ドイツと日本の共通点
こんにちは、遠藤克樹です。久野勝也の「労務の未来」の先生、よろしくお願いいたします。
お願いいたします。
さあ、ということでね、今日も早速行きたいと思います。
久野先生、黒くないですか?
ちょっと日焼けしすぎちゃって。
今、黒先生って言いそうになった。
テニス。
今、炎天下の中、結構練習を一生懸命やってます。
すごいですね。練習してるんですね。
練習を、ひたすら試合を出ようと思って頑張ってます。
その黒さは、もう本当、丸一日やった日があるんじゃないかっていうくらい黒ですね。
なんかね、4時間くらい。
この炎天下。
炎天下、36日の中。
よく動けますね。
すごいですよね。なんか人間って、慣れでしょうね。
ストイックだなあ。
結構動けるようになってきました。
学生並みですよね。しかも、現役の。
若い方とも一緒にやったりとかしてます。
そういう子たちとやってるんですか。
元気ですね。
そんなね、フィジカルどんどん鍛えているこの先生に。
今日はですね、質問と言いますか。
ちょっとご紹介したいんですが。
50代の方からいきたいと思います。
デンマークドイツの話、もう少し続けてほしいです。
異文化を知ることで、いつもとは違う勉強にもなりますし、何より聞いていて楽しい。
アンデルセンの話も良かったです。というオーバーいただきました。
めっちゃありがたいですよね。
全く労務関係はないんですが。
企画としてどうなんだということで。
ぜひということをいただきましたので、やりましょうと。
ちょっとドイツの話全くしてなかったので。
ドイツをイメージとしては、
ドイツの働き方から、
日本の経済競争力を考えるみたいな形の話をさせてもらえたらなというふうに思っています。
いいですね。
絶対終わらない気がしますが。
いきましょう。
ドイツと日本というのは結構共通点が多くて、
なのに今ドイツの方が生産性が高いよねっていうところがあるので、
そのあたりでどういうところが違うのかなというのは少し話したいなというふうに思っています。
労働生産性の違い
基本的な知識として、まずドイツと日本の共通点でいうと、
中小企業が多いというふうに言われておりまして、
ドイツはミッテルシュタントというですね、
冷裁企業みたいなものと、
あとはKMUという中規模企業。
ここがちょっと日本と違うのが、
大体4,50億の会社は中小企業というふうらしくて、
日本でもうちょっと規模が小さいのかなと思うので。
最高10億は中小企業。
日本では10億もいかないぐらいですよね。
2,3億が中小企業と言われていて、
冷裁というと2,3千万って感じするじゃないですか。
そこが違うので、
僕自身の予想としては中小企業は多いと言いながらも、
ドイツの方が割と規模の経済じゃないですけど、
まとめるところはしっかりまとめていくみたいなところがあるのかなと思いました。
全体感で言うと企業数はどのぐらいなのですか。
日本がいろんな切り口がありますけど、
330万とか350万とかぐらいのレンジで言われますよね。
そうですね。
KMUと呼ばれるような、
80億円以下のところで、
大体340万社ぐらいあると言われているので。
そんなあるんですか。
数は多いってことですね。
多いですね。規模も含め。
そうなんですよ。
日本も350万社ぐらいあると言われていますからね。
大半99.2%が中小企業と言われているのがドイツだというようなところです。
日本の裸より少し大きめの、
日本でいうと中堅企業ぐらいの感覚なんですかね。
そうですね。
が300何千万もあると。
あとは日本の共通点でいくと製造業の比率が非常に高くて、
製造業の占める割合が大体、
全体の負荷価値というか、
GDP的なところですか。
29%ぐらいが日本は製造業で、
ドイツは26.6%とそのような。
アメリカなんかでいくと18%ぐらいなので、
かなり製造業が重視されているというところですよね。
そうやって考えていくと、
多分日本の戦略とアメリカの戦略って全然違うんだろうな、
みたいなところはありまして。
日本が円安に振っていきたいというのは、
なんとなくイメージは空きますよね。
製造業を輸出していきたいというところはあると思いますし、
ドイツもそういう意味では、
一つ同じようなところかなと思います。
なるほど。
物作り企業と、物作り大国と言われるゆえんが、
ちょっと似ているところなんですかね。
はい。
ドイツと日本で言えば、
日本すごいなと思うのは、
周り海じゃないですか。
陸全然繋がってないんですけど、
商圏が意外と小さいんですよね、
日本の方が。
外に向かって物を売っていかなきゃいけないんですけど、
ドイツはユーロとか中国とか、
その辺りが全体が商圏って考えると、
そういう意味ではドイツは、
製造で作った物をヨーロッパとかに売っていく、
中国に売っていくっていう戦略なのかなと。
なるほど。
アメリカ戦略的には。
そうですね。
欧州全体に売れるんで強いですよね。
そうですね。
ちょっと生産性の話をしたいなと思うんですけども、
同じような産業構造で、
なんで労働生産性が日本より高いのかというようなところです。
大体これ日本のデータでいくと、
2024年でドイツが、
これが一人当たりの、
1時間当たりの実質GDPっていうのが、
これドルベースなんですけど、
83.2ドルがドイツ。
日本は51ドルぐらいなので、
30ドル以上差がある。
そう、30ドルぐらい。
60パーぐらいドイツの生産性が高いよというようなところです。
これすごいですよね。
もちろん為替の影響とか、
いろいろあるんですけど、
僕が見た感じだと、
何が違うのかというと、
生産性って基本的には、
分子がアウトプット、売上とかになりまして、
分母が時間って話になるんですけど、
変な話ですけど、
ドイツと日本人でいくと、
僕日本人の方が優秀だと思いました。
単純に。
人材の優秀さで言えば。
優秀さで言うと、
例えばマルチタスク感とか、
ドイツ人とか、
サービスとかも全く、
サービスを生まれた時に、
お腹の中に置いていったのが、
ドイツ人だって言われるぐらい、
サービス性質ないんです。
それ言い方をされるんですね。
はい。サービス砂漠って言われてまして、
一度にいろんなことできないらしいんですよ。
国民性。
国民性。
日本人は何でもできるじゃないですか。
だからよく、
ドイツ人の方がみんな優秀だから、
精査性高いと思ってるかもしれないんですけど、
全くそんなことなくて。
何が違うのかというと、
もう労働時間の短さですね。
賃金と労働時間の実態
めちゃくちゃ労働時間先に絞ってるので、
その分だけ、
いろいろ考えてやってるって感じがしまして。
その分サービスは悪いけど。
もうやらないことはやらないんですよ。
結構合理的なんですね。
超合理的ですね。
その辺り少し詰めれたらだと思うんですけど、
ドイツなんかだと、
1年間の労働時間が少ない。
1343時間平均が。
日本ってどんなもんなんですか。
日本は1600時間。
年間で?
300時間違うんですか?
300時間違う。
これ元日本人が働いてるような気がするんですけど。
確かに。
有給も、
労働時間が大体17%くらい違いますんで、
ドイツは管理職以外は有給100%取るって言ってまして、
日本は大体取得率50%いくかいかないかぐらいな。
60%くらいオフィシャルではあると思うんですけど。
ただ企業界の濃淡がすごすぎて、
100取れてる会社と20くらいしか取れてない会社がある。
僕の肌感覚ですけど。
要はそれぐらいの労働時間で、
ドイツ一人当たりの名目GDPとかでいくと、
ドイツ一人当たりは55,521ドルくらい稼いで、
日本は32,859ドル稼ぐところで、
一人当たりのGDPでもドイツが大きくリードしてる。
国民一人当たりの名目GDPで、
2万ドルくらい違うんですか?
2万ドルくらい違うんですけど、
ドイツ一人当たりの名目GDPで、
ドイツ一人当たりの名目GDPで、
2万ドルくらい違うってことですか?
そうですね。
だいぶインパクトありますね。
日本だから今GDPで、
IMFのリストで39位くらいで、
一人当たりGDPが、
ドイツは17位くらいなので、
かなり生産性違うよね。
なるほど、ダブルスコアくらい差引いてるんですね。
あと平均賃金も全然違ってて、
ドイツはだいたい、
これが6万5719ドル。
日本が4万6792ドルというようなところなんで、
460万とかですね、日本が多分。
金額的にで言うとね、
ドイツは700万くらいあるんですかね。
750万くらいとかあるってことなんで、
結構大きい差がついてるよねみたいなと。
なるほど。
でももちろん産業とかもそんなに変わらないんですけど、
ドイツって過去26年、
ドイツって平均賃金68%くらい上昇したんですけど、
何が違うのかっていう話なんですけど、
結構これは勉強になったなと思うんですけど、
先に時間を絞ってるっていうのは一番大きくて、
要は法律の規制で労働時間が相当短いんですね。
企業は1日10時間を超える労働は、
もう法律で禁止されてるんですよ。
なるほど。
日曜日、祭日の労働禁止なんですよ。
ドイツの労働環境
日曜、祭日ダメなんですか?
そうなんですよ。
えー。
デンマークもそうだったんですけど、
デンマーク行った時にロイヤルコペンハーゲン見たいじゃないですか。
見て行ったらその日、よく分かってなくて祝日だったみたいで、
開いてなくて。
どこもやってないんですかね。
どこもやってないんですよ。
えー。
飲食店で国の許可とか得てるところだけが開いてるって感じです。
サービス業すらも。
なるほど。
というぐらい徹底してると。
先にとにかく絞ってるので、
あとは労働組合とかが強いので、
賃上げをする文化があるってことですね。
ほうほうほう。
だから先に給与が上がるんで、
上がるものに見合う生産性のある商品を作らなきゃいけないよねっていう発想なので、
要は儲からない産業がどんどん死んでいくっていうところが、
ポイントなのかなっていうのを外から見てて思いました。
前回のデンマークの時に造船業でしたっけ。
はい。
本来バイキング強いところなので造船業は大事にしたいところだけども、
国家戦略でそこは手放して、
生産性高いところにシフトしていくみたいな話になっているって話と似てますね。
そうなんです。
日本も今同じようなところに来てて、
先に給与が上がっちゃうからもうやれないことはやれないみたいな話になっていくので、
結構ドイツっぽく今なってきてるんじゃないかなと。
あと監督官庁がめちゃくちゃ厳しいんで、
労基署みたいなところはもうすごい厳しくて、
労働法制がきついっていう感じです。
へー。
そうなんだ。
厳しいっていうのは何?
なんか入ってくるんですか?監査とかで?
もう抜き打ちとかでガンガンチェックくるみたいで。
マジで?
ペナルティとか受けると社会的制裁があるので、
人が集まらなくなるじゃないですか。
日本の労基署って結構皆さんが持っている以上に優しいんで、
これ以上やっちゃうと潰れますよねみたいなところで、
結構抑えてくれるんですけど、
そういうスタンスではなさそうな感じです。
なるほど。
だから企業の侵侵対策がすごい激しいんだと。
あとはですね、ドイツ、
パートタイムは結構働く人が多いみたいで、
要はパートタイムが多いってことはどういうことかっていうと、
時間の調整をうまく、
要は企業もですね、忙しい時に人がいた方がいいはずなので、
そういう意味では労働の調整能力が高いってこと。
生産性に直結します。
企業の収益に直結しますんで、
そういったカルチャーとかですね。
あと、これ日本がやっぱり足りないところだなと。
デンマークの時も話しましたけど、
結構チーム製品よりも個人主義なので、
要は自分の仕事をきっちりやり切るというようなところなので、
だから自分が自ら稼ぐというようなところが結構ポイントなのかなと。
この辺はそもそもの文化の違いがありそうですね。
そうですね。
あとはですね、人件費が高いので、
とにかく労働コストの抑制を常に考えるみたいで、
だから日本みたいに、
これ日本の良さでもあるから、
僕はあんまりやめないほうがいいと思うんですけど、
サービス、水がゼロ円とかそういう世界は全くないみたいなので、
みんなでGDP上げにいってるっていう形です。
あとは効率重視し、無駄を嫌うメンタリティとか、
そういったところが結構ポイントなのかなと。
そういったところが一つあるのと、
あとは企業の文化としてもとにかく、
短時間で大きな成果を生むかどうかが評価の基準になりますので、
こういったところの積み重ねが大きく差が開いてきたのかなというふうには思います。
そう思うと同じような製造業中心、
ちょっと規模感はだいぶ中小という一つの言葉でも、
だいぶ中身がね、規模感が違いましたけど、
とは言っても大企業というよりも、
中小企業、中堅企業みたいなところがメインで作られている国だが、
そこの中身というのはだいぶ異なるというのが、
今回教えていただいた感じですね。
そうですね。だから本当に一番インパクトがあったのは、
B2Bの仕事でもコストがかかりすぎるので、
もうこの仕事はできないっていうのはすぐ断りだとか。
顧客に対して断るということをするわけですね。
あとドイツの顧客は日常生活の中でサービスの水準の低さに慣れていると。
要はそういうぐらい期待をしていないと。
だから生産性が高まりやすいですよね。
余計なことをしないというのがめちゃくちゃ文化として根付いているので。
何がいいかは別問題として。
エネルギー問題と自動車産業
そうですね。ちょっとわからないですけど、
サービスを受けている側としてはすごい寂しい思いもありそうな感じはしますね。
ただ、こんなドイツも僕が見た感じだと結構経済が悪くなっているなという感じがします。
なぜかというと人件費がめちゃくちゃ高かっていると。
だから製造業のときに人件費が高いというのは結構問題なんですよね。
あとはエネルギーの問題です。
これは日本も同じことを考えなければいけないと思うんですけど。
実はドイツは日本の震災の影響を受けて原発を止めているんですよね。
ウクライナの戦争が起きて、元々資源がないので、
それから思いっきりエネルギーコストが高騰していまして。
そうするとメイン産業だったりする自動車とかにも結構打撃があるんですかね。
そうなんですよ。だからこれからがドイツ少年場だと。
しかもEVの遅れですかね。
ガソリン、メルセデス、BMW、アウディ、トート、ドイツ。
全部ガソ車で頑張ってきた。日本と似てますね。
そうなんですよ。だからトヨタは世界で上手に立ち回っていると思うんですけど、
たぶんこんな日産みたいなポジションのワーゲンとかそういうところなんだな。
もちろん規模は全然ワーゲンだからデカいですけど。
かなり経済がこれから患っていくんだろうなという感じはした。
なるほど。ということでエネルギー問題を抱えながら産業構想的には
自動車産業が結構打撃を食らい始めてどうするのかというテーマが残った中で
お時間が来ましたので、次回はどの辺に行きましょうかね。
次回はとりあえずこれでやっていいのか分からないけど
車の話だけ少し。
車の話あるんですね。
あります。
いいですね。
じゃあ自動車産業について話すということで
今回海外延長してほしいというオファーをいただきました。
チャレンジしていきましょう。
ということで次回はドイツの自動車のテーマについてやっていくという感じですかね。
ということで今日のところ終わりたいと思います。ありがとうございました。
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