金次郎の誠実さ
どうも、コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、副住職をしております。
今日は、金曜日ということで、金曜日の金次郎をお送りしたいと思います。
このシリーズでは、二宮金次郎さんの考え方を、現代を生きる私たちの生活に置き換えて、分かりやすくお話をしています。
なぜ、お坊さんの私が金次郎さんのことを語っているのかと言いますと、実は私のお寺蓮城院には、二宮金次郎さんのお墓があるんです。
この放送をおきっかけに、少しでも金次郎さんに興味を持っていただき、そしてお墓前に来てくださる方が増えたら嬉しいなというような思いで続けているということなんです。
さて、今日の金曜日の金次郎のテーマはこちら。二宮金次郎に学ぶ、自分を裏切らない技術。
二宮金次郎さんといえば、薪を背負って本を読んでいる姿というのが、やっぱり一番有名ですよね。
最近では、歩きスマホの先祖みたいに言われることもあるんですけども、実はあの姿には、現代にも通じる大切な考え方というのが詰まっているんですよね。
今日はその中でも、金次郎さんが何よりも大切にした姿勢という考え方についてのお話をしたいと思います。
この姿勢というのは、至るに誠と書いて姿勢、とことん誠実である極めて純粋な心という意味なんですよね。
これを現代の生活に置き換えますと、私はこのように言い換えられるのかなというふうに思っております。
自分との約束を他人との約束と同じレベルで守る。
皆さん、心当たりありませんか?
仕事の打ち合わせや、あとは友人との約束には絶対に遅れないのに、
今日はブログを書く、30分だけ勉強するというような、自分との約束は疲れたから今日はいいやというふうに簡単に破ってしまう。
正直、私もよくやるんですけども、でも金次郎さんの考え方で見ると、これは自分に対して不誠実ということになるんです。
金次郎さんは、どんなに貧しく、どんなに過酷な状況でも、自分で決めた日々の務めを一度も欠かさなかったというふうに伝えられているんです。
道徳なき経済は犯罪であるという有名な言葉がありますけども、
これを自分自身に当てはめると、自分との約束を破り続けることは、自分への不誠実であって、そこから良い結果は生まれないということなんですよね。
そう考えますと、少し背筋が伸びてくるような感じはしませんか?
自己信頼の高め方
とはいえ、気合と根性だけでは続かないんですよね。
そこで今日は、私なりの具体的なハックというものを一つご紹介したいと思います。
それは、自分との時間をカレンダーに入れてしまうということなんです。
どういうことかと言いますと、空いたらやるというんじゃなくて、例えば、Googleカレンダーに19時から30分、自分との会議、こんな予定を入れてしまうということなんです。
スマホの通知が鳴ったら、それは他人との約束と同じなんです。
誰が見ていなくても、自分は見ているというような感覚で、その時間を守る。
この積み重ねが少しずつ自信に変わってくるということなんです。
そしてもう一つ大切なこと、小さな成果をバカにしないということなんです。
二宮金次郎さんは、捨てられた稲の苗を拾って植えるところから始めて、そしてやがて村を復興させたというふうに言われているんです。
今日は数百円しか稼げなかった。
今日は1ページしか読めなかった。
そういったことでも決して落ち込む必要はないんです。
大事なのは金額とか料ではなくて、今日決めたことを守れたかどうか。
決められた時間に机に座れたのであれば、それだけで自分は資生の人だと胸を張っていいんです。
この誠実さ、いわば徳の積み重ねというものが、いつか大きな結果となって帰ってきます。
情報も誘惑も多い。
現代だからこそ自分への誠実さというものは、実は最強の武器なのかもしれません。
今日の一言、誰も見ていなくても自分は見ている。
ぜひ今日から小さな約束を一つ思ってみてください。
それでは今日のお話はここで終わりたいと思います。
このようなお話、また聞きたいなと思った方はコメントやフォームからリクエストをお寄せください。
また人生相談やお悩み相談も受け付けています。
それでは連常院副住職の幸文でした。
ではではまたね。
