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どうも、コウブンです。 栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
今日はお悩み相談会をお送りしたいと思います。 このお悩み相談会というのは、
ハスノハというお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイト、 そういうものがありまして、そちらに寄せられたお悩み相談を私、
コウブンが答える、そういうものでございます。 ではですね、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
不安な仕事からの脱却
30代の女性の方よりタイトルが、 辛い仕事から解放されるのに不安です、というものですね。
では本文の方をお読みいたします。 6年勤めた会社を辞めます。
脱サラで独立の準備をしています。 でも仕事が残り1ヶ月を切って不安になっています。
これから自分の人生がどうなるのか。 この組織から外れていくことは、世の中から消えてしまうのではないか。
このまま家庭に入るような主婦にはなりたくない。 自分の存在意義って何だったのか。
会社での実績をもっと認めてほしかった。 引き継ぎの時間も足りない。
伝えきれていない思いがたくさんある。 会社が悪い方向に変わってしまうことを阻止したい。
でも 自分の力はちっぽけでどんどんどんどん変化していく中で、私は独立を
決意したはず。 でも本当に自分にはできるのか。
頭の中をぐるぐる不安が巡っています。 どうしたらいいのかわかりません。
でも忙しかった毎日から解放されたかったし、 悠久で過ごせる1ヶ月間が待っているから有意義な時間にできるはずなのに、
仕事から解放される前にやるべきこと。 仕事から解放された後にやるべきこと。
何かをやらなきゃいけないってばっかり思ってしまって窮屈です。 考えることをやめたい。
もっと楽になりたい。 というお悩み相談でございます。
自分の人生を見つめ直す
やっぱり人生には大きな転換期というのが
ありますよね。その中でやはり
人生を大きく変えるわけですから、未来というものが どうなるのかというのはわからない。
わからないから不安になってしまうということ なんだと思うんですよね。
誰しもは過去に似たような経験はあるのかなと思います。
私も当然ながらそういう経験はあります。 特に私もサラリーマンという生活を
18年ほど続けた後に
それをやめて、そして仏教の世界、お坊さんの世界に入ったんですけども、やっぱりね
脱サラをするということはとても不安はありました。 なので今日はちょっと私の経験を元にアドバイスを
していきたいと思います。 そもそも私が
脱サラを決意したというのは
実家がお寺であったということ。 大きな原因なんですけれども、原因というか要因なんですけれども
当時、私の父、
父親がお寺のことをやってたんですよ。
一生懸命やっていた。私も時々は手伝ってはいたんですが、それほどそんなに手伝うことはなかったんですね。
でもある日、うちの父が心臓の疾患で倒れたことがあったんです。緊急入院。
結果的には大したことはなくて良かったんですけれども、 その時に思ったんですね。
このお寺って今後どうなっちゃうかなって思ったんですよ。
そのお寺はというのは小さいお寺だし、
なんていうかな、お団子さんの数も少ない、 本当に田舎の小さい小さいお寺なんですけれども、
そんな場所でも私にとって、 やっぱりそこで生まれ育ったわけですから大切な場所だったんですよね。
その大切な場所というものが なくなってしまうということが
現実的にあるんだということに感じたんですね。 私の父が万が一田舎になることということで、
今後そのお寺というものをどうするかということ。 それが今まではなんとなくぼんやりと思っていたところを
自分ごとのように感じた。
それを感じた時、父もいつかは命がなくなっていなくなるんだ。 それは自分も同じなんだというところを
思ったところ。無情というものを感じた時に このままでいいのかなって思ったんですね、自分の人生は。
サラリーマン、それまでやってたわけなんですが、 とても仕事は安定していたし楽しかったし、
環境も良かったし、不満はなかったんですよ。 特に大きな不満はね。
なので、ずっとそのまま定年まで続けて、そして 人生を全うするというのも悪い選択ではないと思うんですが、
しかし果たしてその生き方って自分が死ぬ時に、 死というものを間近に感じた時に後悔しないのかなって思ったんですよ。
その時に、それはきっと後悔するだろうって思ったんですよね。 なぜなら、
自分の大切な場所を、自分が大切だと思っている場所を ほったらかしにして、
ほったらかしじゃないにしても、全力でお寺というものを、 あとは仏教というものをきちんと大切にしないで、
中途半端な状態で携わっている。そういう人生は 自分にとって幸せなのかなって思ったんですよね。
やっぱりそうじゃないだろうなって思ったんです。 やっぱり全力で、全力でというか、自分が持てる力を使って
自分の寺、あるいはその仏教というものに対して きちんと向き合っていくという生き方。
そういったことをしていかないと、 きっと私は後悔してしまうだろうなって思ったんです。
そう思った時に、
じゃあサラリーマンも辞めてみよう、 辞めちゃおうと思ったんですね。
その時はもう38歳だったのかな。 38歳ということはもう少しで、人生を80年と捉えれば折り返しですよ。
折り返しなんだからこそ、残りの人生半分の時間を 自分の後悔のないような選択でいきたいなっていうのもあったんですね。
そんなわけで私の場合は、脱サラの時に 後悔のないような人生を過ごしたり、そしてまた自分の大切にしているものを
守りたい。さらに言うとその仏教というもの。 仏教というものを私は
父が
体調不良で突然入院したことのきっかけに 少しずつ学ぶようになったんです。
学んだ時にこれは人生でおいて、人生をかけて学ぶべきことだなと、 そんな風に思ったんですね。
そういったいろんな考え方。
その父が倒れたことをきっかけに 自分の中で
いろんな考え方が変わって、そして 行動に出た。その結果脱サラになったということなんですけれども
未来への一歩を踏み出す
この相談者さんに対して何が言えるかというと これから人生が変わるような大きな出来事が
待っているわけですよね。それに対して 不安を抱いているということなんですけれども
本当に自分は何がやりたいのかというところを今一度ちょっと見つめ直すというのが
いいのかなと思います。 自分が死ぬ時に
後悔のない人生を送れるのだろうかという部分ですね。 もちろん後悔のないような人生を送りたいから脱サラして
そして独立の準備をしていたと思うんですけれども その気持ちに対してそれよりも未来の不安の方が
強くなってしまったということですよね。 なのでいまいち自分の心の中の
本当に自分のやりたいこと、自分がどのように生きたいのかということ、 自分は何を大切にしているかということをいまいちと
再確認するのはいいのかなと思います。 そうした時にやっぱりね
自分はこれをやりたいんだ、こういう生き方をしたいんだ という思いからその力がね
湧いてくるのかなと思います。
人生をガラッと変える時の莫大なエネルギーが 必要とされますからね、その相当な
力を使ってそういった独立というものに対して準備をしたり 行動しなくちゃあんないわけですから、その力、エネルギーになっていくのかなと思います。
自分の本当にやりたいこと、どういう生き方をしたいのかという再確認することでね。
振り立たせるという言葉で言うといいのかもしれませんね。 なのでね、ぜひとも
分からない、人生は先にね、どうなるかは分かりません。 だけども本当に自分が何をやりたいのかというところに対してきちんと目を向けてね。
そうすれば自分がね次何やるべきかということが 見えてくると思うんです。
なのでその見えてきたことを粛々と行うということを繰り返せばきっとね、 人生が良い方向に向かっていくのかなと思います。
どうぞね、
今日お伝えしたことを実践していただければと思います。 決して悪いことばかり人生があるわけではないということをね、
自分が一生懸命何かに取り組んでいれば、いずれ何かのチャンスというかね、
自分にとって良いことというのは現れます。 ですので、
ただね、自分がね、やりたいことというのをきちんと見つめた上で、そこに向かって
ゆっくりでもいいですから歩んでみてください。 というわけで今日のお話、アドバイスは終わりたいと思います。
今日のお話を聞いて、いいねと思った方、いいねボタンよろしくお願い致します。 また本日のようにお悩み相談、人生相談などあれば、
私の方までね、ダイレクトメッセージ、
スタンダードFMで言えばレター機能ですね、そちらを利用していただいて、 メッセージを送っていただければ、
この放送を通じてお答えもできます。どうぞ よろしくお願い致します。
はい、では蓮城院副住職の幸文でした。ではではまたね。