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こんにちは、おあです。3児子育て中で、小学生の娘2人は、ホームエデュケーションを選択しています。
子どもたちが毎日を楽しく、自分らしく過ごせる社会にしていくために、これからの学びの在り方について考えるチャンネルです。
第20回目の今日は、【子ども哲学のススメ】というテーマでお話ししていきます。
皆さん、哲学対話って聞いたことありますか?
哲学対話というのは、90年代にフランスで始まった草の根活動と言われています。
日本では、東日本大震災をきっかけに、哲学カフェという形で、様々な地域で行われているそうなんですね。
私自身は、もともとはEテレで、旧【子どものための哲学】という番組があったんですよ。
今も再放送みたいな形で放送されているかと思うんですけれども、
テレビで見なくても、NHK for schoolというサイトで、ずっと過去の哲学のテーマを掲げて、その番組を誰でも見られる形になっているので
ぜひ一度見ていただきたい番組なんですけれども、
これは子どもたちと一緒に、何かのテーマについて対話をするというシンプルな番組なんですが、とっても面白いんですよ。
私がこういうのが大好きなので、最初は子どもたちにちょっと半ば強引に番組を一緒に見てもらってですね、
無理矢理な形でやろうみたいな感じで、これちょっとうちもやろうという感じで、ちょっと引き込んで家族でやってみたことがあるんですね。
最初にやったテーマは、似ていない人と仲良くできるの?というEテレでやっていた番組を見て、それを見てからみんなで家族でやってみたんです。
当時はまだ長女も小学校4年生でしたし、次女も小学校2年生でして、
初めてどう思う?みたいに聞かれて、長女はわかんないという感じだったんですよね。
2年生だった次女もポカーンみたいな感じだったんです。
私の方が、例えば、ないないちゃんとは幼稚園が一緒で鬼滅が好きとか、
お姉ちゃんも弟もいる同じ兄弟構成とか似てるところがいっぱいあって、一緒に遊ぶと楽しいよねっていう話を私の方でして、
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でもなんとかレンジャーが大好きで戦いごっこばっかりで、全然好きなものが違う男の子がいたとして、
そういうことを一緒に遊びたい?遊ぶの楽しそう?みたいなことを私が振ってみたんですよ。
具体的なシチュエーションを出して、そういうことはどう?みたいな感じで聞いてみたら、
次女が全然楽しくない、別に遊びたいと思わないっていうような返答だったんです。
そういう自分と全然似てないことはやっぱり仲良くできない?仲良くしなくていいと思う?っていう感じで私がさらに踏み込んで聞いてみたら、
小学校2年生だった次女が、なんかちょっと考えて、聞いてみたらいいと思う。どうしてそれが好きなの?って言ったんですね。
要は聞くっていうことなんですよ。相手の話を聞けばいいと。聞くっていうのは耳に14の心と書く方の聞くです。
で、そしたら長女の方も一緒になって話に入ってきて、自分はそんなに好きじゃなかったりあんまり知らないことだったけど、
その子に教えてもらったら、そういうのもあるんだとかって結構好きになることもあるかもしれないしねって言ったんですね。
要は相手が興味を持っていることを知ろうとすればいいんじゃないかという返答だったんですよ。
つまり子供たちがその時話してくれたことって、自分と全然合わない考えも違うし、好きなものも全然違う、理解できないような相手と出会った時、
仲良くしなくていいって聞かれると、まず相手にちゃんと聞けばいいんじゃない?とか、相手をどうしてそういうのが好きなのかとか、どう面白いのかっていうのを知ろうとすればいいんじゃない?って。
そういうことだったんですよ。
私はいきなりそういう確信をついたような言葉が子供たちから出てきて、すごいって本当に感動したんですよね。
そこから、今ね、ウクライナとロシアが戦争になってるよねっていうような話をして、
人種が違うとか考え方が違うとか、信じている神様が違うっていうような、要は似てないから仲良くできないっていうところから、戦争って起きてるんじゃないかなっていう話につながっていきまして、
肌の色も喋る言葉も着る服も全然違うと。
でも、同じ人間だから、目があったり鼻があったり口があって、何かを食べて歩いて、2本足で歩いて、それは人間っていうことに関しては同じはずだよねっていう話になっていきました。
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で、結論としては、やっぱり何もかも全て全部違うっていう人間もいなければ、逆に何もかも考え方も信じている神様も食べるものも着る服も考え方も全部同じっていう人は一人もいないっていうことだったんですよ。
だから、自分とは違う人と仲良くできないとか、仲良くしなくちゃいけないとかそういうことではなくて、どうしてそう考えるのかなとか、どうしてこの人はそういう考えになったのかなとか、その好きなものがあるんだったらどうしてそれが好きなのかということを知ろうとしたり、ちゃんと聞いてみると。
それが尊重するということであり、お互いを理解するということなんではないかっていうお話になったわけなんですね。
逆にそういうことからじゃないと、もう戦争って結局なくならないっていうことなんじゃないかなって思ったんですね。
私はね、もう学校でこそ本来はこういう対話というのをちゃんとやってほしいし、やるべきだと思ってるんですよ。
例えばね、長女と初めて先日インタビューということで話をしたときに出た話題でしたけれども、娘たちが通っている小学校には十二の決まりっていうようなのがもうプリントとして勝手に配られて、これを守りなさいっていう感じであるんですけれども。
そういうのもね、まずね、ルールって必要なのかな?どう思う?っていう感じで、まずはね、やっぱり子どもたち同士でそこから話し合うべきじゃないかなと思うんです。
ルール、私は必要だと思うよ。僕は別にいらないと思うけどねっていうところから、じゃあどうして必要だと思う?どうして必要ないと思う?っていうところから
子どもたちがね、何のためにルールがあるのかとか、自分たちにとって何が一番大事で、どういうルールがないとみんなで仲良く生活を気持ちよく過ごしていくことができないかということを一個一個子どもたち自身で考えていくというのが、私は学校のするべき教育だと思ってるんですよ。
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例えばその12の決まりの中のね、あの一つに教室移動は前後の距離を保ち、一列に並んで右側を静かに行くって書いてあるんです。
まあ当然ですよね。当たり前。その通りこういうルールがあるのは大人はわかりません。私もだってどうしてこういうルールがあるかってわかりますよ。これがないとどういうことが起きるかってこともわかります。
でもこうやって勝手に大人の方がこういうルールを決めて、はいこれ守りなさいと。それは教育でしょうか。
教育というのは一人一人がまず考える力をつけるということですよね。
なぜこれを学ぶ必要があるのかとか、何が自分にとって大事なことなのかということを一人一人にちゃんと自分の頭で考えて。
自分で考えるだけではなく次に違う考えの人と出会って、対話をして、違う考え、それぞれみんな違うはずです。そこでどう合意形成を作っていくかと。
で、バラバラなやり方でバラバラな考えでは社会というのは成り立ちませんから。じゃあどうしたら違う考え同士で一つの社会一つの生活っていうのを気持ちよくお互いにやっていけるかということを学び、理解し、やり方を自分たちで経験していく場が私は学校教育だと思っているんです。
今の学校は真逆の教育が行われているんじゃないかなと私は本当に残念に思っています。もうただただ先生たちがあれだめこれだめ、一方的になんでだよって反則すると、もうこの子はちょっとうちのクラスではやっていけません。
はい、別の進学級に行って。もうね、もうめちゃくちゃですよね。で、こういう対話こそがまずは私は教育の基本にあるべきだという考えでして、学校に期待しても難しいわけですから自宅でやるしかなくて、自分たちでやるしかなくて、答えのない問題をね、いろんな人と対話をするということ。
そこを通してやっぱりいろんな人がいるといろんな考え一人一人同じ顔をしているけれども同じ日本人だし同じ時代に生まれてるけど全然違う背景がそれぞれあると。
そこで、そこでが出会いですよね。違う文化に出会うと。そうすると自分の視野が広がって、物事っていうのは多面的であるということを知るわけです。
で、物事は多面的であるということに気づければ、あ、そうか。みんな違ってみんないいっていうことを本当に本当に体験できるわけですよね。子どもたちは。
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で、だから自分の意思も大事だし相手の意思も大事。お互いに違うからこそ認め合って、じゃあどうやってこの社会を作っていけばいいかということをとにかくお互いに理解しあって尽くしていくと。
それがね、やっぱり人権教育っていうことにつながってくると思うんですよね。でね、これ家族でやってるだけではやっぱり物足りないんですよね。やっぱりいろんな子どもたちといろんな家族と私は対話をしていきたくて。
それをちょっとずつ地域でやっていきたいんですけどね、なかなかこの哲学対話っていうこと自体がなかなか知られていなかったり、ましてやそれを子どもが興味を持って参加してくれるっていうことは結構ハードルが高いことで。
ただ1回体験してみるととても本当に心地のいい空間で、とても学びが深いんですよね。
なので、もし哲学対話、子ども哲学というのを体験したことがない方にはぜひ地域に、結構最近あちこちで大人向けながらほとんどですけれども開催されているので、ぜひ一度体験していただきたいなと。
で、願わくばやっぱり子どもたちにもそこを体験してもらって、子どもたちに世界は広いと本当にいろんな考えが一人一人あるんだよっていうことを知ってもらって、自分を大切にすること、人を大切にすることってどういうことなのかというのを体験してもらいたいなと思っています。
いつかこの放送を通じて子どもたちと実際にテーマを設けて、対話というのを配信してみたいなと今度思っていますので、その時はぜひ子どもたちの言葉というのを聞いていただいて、皆さん自身にもそのテーマについてご自分の考えというのを掘り下げて考えていただく機会にしていただきたいなと思っています。
お聞きくださりありがとうございました。また次回お会いしましょう。いいね、フォローお待ちしています。