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2025-04-27 17:57

#227 失敗を成長に変える心の処方箋

▼ハスノハサイトはこちら!
「小さな失敗を引きずる」
https://hasunoha.jp/questions/74624

▼お悩み相談・リクエストボックス
https://forms.gle/mmwtAribqPbMZCxj8

今回は、お坊さんが答えるお悩み相談サイト「ハスノハ」に寄せられた20代女性のお悩みに、コウブンがお答えします 。

テーマは「仕事での失敗を引きずってしまう」こと。
責任ある立場で初めて大きなミスをしてしまい、周りは優しいのに落ち込んでしまう、というご相談です 。

失敗は誰にでもあるもの。
周りの優しさの本当の意味とは?
失敗を次に活かすための具体的な考え方、そして、曹洞宗の修行中の「お粥」エピソードを交えながら、失敗との向き合い方をお話しします 。

失敗して落ち込んでいる方、完璧主義で自分を責めがちな方、ぜひお聴きください。

あなたのお悩みも募集中です。上記のリンクまたはコメント欄からお寄せください 。

#お悩み相談 #仏教 #お坊さん #仕事の悩み #失敗 #完璧主義 #人間関係 #自己肯定感 #立ち直り方 #ハスノハ
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サマリー

このエピソードでは、失敗を乗り越える心のプロセスを探ります。特に、周囲の優しさが期待の裏返しではなく、共感から来ていることに焦点を当てています。失敗を経験することは誰にでもありますが、それを次の成功の糧として活かすことが重要だと伝えています。失敗を振り返り、次にどう対処するかを考えることで、成長につなげることができると述べています。

お悩み相談の開始
どうも、コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で副住職をしております。
はい、今日はお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、お坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイト、ハスノハというものがありまして、
そちらに寄せられたお悩み相談を、私、コウブンが答えるというものでございます。
はい、ではですね、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
20代の女性の方より、タイトル、小さな失敗を引きずる。
はい、では本文をお読みいたします。
こんにちは。私はつい先日、今の職場で初めての失敗をしてしまいました。
今まではうっかりミスはありましたが、今回みたいな自分の中で大きなミスは初めてです。
内容としては、頼まれていた商品を頼んだけれども、物が届かずお客様を困らせてしまい、少し怒られてしまいました。
発注するのも専門外のもので、今年から責任ある立場になったことから、
あれもこれもと自分一人で何とかしようとした結果、このような時代になってしまいました。
もともと人を頼ることが苦手で、苦手なタイプの人も多いけれど、
それも克服したくて今の職に就きました。
2年目でスピード出世ということもあり、プレッシャーの中でも責務を全うする覚悟でやってきています。
ですが、自分のこの変な完璧主義な面で周りの人を巻き込むこととなってしまいました。
苦手な人からも早く行ってほしかったと言われてしまい、一層自信をなくしてしまいました。
上司からは取り返しのつくことだから大丈夫だし仕方のないこと、その気持ちがあるなら大丈夫、ミスではないから大丈夫、
迷惑をかけてしまった方にも大変だと思うけどこれが欲しいと丁寧に写真をつけた連絡もいただきました。
周りが寛大な気持ちで受け止めてくださっているのに、何もできていない自分が情けなくて気持ちが落ち込んでしまいます。
次からはこういうことが起こらないように付箋を目立つところに貼ったり、上司に頼ったりすることをしようと思います。
また、社会人になると叱られないと見放されているという証になると聞いたことがあり、周りが優しいのも見放されている証拠なのかなと不安になってしまいます。
気持ちの整理ができたりできなかったりと波がありつらくて書き込ませていただきましたというお悩み相談でございます。
失敗の経験と共感
総統宗の修行というと座禅が修行の中心なんですけれども、実は座禅ばっかりやっているわけではないんですよね。
当たり前なんですけれども、私たちは食べないと生きられないんですよね。
ということで、食事を作る係というのも修行の重要な役割の一つなんですよね。
私もそういう食事を作る係、天祖寮というんですけれども、その天祖寮にて何ヶ月くらいかな、半年くらい、6ヶ月くらいはやったかな。
1年間の修行のうちで、トータル6ヶ月くらいはやったかな、4分の1くらい料理係をやった経験があります。
修行中というのはそのようにして、たくさんいろんなお寺の中で役割があって、
それをある一定の時期が来ると役割が変わるんです。
だいたい目安でいうと3ヶ月くらい。3ヶ月くらい経つと別の部署に移動するというのをやるんですよね。
だいたい永平寺というお寺の中であれば、3年いればほぼ全てのところを回って、修行僧としては一人前になる。
お坊さんとしてじゃないですよ、修行僧としてもある程度はできますよと。
そのお寺の中の役割はだいたいできますよということなんですよね。
そういう修行僧がいるお寺での朝の食事、曹洞宗の場合ですが、朝の食事というのはお粥なんですよね。
お粥を座禅をしながらいただくというわけなんですけれども、
お粥といえばお米を普通に炊くよりも、通常の白米としていただくよりもだいぶ薄めにして水っぽくしていただくものでございますけれども、
いろんなお粥でも作る人によっていろんな個性というかそういうものが出てくるんですよね。
ある人は妙に水分が少なくてベタベタするお粥であったり、
ある人は水が多すぎてサラサラだったりとか、そんなふうに毎日毎日お粥を作る担当によって若干の差が生まれるんです。
それを毎日食べているわけですから、
今いただいたときに、今日はどこどこの誰々が作ったやつだからこんなもんだよなと、分かっているんですよね、みんな。
なぜか、それはみんないただいている修行僧は食事係というものを経験しているから、
どんなことがあっても、だいたいどういう理由でこうなんだというのが分かっているんですよね。
時々びっくりするぐらい水っぽいことがありました。
私が東京の英平寺にいたとき、東京別院にいたときかな、水っぽいというかほぼお湯みたいなことがあったんです。
なんでこんなの、お粥じゃなくてお湯じゃないかというふうにその時は思ったんですけれども、それには理由があったんですよね。
どういうことかというと、お粥を作る係りあった修行僧、朝の食事のためにちゃんと準備をしていて、
食事の時間に間に合うようにちゃんと調理をしていたんですね。
お粥であればちゃんと火にかけて。
ただ、よくこれもあることなんですが、朝早くてつい途中でうたた寝しちゃったそうなんですよ。
そうしたら、火にかけてあったお鍋が焦がしちゃったんですよね、お粥。
お粥を焦がすって相当だと思うんですけれども、ともかく焦がしちゃって、これはまずいと。
どうしよう、どうしようと思った修行僧は、お粥担当の修行僧は、
前日に余ったお米、あとは冷凍庫に保存してあったお米、それをかき集めて、
なんとか急いでお湯を張って煮て、お粥っぽく見せたんですよね。
だけども、慌てたんでしょうね、きっと。
焦げた匂いっていうのは、同じ鍋を使っちゃったもんだから、焦げた匂いっていうのがついてて、また作り直したんですね。
だから、お米が足りずに水っぽくなっちゃったという真相だったんですよね。
そこまでは分かりませんでしたけれども、私たち、食べている方の側からすると分からなかったんですが、
ただ、これはきっと何かをやったんだな、何か失敗したんだな、というのはすぐ分かりました。
そうなんです。みんな経験しているから知っているんです。こういうこともあるよなって。
この相談者さん、失敗をしてしまって落ち込んでいる。
それに対して周りの人は優しい。優しいから私は期待されていないんじゃないかって思っちゃって、さらに落ち込んでいる。
ということなんですけれども、実はそうじゃないんですよ。優しいんじゃなくて、みんな経験しているんですね、失敗を。
過去に自分たちがやってきた失敗があって、それに比べたら大したことないよなって思ったんでしょう。
だから、いよいよこういうこともあるよって言ってくれたんだと思います。
失敗の受け止め方
みんな経験しているんです。そこをまずはそのように受け止めていただくというのが大事かなって思うんですよ。
誰だって失敗をする。みんなそういう経験をしている。
じゃあどうしたらいいの?というときはどうしたらいいのってなりますよね。
そしたら次は同じ失敗をしなければいいんですよ。
もう失敗してやってしまったことは仕方がないんです。
どんなに後悔しても、やり直しは効きませんよね。
反省、落ち込んでいるからもうあれはなかったことにしますってなりませんよね。
過去は変えられないですよね、やってしまったという。
だけど、その失敗というものを周りの人たちが、
あの人は失敗したなということで評価が下がったとします。
それは上げるためにどうしたらいいかというと、
次できちんとその失敗したことを取り返せばいいんですよね。
つまりマイナスした分のポイントを稼げばいいんですよ。
ポイントの話になっちゃいましたね、いきなりね。
ただそれだけなんですよね。
だから失敗したらどうすればいいか。
落ち込むというよりかは、
何がダメだったのかというところを見つめ直すのがやっぱり一番大事ですよね。
何が原因で今回は失敗してしまったのかというところですね。
この方、和製がいいように付箋を貼るとか、
周りの協力を合うようにするとか、そのように反省しておりますよね。
それも大事です。
それはけど、まだちょっと甘いかもしれません、もしかしたらね。
もう少し深掘ってみて、
発注ミスのそもそもの原因はどこだったのか。
もしかしたら発注をするときの見ている名簿が間違っていたのかもしれない。
あるいは名簿に書かれていた数字が間違っていたのかもしれない。
そういった細かいところですけれども、
そういうところも一度点検してみるというところが大事なんじゃないかな。
もう二度と繰り返さないために。
同じような失敗をするようなことがあったとしても、
どうしたらリカバリーできるかなという、
そういったプランBを用意しておくとか、
そういったことをきちんと準備するというのが大事なんですよね。
ということで、この方が抱えている悩み、失敗したな、周りが評価されていないのかなということよりも、
次は次の同じようなことがあったらこうしてやるんだという前向きな気持ちに変わっていくんじゃないでしょうかね。
そして見事に次の同じような状況の時にそれを乗り越えられれば、
あの時の失敗があったから今、今回はうまくいったんだというふうにやりますよね。
ということは、その失敗はきちんと次の成功の材料になったということですよね。
過去の失敗は未来への成功への不責になったということですよね。
そうなってくればどんな失敗だって、未来の自分のための材料になるというふうにも言えますよね。
そのように捉えていただいていけばいいんじゃないのかなというふうに思いました。
よくある話ではありますけれども、失敗をしても次を頑張ればいいんです。
ただそれだけです。
次への準備
とはいえ、現実にはなかなかショックたるや大きいもので、それを乗り越えるのはなかなか大変だと思います。
少しずつでいいんです。自分のできること、今できることを粛々とやって、
そして次は同じ失敗をしないようによく準備をしてくださいね。
というわけで、今日のお話はここで終わりたいと思います。
今日のようにお悩み、人生相談、お悩み相談などがあれば、
概要欄のほうに貼ってあるリンクに、人生相談、お悩み相談の投稿欄がありますので、
そちらのほうからどうぞお寄せいただければ私のほうでお答えいたします。
コメント欄のほうに書いていただいても結構です。どうぞよろしくお願いいたします。
はい、では、連常院副住職の幸文でした。ではでは、またね。
17:57

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