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ものづくりトーク。今日は、広島市浅南区に本社がある、日本サカス株式会社の代表取締役 蓼正成さんと、プラテック事業部 甲谷慎吾さんです。お二人、よろしくお願いいたします。
お願いします。
さあ、来ていただきました。
いや、だんだん暑くなってきましたしね。
はい。
梅雨時期で雨も多いですから、水族館行くのもいいですよね。
ねえ、大好きですよ。
ねえ、今日はその水族館にまつわるお仕事をされている方をお招きしております。
はい。改めまして、どんなものづくりをしている会社か、谷さん、教えてください。
弊社はですね、創業56年ぐらいになるんですけども、もともとペットショップから出発した会社でありまして。
そうなんですね。
いろんなニーズに応えながらやっているうちにですね、最近は特に水族館の設備を、特に水槽、そして水槽周りの設備関係を作っている会社になります。
へえ、例えばどういうところの水族館?
そうですね、皆様お馴染みといえばですね、ご当地の宮島水族館さんとかですね。
へえ、どこだ。
あるいはマリーナホップ、マリホ水族館さんとかですね。
はじめに、九州でいえば海の中道さんとか、あるいは四国水族館、皆さん、アクアスさんとか、海遊館とか。
ほぼほぼ全部じゃないですか。
東京のアクアパーク品川さんとかね。
すごいですね。
いろいろやらせていただいております。
全国的なんですね。
水族館などの大型水槽がどのように作られているかというのが気になっているんですけども、その工程を教えていただきたいんですか。
はい。弊社で扱っている製品はですね、基本的には弊社の工場で製作して完成品にして運ぶ、大きいもので大型トラックに入る、空重量で30トンくらいのものでしょうかね。
30トン相当ですけどね。
10m×2m×2mくらい、そのくらいまでの大きいものも作ってます。
はい。
基本的にはですね、アクリルの素材、いわゆるアクリルパネルをですね、裁断カットして、そしてサイズに合わせて接着をして、そして接着面をきれいにするというのがノウハウなので、汚れや気泡が入らないように。
いわゆるアクリルの透明感を見せる、維持した形で接着をしてそこを仕上げていくと。
これ、接着ってざっくり言える範囲でいいんですけど、どうやって接着するんですか?
これはですね、弊社で開発した独自のボンド、接着剤があるわけです。
接着剤なんだ。
基本的にアクリルのパネルと同じ素材のものをですね、流し込んで一体化させると。
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そして接着の後に高温で処理をしてですね、分子構造を均一化してですね、強度を出すというようなのが、ざっくり言えば。
どれくらい時間がかかるんですか?最初に始めましょうってなったところから設置完了っていうところまで。
水族館はですね、企画設計が始まってやっぱり3、4年かかりますね。
最初にお話をいただいて、一緒に設計のお手伝いをさせていただいて、だんだん具体的になりだして。
いよいよゼネコンさんも決まり、設備会社も決まりという流れの中で現地工事が始まって、そしてオープンということになると、やっぱり3、4年はかかってますね。
3、4年もかかるんだ。そうなんですね。
設計の時の水圧がどれくらいかかるとかっていうのは、だいたい計算できるものなんですか?
そうですね。主にはですね、形状にもよるんですが、主には高さ。高さが水圧に関係しますので、それは強度計算をコンピューターでやってですね。
アクリルって割れないんですか?
いや、もちろん割れますよ。一定の力以上の負荷がかかれば割れますよね。
ジョーズの映画とかだったら、ジョーズがつっついたらそこからバリンって割れて水が出るみたいな。
ただガラスなんかに比べるとかなり柔らかい素材なので、極端に言えば温度によっても伸縮があるわけですね。
それでアクリル使うっていうのもあるってことですか?
それと透明度。そして加工性の良さ。あと安全性。そういうところを加味してもガラスではやってないですね。
丸い水槽とかもあるじゃないですか。あれどうやって曲げてるんですか?
これは熱でですね。熱で曲げてやってますね。
宮島水族館のコインの初コインや。
何年か前に増床されましたところが初コインなんですかね。
初開地がコインの名産地ですから。それをモチーフにして作られたエリアがありますけど。
そこの水槽とかは結構ユニークなものとかがありますよね。
どんな形してるんですか?
扇状のものとかですね。屏風状のね。ギザギザのものとかですね。
屏風に見えてコインがそこに泳いでるというようなものとかですね。
あるいはコインがアクリルの円溶けの筒の中を滝に向けて登っていくような。
そういうのをイメージさせるような水槽とかね。いろいろアイディアを考えておられますよね。
これメンテナンスってどうやってやるんですか?
メンテナンスは基本的に水族館は職員の方、技師の方がたくさんおられますので、
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その方々、スタッフがやっとられますけども、大変なのはやはり苔の掃除でしょうね。
苔つきますよね?
つきます。明かりがある限りはね。照明でも室内照明でも太陽光でもあれば苔生えますんでね。
綺麗に見ていただくためには常に綺麗にしておられる掃除はしっかりしておられる。
なんかルンバみたいなやつはあるんですか?
ないですね。あればいいですね。
水中ルンバみたいな?
すくってあげたらしいです。
その話の関連で言えばですね、巨大な水槽の水は小さい水槽と比べて抜けないじゃないですか。
サメとかもいるし。そういうのは今まで傷がついたら突きっぱなしだったんですよね。
弊社は2019年に特許を取ってですね、水中の中でアクリルの傷を研磨して、まっさらな最初の状態に再生するという。
この装置と工法で特許を取らせてもらったんですけども、今は大きい水族館は結構オファーがあって、いろいろ喜んでいただいてますね。
すごいですね。
ちょっと手間はかかるんですけど。
でも王者だけしかできないということなので。
これは演習しかできないですね。
すごいですね。ありがとうございます。
水族館の話に伺ってきましたが、プラテック事業部というところもあって、そのコウタリさんもお越しにいただいてますのでお聞きしたいんですが、
何やらフィンガーボードと言われる指でプレイするスケートボードのウィール、車輪も手掛けてらっしゃると。
これどういうことか教えてもらっていいですか?
これがですね、僕も知らなかったんですけど、フィンガーボードという指でするスケボーにちゃんと大会もあって、プロもおられるらしくてですね。
広島にも何人かプロがおられてですね。
広島に?
そうなんですよ。その中のコッキンさんという方なんですけど、その方から問い合わせがありまして、プラスチックで理想のウィールを作ってくれないかっていう相談があったんですけど。
もしかして今日お持ちいただいてるんですかね?
そうなんですよ。
見たいです。
えー!これ何ですか?
かわいい!
本当に人差し指より長いくらいの長さのスケボー。見た目はスケボー。
そうですね。全長は10センチくらいですかね。
面では幅が4センチくらいのものなんですけど、本当にスケボーの形してますよ。
なんかインテリアで置いとくだけでもかわいいような気もしますけど、競技になるわけですね。
そうですね。僕もYouTubeで初めて見たんですけど、ヨーロッパとかがほんばらしいんですけど、びっくりするくらいちゃんとスケボーと同じような技を競うような大会があるみたいで。
指でその技をしていくってことですね。
これ、小谷さんできるんですか?
僕はちょっとしか…
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え、ちょっと見せてください。
ラジオなんですけど。
お恥ずかしがらせ。
ラジオなんですけど、ちょっと見たいんですけど。
頑張って描写しましょう、私たちが。
あ。
折り!
折り!
折りくらいは。
すごい!
ちょっと小谷さん、一緒にやらせてもらおうけ、これ。
折り、折り。
いや、これ難しいんですよ。
後ろ側を蹴って、前側で支えるのが。
さすが。
なんで。
全然できませんけど。
あ、むず!
めっちゃむずいじゃないですか、これ。
いや、難しいですもん。
難しい!
折りに1年くらいかかりました。
えー!
なんか、この製品のクオリティ、ここを達成しないととかっていう苦労点とかあるんですか?
いや、それがあの、普段この、なんていうんですかね、細かいもので、精度がいるものはやってるんで、自信はあったんですけど。
やっぱり競技に使われるもので、選手の方からしたらこう、ニュアンスでここをこうしてほしいって言われるのがすごく、初めての経験になったんで、すごく大変でした。
もうちょっと滑らかにしてみたいな感じですね。
そうそう、そんな感じですね。
面相とかじゃなくてっていうね。
そうなんですよ。
スッと行くようにして、とか。
でも、新しいジャンルで面白いかもしれないね。
机の上でできちゃう。
手軽ですよね。
手軽にできちゃうんで。
はい、ありがとうございます。
そして今日はリスナーの皆さんにプレゼントをご用意いただいたということなんですが、何でしょうか?
はい、グリルの引け棒です。小さい。
ありがとうございます。
今、我々がちょっと使わせていただいたこのアイテムをってことですよね。
ありがとうございます。
こちら1名の方にプレゼントいたします。
はい。
応募のあたさきは後ほどお伝えします。
ここまで、ものづくりトーク、日本サカス株式会社の代表取締役、タデマサナリさんと、プラテック事業部、甲谷慎吾さんでした。
ありがとうございました。