1. 社労士久野勝也の「労務の未来」
  2. 第155回 久野流・「人事評価制..
2025-11-14 13:06

第155回 久野流・「人事評価制度」入門──4つの目的とは!?


▼今回の概要
“3つに絞る”戦略/経営戦略との連動/評価→給与→未来像を一本化/目的①組織と個人の方向性を明確にして合わせること/目的②組織と個人のパフォーマンスを明確にして評価すること/目的③給与をなるべく適切に分配したい/目的④生産性を高め、高い給与を払って安心して生活できるようにしたい。/ツールは最後・経営が当事者/指標は変えてよいデザインする

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サマリー

このエピソードでは、久野勝也氏が人事評価制度の重要性と目的を解説しています。特に、組織と個人の方向性を明確にし、公平な評価を行うことが、昇給や昇進の決定において不可欠であると強調されています。また、人事評価制度の4つの目的について探求し、経営戦略との整合性を重視することの重要性が語られています。評価制度を通じて、組織と個人の方向性を一致させ、パフォーマンスを明確に評価することで、安心できる環境や高い定着率を目指しています。

人事評価制度の基礎
こんにちは、遠藤克樹です。久野勝也の「労務の未来」久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いいたします。
ということで、今日も行きたいんですけれども、久野先生。
今日はですね、ちょっと質問がですね、もう社会保険関係というよりも 経営相談に近いという感じがしておるんですけど。
はい。
早速ご紹介させてください。
今日はですね、40代の女性の方かな。
社労士法人で働いている方ということになっておりますが、行きたいと思います。
いつもありがたく拝聴しております。社労士法人で最近管理職になったものです。
現在勤務している法人は、従業員50名を超え、 社労士事務所の経営についての会を大変参考にさせていただいております。
以前、人事の仕事は採用、教育、評価という、 社労士試験には出ない分野が大切という内容のお話をいただいたと思いますが、
その中でも従業員の評価について難しさを感じております。
昇給や昇進、商用を決める上でも、その人の力量に合わせてお任せをするクライアントを決める上でも、
職位や求められるものを分かりやすく定義付けて公平に評価する必要があると思いますが、
そのためにどうすればよいか、いつも頭を悩ませております。
くの先生の事務所では、評価を決めるプロセス、こういう指標を見るなどという評価の決め手や、
従業員データベースなど何か使われているシステムが終わりでしょうか。
オープンにできる限りで良いので、よろしければ参考にさせていただけませんでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
お願いします。すごい質問ですね。
評価の目的と重要性
教えましたよね、この話ね。
そうですね、採用教育評価ってすごく人事の3要素だなと思ってまして、
評価制度すごい、おそらく社動商人で作る場合も、一般の事業所で作る場合も、
基本的には枠組みとしては一緒だと思うんですけど、
おそらくベストってなくて、ベターしかないと思ってるんですね。
僕は評価制度って、目的をしっかり決めるところが大事だなと思ってまして、
ここがはっきりしないと、最後これで良かったのかなというところがずれたりするんです。
評価制度の目的って何かというと、
組織と個人の方向性を明確にすることがポイントだなと思っていて。
なるほど、考え方の重要なところから入りましたね。
組織と個人の方向性を明確に合わせる。
そうなんですよ。人事大変で、何が言いたいかというと、
全員が良いという評価制度ってないんですよ。
なるほど。
というのは、誰かにとっては、誰かに働き方を否定される可能性も出てくるわけなんで、
なので、まず覚悟を持つっていうのは結構大事なところなんですね。
設計する側、経営者側とかですね。
そうですね。これによって誰か辞める可能性も出てくるし、
誰かが強烈に不満を感じる可能性も出てくるんだけど、
もう一方では、評価制度を作ると組織の方向性が明確になるんで、
そこに乗っかっていこうっていう人間もしっかり見えてくるよというところが評価制度のポイントかなと思ってまして。
同じ船に乗る以上、乗る人、逆にめっちゃ乗ろうと思う人、逆にやめよう、
これも船じゃないっていうのが明確になるっていうのは、一個覚悟として必要あるよねと。
そうですね。なんで、そういったところが決め決めないといけないので、
評価制度を携わる人っていうのは何が一番大事かって言われると、
覚悟というか、そこが大事だっていうところがまずポイントですね。
なるほど。白黒はっきりした部分があるとですね。
そうなんですよね。で、方向性決めて、もう一個2番目が組織と個人のパフォーマンスを明確にするというところで、
方向を決めるじゃないですか。たとえば社道司法人って大事にしてることが、
めちゃくちゃ品質だっていう事務所もあれば、売り上げだっていう事務所もあれば、
あとこの部署は売り上げだ、この部署は品質だってあると思うんですけど、
その方向性を今度具体的に従業員のパフォーマンスに置き換えるっていうのは評価だと思うんですよね。
そこのプロセスを作っていくっていうところが評価制度の目的で。
あとは評価制度で給与を適切に分配するっていう原資が限られているので、
その方向性を合わせてパフォーマンス、求めるパフォーマンス決めて、
給与をどうやって配分するかを決めて、あとはやっぱり評価制度って未来だと思うんで、
働く人ってね、今お金もらえるのも大事だけど、2年後俺の給与ってどうなるんだみたいな形が一番大事。
何なら5年後とかですね。
そういったところで高い給与を払って安心して生活できるような会社で働きたいなって思うわけなんで、
これを全部やらなきゃいけないっていうところが始め評価制度が大変なとこかなと思ってまして。
経営戦略との連携
くんの先生、今日は評価制度の話と給与制度の話も結構一色端に話してくださいましたけど、
この辺りはどう考えてるんですか?評価制度と評価と給与を完全に切り分けちゃうっていう風に考えてらっしゃる方もいるじゃないですか。
これ大変って今の話だと面倒をしっかりさせてるんですかね?
全てが連動してるわけではないんですけど、基本的に評価と給与は一致させた方がいいかなっていうのは基本的な概念ではあります。
だから評価で給与が決まると一番いいなと思ってますけど、
ただ社道事務所の悩ましいところは、縁起者の力持ちじゃないんですけど、
例えば品質管理とか結構大事なんですよ。
給与計算やって人間のチェックに入ってる部分って直接的にめちゃめちゃ稼いでるわけじゃないんだけど、
こういったところどうやって売り上げ換算して評価していくかとかっていうのはめちゃくちゃ悩むと思います。
めちゃくちゃ重要なポジションだけどお金を作ってるわけじゃない。
さあどう評価するかってそれこそ会社の価値観出ちゃいますもんね。
そうなんですよ。あとはね、例えば売上だけよってことですね、今度改善っていう視点がなくなってくると思うんで。
その改善に対してどう評価加えるかっていうのはこれまた難しくて、
例えば2時間の業務が1.5時間になりましたっていう証明を出せって言われてもなかなか厳しいわけですよね。
もちろんその生産性とか出していくわけなんですけど、そういったところも含めて。
だから結構ポイントなのがこれは一般企業も社道事務所も全くそうなんですけど、
会社の方向性決めて、皆さん全部を評価対象にしていこうと思うんだけど、
まずはファーストステップは会社がこだわっているポイントを2,3個ぐらいに絞ってですね、
部門でもいいし会社全体でもいいと思うんですけど、
そこを中心に評価作っていくっていうのが大事なのかなと思います。
具体的にちょっとイメージは何か話ありますか、絞るっていうのは。
例えばですけど売り上げとかってすると、
顧問先を例えば15件持ちましたって言って、
顧問先の15件の給与計算やってる人は、
顧問料5万円の中の40%配分しますよと決めたとするじゃないですか。
なるほど、めっちゃ具体的ですね。
1社2万円の方がですね、これを15件あれば売り上げ30万ですみたいな感じで、
売り上げに対して評価しますよっていう風に決めるのか、
持ってる件数に対して評価するのかとか、
それとも新規を何件取ってきたから評価するのかとか、
お客さんに対して重ね売りじゃないですけど、
セルアップしたところで評価するのかっていうのを決めると、
そこをもう1個打ち出すだけで社員の行動点が変わるんですよね。
なるほど。
それが別に毎年変わってもいいんですよ。
ただ、ここ2年は新規取っていきたいと思ったら、
新規に対して高く評価していくっていう風にすると、
組織はそっちに動きますんで。
なので会社としては、
よく何でもかんでも30項目ぐらい全部やらせたいっていう風に
みんな考えるじゃないですか、評価制度って。
評価項目盛々のところありますよね。
3つぐらいに絞って、この3つを歯車でちょっと動かしたら、
会社がゴロゴロゴロって大きく動いていくみたいなものを、
そういうのを見つけるっていうのが結構大事です。
そうなると、経営戦略にどうひも付けた、
どこを絞って重点的に評価に落とし込むかって、
多分思考になってるんで、
結局上流の経営戦略に基づく評価制度っていうことを
考えていかないといけないって話につながってくるんですかね。
そうなんです。
なので、ここでどういうツールになりますかっていった時に、
あまり答えない方がいいなと思ってて、
評価制度の重要性
どうしてもうまくいかないと、いいツールがあるんじゃないかとか、
そういういろんなサーズ系の評価制度。
だいたいそういう時にね、タクシー広告にやられちゃいますもんね。
パッケージあるんで、買ってきちゃうんですけど、
買ってきちゃダメなんですね。
買ってくる前にまず、経営人の経営戦略を理解をして、
どの数字を動かすと会社が、経営人が考えてどこに行くかっていうところを
とにかく掘り下げると。
で、ツールは後だよっていうことを今日一番伝えたいところです。
なるほど。めちゃくちゃ大事な、そして大事なタイミングで
ご質問いただいたんで、よかったですね、この話は。
でも本当におっしゃる通りですよね。
そういう時にパッケージ商品が、
彼らはこうやったら社員が辞めないとか、
定着率が上がりますとか訴えちゃってるね。
欲しいかもってなりますもんね。
タクシーでね、人が辞めた後に見るとね、
これ入れたらうちも何とかなるんじゃないかと思いますからね。
本当になりますよね。
根本はそこじゃないっていう話なんですよ。
なるほど。
そういう意味で改めて復習をしますと、
一つは組織と個人の方向性を明確に合わせるっていうのが
とにかく重要なことですよね、今の話でいうと。
そして二つ目が組織と個人のパフォーマンスを明確にして評価すると。
そうすると給与が、全体の原資が絶対増えるはずなんで。
その時になので今の話でいうと、
給与をなるべくどう適切に分配するかって観点がここに出てきて。
そうですね、ちゃんと分配をしてっていうことですよね。
そうなってくると今度は生産性を高めて高い給与を払って
安心できるような社員の生活になるんじゃないかという
4点がポイントかなっていうことになってくるわけですかね。
そうですね、それで定着率も増すんで
どんどんどんどん良いサイクルになってくるというのが評価制度の目的なんで。
経営者と人事の役割
この4つを同時に満たすものをまず考えるのが大事で。
その後つぶるっていうところで。
何も答えを言ってないんじゃないかと思うかもしれないんですけど。
でも概念というか考え方の大元のところの方が大事ってことが伝えたいわけですよね。
そうですよね、どうしても逃げたく、僕もそうなんですけど
何かとんでもないソリューションがあるんじゃないかと思って色々やってきたんですけど。
結局、特に最後に言いたいのは
結構人事に任せたりするんですけど
経営トップが本当に評価制度を使って会社を良くしたいと思わないと
大体うまくいかないので。
なのでやっぱり人事の方は経営トップの方と一緒に時間を共有してですね
作っていくっていうのは大事なんじゃないかなと思います。
もし車で一緒に移動するタイミングとかあるのであれば
さりげなくこのくの先生の今回の回をちょっと車で流してみるとかね。
そうですね。
俺の方が言ってましたね、今。
やっぱり経営が意識しないといけないらしいみたいな話をしつつ
うまく活用していただけたらというところですかね。
そうですね、もう本当に評価制度のコンサルずっと過去やってたんですけど
うまくいく会社っていうのはもう社長が大事だっていう認識してる会社は
やっぱりいいのできるんですけど
コンサルに任せておけばいいとか人事にやらせておけばいいって思った瞬間に
人事がどれだけ優秀でも絶対に2、3年で制度がダメになっていくので
ぜひ経営者を巻き込んでやっていただきたいです。
何よりもキーは経営者をどう巻き込めるか
そして経営者がそこに対しての問題意識を明確に持てるかっていうところが
キーだっていうところですかね。
はい。
非常にあらゆる立場の人が胸が痛いお話だった気がしますけれども
大変重要な観点ありがとうございます。
ということで今日のところ終わりたいと思いますが
この話を受けてまたいろいろ話が動くと思いますので
ぜひ何かありましたら具体的に質問いただけたらと思います。
お待ちしております。
ということで終わりましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
この番組ではくのまさやの質問を受け付けております。
番組内のURLからアクセスして質問フォームにご入力ください。
たくさんのご質問お待ちしております。
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