ノートLMの機能について
新しいツール、ノートLMについて、以前、共有いただいた対談音声がありましたよね。
え、ありましたね。
あれをもとに、このツールが、私たちの情報との付き合い方、特に仕事の進め方にどう影響するのか、ちょっと深く見ていきたいなと。
はい。これは、単に新しいAIっていうだけじゃなくてですね、ユーザー、つまり皆さんが提供した情報だけをもとに動くっていうのが結構ポイントで。
あ、提供した情報だけ。
そうなんです。情報の扱い方自体を根本から変える可能性があるんじゃないかと。よりパーソナルでコントロールされたAIの使い方になるかもしれないですね。
なるほど。じゃあ一般的な、例えばチャットGPTみたいなAIだと、インターネット全体からわーっと情報を集めてきますけど、そうじゃなくてあくまで自分がアップロードしたPDFとかGoogleドキュメントとか、あとはウェブリンク。最近だと音声や動画もですか?
そうなんです。そこが大きな違いですね。まさにユーザーがアップロードした資料の範囲のみで情報を処理して回答を作るんです。
ほう。
ですから、AIが事実に基づかない情報を勝手に作っちゃう、ハルシネーションって呼ばれる問題。
はい、ありますね。
あれが起こりにくい。参照元がはっきり限定されてますから。
Q&Aボットの可能性
なるほど。情報源を自分でしっかり管理できると。それは信頼性に関わってきますね。
大きいと思います。
具体的に何ができるかっていう点なんですけど、あの対談音声の中で特に印象的だったのが、その手軽さというかスピード感で。
はい。
例えば、会社の就業規則とか勤怠ルールみたいなちょっとお堅い文章をアップロードしたら、あっという間にそれこそ秒で社内向けのQ&Aボットができたみたいな話があって。
へー。
正直、そんな簡単なの?って思ったんですけど。
いや、本当に驚くほど早くて簡単なんですよ。そのQ&Aボット機能はかなり強力ですね。
強力ですか?
ええ。社内のナレッジ、例えば休暇制度とか経費生産の細かいルールとか、よくある質問ってあるじゃないですか。
ありますね。人事とか総務とかに何度も同じ質問が来たり。
そうそう。そういうのに自動で答えるボットを本当にすぐ作れるんです。これで人事部門みたいなところの負担は減りますし、従業員もいつでもパッと答えを見つけられる。
なるほどな。ただ、そういうボットって、例えばその人事担当者の方がやるような微妙なニュアンスを汲み取ったりとか、そういう対話までできるものなんですかね?
それはすごく重要なご指摘で、現状ではやっぱり限界はありますね。
限界。
ええ。文書に書いてある事実、例えば規定上はどうなっていますか、みたいな問いにはかなり正確に答えますけど、個別の複雑なケースの相談とか、あるいは感情的なサポートとか、そういうのは難しいでしょうね。
うーん。
あくまで、その情報検索と基本的な応答の自動化という感じです。
なるほど。
他にも、もちろんアップロードした資料に基づいて、学習ガイドを作ったり、要約したり、あとごく最近、確か8月の頭くらいに追加された機能で、音声とか動画での解説を生成するっていうのも。
音声や動画まで?
ええ。対談でもちょっとデモ音声が紹介されてましたよね。少しだけ雰囲気だけでも聞いてみますか。
あ、ぜひ。どんな感じなんでしょう?
まあ、例えばこんな感じで、まず基本となる勤務時間ですが、規定では午前9時から午後6時まで休憩時間は1時間と定められています。フレックスタイム制度を利用する場合は、といった具合の落ち着いた解説音声が生成されるイメージです。
うわ、これすごいですね。資料を入れて、まあボタンを押すだけみたいな。対談だと準備から生成まで、まあ5分か10分くらいって話でしたけど。
ええ、そのくらいの手軽さで。
それでこういうちゃんとした解説音声ができちゃう。これって今まで人間が結構時間かけてようやく作ったり、分かりやすいように説明資料準備したりしてた作業が。
そうなんです。
かなり変わる可能性がありますよね。
ええ、情報を分かりやすく再構成するその手間が劇的に減る可能性がありますね。だからこそあの対談の中でもショッキングっていう言葉が使われてたんだと思います。
ショッキングですか。
はい。これまである種の専門知識が必要とされてきたようなコンテンツ作成、特に人事関連みたいな分野の仕事が影響を受けるかもしれないし、あと同じようなボットツールを開発している会社にとっては脅威になるかもしれないと。
確かに。でもその情報の再構成、つまり統合とか要約、親切質って言いますか、それがこれだけ簡単になるとなんか別の心配も出てきません。
例えばセキュリティとか会社の内部文書とか普通にアップロードするわけですから。
ああ、良いポイントですね。セキュリティとプライバシー、これはめちゃくちゃ重要です。
情報処理の未来
ですよね。
一応法人向けのGoogleワークスペース版だと組織内のドメインだけで共有を制限するとかアクセス管理の機能は強化されているみたいです。
なるほど。法人向けは対策があると。
ええ。とはいえ、Googleっていう大きなプラットフォームに自分たちの情報を集約していくこと自体の意味合いっていうのは常に考えておく必要はあるでしょうね。
そしてもう一つ、対談でも触れられてましたけど、知識をただ知っていることそのものの価値がこういうツールによって相対的に下がっていくんじゃないかという視点。
ああ、情報を整理して分かりやすく提示する能力がある意味自動化されちゃうわけですもんね。
そういうことですね。
じゃあちょっと今日のポイントを整理してみると、ノートブックLMっていうのはまずユーザー自身が提供した特定の資料群それだけを深く理解してQ&Aボトとか要約さらに音声解説みたいな多様なアウトプットをすごく早く作れる。
ええ。
その情報源が限定されているからこそAIのハルシネーション、嘘をついちゃうリスクが低い、信頼性が高い。
まさにそこがポイントですね。
これはどうなんでしょう。皆さんにとってはどういう意味を持つんでしょうかね。学習とか仕事の準備とか、あるいは複雑な文章を読むときにどう使えるか。
そうですね。そこで最後に一つちょっと問いを投げかけさせてください。
はい。
このツールって今お話ししたように既存の情報を効率よく処理して統合したり要約したり、つまりシンセシスする能力は本当に驚異的なんです。
ええ。
そのシンセシスがこれだけ簡単にある意味自動化される時代になったとき、私たち人間が生み出す出来、その独自の洞察とか創造性みたいなものの価値ってどう構っていくんでしょうか。
ああ、深い問いですね。
情報の統合が誰にでもある程度できてしまうようになったとき、じゃあ本当に重要になるスキルって何なのか。
うーん。
もしGoogleアカウントをお持ちでしたら一度このノートブックLMご自身で試してみて、その可能性と同時にそれが私たちに投げかける問いみたいなものを感じてみるのも面白いかもしれません。
確かに。まずは触ってみるのが一番ですね。
ぜひ。
今回はGoogleのノートブックLMについて掘り下げました。ありがとうございました。
ありがとうございました。