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2025-03-19 48:48

『対話の記憶装置-この映画、全然分かんなかったっすわ、から…』

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M9.ゲストにシュンペイを迎え、「配信にない映画を観る特集」として、最高の映画のひとつである伊丹十三『お葬式』(84)、『タンポポ』(85)を語り、楽しみ尽くす!!……はずでした。《どっちも全然分かんなかったっすわ。》《こんなわかんなくて、おもんない映画見たん久々やなって》。そもそも、映画にどのように触れてきたのか、何を面白いと思うのか。友達でなく、映画と過ごした時間。心奪われるあのシーン。改めて、伊丹十三「タンポポ」が映し出す社会、描かれる太さへの感動。85年と現在の大きな隔たりとしての「笑い」。吉本的な笑いの価値観が塗りつぶてしまった「喜劇」。洒落たユーモア。バカリズム脚本のドラマの原点ともいえるのでは。わからなかった、という人に対して頑張っている人のお話し、真の対話がここには、あります!


《われわれの映画は、これからも様々な観客に出会い、各人の中でさまざまな形で完成されてゆくでしょう。私としては、それぞれの出会いが幸せなものであることを祈るのみです。》(伊丹十三『「お葬式」日記』より)


◆伊丹十三4K映画祭
⁠▷⁠Web(日本映画専門チャンネル)
2月21日(金)~5月1日(木)まで10作品10週連続ロードショー。日本映画専門チャンネルでは5月より全10作品を一挙放送。


◆シュンペイ
⁠▷⁠IG
奈良県出身、96年生まれの28歳。会社員、日記家。心が揺れる瞬間。ポッドキャスト番組『東京かぶれ』配信中。

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傷心の鮫にシュンペイが微笑む。彼の爽やかな風のような笑顔に溶け込む鮫。だが、彼らには苛酷な運命が仕組まれていた。次回、相米慎二『台風クラブ』。

サマリー

このエピソードでは、シュンペイさんとしあくさんが映画について語り、伊丹十三の『お葬式』や『タンポポ』を通じて映画の魅力や個々の映画体験を探求しています。特に、グザヴィエ・ドランの作品が持つ影響力に触れ、新しい映画観の形成や世代間の映画の受け取り方について考えています。また、映画『お葬式』と『タンポポ』についての感想を共有し、第80年代の日本映画に対する評価の違いについて語り合っています。シュンペイさんがこれらの映画を全く理解できなかった経緯やその理由を探ることで、世代間の映画文化の差についても考察しています。映画『タンポポ』や『お葬式』におけるユーモアと映画表現のスタイルについて掘り下げ、過去の作品との対比を通じて現代映画の不足を指摘しています。また、地域ごとの笑いの違いや感覚について考察しています。映画『タンポポ』については、食とセックスのフェティッシュな描写を通じて、階級や社会との距離感を探る作品となっており、観客との信頼関係の中で当時の文化的背景を反映し、現代の映画体験と対比されています。さらに、映画『台風クラブ』の視聴後の感想を交えながら、作品の魅力や関連するバンドに触れつつ、リスナーからのフィードバックを呼びかけています。

映画体験の紹介
この番組、心の砂地は、様々な文化や日常の築きをヒントに考え続けることで、言葉の記憶装置を目指す教養バラエティ番組です。
私、シャークくんです。今回は新企画ということで、今、配信にない名作を見るという映画についてのエピソードでございます。
今回からゲストに新しい方を迎えております、シュンペイです。
よろしくお願いします。
シュンペイ君ということで、初登場なんで、ちょっと自己紹介、何年生まれ、どんな出身なのか、まあ諸々自分の特徴とか言ってもらえたらなと思うんですが。
はい、シュンペイと言います。奈良県出身のコテコテの関西人。東京に来てもう6年くらい経つんですかね。96年生まれの28歳でございますね、今。
96年生まれの28歳ね。だから、僕と5つ違うのか。91年生まれなんで。
よくあるやつで言うと、シュンペイが小1の時に小6ってことだよな、僕は。
そう思うと結構な感じしますね。
そうね。だからギリ小学校はかぶるぐらいやけど、まあ世代間として半世代ぐらい違うかなっていう感じで。
で、今回はどんな映画を見たかっていうと、伊丹十三のお葬式という映画と、タンポポっていう映画を見てもらったんですけど、
こちらが配信がされない、今後もたぶんされないだろうというプロダクションの意向で。
なので、今ちょうど映画館で伊丹十三映画祭と言って、東宝シネマとかが、まあ大阪と東京だけなんだけどかけてたりして、それで見てもらったりとか。
お葬式はDVDで見たよな。
TSUTAYA DISCUSで見ました。
TSUTAYA DISCUSで見てもらって。
で、タンポポは劇場で見てもらったっていう感じなんだけど、お葬式とタンポポについてっていうのは後半話していければなと思うんだけども。
まあ初めに、初登場っていうところで、シュンペイがどんな映画が好きか、見てきたかみたいな。
何を面白いと思うか、映画に対して。
で、どんなことをよく重視してるかなみたいなことを先に聞いてもらって、
まあそういう、僕と今回話すようなシュンペイがどんな感じでお葬式タンポポを見たのかっていうところに流れていければなと思うんですが、
そんな感じなんですけども、シュンペイの映画館、何を面白いと思うかみたいなことを教えていただけますでしょうか。
見方というか選び方でいくと、基本はなんか流行りというか、話題の作品みたいなところはミーハー心で結構置いたいなというか、
そんなところはあります。アカデミーに受賞と言われたら、アノーラ見に行こう、みたいなことは自然になっていることはありつつ、
音楽とかにも一緒なんですけど、まあ例えばその好きな映画監督が影響を受けた作品を見てみようみたいな形で深もっていくみたいなのが、
まあ選び方は基本そんな感じですかね。
たとえばそこで、今多いなって思うのが、映画よく見ますけど日本の映画しか見ませんとか、反対。
日本の方が全く見ないんだけど、アメリカの映画だけ見ますとか。
逆にアメリカちょっと苦手でヨーロッパの映画だけ見ますとか、そういう人結構多いなっていう印象があるんだけど、その辺とかってどうですか。
たしかに、それでいくとこだわりというか、プライドみたいなのは特になく、そこに対するより好みはなく、どちらかというと、
映画を見るという行為も好きなんですけど、その見た映画について話すとか、そこに喜びを感じてますし、
この映画って昔のこの映画のオマージュでさ、みたいなことが自分の中で繋がる、みたいなことが嬉しかったりするんで、
あまりそこに対しては壁というか、はない感じですかね。
英語圏の人だから見ないとか、逆にしかし日本人の人だから見ないとかいうのも特にない?
ですね。
なるほどね。具体的に、自分が映画見出したきっかけとか、これ面白いなと思って映画たくさん見るようになったとか、何かきっかけがあったんかとか、そういうのってある?
個人の映画観の変遷
まあほんまに幼き頃から言えば、ジブリの映画がよく見てたりとか、親がハリーポッターの映画全部買ってくれていたので何回も見たりとか、そういうことは現体験としてはあるんですけど、
ひとつきっかけは結構大学の生の時、友達があんまなんか思ってたよりできなくて、空きコマとか、今日授業もうめんどくさいからサーボろうって思って抜けた時とか、
時間めっちゃあって暇だったんですよね。でもお金もないしってなった時に、京都シネマっていう、京都にある、いわゆるミニシアターというか、東宝とかいわゆる大きな売れ線の映画がかかっているというよりかは、ちょっとその映画館のこだわりがある映画館みたいなのがあって、
そこでたぶんグザヴィエ・ドランのマミーを見たんですよね。それにすごい食らって、その時の自分の気持ちを代弁してくれるというか、ある種救われたような気持ちになったみたいなのは、ひとつきっかけとなり、流行ってる映画だけじゃなくて面白い映画があるんだということの気づきになったみたいなのはあるかもしれないですね。
もちろんグザヴィエ・ドランで、しかも違うもんね、やっぱハリウッドみたいな感じじゃない映画。しかも年ちょい上ぐらい、グザヴィエ・ドランって、僕の2個上とかだから、そういう人がこんな若くて、ああいう感じですごいオシャレっていうかね、ああいう映画その後増えちゃったから、結構当たり前になったけど、シューペカ大学生とか2010年代だったら、本当に全然違うもん見たみたいな感覚もあったっていう感じなんかな。
まず、全然わからんかったし、わからんくても感動したしっていう。別に解釈もクソもなく、あのシーンがどうでとかも、その監督がどういう経緯の作品かとかも知らず、ただそういう時間を潰したいだけで入った映画館で得た経験みたいなのは、自分の中でひとつあるかもしれないですね。
そうなー、でも確かに俺ら世代でグザヴィエ・ドランにやられたっていう人めっちゃ多いね。リアルタイムでやってるあそこから入って、なんかちょっと違うかもドキッとしたかもみたいなので旧作掘ったり、現行の新しい出てくる監督を追ったりみたいな人っていうのを。だからしょうもない話に回収しちゃってあれなんやけど、そのマミーのポスターをアイコンにしてるっていう友達、パッと思いつくだけで15人は受かってる。
そんなー。
いやまあ確かにね、なんかまあまずおしゃれっていうのがあると思うんですけどね。
そうそうそう。強烈なアイコニックなね、感じが。
これ好きって言ってたらおしゃれっぽいし、側の需要でまずそれをし得る強度がある感じがしますよね。
そうそうそう。グッと年上の今40代の人とかってミニシアターブームっていうのがあって、で、その時って、まあもちろん昔のゴダールとかフランス映画見たりとか、無理して見たりみたいな、そういうポスター飾ったりみたいなのがいるけど、
その時に、あのウォン・カーワイとかジム・ジャームッシュの映画とかをポスターを買って、そのそれを部屋に貼ってるっていう人がめっちゃ多いのね。
俺ら世代のジャームッシュとかウォン・カーワイみたいなすごいアイコニックで、家にポスター貼るみたいな、でグザヴィエ・ドランが一番多かったと。
その3つはなんかすごい繋がりある気がしますね。
うーん。で、あとウェス・アンダーソンね。その辺。
バーとかカフェとか入った時に、その辺のポスターをよく見たことあるなっていう。
そうそう、とかで。で、なんかちょっと映画好きなやつはポール・トーマス・アンダーソンが最高やって言うっていうね。
なるほど。
そんな世代ですよ、僕ら。
あー。
シュンペイも一世代違うけど、まだまだそういう感じはあったんかなっていうのは思ったりとか、そういうのがあって。
スター、レンタル100円とかで借りれた世代やんね。
そうですね。
それで借りてみたりとか、そういう感じが始まったって感じか、大学生の時に。
そうですね。なんか映画に対する関心が高まり、そこまで大学時代本数とかは見てないんですけど、
これを見てる自分がいいみたいなことのレベル感というか深まり方はちょっと一段上がったのかなっていうのはありますよね。
うーん、そういうのでまあいろいろ。日本の映画とかはもう見てみた?その時って。
そうですね。でも特大意識してみた記憶はあんまないですね。有名なやつを一つ一つ見ていったっていう感覚に近くて。
うーん、まあそうですね。
世代観とか特定の何かというよりかは、クラシックな作品を順にみたいな感じでした。
うーん、だからそれが70年代なんか90年代なんか2000年代なんかみたいなのはあんまりよくわかってなかったってことだよな。
うん、当時は全然意識せずでしたね。
うーん、なんとなくそのタイトルとか名前とかで。まあでも蔦谷時代ってそういう感じだったと思う。
僕は音楽とかがあったから年代とかも意識してたけど、結構そういう感じで、なんか聞いたことある名作みたいなのをみんな蔦谷通いで5本借りて返すときにまた5本借りてみたいな。
そういうのを過ごした大学生みたいな。まあ僕も大学生から映画を見出したから、結構その辺はすごい近いのかなと思いますね。
じゃあなんか、まあスタートグザベドランとかそういうのがショックであって、そっからいろいろ見たと思うけど、そっからなんか特に好きだった作品とか、
まあ最近食らったやつとかでもいいけど、なんか特に自分が思う映画としてこれが面白いなって思うのとかって、どんな作品とかあるかな。
映画の感動と影響
今に至っては、映画で語る作品というか、メッセージとか、心象風景とかを、なんかこのバチっていう、映画で語りますみたいなことに食らうことが多いなと思ってて、
それはその映画に至るコンテクストとか、セリフとか劇版とか、まあそこの画面に映ってるものとか、心態性とか、まさにこの総合芸術屋みたいなことを自分の中で繋がった時に感動するみたいなのは結構あって、
作品でいくと、直近だとそれこそスーパーハッピーフォーエヴァーとか、めっちゃいいなって思ったり、
はいはい、いがらし監督ね、素晴らしかった。
いがらし監督、めちゃくちゃ良かったなっていうのはあり、まあそれでいくとナミビアの砂漠とかも、なんかそういう、結構乗れたなっていうのはありますね。
あとまあもちろん、三宅唱、濱口竜介とか、
まさにそうっすね。
やっぱいいよな。
まあでも確かにそう考えたら、邦画最近まあ最高なやつ多いから、
そうですね。
だから結構幸せな時代に生きてるかもしれないね、僕たちはね、邦画に関しては特に。
多分去年のトップ10考えてないんですけど、あげろって言われたら、過半が邦画になりそうな気がするぐらいの感じですね。
でも僕もそうなったからね、去年に関してはね。
すごかったっすね。
海外だったら?他、この人好きやなとかあったら。でもまあ別に全然他の文脈でもいいんやけど。
ずっと大好きなのはやっぱジョーカーなんですけど。
一作目、ドットビリットですね。
一作目で、それこそ階段下りてくるところ、もう一番こう、ミームとすらなってるぐらいの、あのシーンとかはやっぱり感動するなっていうのと。
ジョーカーってこれちょっとむずくて、なんか俺ちょっと意外やなって思うんだよな、今その並んできたやつの中でジョーカーって。
確かに。
言ったらまあ70年代ニューヨークみたいなのと、あとやっぱダークな感じ?ルサンチマンっていうかさ、やっちまえみたいな感じがあるじゃないの。
それが好きっていう人が、結構ジョーカー好きっていうイメージあるんやんか。
でもあんまり旬風ってそういうタイプじゃない感じがする。俺が見てる旬風はね。
でもそういうことじゃないやな、たぶん。ジョーカーが好きな理由が。
あの映画館で見たんですけど、見た当時はわりとなんかひねくれてて、23ぐらいなんかな。
その時の精神性とリンクしたっていう見方はあるんですけど、なんで見返しちゃうかでいくと、特定のシーンだけを見に行ってるというか、あったりしますね。
なるほどね。踊るシーンね。一番有名な、あそこの音楽とか何やらもあると思うけど、そこのグッと盛り上がるところが、映画的なすごいグッと自分が来るシーンっていうので、そこを見に行ってるみたいな感じってことやな。
それは結構ありますね。
まあでもそういうやつもあるよな、映画。だから僕もやっぱそのプライベートライアンの冒頭15分だけ見るみたいな。そういうのってあるかな。そういう興奮もあるってことやな、ジョーカーが。
そうですね。ウォールフラワーっていう映画のエマ・ワッツンとかが出てた、あのラストシーンもめっちゃよく見ますね。
ラストってヒーローズが上がって車でブーンって行くの?あれ?
そうです。あれがラストです。
映画の魅力と評価
なんか最後にこう、モノローグでいろいろ入ってきて、ウィーアーインフィニティーズって、飛んでるんだけた瞬間にヒーローズがかかるっていう、うわーみたいな気持ちになりますね。
最後は本当に素晴らしいな。
やったな。
そんな感じやね。で、結構見てるし、シュンペイも、まあ喋れる男だから。
ありがとうございます。
で、まあ普通に考えたら配信ない名作を見るってたけし映画をするべきなのよ。
そうですわね。
で、シュンペイも最近そのTSUTAYA DISCUSに入ってるのは、まあ言ったらたけし映画見たいからっていうのが大きいでしょ?
ほんまにそうです。
なんやけど、もうたけし映画が最高なことなんかはもうわかっている。
説明不要であると。
うん。で、そんなに僕とシュンペイが喋るところで、そんな新しい視点も出せないかなと思って。
うん。
で、配信にない映画トップって、北野武なのよ。で、次何かってなると、伊丹十三なのよ、絶対。
なるほど。
もちろんこう、伊丹十三の映画ってずっとヒットしてるし、テレビとかでもよく上がってたし、っていう作品なんだけど、映画好きの人からすると、ちょっと上のね、そのインテリ気取ってる人らからは馬鹿にされるみたいな部分もあり。
ほえー。
ただ、でもいや、僕ら世代からすると、いやめっちゃ面白いよね、みたいな。っていう、めっちゃアンパイを狙いにいったわけ、これからすると。で、お葬式とタンポポめっちゃおもろいやろーみたいな話をシュンペイとしようという企画だったんです。
当初はね。
当初は。
うん。
そしたら、シュンペイがお葬式見た後も、タンポポ見た後も、全然わからんかったと。
まじでわからんかったっすね。
えーってなって、まじかーと思って。まあでも、年も違うしさ、見てきたものもそれは違うし、どっかにその、わかんない部分があるんだろうなーとか思って、まあそういうとこも含めて喋れたらなーというのが今日のテーマやね。
世代間の映画観の違い
なるほど。
一旦言いすぎるんですけど、こんなわからんくておもんない映画見た久しぶりやな、ぐらいまでわからんかった。
あ、まじで。
これ一旦言いすぎてるんですけど。
はいはいはい。
ちょっとぐらいに、わかんなかったっすね。
えー。それはお葬式もタンポポもどっちもってことやんな?
どちらかというとタンポポの方が意味わかんなかったですね。
あーなるほどね。
外掘りから埋めると、僕ら世代でもスタヤ通いをしてる人やったら、50本借りるうち、だから5本借りてたら10回のうちに1本はお葬式がタンポポ入ってたと思うねん。
なるほど。
絶対にメンチンみたいな感じであったし、この2作。
し、なんか、伊丹十三をガーッと並んでて、タンポポだけメンチンになってて、コメントとかも書いてあってみたいな。
で、ゴッドファーザー見たなーとか、キューブリック見たなーとかさ、そういうのやっていく中で、ちょっと日本の映画を見てみるかとかで、なんかカドカワイ映画とかね。
例えば、相米慎二のセーラー服と機関銃とか、もうちょっと後だったらまあ普通に黒沢清のキュアとか、まあそういうのとか見る中で、ちょっとさらに昔の名作っぽいやつ。
もっと昔の黒沢とかオズに行く前の感じでとか言うんだったら、絶対にタンポポとかお葬式をちょっと借りてみるかって言って、借りて見てるってやつが僕ら世代では多いはずなのよ。
で、みんな、いやーまあ面白えなーみたいな感じで、の距離感の1本だという認識が僕の中であるのね。
だからそんな、おもんな方ですわーとか言うやつは。
誰が見てもおもろいやろって思ってた。
知らず知らず大マイノリティーになってましたわ。
いやでもこれはシュンペイの感覚の方が正しいっていう可能性は高い。
特に俺は80年代の文化とか好きだし、この時代のも好きだからっていうのも1個乗ってるのもあるし、その辺は俺の方がずれてる可能性も高くて、僕ら世代のも、いやわかんねーなってなった人も多いというのもちょっと同時に考えてるんだけど。
例えば、ポパイの映画特集とかそういうのを買ってレンタルしてみたみたいなことってシュンペイの世代ってやったりしてない?
うわーあんまり、ポパイの映画特集は買ってたんですけど、サブスクにあったら見ようかなとか、フィルマークスでクリップはしたけど、見るに至ってるかで行くとそこに隔たりはあるっていう感じですかね。
あーまあまあでも俺ら世代もそうなんやけどな、例えばさ、これで三宅賞が出てたら三宅賞のやつは見てみようかなとかさ、そんぐらいの距離やな多分な。
そうですね。
で、今俺の手元にこの2015年の僕の好きな映画っていうETが表紙になってるポパイの特集号があるんですけど、
これではやけ野原さんがタンポポを紹介してて、しかもみんな1ページに5,6作品とか1人1個ずつとかなんですけど、このやけさんが紹介してるタンポポのページは見開きです。
すごい取り上げられ方。
でもまあやけさんもまあ最高みたいな感じで言ってるんですけど、ポパイからすると硬いかなっていうところだから見開きにしちゃうと思うのね。
それぐらいのまあ気概がありますよね。
そうなんだよなー。
言わずと知れた名作なわけですね。
そうそうそう。
それシティボーイみたいなのが見てる映画としても全然あると僕は思ってた。
でもそれをあんまり同世代の友人と共有したことがないからあんまわかんないんだけど、はじめのその距離感の話で言うとそういうスタートがあるかな。
なるほどな。
聞いてみると、たぶんその日本の昔の映画っていうのは、正直シュンペイはそんな見てないっていうのが結構でかいんかなとは一つ思ってるよね。
それはほんまに1個あると思います明確に。
なぜおもろくなかったかの要因はいろいろあるんですけど、たぶん当時の編集のリズム感とか、あとはシンプルに録音技術の問題で音ガサガサとか、現代作品と比べたらたぶんそこにまず一つ相違はあって、そこでまずつっかかってるっていうのはあるかもしれないです。
まあおっきいよな。黒沢昭の映画とかって見たことある?
ないですね。
あ、ないか。黒沢昭も例えば七人の侍とかも見船としろ何言ってるか一個もわからへん。
そんな名作やったら綺麗に焼き直したりなんやりされてるはずやのにね。
だから字幕つけてみるっていうのをオレはオススメしてるんやけど、ただやっぱ絵はすごいし話はやっぱおもろいからおもろいんやけど、そこで引っかかる人ってすごい多いのね。昔の日本映画見る。
日本語やけど日本語の使い方が違うから、60年代とか50年代だと。そこで引っかかるとかもあるし。でもタンポポぐらいやともう80年代やから、だいぶ現代に近いなとは思ってて。
確かにね。
だからその辺でいけるやろうと思ってたんやけど、例えば日本の映画で昔のもんでよかったみたいなやつって旬平の中の意識にある?
ちょっと待ってくださいね。あれ何でしたっけ?最後にPUNPEEとコラボしてたあの人。
PUNPEEとコラボした。加山雄三う。
加山雄三うが出てる。あ、乱れる?
乱れる。はいはいはい。えっとナルセミキヨやな。
ですね。あれめっちゃおもろかったですけどね。
うーん。オズとかナルセとかはいけるんだよな、たぶん。めっちゃ洗練されてるもんね。
綺麗やから。
綺麗でしたわ。
それはあんだよな。
待って、だからほんまに見てないんやな。
だから70年代から90年代ぐらいズボって抜けてるんや。
映画制作の手法と印象
なんかほんまそこがポンって抜けてますわ。
抜けてるんやね。そこはちょっと。で、今回シャルイーダンスも見てもらったんやけど、シャルイーダンスはおもしろかったやろな。
めちゃくちゃおもしろかったっすね。
で、一応シャルイーダンスのスウォ監督は、いたみじゅうぞってこのタンポポぐらいから、タンポポを撮ってるところを自分がテレビ制作の会社とかも関わってたから、ドキュメンタリー撮らしてんのよ。
うーん。
タンポポの撮影日記とか。で、スウォ監督はマルサの女をマルサするっていうやつ撮らされてんのね。
あー、撮らされてるんや。
そうそうそう、撮らされてんのよ。
で、だから言ったら、まあそのいたみじゅうぞの影響家にある人。で、まあ見てみたらちょっと影響の感じもわかると思うんやけど、シャルイーダンスってのは。
でもちょっとやっぱこの10年違うから、タンポポとシャルイーダンスだと。なんかそこで隔たりがあるんかもしれへんよな。まあもちろん作品が違うからさ。
それはほんまにありそうですね。
うーん。だから80年代の巨匠たち。そうまいしんじ、森田よしみつとかいるんやけど、この辺がいけるかいけんかとかいうのが僕すぐ気になる。
そうですね。それ見終わった後にまた待ち合わせしたいですけどね、ココスナで。
ちょっとやろう。これもシリーズでやるから。やります。
まあでもな、そっか。でもなんか僕からするとタンポポわかりましたわーで、ぐわーって広がるもんやと思ったで。
なんかね、わからんというかはしっくりこんかった理由は、1個はまああまりにも生々しい撮り方が。
どっちも?
どっちもそれは感じてて、お葬式の時も、正座してるして座ってる人の足の裏撮りますみたいな。
タンポポもいろいろご飯を食べていくんですけど、まあ食のシーンとか、なんかその生々しさがちょっと見るに耐えないというかしんどいというか、その手触り感がありすぎて生理的に鬱ってなるみたいなのは。
2個見ただけですけど感じたところはまず1つありましたね。
うーん、なるほどねー。
うんうん。もう1個は、わかんないですけど多分その部分から作ってるんかなっていう映画を。
やりたいこととか、撮りたい映像みたいなのがあって、それをはめ込んでいってる感じがしてて。
うんうんうん。
お葬式で言っても、冒頭の車と車2台走ってるところでサンドイッチを手渡しますみたいな、カーチェイスみたいなシーンがあったりとか。
とかタンポポで言っても、いろんなところでいろんな人の映像がこうどんどん混ざって同時並行的にというかなんか、なんていうんですかね。
タンポポはちょっとオムニバスっぽいとこがあるもんね。
そう、オムニバスっぽい感じ。
半分ね。
うん。
っていうのが、その若干全部が、何これみたいな、ついていけへんくなっていって、どんどんこの自分の心がスクリーンから相乗りきっていくみたいな。
ゆえにこう全体感というかその勢いみたいなのが感じ取りづらかったっていうのはありましたね。
なるほどねー。
うん。
僕もまあその辺なんやろうなと思ってて、で、僕は今回タンポポを見てもすごい、もう10年ぶりとかも見てないけど、初めて映画館で見て、もうすごい感動したのね。
へー。
こんなに面白い映画ないわと思ったんやけど、僕が評価してるとこと、シュンペイがちょっと嫌やったっていう部分は完全に多分重なってて、タンポポで言うともう本当に言ったら映画が太いっていうか、描いてるもんがめちゃめちゃ図太いのよ。
だから関係ないもんとか、この話はこの社会の中での話ですよみたいなもんがガンガン映るわけ。で、その時代のもんですよっていう意識も多分あると思うのね。
うん。
だからそれこそこうオムニバスっぽいけど、まあ同じ時代だけどこういう人がいるよとか、Aで言ったらリケアと山崎勤が殴り合うシーンみたいなのがあるんやけど、
そこがまあ普通に背中の真っ黒になってかっこいいショットで撮るんやけど、そこまではみんなかっこいいと思うけど、こうやり合ったらこうグーッと引いて上の高速道路が映るとか、
はい。
外の社会っていうのが映画のど真ん中通っていくみたいな絵作りがすごい多いんよね。
いきなり死にかけのお母さんがチャーハン作ってみたいな、ちょっとコミカルにやってるシーンがあるんやけど、そこにこう電車がウィーンって通るシーンみたいなのが入って、
その後喋ってるとこでも家が電車から近いからもうガーンって電車通ったりみたいな、すごく悲しいこととかエモーショナルなことが起きてるのと関係なく動く社会とっていう、その時間がいつもこう流れてるんよね。
だから映画の外にある社会っていうのを絶対に映そうとしてる。
映画表現とユーモアの考察
で、それが80年代っていうすごい余裕のある生き生きとした社会の躍動っていうのが映ってるわけよ。
で、そこって僕は今のエンタメとかにない太さだなって思うのね。
で、そういう大衆っていうものが存在するっていう感じでカメラに映してるっていうところが本当にいいなって僕は思うのね。
なるほど。
うん。で、今のすごいみんないい映画を撮ってるけど、僕はなんかすごいちっちゃいなって思ってるのね。細い。
細い。確かにね、その太さに対してね。
だからすごいミニマルな関係から、そこから社会が見えるよねっていう感じ。
だからショットの中にいらんもんがあまりにもなさすぎるんよね。映ってない。
コントロールされてて、やっぱりギュッとしたところをグッと寄ることでそういう映画を作ってるっていうのがあって。
で、僕もそれは方法論として正しいし、それはもう超最高みたいな、かっこいい映画見たいしみたいな思うんやけど。
タンポポ見たときに、今のいい映画ってちょっとそういう太さっていうのがちょっとなかったかもなーみたいな。
なんか生き生きとしてないっていうか。
で、それはもう社会のせいだし、そういう現状だからそういう映画になるのはそうなんだけど、なんか僕はそこがやっぱ太くて好きやなーみたいな。
で、なんか今の映画が、別にどっちがいい悪いとかないけど、のミニマルすぎる感じが最高やと思ってたけど、
ちょっとそういうの足りてないかもなーみたいな。そっちはそっちで見たいなーみたいな気持ちをすごい思うっていうのがすごいあるよね。
いや、僕も今見たときに、見終わったときに、めちゃくちゃいろんなもん動いてるなーっていう感想をすごい持ってて。
それが今のシャークさんがやったことに繋がったんですけど、今の映画なら多分その背景とかその画面の中に人や動くものを取り入れないだろうなみたいなところで、
本当に多くの人が動いているし、それが電車だり、煙草の煙あったり、雨とかワイパーとか、画面内での運動の多さみたいなのは確かに特徴的でしたね。
そういう映画的な時間の使い方って多分ミニマルのやつの方が多分あってんねん、本来。
そういうものが良いとされるし、多分それが向いてると思うんだよな。
ただなんかその、僕は全然そうじゃない、めちゃめちゃいろんなものが入ってるっていうものが、生き生きとしたものを感じてめっちゃ最高に好きやってめっちゃ思うっていう。
なるほど。撮り方というか、カメラの置き方変というか、なんでそこに置いてるみたいなのもめっちゃ気になってて。
はいはい。
いわゆるお葬式いうと、その死んでる人の、看護犬に入ってる人の視点とか。
看護犬からの視点な。
含めて、なんでここから撮ってんねんやろみたいなのがめっちゃあったんです、と感じたんですけど、あれは何ですか、痛み銃像オリジナルなんですか?
そこは評価されてるとこなんですか?
あの辺はね、正直ね、引用だと思うんよね。
で、やっぱカメラの置き方で言うとお葬式がすごい、たんぽぽにはそんな感じへんと思うねん。
で、それは正直上手くいってるかいってないかっていうと微妙なとこなんじゃん、多分。
なるほど。
そこを見せてみたらどうだろうっていう。
多分それは映画史の中での引用とかから来てるやつだったりすると思うの。
なんかそれは多分、はすみ先生の影響で、映画とはどういうものかみたいな感じを意識して置いたカメラなんじゃないかなって思ったりするんやけど。
なるほど。
まあ僕は多分その当時の時代の映画、前後とかを見てないから出てくる感想なんだと思うんですけど、ずっと変なことしてるやんっていう捉え方にしてて、
そのカットとかの繋ぎ方もそうですし、なんでいちいちそんなとこに、なんでそんな撮り方?なんでそこはそう?みたいなのが結構一個ずつ引っかかったみたいなのはあって。
はいはいはい。なるほどな。
なんかそこが引っかかりすぎて、今レインさんが言ってること聞いて、まあそれは確かにそうやなっていうすごい共感できたんで、いらんとこで引っかかりすぎてたっていうのはあるかもしんないですね。
例えば、悪は存在しないの巻き割ってるところのカメラって意味わからんとこもいてあるんやけど。
そうですね。
地域ごとの笑いの違い
あれとかってどう思ってる?
俺最高によかったですね。
うーん、なるほどな。
そこになんか引っかかりのあれがあるんやろ。
まあまあでもそれ映してる絵が何かっていう話やな。
まあなんかそのどこに置いてあるねんっていうのに引っかかるっていうのと、多分そのシュンペイが突っ込んでるのって、これはそのユーモアのセンスってとか多分でかいねん。
お葬式に関してもタンポポに関しても。
いやーそれはね、ほんまに感じてて、映画館でタンポポ見たとき、横の人、マジで嘘なしで2分に1回とか、しかもフフッとかじゃなくて、ハッハッハッハッハってずっと笑ってたんすよ。
で、俺笑えなかったんで、余計辛くなったっていうのはあるんですけど、そこのユーモアがわかってないっていうのは明確に感じましたね。
そうね。で、シュンペイにも見てもらっても大丈夫だと思ったのとか、思ったのはお葬式見て、いやもうバカリズムのドラマってもう全部これやんって思ったの俺。
はえー。
で、バカリズムのドラマ多分見てないよな。
まあちょっとしか見てないっすね。
で、多分東京のコントシーンみたいなもん特に好きじゃないよな、多分シュンペイは。
そうですね。
多分そこやねんな。だから、ユーモア。で、だから関西人が見さすと、なんかちょっと鼻につく感覚に多分なるんだろうなってことを俺予想してて。
ほう。
多分ほんと吉本的な笑いのセンスを笑いだとみんな思いすぎちゃってんねんな、現代多分。
なるほど。
その吉本が全部塗っちゃったから、この笑いっていうもんも、ここ10年とかでさらにね、まあダウンタウンとか以降みたいな。
映画にあったその喜劇っていう感覚?当時の喜劇っていう。しかもその洒落た喜劇みたいな感じ?
うん。
っていうのが、多分その東京のコントシーンみたいなのが残ってて、今バカリズムがやってる脚本のドラマとかって、すごいこの伊丹十三の初期の映画の笑かす方にめっちゃ近いのね。
はえー。
うん。だから、そういうのが好きな人は絶対好きだなって思ったのね。
うんうん。
僕は、もちろんその吉本を見て育ったし、もう土日ずっと漫才のテレビ見てるし、友達がお笑いのテレビ見てるし、ベースとか吉本の文化好きだったけど、なんかそのコテコテの関西っていうもん嫌だったの、どっちかというと。
へー。
それは、なんすか、蹴落とすとか、オチをつけるとか、そういうコミュニケーションが嫌ってこと?
まあ、そのいじめっぽい構想のコミュニケーションも嫌だったし、まあでもそこがデカいかな。なんかその、面白いし笑うけど、それだけが笑いじゃないよねっていうのを、ちょうど中学生ぐらいの時に、まあそこそこ東京コントシーンよ。
ラーメンズであり、おぎやはぎであり、バナナマンでありみたいな。で、東京ゼロサンなりが出てくるのを見て、あ、こっちの方がオシャレでかっこいいじゃんみたいな。関西にいるから分、背伸びでそういう感覚があったわけ。
うん。
で、そういうのの大元がこの伊丹十三のお葬式であるタンポポのユーモアにあるんだなっていうことを確信したね、僕は。今回見て。
なるほど。それで言うと、ほんまお恥ずかしながら僕はもう関西、いわゆる関西お笑いのど真ん中にい続けていて、当時アメトークとかロンハーとか、もうちょっと昔でいくとヘキサゴンとか、そういうお笑いで見たテレビで受けてるくだりを学校で実践する。そうすることでスクールカーストの上位に位置するみたいな。
無意識的にそういう幼少期、青年期を過ごし、あ、これはいけないんだって気づいたのが多分まだ最近っていう。なんかそこに対する自覚的になったのは結構最近であり、その笑いの種類はもっと多様であるってことに対する本当の意味での理解みたいなのは、なんか確かにそういう意味で繋がる過去がないっていうのはめっちゃありますね。
たぶん旬平の世代、僕らの世代とかもそうだけど、自分らが吉本的笑いで形成されてるっていう自覚がないぐらい埋められてるのよ、吉本とかに。
ほんまにそうですね。
だから関西の友達とかが、俺最近演劇とかも行くんだけど、これ面白いなっていう団体とか見に行ってもらって、なんかめっちゃ笑ってたけど笑われへんかったみたいな、言ってて。
その話聞いてると、やっぱそいつの笑いっていうのが、吉本の漫才とか、吉本芸人のバラエティ番組のハイスピードのキャッチボールみたいなもん。
吉本芸人のラジオとかのノリっていうものに、全部型が決まってて。本人はそれ自覚ないんだけど、そういうものは面白いと思ってるから、そこの定石に外れてる笑いっていうのを認めてないっていう。
すごい、お互い気づいてないけど、そういう保守的な笑い方感を持ってるんやなっていうことが結構最近存在すると思ってて。
たぶんその辺なんちゃうんかなって、僕も今回思ってんな。
めっちゃあると思いますね。
拒絶するというか、その笑いや映画館の横で笑ってる人の笑いに対して、自分が笑えないってことに対した時に、何がおもろいんやってひねくれる姿勢に入っちゃうのは、
自分の何と照らされてるかでいくと、たぶんその無意識に形作られた自分の中のお笑い感に対する認められなさみたいなのが露呈したっていうのはまさにあると思います。
それとかって松本人志一緒に書いてある、自分が面白くないって思ったもんで笑うなみたいな。
そういう一節から切れたりするから。
じゃあ結局ダウンタウンであれ、結局吉本やんみたいな。
それを直接読んでなくても、そういうに影響を受けた芸人がそうしてるとか、そういうもんで影響されてたりするから。
なんかやっぱその辺なんだろうな。
ありますね。
これ確かにな、気づいちゃってからでもどう広げてくんか難しいところではありますよね。難しくないんか。
いやでもわかる。笑いの感覚ってすごく生理的なところでもあると思うから、
その辺をまたこれがおもろいんかもみたいな感じで広げていくんで、結構ちょっと努力してもむずいんかなと思ったりするんやけど。
でもできることではあると思うけどね。
そうですね。
好きじゃない、おもしろくないって切り捨てちゃうともったいないけど、そういう見方で見てみたらおもしろいんじゃない?みたいな。
そういうのとかもあるな。でもそこがたぶんでかいと思う。
だからそのカメラの置き方にしても、あれってその、死体から見てたらおもろいやろってことやから。
そういうことですよね。
そうですよね。
車でこんな雨の中サンドイッチ渡し合うだけでこんな危ないことしたらおもろいやろっていうことやから。
まあ今になって笑えますね。
確かに。
そのしょうもなさに笑うみたいな。
そういうことですね。
そうそうそう。
だからそういうしょうもない笑いが好きかどうかっていうのめっちゃあんねんな。
なるほどな。
で、そこにあるちょっとシャレっけっていうのですよ。喜劇というものが持ってるシャレっけみたいなところ。
いけるかどうか。で、笑えなくてもなんかこう、ちょっとシャレててかっこいいなってこれを見て思うっていう人もいるのね、たぶん。
僕はそう思ってた。20歳ぐらいに見たとき。笑えなかったけど、あ、なんかこの、これを面白いと出してくるのシャレててかっこいいなって思ってた、僕は。
なるほど。
うん。このお葬式とか見て。
で、もう一個おっきいのが、そのフェティッシュ的な部分ですごいもん描いてるっていうのでやられるっていうのがあるんやけど、そっちもたぶんシュンペイは気持ち悪いって思ったってことやろ。
気持ち悪いと思いましたね。なんか、うっていう。
そうやんな。で、伊丹十三って、ちょ、今回全然紹介しないんだけど、あの、ドキュメンタリーとか、この映画作る前に、デザイナーやってて、作家やってて、CM作っててとか、いろんなことほんとやってる人なんだけど。
うん。
その、ドキュメンタリーとか、テレビのドキュメンタリーみたいなの、第一人者でもあるのよ。で、自分がレポーターとしてみたいな。
うーん。出役もやってっていう。
映画の始まりとテーマ
そうそうそう、出役もやってる人。俳優だし、そういうレポーターもやってた人なんだけど。
うん。
だからなんか、あの辺の、ちょっとこう、フェティッシュっぽいところは、そう、映画っつーか、その、ドキュメンタリーとか、テレビっぽいカメラの使い方だと思うのね。
だから、たぶんそこが生々しいと感じる。で、描かれてることは、すごいフェティッシュだから。
うん。
だから、お葬式に、愛人が来ちゃって、そこで、もうセックスさせられるっていうことが、フェティッシュとしていいよね、というもんやから。
ははは。
いや、それはちょっと、きしょいやろって思ったら、もうそこはもう、すごいもの見せられてるな、みたいな。僕もちょっと、うっ、となるけど、でもなんか、それを良いと映画として提示してくるっていうのは、面白えなって思うのよ。
あー、だからそこまで、そのもう一個奥の解釈ね。その意味わからんで、止まってたんすよ、僕は。
うん。
そのー、野原でね、セックスしてね。
うん、急に、急にね。
冒頭、映画の冒頭は、モノローグで、僕らはどういう人間で、こうだこうだとか説明してたくせにね、そのシーン何も説明ないんかい、みたいな。
うーん。まあまあ、見ればわかるだろっていうことなんですけど。
そうそう。そうですわな、ちょっと確かに。
だから、その辺も、たぶん今のツッコミも、たぶんその、バラエティっぽいに慣れてるってのがあって。
うん。
たぶんその、振り落ちっていう概念じゃないから、それって。っていうところで説明がないんだと思うんやけど。でもまあ、たぶんそういう、ああ、こういう説明が入ってくる振りがあんのねってなると、落ちを期待してるっていう関西人の差がみたいなのがあって、たぶんそのツッコミみたいなのをしちゃうみたいなことだろうな、たぶん。
なるほど。まあちょっと広く見てもらって知りたいんですけど、もう一個でも驚いてんのは、これらが当時、まあヒットしたっていう。
もう大ヒット。日本アカデミー。
広く広く見られた作品なんですよね。なんかシンプルに見づらくないって思ったんですけど、当時は広く受けられてたんですね。
そうね。だから、もっとわかりやすくなっちゃったんだよ。たぶんその円溜めっていうもんが。
それは、なんかそうですわな。
うーん。こういうもんも、面白いと受け止められる教養が正直あったんだと思うわ。80年代半ばっていうのにはね。
うん。
っていうところだと思うな、そこは。
だから、その、伊丹十三と観客の信頼があったというか、伊丹十三もこれおもろいやろって提示することが、信頼がまだあったんですわな。
そうそう。で、まあ80年代でいうと、まあ本当に豊かになっていくときにね、そのニューアカブームとかさ、その明日沢桂の構造と力とかさ、みんなわからんのに持ってるとかいう時代は。
登場人物と描写
わかってないやつもたぶんいたと思うよ。でもなんかおもろいよねっていうので、ヒットしてるっていう部分もあると思う。
はー。
面白く、なんか楽しめなかったっていう映画体験は、結構現代に来てて、絵づらい部分めっちゃあるとは思ってて、見てあんまり、あ、ちょっとはまらんかったなみたいな体験って結構貴重なやなと思ってて。
うーん、それはほんまそうね。
ただそのわからなさを考えたときに、やはり自分に至るみたいなのは、これまた映画見てる面白さな気はすごいしますね。
あー、そうね。だいたいね、わからんって自分のせいやねんな。
うんうんうん。
それはほんまそうやねんな。で、なんかそこを最近はその許容できなくなってる。個人が。わからんとそっちが悪いみたいな感じになっちゃってるから。
まあそれは別にそういう付き合い方もあっていいと思うんだけど、本当にエンターテイメントとして楽しませてもらいますぜという気持ちで、わからんと思っちゃってるんやけど。
でもそれは、お前の楽しみ方があかんかったんちゃうというツッコミは結構あるんだけど、それが言えない社会にはなってきてるっていうところはあるんだよなー。
そうですね。
だからその、結局ミニマルな映画になっちゃうのって多分そういうことやねんな。
そこだけ描いてくれるっていう勝負にしないと、わかんないもんを映しすぎると、わかんないって言われる確率が上がっちゃうから。
うん。
だからその、キュッとしたもんにやっぱりなりがちなんだろうね、どんなエンタメも。これが面白いですっていう。
やはり確かに、このわかりやすさの並にはなかなか抗えなさそうですね。
うーん、なんかその辺はなー。
ちょっとタンポポの良かったっていうのを言うと、本当にこの映画って出てこない人がマジでいないのよ。
うん。
本当にドキュメンタリーもやってるし、ご飯も好きだったし、すごい上流階級の人たちとも付き合ってただろうし。
だからその、いろんな人と付き合って見てたからそういう人が描けるっていう。
で、年もこの時50代だったっていうね。
人だから撮れたんだと思うんだけど、本当に上流階級のフランス料理を食べるシーンから、ホームレスがオムライスを勝手に作って食うみたいなシーンまで撮ってるんだよね。
うんうんうん。
で、なんかそこが本当にめっちゃいい。その深さってないから。
食べ物のことについてどう思ってるっていうのがテーマなわけよ。
真ん中の作るっていう側のビルディングスロマンみたいなのがありつつ、ホームレスの人でも美食家がいるし、フランス料理食べるところにも平社員でもめっちゃ詳しい奴らがいるみたいな。
あとその役職王子はあんまちょっとご飯食べへんのよね。で、セックスのフェティッシュとして消費してて、フルーツでタバコを消したりしてるんだけど。
もう金あるし、たぶんヤクザもんやから、いつ死んでもいいと思ってるから、ご飯に対してもすごいフェティッシュとして消費してるみたいな。
ご飯との距離感っていうのと、社会との距離感とか、どう生きるのかっていうものがめっちゃいろいろ描かれてるわけ。
この人の種類の多さっていうのが2時間の映画でこんなに出てきて、それもある程度喜劇というもんに仕立てられてはいるが、本気でこの人はこういうもんを食べるだろうとか。
そういうもんで描かれてるっていうのがすごい感動するね、僕はね。
おっしゃる通りですね、階級はほんまに幅広く、種類みたいなのもほんま多く、年齢も幅広く、性別も幅広く。
で、あるとしたら、俺らぐらいの20代後半から30代ぐらいの人はあんまりフューチャーされてないわけ。
確かに。
のめり込めたら点数上がってくるねん、たぶんこれって。あるあるとか。
でもたぶんシュンペイがのめり込ます先っていうのがこの映画には存在してないっていうのはあるなぁと思ってた。
そうですね。ゆえに結構引いちゃったから、どこに力点あるんかが結局つかめず、幅広いなだけで入れ込めんかったっていうのはありますか?
あるよね。あるとしたらちょっとすごいフェティッシュな感じみたいなのに憧れるっていうのはたぶんあると思うな。
だから若い子はそういうので見てくれと思ってるんやと思うな、痛み重曹は。
なるほど。
ただなんかな、ご飯とセックスが一体な、乳首に生クリーム塗ってペロペロしたりとか、君をキスで交換し合ったりみたいなのがフェティッシュの極みすぎて引いちゃうんだよね。
普通におぉおぉおぉおぉっていうだけのなんか、うーわっていう感じですよね。
うーわうーわみたいな感じになっちゃうんだよな。でも俺もちょっとあれは苦手やねん正直。苦手やねんけど、俺はもう人が全開になってたら全開やなっていう評価をしてるから。
もう全開で最高やなって思ってる から久々に映画館で見たら思った
よりも全開っていうだけでももう いいねみたいな感じで
たしかに大画面で見せられる気持ち はまあまあありますよねあれ
まあまああるよでも俺の記憶 ではもうもっと多かったよもっと
セックスだった記憶あったけど 思ったより少なくて
思ったよりラーメンでした
そうそう思ったよりラーメンだった からだから印象がやっぱ強い初めて
見た印象はすごいから
なるほど
とかねとかやっぱ最後授乳っていう ところでなんかもう落語みたいな
さ一本取られましたわみたいな 感じ
お後がよろしいようでつって
映画の影響と感想
お後がよろしいようでって感じ でもなんかあれもなんかちょっと
説明的すぎていやいやっていう 人の気持ちもわかる
はい
どうやって感じがするし
うんうんうん
うん
グググってアップなって
こっから始まったからなお前ら 食事みたいなちょっと説明的かな
とも思うけどなんかでも下げとして 僕は綺麗やなと今回はちょっと感動
しながら思いましたけどね
なるほど
うん
もうその見た時も劇場は大爆笑 の渦って感じだったんですか
いや爆笑の渦だったね
笑いが起きて
うんし結構映画関係者見ましたよ 僕は
へー
うん客席にそうねお葬式の時も 何人か監督を見ましたね
へー
まあまあそうやんなーみたいな 感じだったけど
うんうんうん
そうねでもなんかほんま小ネタ でいうと最近ネバヤンがちょうど
今やってるからやろうけどアーシャ みたいなの出しててタンポポパロディー
のね写真出してたりとかしてて
うんうんうん
まあネバヤン僕同世代やからそら 好きだよなーみたいな感じでは
思ったりとか
やっぱしっかりそこに刺さってる わけですねしっかりと
っていうのは思うんやけどまあでも シュンペイの反応も同じくらいあるとも
思うし結構今のエンタメへの影響 はやっぱめちゃめちゃでかいな
と思うしまああのサマーウォーズ のね詫び助っていうのはお葬式
の山崎勤もの詫び助から来てる っていうのは有名な話ですけど
そうなんですね
やっぱサマーウォーズってバリ バリお葬式をなんかポジティブ
にやりたかったんやなっていう のもやっぱめっちゃ思うし
あーまあ舞台設計というかは同じ ようなもんですわね
うんほんとそうだしでお葬式 って縁嫌やって話やね
うんうん
そうですね
うんだから好きなんよ多分もう ジジイも嫌やし死んでもなんか
だるいしみたいな
しょうもないよねっていう
面倒くさいなーっていう
うんしょうもないよねっていうところ が結構好き
なるほど
タンポポで山崎勤がもともとボクサー でみたいなんとかで久保塚のゴー
とかで山崎勤がお父さん役やってる けど
はいはい
ボクサーが喧嘩しに行くけどバ コン縛られたりするやん
はい
あの辺は多分タンポポの山崎勤 の役があるからゴーの役も山崎
勤だっていうところが多分あるん だと思うわ
はえー
うん
あー
ここスタートで今全然わからん かったっていうところからなんか
繋がってくると思う
いやこれはね
うん
まあちょっとこの1年1年後ぐらい にちょっと待ち合わせさせてもら
っていいですか
はい
ちょっとそれでもう1回なんかで 見ますわお葬式とかタンポポを
かまああのね後期の作品の方が いいかも説っていうのもあって
痛み中そう
あーなるほど
あーそうか時代もこっちに寄 ってきてくれてるわけですから
寄ってくるから90年代ぐらいまで くるから
うん
若かれし偉寿院ヒカルがもう素晴 らしい演技してるやつとかもある
から
はっはっは
うん
そうかそれでまだわからんかったら もうボクは平家におりますよ
まあまあそれはそうやな
はっは
いや俺多分なそうまいしんじゅ とかは好きやと思うねん
あー
うん
森田がむずいな森田しみつがどう かな多分な台風クラブは面白い
って言うと思うボクは
うんうんうん
なんで次は台風クラブの話をしよう
わかりました
そうまいしんじゅの台風クラブ を見てでこれはあのマジ固いライン
スタイヤで借りる50本にみんな 絶対に入ってたやつ台風クラブ
映画『台風クラブ』についての対話
これはもうほんまにもっともっと 全然ニッチじゃねえぜと
まあまあまあいたむしろそももニッチ じゃないやでもちろんな
いやいやみんな見てたからこれ みんな見てたのに
はっはっは
そうですよね
で台風クラブは見てる人多いまあ あのバンドもねありますしね京都
ありますね
うんこっからもちろん撮ってます し
うん
うーんとかは好きなんじゃないかな わからんけどね
それが面白いところですね
えー僕も怖いですからね
うんじゃあ次はそうまいしんじゅ の台風クラブを見ていただいて
ちょっと喋っていければなと思います
はいぜひやらしてください
はいということで心の人たちは お便りをお待ちしております全て
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ということで今回も聞いていただき ましてありがとうございました
ありがとうございました
それでは皆様ごきげんよう
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