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はい、始まりました。映画の話したすぎるラジオリニューアル第47回になります。
この番組は、大阪の南森町にある日刈店長によるイベント型カフェバー、週刊マガニティ、映画トークバーイベント、映画の話したすぎるBARを月1ペースで開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるBAR店長の山口です。
はい、関西の映画シーンを伝えるサイト、キネ坊主を運営しています、代表の原口です。
マリオンです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず、冒頭で1点なんですけど、1月開催の映画の話したすぎるBAR、すみません、私、山口所持場でちょっと参加を見送らせていただくことになりまして、
原口さんとマリオンさんと、あと今回収録を欠席している前田さんの3人を店長メンバーでお迎えさせていただきます。
すみません、ちょっと申し訳ないんですが、お願いいたしますっていうのをはじめにお知らせだけさせていただきまして、
はい、ではメンバーそれぞれの近況を伺っていこうかと思うんですけども、マリオンさん、最近いかがな感じですかね。
なんかめちゃくちゃ見てる感じありますけどね、タイムライン拝見する感じだと。
ちょっといっぱい見ました。新作とか旧作も結構織り混ぜながらいろいろ見てて、新作が決戦は日曜日と、暗いマッチョと、あと劇場版事実回線ゼロの方見てましたね。
で、ちょっと旧作の方なんですけど、パリテキサスに引き続き、ベルリン天使の歌を見に行ったりしました。
あと、ちょっとまあ兵庫に住んでるんですけど、ずっと見よう見ようと思って見てなかった、その街の子供を劇場版をようやく見に行きました。
なんかまあそうですね、やっぱ僕は震災を経験したわけではないんですけども、やっぱり自分の普段見慣れた光景が映画の中に出てくると、やっぱオッっていうふうになるのと、
やっぱこう、震災とのいろいろな、その人との距離感みたいな話っていうのがすごくなんか、僕は結構心にグッとくるというか、震災を経験した人の中でもすごくいろいろ体験したことも違うし、抱えてる悲しみも違うし、
またまた僕みたいに全然経験してない人とかもいるわけで、なんかその、そういうそれぞれの距離感が違う中でなんか少しずつお互いの辛いところをちょっと肩代わりするというか、
少しちょっと、なんか寄り添ってあげるみたいなところにすごくなんか、僕は結構感動的かなと思いながらちょっと見てましたね。
また森山未来と佐藤恵理子の演技もめちゃくちゃすごく、なんかもうこんな人いそうだなっていう感じがちょっとしましたね、ほんと。
この、やっぱね、直前にやっぱ見ることができてほんと良かったなという感じはしましたね。
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阪神淡路大震災に関しては、僕と原口さんは被災者なんですよね。
僕の住んでるエリアは被害小さかったんですけど、まあ淡路島でも北の方とかは被害めちゃくちゃ大きかったですし、近くのエリアでも亡くなった人はいたんですよね。
結構まあ、阪神淡路大震災はマジでリアルなんですけど、ちょっと淡路島の南部だとやっぱ身近な被害はありつつ、ただやっぱりその神戸の中心部の凄まじい状態っていうのはテレビを通じて見てるものだったりして、
その当事者と傍観者の中間ぐらいにいるような感覚があるんですよね、阪神淡路大震災って。
恐ろしいと思いつつ、当事者ではありきらない、ちょっと申し訳なさみたいなのもあったりはしてて、結構複雑な感じで見てはいるんですよね、毎年この時期って。
僕なんて完全に無害者というか、全く経験もしてないような人ですけど、そういうやっぱり実際に被災した人に対して声をかけてあげられるかっていうと、経験してる人としていない人の差って大きいなっていうふうに思ってしまって、何も声かけられないな自分って思っちゃうんですよね、そういう時。
そういう追い目というか引き目みたいなのがあるんですけど、けどこの映画見てるとそういう距離感の違いはあるかもしれないけど、少しでもやっぱり優しく寄り添ってあげることっていうのがとても大切なことなんだなっていうのがすごくわかる映画だったなって思って、
そういうちょっとした僕の自分自身の引き目みたいなのにもすごく刺さる映画だったなと思って、本当にいい映画でしたね。
他触れとく作品あります?
そうですね、どうしようかな。
1個ずつ全部触れるのはあれですけど、全部どれも面白い映画ではあったんですよね。
決戦は日曜日も、よくこういう政治の内容をコメディとして落とし込むっていうのは、本当なんかアダム・マッケーのちょっとまだふざけてた頃のアダム・マッケーの政治風刺コメディみたいなテイストがあってすごく良かったし、
暗いマッチョは本当イースト・ウッドがいるだけでなんとなく成り立っちゃうのがちょっと変な映画だったなという感じですかね。
あと、ディズニー・スカイ戦はもう完全におっこついう歌はイカリシンジ君でしたねっていう感じでしたね。
それはそうだろうっていう感じでしたけど、あそこでね、あのセリフが吐ける彼が最高やなっていう、何のセリフか見ていただければいいかなと思うんですけどね。
で、ベルリン天使の歌はなんかすごい深い映画だなというか、すごい人間参加だなっていう映画だなというふうには思いましたね。
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やっぱりなんか人間のそういう、ある種日曜のぼやきみたいなのがずっと続くようなこともあるんですけど、
けどなんかそういう喜びとか悲しみとかなんかもう分断とか含めてなんか人間ってこういうことだよねみたいなところを含めて、で最終的にはちょっと恋が始まりますみたいな感じの終わり方するのもいいなと思いつつ。
あとなんかピーター・フォークの使い方がちょっと驚きましたかね。元天使でピーター・フォークなんだって、本人役で元天使役ってなんかすごい使い方するなって思いましたけど、
なんかでもああいう人にこう人間界に誘われたらなんかいいなっていう気持ちになりましたね。ちょっと軽く触れるとこんな感じですかね。
リメイク版もあるしなんか続編もあるんですよねこれね。
そうなんですか。
ベルリン天使の歌って確か、なんか続編もあるみたいですよ。ちょっとタイトルが出てこないけど、続編があるんだっていうのはちょっとそれも見てみたいなと思いましたね。
ビム・ベンダースではなくってことですか。
いや、それもビム・ベンダースじゃなかったっけな。ちょっと待ってくださいね。
全然知らなかった。
僕も全然知らなかったんですけど。
ビム・ベンダースで時の翼に乗ってファラウェイ・ソー・クロースっていう。
そうなんですね。
続編があるらしいですね。
知らなかった。
主人公がカシエル、人間界に行かない方の天使が主人公ですね。
なるほど。
ちょっとこれも見てみたいなと思いました。
柔術回線に関しては、マリオンさんがツイッターに書いてた柔術回線ゼロの感想がもう素晴らしかったですね、あれは。
素晴らしかったですか、そんなに。あれ、何回だっけ。
あんまり自分でもそんな覚えてない感じですか。
いや、なんて言うんですかね、やっぱこう世界系文脈で見たくなる映画だったっていうので、そういう感じのテイストの感想は書いたんですけど。
その怒り心地でありつつ、怒り心地的なものからだんだん逸れていくっていう点に触れてたのと、
あとやっぱりその漫画ありっきなところがもうちょっとやれたんじゃないかみたいなことは、
僕も年初の回で喋ってたんですけど、言葉足らずだったんで切ったんですよね、編集上で。
でもあのマリオンさんのツイートは素晴らしかったなと思って。
ありがとう。
なんかちゃんといいとこ拾いつつ、言いたいこともちゃんと入れつつっていうので、バランス良かったなと思って。
ありがとう。
そんなとこですかね。
僕はですね、今回のテーマ以外に暗い抹茶を見たわけなんですけども、むっちゃ変な映画で正直僕あんま乗れなかったんですね。
で、結構話運びとかなんかそうはならんやろみたいなとこが大きくって、
あと本作のコピーとかが歌ってる本当の男らしさみたいなのって、
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主人公イースト・ウッドが演じているということだけがこの話の中での男らしさを語る文脈としてあって、
イースト・ウッドで語ることしかできない映画なんですよ。
で、そこはちょっと飲み込みづらかったんですけど、
ツイッターで他のカッターの感想とか見てて、
あ、これはそうかなって画伝が言ったのが、これはもう孤単の境地であると。
もう枯れた果てにあるものであるっていうふうにおっしゃってる方がいて、
あ、なるほどと思ったんですよね。
例えばその老齢に至った書道家がそういう意味とか文脈とかあんまり考えずにババッて筆を振るって描かれた文字、
もうこれが作品ですと。
テーマは俺の人生ですみたいな感じで出されて、
なんかもうババッて大雑把に書いた字に見えるけど、
なんかそれが作品として成立してるなっていうその、
じゃあなぜそれ成立してるかって書いたのがこの人だからですってことだなと思ったんですよね。
イースト・ウッドが撮ったからこの映画は成立してると。
なぜならその背景にすさまじい量の歴史と文脈があるわけですよね。
もう叶わんな、そんなことされてしまったらもう叶わないですよ、もう。
誰もいただけない境地ですよ、それ。
そうですね、イースト・ウッドと比べたら僕らの人生まだペーペーですからねっていう。
なんかすごいですよね。
すごい何のおとき話を見てるんだって気持ちになったんですけど、
なんかすごい都合のいいおとき話のようにも見えるんですけど、これって。
ただでもイースト・ウッドだから全部成立しちゃうんだな、これっていうのがすごいんですよね。
これに限らずですけど、最近のイースト・ウッドの映画ってもうなんか枯れ散水を見てるような感じがしてるんですけど、ずっとね。
しみじみなんかええなあっていうか、この渋い感じがええなあっていうか、
無駄がないのがいいなあっていうふうになるっていう。
そうですね、でもグラントリノとかハコビアとかにあった自己反省みたいなのがもうなくなって。
ないですね、そこはないね。もうなんか願望でしたよね、あの辺とかいろいろ。
まだなんか上手いことやるみたいなの出されて、てめえ凝りてねえなあみたいなのちょっと見てて思って。
そこ含めてね、もう至ってる境地が遥か彼方やなって思いました。
もうこれはね、見てどう感じるかですよ、本当に。
見てみてください、めちゃくちゃ変な映画だと思います。
はい、以上です。
はい、では原口さん、最近の取材した作品などからありますか?
はい、今週1月21日金曜日公開の映画から2本ほどちょっと紹介させてくださいと。
はい。
一つはシルクロード.com史上最大の闇サイト。
全く何のことやらですね。
僕も知らないですね。
なんかね、これは実在した闇サイト、シルクロードっていうのがあって。
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はい。
で、要は闇サイトで違法ドラッグとか殺人依頼を匿名でやりとるサイト。
ほうほう。
に関する話。
いわゆるダークウェブってやつですか?
そうそうそうそう。
なんか2010年代前半本当にあったらしいんだけど、
それの犯人とかも実名って出てて、
一応主人公は元麻薬捜査官だった刑事。
はい。
で、もう麻薬捜査の最後のところで事件を潰してちょっとやらかしたやつやってんけども、
そんな感じやったから、そっからいわゆるサイバー犯罪家に窓際族として追いやられて。
はい。
っていうとこだったんだけれども、
そういったシルクロードっていうヤバいサイトがあるのを知って、
麻薬捜査官いたので、情報へのツテがあって。
はい。
情報を使って、全然アナログ人間だけをどうにかパソコンを使って、
デジタル空間で潜入操作していくっていう。
へー。
面白そうですね。
うん。
だからね、結構やめサイトやから、それこそお金の取引はビットコインで跡がつかない。
うん。
はいはいはい。
っていう中で、どうやって手がかりを見つけて犯人捕まえていくかっていうところ。
で、あとキャスティングで面白いのが、
イースト・ウッドの、あれはリチャード・ジュエルでよかったっけ?
リチャード・ジュエル、イースト・ウッドですね。
うん。
リチャード・ジュエルの主人公、ポール・ウォーターハウザーが出てて。
え、そうなんですか?
はい。
ポール・ウォーターハウザーが実際の麻薬取引をやってるやつっていう。
あー、まあ、なんだろう。
ダーク・ウェブとかやってるのめちゃくちゃ似合うっちゃ似合いますけど。
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そうそう、それこそ、アイ・トーニャで悪いやつとかやってたからさ。
アイ・トーニャとか、ブラック・クランズマンとかの、
陰謀論とかはもう大好きな側が似合いすぎるっていうのありますよね。
ある種の愛くるしい麻薬取引になってるヤバいやつになってます。
いや、それだけでちょっと触手動きますね。
はい。
っていうためにちょっと取り上げてみました。
一応ね、仕事からそういった映画は好きなので。
でも、そうか、ジェイソン・クラークとか出てるんですね。
そうそうそう。
渋いな。
うん。
うん、なるほど。
はい、もう一本が。
そして、もう一本が、探す。
まあ、探す。はい、探すですね。
はい。
三崎の兄弟の片山晋三監督の商業デビュー作。
はい。
まあ、三崎の兄弟もすごかったけど、この作もね、すごいっすよ。
うん。
もともとは山下信宏監督とか、それこそポン次郎の女監督とか知ってたんで。
はい。
どことなくね、やっぱりね、韓国映画のテイストがね、あるんだわ。
なんかポストアートもそのオーラありますね。
うん。
韓国のワールド感ありますね。
そうそうそう。まあ、ちょっとだから、スイラ映画的なところもあって。
で、これ作品の舞台は大阪西成り。
はい。
なんだけども、最近よくある大阪西成りを舞台にした大阪の自主映画にありそうな西成りの撮り方をしてなくて。
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はい。
コテコテ感がなくて。
はい。
西成りがあって、登場人物がいるんじゃなくて、登場人物の裏に西成りがあるっていう。
なるほどね。
だからね、ちょっとなんかね、西成りなんだけど西成りじゃないテイストがあって面白いと。
うん。
そうか。西成りという場所がもうこう、もう主役級にちょっと出ずっぱりになっちゃう映画がやっぱ多くなっちゃうんだけど、そういうのじゃないんですね。
うん、そうそうそう。だけどあくまで主人公の舞台が西成りであると。
うん。
でも街の雰囲気はちゃんとあって。で、主演は佐藤二郎。
はい。
で、佐藤二郎がある日電車に乗ってたら連続殺事犯見たんや。あいつ捕まえたら300万ゲットできるぜって言い出して。
うん。
で、その娘を空白で亡くなった伊藤葵が演じてて。
はい。
で、伊藤葵が娘がある日起きたらお父さんがいなくなった。え、ほんまにその犯人捕まえたん?どうしよう?でも全然連絡取れずにお父さんを探す話。
はい。
なんだけども探そうとしたら怪しい人間がいて。で、怪しい人間を菱水博弥が演じてたりしてて。
うん。
で、これ以上言うともうネタバレとかないそうでちょっと言うんですけど非常に面白いスリラーになってて。とある韓国映画っぽいテイストもあって。
うん。
これ以上言うとネタバレなんも言えないんだけど、ほんと日本にもこんな韓国映画っぽいすごい作品撮れる監督がやっぱいいたんやっていう。改めて片山晋三すげえなっていう。
うん。
なるほどね。
三崎の兄弟が韓国映画のオアシスに対する日本からの返答みたいな感じだったんですけど。
あ、そうなんですね。
へえ。
僕三崎の兄弟見てないんですけどオアシスは見てって大好きなんですよ。なるほどね。なるほど。
逆に僕オアシスを見てないんですよね。
あ、そうなんですね。
三崎の兄弟見てて。
なるほど。
ちょっとオアシスも見てみようかな。
探すを見るとあの映画かなって思っちゃうとこもあって。
それを言うと二つのネタバレになっちゃうから言えないけど。
そうですね。
なるほどなるほど。
だからちょっとこれはすごい作品を見たっていうのがありますね。
いや注目ですよね。
このポッドキャストでも取り上げたくなるぐらいには注目作かなって。
ぜひぜひ。
そうなんですよ。結構今から注目作増えてくるじゃないですか。
コーダーとかもいいなって思ってるし。
あとフレンチディスパッチとか。
結構来週から忙しいなっていう気持ちがありますね。
それは前田さんも含めて決める感じでいけたかなと思うんですけど。
聞いてた限りだとニシナリをステレオタイプに撮ってないのがいいなってちょっと思って。
みんなステレオタイプなニシナリ撮って大好きじゃないですか。
それこそ佐藤二郎がヒアトイロードやったりするし。
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そういう現場もできたりいわゆる三国公演とかも出てくるんだけども。
あくまで背景としてのニシナリや。
そこのリアリズムですよね。
街自体が観客の期待するものに応えるとかではなくて。
そこに普通に生きてる人がいてっていう。
その実際の土地の文脈みたいなのを背負って多分設定として選べるって言うと思うんですね。
ネット上のパブリックイメージとかではなくって。
なんかそういうのって大事やなって思ったりしますね。
一応片山慎三監督自身大阪出身らしいんだけども。
コテコテにはしてないっていう。
いろんな現場で学んだんやなというのは。
コテコテにしてないっていうのは世界を睨めるっていうのもあるかもしれないですね。
すごいっすよ。
探すです。
楽しみです。探すは観に行くと思います。
ぜひぜひ。
ではオープニングそんな感じで。
ちょっと残念ながら今回前田さんが収録を欠席になってしまってるので。
この3人でではテーマトーク入っていきたいと思います。