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アートの片隅で、こじらせシアター。
この番組は、いろんな意味でこじらせてしまった表現に関わる3人が、
様々な問いを持ち寄り、あーだこーだ言いながら、
現代社会にも通じる気づきを、照らし出したらいいなという番組です。
パーソナリティの俳優、コマツ ダイスケです。
俳優の佐藤優樹です。
あ、お電話。
劇作家のジシカです。
すごいな。
この番組は、目黒にありますスポーツバースタコ屋さんで収録しております。
ということで、優樹さんお帰りなさい。
お帰りなさい。
ありがとうございます。
大変ですか?稽古は。
今は、ちょっと落ち着いた感じですね。
先月の出られなかった時は、かなりキツキツでしたわ。
勝手混じると。
稽古とお金稼ぎと生活費もね。
当面の生活費はね。
というわけで、今回のテーマ。
順繰りにテーマを持ち寄っているんですけども、
今回佐藤優樹さんからテーマの発表をお願いします。
クリエイティブな環境ってどんなとこ?
可愛く言いましたけども。
可愛かったね。
可愛いってことに別にツッコミはしない。
どんなとこ?
可愛さじゃ負けないぞっていう。
これやっぱり髪切ったんでね。
これ聞いてる人は見えないと思います。
髪切ったらすごい可愛いんで。
髪切ったからその可愛い色というか。
髪切ったんですよ。
可愛い路線でこれからは生きていこうかなっていう。
何?もう一回テーマを教えて。
可愛い関係ない。
変わっちゃった。
じゃあもう一回言いましょう。
クリエイティブな環境ってどんなとこ?
だからクリエイティブな環境ね。
我々だと当然舞台とか映画とかテレビとかでも何でもそうですけど、
表現っていういわゆるクリエイティブよりな作業をしてるから、
目に見えるやつ。
目に見えるというか分かりやすいクリエイティブですよね。
例えば一般の会社とかでも新しい商品を開発するとか、
新プロジェクトを立ち上げるとかそういうときには
クリエイティビティみたいなことを求められてするわけじゃないですか。
そこを目指したチームビルディング、マネージメント、
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マーケティングとかそういう話になってくるから、
そういうのにつながっていけばいいかなとも思うんですけど、
まずは我々、例えば舞台ですかね。
舞台でクリエイティブな作業をしてるときに、
一貫してクリエイティブな作業をしてるっていうことになるんだけど、
クリエイティビティが高いっていうことではどういうところが
この現場、クリエイティビティが高いなって思ったりするみたいな
考え方、問いになってくるのかな。
そうですね。やっぱり自分の意見が言いやすい。
それは昨今言われる、心理的安全性の担保みたいなことよね。
そうですね。本当それ。安心できる場所。
やっぱり我々演者、俳優側だとコミュニケーションいろいろとったりするように
努力したり、そういう時間的な猶予があったりするけど、
例えばスタッフさんとかとなかなか会話ができなかったみたいなことは
往々にしてあると思うんだけど、そういうのが距離が近いとか、
スムーズなコミュニケーションができるっていうのは、
例えばわかりやすいのは演出家のダメ出しみたいなところなのかな。
そうですね。必ずしも距離の近さがクリエイティブにつながるかというと、
ちょっと果てなかも。
近ければ近いほどいいってわけでもないですね。
そうなんだよ。我々はちょっと作品によって変わったりするから。
単純に俳優と他の劇作家さん、演出家っていうところに分けて考えてみようか。
分けて。
統括するポジションと実際に動く側の、
マネジメントする側とされる側っていう分け方で考えて
単純化してみたいと思うんだけど。
当然、演劇界偏ったイメージで、
昨今いろんなトラブルが起きたり、イメージ回復を図っていると思うんだけど、
どうしても高圧的だったり、前時代的な物言いだったりみたいなことが
取り沙汰されることもあるんだけど、今どうですか?実感としては。
だいぶ気を使ってますね。どの現場も。
すごいですね、パンハラ対策。びっくりしました。
とある、劇局のブラッシュアップみたいな企画とか、
作者を守ろうという意識と、絶対訴えられないぞという。
リスクヘッジ的なね。
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ゆとりと言われてもおかしくないというか、こんな時代になったんだなっていう。
それ気になる。詳しく。
どうなんですかね。これ私が発言するのをはばかれるぐらい、
それぐらいみんな石橋を叩いて渡っているところで。
今はシステム的に作品を作る、いわゆる劇団とかグループ、プロダクション的な側の
こういうパンハラはしませんという、契約というか制約というかみたいなことと、
今度は稽古場とか劇場だよね。そっち側にもそういう制約があったりするもんね。
二段構えになっているよね。
両方から監視というか、チェックが入るような形になってますよね。
そうですね。劇場の問題とかもありましたもんね。
そうね。某ね。某山手線沿いの駅もね。
知り合いが関わっているから。リカバリーね。リカバリーにしゅーちゃんが入っているから。
そういうふうな仕組み作りみたいなことで防ごうという感じですね。
そうですね。仕組み作りでいうと、本当に単独の権力にならないように、
絶対に複数の人が同じ立場の人が入るとか、そういう工夫がめちゃくちゃされてますね。
確かに、いわゆる表現の創作の現場ってこもりがちだもんね。
こもりがちですね。
こもっているからね。そうなっちゃうんだよね。
結局、ハラスメントというものに焦点を置くと、そういうことをしないように団体としてはするんだけど、
そっち側からしか人が出てこないからさ。そっち側の人。
結局、あんまり広い視野じゃなかったりする。
同じ団体の人で、何かあったら私に言ってねっていう人がいたとしても、これ難しいなと思うんだよね。
そうなんですよね。
また違う第三者とかがいた方がいいんじゃないかな、みたいな気持ちもある。
予算の関係で、受けてるところと受けてないってことはありますよね。
それが劇場側とプロダクション側で制約するという形で、うまいことチェックができればっていうことなんだろうけど。
そうですね。
それこそ、さっきジェシカが言ったとおり、石橋を叩いて渡るスタイルになってる団体さんとやったんですわ。
そういうところの方が多いと思うけども、おはや。衝撃状は特に。
そうですね。
叩きすぎるとクリエイティブな環境じゃなくなってんなって本当に思う。
そうなんだよね。
難しいんですよ。
結局、それこそさっき言ったクリエイティブな環境に必要なものって意見言えるところじゃないって思ってても、
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ハラスメント問題のこととかで石橋を叩きまくると、意見は言いづらい環境に実はなってるみたいな。
そうなんです。
発言能力がめちゃくちゃ高く、求められてる能力が高くなってきてる。
それはあるよね。役者側の意見がないとかだと困るっていう。
アサーティブなコミュニケーションというか、自分の意見をいかにスムーズに不快な思いなくでも
穏極なく伝える能力っていうのが結構めちゃ高いレベルで求められてきていて、
それに対応できないから言いたいことが言えなくなっている。
でもそれは個人、俳優側の問題じゃない?
そうなんです。こちら側もあります。こういうことって言うときに
ストレートな表現をした方がわかりやすいと思うけれども、それをちょっとはばかられるから
回り曲がって結局よくわかんなくなってる。
でもそこはハラスメント的な、暴力的な解消を求めるんじゃなくて、
擦り合わせに時間がかかるっていうのは、たぶん創作の現場での永遠の命題みたいなところでさ。
やっぱりこうしたいっていうのと、俺はこう思うっていうのの擦り合わせって
どこで落とし心をつけるかみたいなことはずっと時間がかかってエネルギーも死ぬほど使うじゃない?
それはお互い良いものを目指しているっていう前提でやってるから続くんだけど、
それに浸かるってなっちゃうと、やっぱりクリエイティブに向けてるエネルギーが弱いなってなっちゃう。
そうですね。
なんかその脳みそのソースっていう、なんていうの?
容量的なものを意味不明なところで使いたくないねん、俺は。
なるほどね。
表現者としては。
はい。
俺、表現に使いたいんだから。言葉を選ぶっていうのにあんまり時間かけたくないんですよ。
うーん。
まあまあわかるよ。
かけるんですけどね、結局。
いや、かけざるを得ないじゃん。だったら一人で絵描いてるとかさ、
なんか物こねろよっていうことでいいわけじゃない?一人でやりたいんだったら。
みんなで集まって表現をしたいんだったら、コミュニケーションする能力がないとやっていけないじゃんっていう。
そうなんですよね。
ごめん、絵とかあれをバカにしてるわけじゃないんだけど。
それがなんていうんだろう、そういうクリエイティブ、誰でもか言葉も考えてるし、
コミュニケーション能力がある個人の問題じゃないと思うけど、
でもそういう現場はやっぱり確かに存在してる感じするんですよね。
うーん。
でもそういうところって積み上がってる感覚があって、
稽古場全体にいいものを作りたいとかテーマがみんな一緒で、
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うんうんうん。
なんか、なんだろう、楽しくやってる。
シンプルに。
でもさ、今は演出家と俳優っていう視点だったけど、
クリエイティブな場所っていうことで言うと、やっぱり全員がいいものを作ろうとしてる。
うんうん。
っていうことが大事じゃない?
すごく大事だと思います。
その、演技的な下なさだったり、その未経験、経験不足から来るのにこう、
追いつかないみたいなことはあると思うんだけど、
なんかそれの方が大事だったりしないかな。
いや、とっても大事。
それは、それを動機づけるのが我々の仕事っていうか、演出とか作る側の仕事だと思うんだけど、
なんかその時点で、チームビルディングとかマネジメントみたいなことになってくるよね。
そうですね。
なんかおじみさんと一回作ったことあるんですけど、芝居を。
おじみさん、そういうのは、ゆうきさん、一番気にかけているような気がしてました。
ああ、だと思うよ。
そうですよね。なんかキャパを使いたくないっていう割にはとても。
別に佐藤ゆうきを深掘ろうとは思わないんだけど、
そういうのに気がつくからそっちに割っちゃうわけよ。
分かんない人は、気がつかない人は気がつかないわけよ。
気がつくからそっちにあんまりかけたくないんだけどなと思いつつ、かけざるを得ないっていうことは、
例えば我々、年齢が上だとある程度経験があると分かるじゃないですか。
例えば初舞台で、
緊張したり、右も左も分からないと。
コミュニケーションを取った方がいいのか、演出家とどうやってコンタクトを取ったらいいのか分からないみたいなことを
ヘルプしてあげるとかはできるわけじゃない。見て分かるから。
そういうのをヘルプしてあげるみたいなことは、
回り回って巡り巡ってその作品を良くするためじゃん。
と思っているから全然できるんですよね。
作品のために必要なコミュニケーションだったりヘルプだったりは
全然するつもりでいるんだけど、
そういうのが全体にあると多分いいんだろうし、
多分それを演出家は作りたいよね。
そうですね。キャパの話が出たんですけど、
キャパの話が出たんですけど、
話せば話すほどここを譲れないというところが私も分かってくるというか、
キャパを使えば使っているこの無駄なラリーをしているからこそ
ここを譲れないんだと思って、
外れちゃいけないレールが見えてくる時もあるなと思って、
だから話し合いって割と大事だなって思います。
だからマジで稽古場から見ると、
それ以外の話とかもした上で相手とのコミュニケーションを取った状態で稽古場にいると、
あんまり考えなくて済むんだよね。
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もうこの関係値ができているから、
これはジェシカにとって、
いちいち叩いて言う場じゃなくなっているというかね。
気遣いなんですよね、きっと。
そうですよね。
髪型に寄せて可愛く言ってもらいましたけど。
髪型どこかであげてね、SNSで。
前髪パッツンですから。
可愛いですから前髪パッツン。
お芝居する上で違うものが入ってきているというか、
なんか人と人って思ってしまって、
土台作りみたいなものが入ってきて、
お芝居する上で違うものが入ってきているというか、
なんか人と人って思ってしまって、
土台作りみたいなところを考えてしまう。
むしろお芝居を作ることは大前提としてできるから、
そうじゃない部分を深めるんだと思ったらどうしよう。
例えば結城さんと僕が共演したときは親子の役だったから、
そこを埋める作業が必要ですよねっていうのを、
できればね、稽古時間内でやるのがベストだけど、
でも衝撃力だったら、
生き返りとかの話し合いで割と埋まったりとか、
やっぱり稽古と関係ない部分で話すおしゃべりで、
安心感とか信頼感が生まれたりということはあるし、
だから本当はコロナの前とかだと
普通に飲みに行ったりとかができたわけじゃないですか。
そういうのは別に遊びに行っていたわけじゃなくて、
もちろん全体の親睦を深めるとかもあるんだけど、
役柄上そういうプラスの効果もありますよねっていうのはあって、
それを認識してやるのと、
何となく楽しいなとかいうのをやっていると、
全然深まって、作品が良くなっていく方向で受け取ってないから、
それはちょっと違うかなと思うんだけど。
そういうのが全体にあると、
例えば敵対する関係性の役柄同士でも、
良くするために距離を取るみたいなことって、
作品上とか演出家もあれであったりするから、
やっぱりこの作品を良くしようとかっていう意思統一、
コンセンサスみたいなことが、
しかもできれば同じぐらいの一定以上の熱量で欲しいみたいなことって、
主役と出番の多くない人の熱量が違うみたいな現場ってあったりするじゃん。
ありますね。
あれをどうにかしたいよねと思うんだよね。
どうする?そういう時。
でもやっぱり、方向づけですね。
動機づけが一番大事ですね。
チームワークを高めないといけないので、
一人を無視しているとどうしても良い作品はできないので、
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全員を同じ方向に向かせるっていうのが大事だなって話を聞いてて思いました。
演出家とは別に、俳優チームのキャプテンみたいな。
座長みたいな。
座長はプロダクション全部のトップというか、
演出家はいるんだけど、
その中で収益とかも全部含めてのトップみたいな感じが、
社長って感じがするんだけど、
俳優部の部長みたいな。
俳優部のリーダーみたいなことは必要かなって思ってますよね。
自ずとやってくださる俳優さんとかいらっしゃるんですよね。
そうそう。
すごいありがたいですね。
できればそういうのが主役じゃない人がやってくれると、
よく回るなって思って。
本当に。
そういうのが小松さん、
あの人ケアしてあげてくれませんかみたいなことを言われると、
なるほどねみたいな。
年齢が上な人間がいた方が通じやすそうだみたいな。
ケア・フォローが効きそうだみたいな。
女の子は女の子同士で、
フォローしてあげた方が良さそうだみたいなことを回す人とかもいて、
なるほど、それは助かるみたいな。
結果いい現場になっていい作になっているもんね。
そうですよね。
結構そういうムードメーカー的な人の存在が、
その方がもしちょっと、
ちょっと、
ちょっと、
その方がもしちょっとっていう方だと、
どうしても崩れたりとかしますから。
音楽的に言うとバンドマスターみたいな感じ?
わからないけど。
コンサートマスター。
コンサートマスター。
確かにそういう感じかもですね。
楽器でいうと大声だ。
そうそうそうそう。
バンドのボーカルリーダーとは別に、
ライブのみたいなのはあると思うんだけど、
なんかそういう意識があると、
意思統一ってちょっと楽になるかなって感じがするよね。
そうですね。
そういう意味でもさ、やっぱ難しいよね。
劇団だったらさ、全員劇団員とかだったらそういうのって、
自ずともう既に役割として分担があるみたいなのもあるけど、
今俺が出てるようなのとか、
普通に日本のあり方としてはプロデュースが多いからさ、
新たなチームで毎回やるから大体は。
じゃあちょっとその次回は、
劇団みたいな長い時間を過ごしたんじゃなくて、
ずっとこの短期間でうまくコミュニケーションをとって、
クリエイティブな現場にするための方法みたいなのを考えてみる?
見ましょう。
そうですね。
じゃあ時間もあれなんで、
第1回目はこんな感じかしら?
はい。
今週もコジラセシアターをお聴きいただきありがとうございます。
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番組への感想は、
ハッシュタグコジラセシアター。
コジラセはひらがな、
シアターはカタカナで、
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出演者の励みになります。
コジラセシアターは毎週木曜日更新予定です。
来週もぜひお聴きください。
それではありがとうございました。
ありがとうございました。