スタジオには、ブロンズ作品「ハレルヤ」をお持ちいただきました。両手を力強く上げた子どもの姿を通して、「明日を信じる純粋さ」や「生きる力」を表現しています。
片山さんが大切にしているのは、彫刻を「見る」だけではなく、実際に触れて作品と対話すること。作品の丸みや質感を手で感じることで、見るだけでは気づかなかった感情や記憶が呼び起こされることがあると言います。
片山さんが「触れる彫刻」に取り組み始めたのは2006年からです。美術館では通常「作品に触れないでください」とされることが多いですが、片山さんの展覧会では、目を閉じて手のひらや指先で作品に触れてもらっています。片山さんは、触覚には人の記憶や感情を呼び起こす大きなエネルギーがあることを実感したそうです。
片山さんは熊本県植木町の出身。若い頃に大きな病気を経験しました。約13年にわたる闘病で、それまで自分が生きてきた「健康であることが当たり前の世界」とは違う世界が存在することを知ったそうです。その経験から、目には見えない世界や、人間の内面にあるものを彫刻で表現したいという思いが強くなったそうです。
片山さんが目指しているのは、見る人に強く迫ってくる作品ではなく、見る人自身が自然と近づき、触れたり、考えたりしたくなるような作品。依頼を受けた場合も、依頼者がどんな人生を歩み、何を大切にしているのかを時間をかけて聞き取り、その思いや願いを作品に込めていくのだそうです。
片山さんは学校、企業、病院などさまざまな場所に作品を設置しています。特に直方駅前の魁皇像は広く知られています。また糸島市に設置した、飲酒運転撲滅をテーマにしたモニュメントなど、社会的なメッセージを持つ作品も制作されています。
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サマリー
彫刻家の片山博詞さんは、作品に触れることで鑑賞者との対話を生み出す「触れる彫刻」を提唱しています。若い頃の病気の経験から、目に見えない世界や人間の内面を表現したいと考え、見る人が自然と近づきたくなるような作品制作を目指しています。学校や駅、公共スペースなど様々な場所に作品を設置し、飲酒運転撲滅モニュメントなど社会的なメッセージを持つ作品も手がけています。
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