた感想やご意見を募集しています。
概要欄のメッセージフォームからあなたの感想を送ってください。
はい、ありがとうございました。
はい、ありがとうございます。
ボクさん、この話聞いてて、古代、中世の話聞いてて思ったけど、
結構やってるよねっていうか、今とやってることあんまり変わらない。
めっちゃやってるよ。変わってない。
普通に頼れへん分、きっちりやってたんちゃうかなっていうくらい思ったな。
そうそう、今の多分、ドクター方よりきっちり話を聞いて、
その人その人に処方箋、ホロスコープが作られてやってるから、肩にはめてないでしょ。
だからすごいやんって、ちょっと私も個人的に思ってました。
なかなか立派な医者でね、やっぱり治るような気するよね、これを受けたらとかっていう気がして。
ありがとうございます。
30:32

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