「お子様ランチ」という、大人が足を踏み入れることを許されない聖域。歴史を振り返り、さらに学びを広げていくと、そこには、旅館のホスピタリティから、90年前の開発者の登山への情熱、そして「砂鉄のようなのりたま」という怪現象も見つけました。
あとやっぱり、自分の記憶の中のお子様ランチが一番美味しいんだって話。
① 砂鉄のふりかけと、映らない飛騨牛 ―― 旅館に眠る「だけ」ではない迷宮〜やっぱり旅館で事件はつきもの〜
お子様ランチの正解は、お子様がいる料理人にしか作れないのかもしれない。
旅館のお子様ランチは、その情熱が桁違いである。
旅館という場所は、みんなの癒しの場所できていて、そのためにはお子様ランチが「いかに子供を黙らせ、楽しませるか」という手段にならなきゃいけないので必死の知略があり見るだけで楽しい。
下呂温泉のとある旅館で見つけた「お子様定食プラン」。低学年向けのお子様ランチと、高学年向けのお子様定食の2種類分けられている設定が、恐ろしいドラマを生んでいた。
飛騨牛のサイコロステーキにお造りという豪華なラインナップを誇りながら、なぜかホームページの写真ではそれらが一切写っていないのだ。全く写っていないわけではなく、わさびだけ垣間見えてて「刺身匂わせ」はされてあるところが余計に怖いよ。ステーキは微塵も写ってない、代わりに中央に陣取るのは、うさぎの形をしたポテトサラダと、高学年でなければ直視できないほどリアルな顔が描かれた「たこさんウインナー」と言った安物たち。
さらに驚くべきは、ご飯の上に鎮座する「のりたま」だ。その海苔は、まるで理科の実験で磁石に吸い寄せられた砂鉄のように毛羽立ち、見る者を威嚇している。豪華食材を映さず、砂鉄のような海苔と顔のあるタコを強調する。一方で、低学年向けプランにはうさぎの顔はあれど、タコの顔がない!!!!そして、低学年プランは全体像をハッピーに写してくれているのに、高学年プランは切り取り画像しかないぞ。なんだこれ。この「喧嘩」とも取れる不条理な構図に、私は旅館という名のテーマパークの深淵を見た気がした。裏で代表と料理人が揉めてるはず。お子様にステーキとお造りは早いとか、日によってばらつき出せるように写さんどこうとか。箸袋が高学年の方が幼くなってるのも事件性を感じる。
島原のホテルでは、
お子様ランチにラーメンがついていました。しかもチャーシューでかい。骨付き肉もある。時間稼ぎにいいよね。
プリンとアイスの上には
あのビュッフェにいるシマウマ柄のロールがちゃんといるあたりも、動物園気分かつ、パティスリーでケーキを買った時の興奮を味合わせてくれる。
オレンジジュースはホテル用のグラスに子ども用だから半分しか入れてない。
優しいけど、
ホテル用グラスなのはちょっと緊張する。
やっぱり、お子様ランチはプラスチックのコップで持ち手付きでお願いします。
② 富士山の頂と、私の生きる道 ―― お子様ランチの旗専門イラストレーターになりてえ
お子様ランチの歴史を紐解けば、1930年、世界不況の暗雲を払うべく「子供たちに夢を」という願いから生まれたという。開発者は登山好きで、ケチャップライスの山頂に白いご飯を載せ、富士山の雪に見立てたらしい。登山への情熱を隠しきれないその設計に、私は「ケチャップライスを白飯で隠すなんて、もったいないし、子供に希望与えたい割には自我強めだな」と思ったけど、そんなことよりまず感謝。白いご飯で隠すことはむしろ余白を楽しませてくれる白をご覧あれ〜という感じなのかも!!!!
そんな歴史を学び、膨大な画像をパトロールした結果、私は一つの答えに辿り着いた。私のこれからの生きる道、それは「お子様ランチの旗専門イラストレーター」である。
お子様ランチにおいて、旗、大事だけど、考えもなく世界の国旗を刺すのは危険。
昔バイトしていた寿司屋で、
外国人のお子様にどの国旗を刺すかでキッチンではみんながわざわざ手を止めて、会議が開かれていた。
世界情勢も絡む。旗一本で外交問題。
大幅なタイムロス。
世界情勢に配慮して国旗を選ぶことに神経を尖らせるバイト時代のロスをなくし、
イラストレーターとして、子供たちが純粋に笑顔になれる、それぞれの店舗に合わせたお子様ランチの旗を描く。
それこそが、私の使命だ。
最後に、私が理想とする「トリプル3(スリー)ランチ」のを提案したい。3つのご飯(チキンライス・のりたま・カレー)、3つのアンパンマンポテト(食パンまんとカレーパンマンを両脇に)、そしてエビフライという強すぎる個性に忖度しない3種のコロッケ(野菜コロッケ、クリームコロッケカレーコロッケ)そしてカキフライも乗っけていいですか。それらすべてに、私の描いた旗を立てたい。
コーンスープの海は旗が立つくらいドロドロでコーンたっぷり!
旗のイラストご依頼お待ちしております。
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