1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
  2. 第105回 労働者の権利意識は、..
2024-11-29 13:03

第105回 労働者の権利意識は、世界標準に!〜「自己決定」を放棄してきた雇用社会〜


▼今回の概要
労働者の権利意識は、世界標準になりつつある/残業時間、働く場所、職種は、労働者が選べる(世界標準)/その代わり、いつでも解雇される可能性(世界標準)

▼番組への質問はこちら
https://ck-production.com/podcast-contact/?post=pc_kuno

サマリー

このエピソードでは、労働者の権利意識が世界の基準に向けて変化していることが論じられています。特に、日本の雇用社会と海外の働き方の違い、そして転職を意識する若者の傾向について触れられ、解雇されるリスクと選択の自由の重要性が強調されています。また、雇用社会における「自己決定」の放棄が労働者の権利意識に与える影響について考察され、離職率の上昇や労働者が主体的に仕事を選ぶ傾向についても議論されています。

労働者の権利意識の変化
こんにちは、エンドカーティングです。久野勝也の労務の未来、久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いいたします。
ということで、今日行きたいと思うんですけれども、今日はですね、久野先生が面白い切り口をテーマとして持ってきてくださいましたので、
そちらをご紹介したいなと思うんですが、配慮お願いできますでしょうか。
はい。労働者の権利意識は世界標準になりつつあるということをお話したいなと思っております。
労働者の権利が世界標準。
はい、権利意識というかですね。
皆さん、今日フォトキャスティングを聞いていただいている方は、ほとんど日本で経営している方が多いと思うんですけど、
日本で外国の労働者を雇うことと、外国で外国の労働者を雇うことは全然違うと思うんですけど、
例えばアメリカ人とか中国人の働き方のメンタリティーってあると思うんですけど、
日本人ではそっちに今近づいているよって話をしたいなというふうに思います。
世界基準、世界標準になっておると、イメージで言えば転職当たり前とかそういう話とか多分きっとたくさんありそうですけど。
切り口大きい枠で言うといっぱいありそうですけど、これもまた1回で終わらなそうなテーマですね。
そうですね、ちょっと盛り上がれば。
盛り上がればそうですね。
2回、3回と。
ここで盛り上がればというところですけど。
まずどの辺から入りますか?
日本の雇用社会と海外の違い
まず日本でやってると、日本で仕事してるとわからないんですけど、
明らかに日本の雇用社会の方が世界の少数派だということをまずお伝えしたいですね。
そうなんでしょうね。
中国人とかアメリカ人の働き方みたいなところが、これがもう世界のスタンダードだというところなんです。
何が違うんですかって話をさせていただくと、
日本の雇用って働く場所とか業務内容とか職種とか労働時間って誰が決めてるかって言うと会社が決めるんですね。
違和感ないですね、日本人とか。
そうですよね。残業するかしないかもわからないし、サブローク協定の範囲内で会社が決めるんですけど。
よく世界では社畜って言葉があって、日本は本当に会社の言われた通りやらなきゃいけないみたいな話をする。
聞いてきたし、最近聞いてなかったですけど社畜ね、ありましたね。
転勤しろって言ったらもう行ってきますみたいな感じ。
あれはもう世界ではあんなことありえないんですよ。
まあ確かに、昔でよくマイフォームがあったら海外駐在が決まるみたいなね。
そうそう、もう恐ろしいじゃないですか。
普通海外は働く場所、業務の内容、職種、労働時間、これ自分で決めることができると。
拒否権があるっていうのは海外の働き方なんですよ。
なるほどね、職種もですもんね。
ただその代わり日本は解雇されないんですよ。でも海外は当たり前のように辞めさせられると。
選ぶ自由権利がある分、解雇も弊社側に自由だが、日本は解雇はされないけれども選択する自由が一切ないと。
はい、なんで簡単に言うと日本は解雇されないけど会社の言いなりになる必要があると。
ここに関してはどうなんですかね、世代も今となると結構ここ多様化してそうですけど、正直私はあんまり違和感なく聞けちゃいますね。
ああいうことです。でもそこが大きく変わってきたよってところで傾向でいくと、逆に日本だと長時間拘束するとかそういうのもできるわけじゃないですか。
だと転勤させるというのがスタンダードだと思うんですけど、今の若い方はですね、基本的には長く拘束される、いやそんなの困りますと。
転勤、そんなの困りますと。もともと想定してた職種、いやそれ変えられたら困りますというのが、これが今の若い人たちの基本的な考えだよということを理解するというのが、そういうふうに変わってきているよ。
現実を知るっていう意味ではそうなってるんだぞということですね。
そうですね。最近メガバンクとかも日経新聞とかでもあったと思うんですけど、初めの何年間かは職種変えませんとか、勤務地変更ありませんっていう、そういうのが初めだと思うんですけど。
勤務地変更しない枠を作ったりね、いろいろ皆さん手を買いしないしてますよね。
そうです。ここに関してはね、もしかしたらだいぶ変わってきたって気づいてるかもしれないんだけど、でも転勤させるとか、職種変えるっていうのがほぼできなくなってますよっていうのは理解をした方がいいかなっていう。
転職志向の増加
それが今、日本人の労働者と言われるところも、そういう価値観になってきているぞって現実の話ってことですね。
そうですね。
そうなんでしょうね。実際に今って入社してその企業で一生働く、いわゆる就寝雇用を前提とする人たちってどんな感じなんですかね。
これも東京商工会議所のデータだったと思うんですけど。
データあるんですか。
2014年が定年まで働くつもりだと。入社した瞬間ですよ。
入社時?
入社時でちょうど10年前ですよね。35%くらいいたんですけど。それでも少ないかなと思ってたんですよ。昭和の感覚だとすると。もう20%くらい。
今?
はい。
入社した瞬間?
入社した瞬間です。
みんな辞める前提なんですね、今。
5人に1人くらいしか定年まで行くつもりだよっていない。だから4人はもういなくなっちゃうって感じですね。
なるほど。結構感覚値と実態がずれてるかも。
転職志向、退職見込みには。これ恐ろしいですよね。入社した瞬間に40%。
いい出会いがあればとかっていうところで、いい転職先があればって考えてる人が37%くらいなので。
実に8割くらいの人がずっと続ける気はないっていう。
転職見込み者なんですね。
そうですそうです。
なのでメガバンクとかも最近中途再生を増やしてきてるんですけど。
確かに。
そもそもこれ考えなきゃいけないのは、新卒採用って日本ってもうどっかで終わっていくんじゃないかなと思ってまして。
新卒採用ってそもそも何がいいかってよくよく考えたら、辞めないからいいわけですよね。
若くて優秀な学生を安い月給で雇って、会社の色に染めて、その後20年30年企業選手みたいに働いてくれるみたいなモデルから新卒大量採用って始まったんですけど。
難しいのね、そのご相談戦方式的な意味で。
そうですね。だから今だと仕事を教えるタイミングでも辞めていっちゃうわけですよね。
教えができるようになったら辞めていくわけですよね。
そうやって考えていくと、海外ってどういうのがスタンダードなのかっていうと、海外って基本教育しないんですよね。
中国とかもそうなんですけど、できるようになったら高い給料払うからってことなんで。
だからどっかに修行させてもらってとか、お金払って教育を自分で受けて、武装して企業に入っていくんです。
日本ってそういう考えが全くないじゃないですか。
どれだけ教育研修費に我々にかけてくれるのかっていうね、期待もしてるぐらいのところありますもんね。
ちょっと悪いところだけ残ってるなと思うんですけど、
企業が教育をして転職していくみたいな社会になってるよっていうのが、これはもっと経営者の方が理解をした方が良くて。
なのでもう一個データがあるんですけど、マイナミの転職率みたいなところがありまして、
2016年と2023年のデータ比較なんですけど、
2016年って20代の男性って4.7%の転職率なんですね。
転職率4.7?
4.7。
そんなに少ないんですか?
少ないですよね。
それが13.6%なんで、もう10人に1人以上ですよね。
何年?それが何年?
これが2023年。
2023年。そんなに上がるんですか?
13.6%。
すごいね。
間隔3倍くらいなんですよ。2016年から2023年で3倍くらい。
離職率と企業経営の難しさ
10年かからずに3倍。このままグイグイ伸びていく間隔ですね、きっとね。
そうなんですよね。30代で2倍、40代も3倍くらいなんで、同じとこで切ると。
だから2016年の頃よりも3倍くらい人が辞めやすくなってるって考えていくと、
企業経営が難しくなってるっていうのがなんとなくイメージ湧くと思うんですけど。
いやー、なるほどね。
だから人を定着させろって企業命題みたいに言うじゃない?
その難易度も3倍くらいになってるってことですよね。
辞める前提の方々が増えてる中で定着っていうのってそうですよね。難易度が上がりますよね。
そこを理解してもっと会社も資金突っ込むとか、
またはたまた辞める前提で事業組んでいくっていうことをもっと考えていかなきゃいけないかなって。
いやー、ちょうどこの収録をしてるタイミングの月11月ぐらいに、
全然きちがった切り口で、不登校の小中学生が今年ものすごく増えたっていうデータで出ましたけど。
そうですね、めちゃくちゃ増えたデータ出ましたね。
小学生に関しては、
34万人っていう話で、小学生に関しては前年比で15%近くが増えたみたいな世界になってるんで。
この辺の話と今の離職とかの考え、キャリアの考えとかってすごく近しいものを感じますね。
そうですね、それが必ずしも悪いことじゃないですもんね。
やっぱり自分に合う仕事を選んでいくっていう、
本当に今の若者の方が主体的なんじゃないかなっていう見方も取れるのかなっていうふうに思ってます。
そっち側に行ってる人とですよね、確かに。そうなれてる人たちはね。
そうですね、いろんな方がいらっしゃるのでわかんないんですけど、
より人間らしくなってるっていう傾向はあるのかなと思ってるから。
ここでやっぱり会社としては、選ばれる会社というか、
1日でも長くいたいと思ってくれる会社とか、そういうような切り口も大事だし、
あと経営者の方はすごく悲観的に見るんですけど、
これ例えば中日ドラゴンズですよね、
同じ監督で、同じメンバーで来年も再来年もやっていくって言ったら、
ちょっと辛いじゃないですか。
中日ファンですか?
中日ファンですけど、勝てないからね、もうね。
でもまあメンバーが入れ替わるわけじゃないですか、そういう意味では。
そうすると将棋も見えてくるわけなんで、
同じチームでずっとやってたらずっと勝てないじゃないですか。
って考えていくと、アメリカなんかも転職率高いわけですよ。
中国も高いのにでもイノベーション起きてるわけなんで、
人が入れ替わったからってイノベーションは起きないとか、
チームが弱くなっていくっていうふうに考えるのは良くないなというふうに思ってるんで、
そこは企業の言い訳にしないっていう覚悟っていうのは
いるんじゃないかなっていうふうにいつも思ってる。
労働者の権利意識と雇用の変化
なるほどですね。
ちなみに今日はこの辺りでと思っておりますけれども、
言っておくべきこの世界の働き方への、
労働者の権利意識の世界表示への変化は、
他にも切り口ありますか、お伝えしていくべきところは。
そうですね、大体こんなもんですかね。
じゃあ今日はあんまり盛り上がらないかなと思って終わりという事ですか。
あとリストアの話とかはちょっとできるかな、
パワハワとかの話はできるかなと思うんですね。
これだけちょっとやりたいですね、次回ね。
リストラ?
リストラとパワハワ。
に関する労働者の権利意識の変化があるんですか。
世界の標準っていうところを少し話にできると、
なんか面白いんじゃないかなと。
聞きたいですね、それは。
じゃあギリギリコーナー継続ということで、
次回もやっていきたいと思います。
ぜひこれ聞いて、この辺の切り口だと
世界標準どうなんですかみたいな質問ありましたら
ぜひお待ちしておりますのでいただけたらと思います。
ということで今日のところ終わりたいと思います。
くの先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
この番組では、くのまさやの質問を受け付けております。
番組内のURLからアクセスして、質問フォームにご入力ください。
たくさんのご質問お待ちしております。
13:03

コメント

スクロール