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2025-06-08 13:16

#244 その怒り、本当は誰に向けられていますか?心の奥を見つめるヒント

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「もっと違う人生のはずだったのに…」
「親が憎い。自分の意思で生きていない自分に腹が立つ」

今回は、20代男性から寄せられた転職活動中の悲痛な叫びにお答えします。

なぜ人生は思い通りにいかないのでしょうか?
放送では、仏教の「一切皆苦(いっさいかいく)」という教えをもとに、この世が苦しみに満ちている根本的な理由を解説。 その上で、現状の苦しみを受け入れ、乗り越えるための具体的なステップを提案します。

✅ なぜ苦しいのか?紙に書き出して原因を深掘りする
✅ 変えられない過去を「事実」として受け入れる
✅ 「生きている」ことに感謝の目を向けてみる
✅ 親元を離れ、自分の人生のハンドルを自分で握る

今の状況に憤りや無力感を感じているあなたへ。
この放送が、少しでも心を軽くし、自分の足で未来を切り開くためのヒントになれば幸いです。

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#お悩み相談 #人生相談 #仏教 #仏教の教え #生き方 #転職 #親子関係 #人間関係の悩み #自己肯定感 #怒りのコントロール #一切皆苦 #standfm
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サマリー

本エピソードでは、怒りの根本原因や苦しみについて深く考察し、仏教の教えである「一切皆苦」を通じて、自分の感情と向き合うことの重要性を伝えています。また、相談者が自身の人生を見つめ直し、どのように生きるべきかを考える手助けをしています。

00:05
どうも、コウブンです。栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
はい、今日はお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というものは、ハスノハというお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトというものがありまして、
そちらに寄せられたお悩み相談を、私、コウブンが答えるといったものでございます。
では、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
怒りの根本原因
20代の男性の方より、タイトルがこんなはずじゃなかったです。
では本文をお読みします。
転職活動をやっておりますが、もともと転職なんかしたくなく、もっと違う人生を歩むはずだったのに親が憎い。
なぜ、今、俺はこんなことをやっていて、自分の意思で生きていない。自分にも腹が立つ。
といったお悩み相談文です。
今日のお悩み相談文は非常に短くて簡潔であると同時に、それだけ苦しみを表現しているのかなというふうに思いました。
激しい怒り、激しい生きどおりといったらいいのでしょうかね。
ともかく、物事が思い通りにならなくて、
そんな世の中と、そして自分自身に、いろんな良くない感情、その生きどおりを感じているということですよね。
仏教では、人生は苦しみが多いというふうに説いているんですよね、仏教という教えは。
なぜかというと、それは基本的に物事は思い通りにならないからなんですよね。
苦しいという感情、一番代表的なのは怒りとかですよね。
怒りの原因って何なのかといったら、例えば親子喧嘩をするとします。
親が子供に対して何々しなさいと言ったとします。
子供はうるせえなって返したとします。
そして親はその態度にカチンとして怒り出すんですね。
その怒り出したことに対して子供も怒り出すというような形で、今の話の中だと
親がこうしてほしいと思ったことを子供がやらなかったということをきっかけに怒りが始まってるんですよね。
つまり思い通りにならないことというのが怒りの根本原因にあるんだというところですね。
怒り、つまりちょっと言い方を変えると苦しみですよね。
つまり苦しみというのは思い通りにならないことということなんですよね。
存在と偶然
世の中は思い通りにならないことだらけだ。
だから世の中は苦しみだらけなんだというのが仏教の説くところなんですよね。
これを一切皆苦って言うんですよね。
この一切皆苦という教えは仏教の最も大事な教えの一つ、四つの教えの中の一つとされてますね。
四方院というんですけども、その中の一つ一切皆苦というのが入っております。
それだけ重要な教えということなんですよね、この世の中は苦しみだらけの。
で、なんで世の中はそんなに思い通りにならないのかということを、
次に思う疑問はそこなのかなと思うんですけども、
思い通りにならない理由というのは、
私たちの存在というのは、いろんなものとものが重なって出来上がっているからなんですよね。
絶対固定のものというのはなくて、
私たちは何かの条件と条件が重なったときに存在しているんですよね。
例えば、私という人間、この相談者さんでもいいんですけども、
この相談者さんが今生きているということは、過去を遡ってみると、
その相談者さんのお父さんとお母さんが出会ったからですね。
そのお父さんとお母さんが、もしほんのわずか出会うタイミングがずれていたら、
住んでいる地域が違ったら、住んでいる国が違ったら、
そういったことでも出会わなかったら、この相談者さんは存在しませんよね。
もっと細かく言うのであれば、そのお父さんとお母さんが出会ったとしても、
お父さんとお母さんが結婚したとしても、
お父さんとお母さんがいわゆる性行為をして、
そしてその性行為の中で出したお父さんの生死がお母さんの乱死に出会わなければ、
出会わなかった、みたいなね。
突き詰めると、いろんな偶然が重なって私たちというのは、今存在しているんですよね。
そのいろんな偶然というものをコントロールできないんですよね。
私たちが存在するための、それを構成するもの、いろんな条件というのが多すぎてコントロールできないんです。
だから世の中というものは思い通りにならない、というふうに言っているんですね。
思い通りにならないからこそ苦しみが生まれるんだ、ということですよね。
自己の選択
この相談者さんは、まずそこを十分に理解していただきたいなと思うんですよね。
思い通りにならないことだらけなんだよね、というのを最初にインストールしていただきたいな。
でなければ、なかなか現状の苦しい状況を受け入れる、解決する方向性に向かうのは難しいですよね。
まずは、世の中は思い通りにならない。思い通りにならないからこそ苦しみが生まれるんだ、というのを受け入れていただきたいなと思います。
その上で、一体何が原因で自分は苦しんでいるんだろうか、という部分を深掘りしていただきたいなというふうに思うんですよね。
自分は今、誰に怒っているのか、本当はどうしたかったのかというのをよくよく振り返ってみるというのがいいんじゃないでしょうか。
何に書くのがいいのかな。やっぱり自分の気持ちというもの、心を整理する時に具体的に体を動かした方がいいですよね。
喋るのもいいんですけど、誰かに喋るのもいいんですけど、より心に刻みたいのであれば、刻みというか心の内をきちんと表現したいのであれば、紙に書いてみるのがいいかもしれませんね。
そんなことをやりつつ、否定したいところですね。
親がいろいろ自分の仕事についていろいろ言ってきたかもしれない。しかし、それっていうのは全て過去のことで、もう変えられないんですよね。過去を変更することはできない。
そういうどうしようもない事実というものを受け入れるっていうのは大事ですよね。
否定したくなるようなこと、自分が納得いかないこと、たくさんあります。たくさんありますけど、それもまたこういう思い通りにならないことの一つなんだというふうに理解をして受け入れる。
苦しいという感情、苦しみのもとというものを受け流すようなイメージですよね。
そのようにして、過去に起こってしまったことを、まずはもうそういった事実があるんだ、そういう事実なんだというふうに受け入れていただきたいなと思います。
そしてね、親の存在であったり、仕事に就いているわけですよね、転職ということは。
少なくても、今、現在、この方は生きているんですよね。
明日の食糧もないような、そういう状況じゃなくて、仕事を得て収入を得て、どれくらいの収入かは分かりませんが、とにかく生きている。
生きていられるんですよね。その生きているという事実に対して、そちらに注目をしてみるというのがいいのかなと思います。
つまり、自分が今生きていられる環境であったり、周りの方々であったり、そういったところに感謝の目を向けてみるというのがいいんじゃないでしょうかね。
難しいですよ。なかなか簡単ではないんですが。
ただね、自分の生きている時間を苦しみで染めてしまうのか、そういう自分の貴重な人生の時間を苦しみに使うのか、喜びに使うのか、
それはこの相談者さん自身の判断ですけれども、どうせ同じ人生であれば、苦しい時間よりも楽しい時間、感謝の時間、嬉しい時間が多い方がいいですよね。
そのように考え直してみて、今現状、生きているということに対して、なんで自分は生きていられるのか、誰の力で今自分はここにいるんだろうかということに着目してみるというのがいいんじゃないでしょうかね。
なかなか今言ったこと、これは言葉で言うのは簡単ですけれども、実施するのは難しいことです。しかしながら少しずつでいいんで、理解していくというのがいいのかなと思います。
もうちょっと具体的に言うと、親のせいにしたくなるのもわかるんですけれども、その親の存在が嫌だなと思うのであれば、その親元から離れることがいいんじゃないでしょうか。
あなたの人生はあなた自身が切り開くべきですから、その親の言うことをいつまでも聞く必要はないですよね。あなたがハンドルを握って、あなたが自分の人生を運転していく、それが大事ですからね。
というわけで、このようなことで今日のお話は終わりたいと思います。
今日のお話を聞いていいねと思った方どうぞいいねボタンよろしくお願いいたします。
今日のようなお悩み相談、人生相談などありましたら、あるいはこんなことをやって欲しいというようなリクエストがあれば、概要欄の方にあるフォームよりお送りしていただければ対応いたしますので、どうぞそちらもご検討ください。
というわけで、蓮城院副住職の鴻文でした。ではではまたね。
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