応用の考察
アートの片隅で、こじらせシアター。
はい、というわけで今回のテーマ、応用とは第3回目。
今回は私、小松大介の考えからお話ししていきたいと思います。よろしくお願いします。
お願いします。
お願いします。
ということでですね、私も考えましたよ、応用とは。
2つ出てきて、言葉としてね。
1つは、いつ、何時、誰の挑戦でも受ける。
あれ、顎が。
あの人に寄せて。
戻すけど。もう1つが、基本トレーニングへのフィードバック。
2つ出てきて。
1つ目、いつ、何時、誰の挑戦でも受ける。
というのは、これやっぱり対応力が出てきたんですよね。
この言葉はアントニオ・イノキの言葉ですけれども。
やっぱり、いつ、何時、誰の挑戦でも受ける。
これは戦いの話なんで、直接演劇とは関わらないかなと思ったんですけど。
でもやっぱり関わっていることが多くて。
演劇に例えると、話をすると分かりづらいなと思ったんで。
戦うって、相手がいるじゃないですか。
プロレスに限らず格闘技でも、他のスポーツでも何でもいいんですけれど。
特に肉体を使ったものだと分かりやすいんで。
みんなトレーニングするんだけど、相手によって変わっちゃうじゃないですか。
戦おうと思って。
じゃあ、自分の身長と同じくらいの人とトレーニングしてたけど、
相手の身長が2メートルあったら困るじゃないですか。
でも戦わなきゃいけないってなったら、勝たなきゃいけないってなったら、
そこに対応しなきゃいけないんですよね。
それは、例えば我々、舞台一公演やるって言っても、
一回だけじゃなくて、何回もやるわけじゃないですか。
傾向期間も含めたら、1ヶ月とか2ヶ月とか。
旅公演、地方巡業とかもあったら1年とかやる場合もあって。
そうすると体調も万全じゃなかったりしますよね。
舞台だと昼夜もありますよね。
いつでも対応できる。この間ね、ジェシカさんが朝からやってましたけど。
朝公演もあって。
朝からね、朝9時15分開演というね。
それにも対応しなきゃいけないよと。
それは場所も変わりますよと。
違う劇場で地方を回ればやりますけれど、
じゃあ世界を回ることだってありますよね。
そこの風土にも対応して戦わなきゃいけないし、演じなきゃいけないですよねと。
相手が変わったりしますよねと。
わかりやすい演劇の例で言うと、劇団式とかは役が日ごとに違ったりするわけじゃないですか。
主役クラスでも、もちろんオペラだって、
ブロードウェイミュージカルだってそうだと思うんですけれど、
そうすると相手が変わったから、今まで通りに対応できないというのも困りますよねと。
やっぱりプロとして、あらゆる状況に、あらゆる環境に対応していかなきゃいけないよねという感覚が応用なんじゃないかと。
という風に僕は捉えたんです。
だからそれが、メンタルというよりは割と技術な感じですけどね。
その認識があると、これが二つ目に繋がるんですけど、普段のトレーニングが変わるよねと。
ただ、漠然とした想定のもと、基礎的なトレーニングをするんじゃなくて、
あらゆる状況に対応できる想定でトレーニングをしなきゃいけないなと思って、そこにフィードバックがある。
そうすると基礎トレーニングの質が上がっていく。
それによってより対応力が増えて応用が効く。
みたいな循環の考え方かなと僕は考えました。
プロのトレーニング
うーん、なるほど。
これで僕、さっき言ったプロレスが好きなんですけれど、面白いなと思った動画があって、
あらゆる状況を想定したトレーニング。
面白いなと思ったのは、
新日本プロレスの昔、鬼軍装と呼ばれた山本小鉄さんという方がいらっしゃるんですけど、
もう亡くなっているんですが、厳しいトレーニングで有名だったんですけど、
それが一度トレーニングを見るのをやめた後、
テレビの企画で、その当時若い人に鬼軍装を見せたんですけど、
テレビの企画で、その当時若い人に鬼軍装復活で厳しく昭和のトレーニングをつけるみたいな企画があったんです。
その動画が今残ってるんですけど、その中で腕立て伏せがあるじゃないですか。
プッシュアップバーとかを使ってやるんだけど、そうじゃなくて普通に手を地面につけてプッシュアップ、腕立て伏せをさせたときに、
お前今手ついてたよな、こうやって手ついてたよな、手のひらをパーにして腕立て伏せをしてたと。
これお前実践でやってたら、この指をつかまれて決められちゃうよと。
例えば指を浮かせて、指の先をだけつけて丸く。
つらい。
やってると今度はここを踏まれちゃうよと。
踏まれて実践ね、そういう手の形をしていたら、指が丸めていたら体重乗せられて乗られて折れちゃうよと。
だから手のひらをしっかりつけて、手の指をしっかりつけて、指の指の間を開けずに地面につけて腕立て伏せをするんだと。
プロはそういうところで考えるんだよ。
これが実践を想定したプロのトレーニングなんだよっていうことをおっしゃってるんですね。
これはそっかそっか、結局そういう想定がないとできないわけですよね。
比較するわけじゃないんだけれども、
例えばライジンとかの現代のプロ格闘技イベントに出ている人のトレーニング風景を見ても、やっぱり手のひら開いてるんですよね。
開いてたり待ち待ちなんですよ。
基礎と応用の関係
だからそういう教えはないんだなっていう。
もちろんルールが違うからっていうのはあるんだけど、
先に挙げた小鉄さんが言ってたのは、プロとしてどんな相手でも、それと最初に言った、いつ何時誰が相手でも戦う準備をしておくのがプロなんだよというメッセージが入っていて。
僕が好きなんです。
中華氏。
いやー、実践を見せるっていうのは本当でも、それも好きな応用ですね、応用。
これが演技だとちょっとフワッとしちゃうんだけど、対戦相手がある格闘技なんだったら分かりやすいよねって思ってる。
相手の体格によって、
相手の体格によって全然違う。
人が今までやってきたトレーニングの成果を出せないみたいなことでは困るわけですよね。
その対戦相手だっていろんな人がいるんだと。
プロのことで言えば、ちょっと汚い手を使ってくるやつもいると。
ヒゲを使ってくるやつだっているとか。
そういうレスリングだとそうですよね。
そういうのにも全部対応しなきゃいけない。想定してなきゃいけない。
その上で勝たなきゃいけないんだ。
それがプロなんだよって言ってて。
あー、そうだよね。
ひるがえて自分の身に置き換えて、そういう想定で日々トレーニングをしてるかっていうことは、ちょっと背筋がピッとこうなる思いがしましたね。
じゃあ、我々が演劇にしても、何にしても、いろんな役をやる準備ができてるか?
大会場でやる準備はできてますか?
同じ役を1年間やり続ける準備はできてますか?
海外の人をやる準備はできてますか?
海外のお客さんを喜ばせる準備はできてますか?っていう。どんどん広がっていくじゃないですか。
そういうのを見ると、あーもうそうだよなー。やんなきゃなーっていうことが。
やるべきことは基礎トレーニングから始まるんだけれど、そういう想定でやると、インプットもアウトプットの仕方も変わってくるなーというのが、僕の考えた応用っていう感じなんですよね。
想定するとか、想像できてるっていうのがいいですよね。やっぱり。目的が光りするので、同じことやってても、手のひらの人だったり。
どういうことなの?なんでこれをやってるのかっていうところが想像ができてると、すごく変わってくるんだなーって、確かにそうだなーと思いましたね。
なんかね、やっぱり、じゃあ誰に見せてるのかっていうのはね、想像しやすいけど、じゃあ天皇陛下が見に来ても大丈夫ですみたいな。
各国首脳が見に来ても大丈夫ですみたいなものを、俳優としてもそうだし、作品作りとしてもそうだし。
何とか演劇祭があるから特別頑張らなきゃとか、特別力を入れなきゃ、特別なことをしなきゃっていうことにしちゃおかしいよね。
そういう感覚が応用に近いかなーっていう気はしてますね。
確かに。
これって基礎の範囲でわかってるというか、想像するまでが基礎の人もいるのかなって思って、目的がはっきりしてないと基礎をやってる意味もあんまりないから、
基礎の段階で相手の想像をする、開いてるとか、これはもうプロレスの方にとっては基礎かもしれないなと思って、応用っていうのとちょっと難しいなと思いました。
でも、いつ何時もっていうのは応用っていうよりもプロって感じですね。
そうね。それは僕の認識の偏りかなとも思うんですけど、対応力としてはね。
確かに応用、本当に人としてワンランク上みたいな応用ですよね。
技術的なね。僕は武道とかそういうのが好きだから、そういう考え方が多くなってくるんだと思うんですけど。
なるほど。武道って本当に基礎ってイメージありますよね。すごい基礎を大事にするっていう。
そうそう。だからね、合気道ってあるじゃないですか。
はいはいはい。
あれ、いろんな投げ方というか、動画とか見ていただくとわかるんだけど、
例えば演舞的に踊ってるように見えるような大きな動きとかイメージがあると思うんですけど、
あの動きと、達人の何触っただけでギャーみたいな動きと同じなんです。
原理が同じなんですけど、動きが早く小さくなっているだけなんですよね。
だから最初は初心者だから理解するために動きを大きくゆっくりやるんですけど、
それの同じ理屈で小さく早くなっていくだけみたいな感じなんですよ。
だからその原理的にはやってること同じ。
あーなるほど。同じなんだ。すごいな。
そう。技としては同じ技なんです。
あーはいはいはい。
合気道とか小手返しとか。
やってることは同じ、使ってる原理は同じで、どんどんレベルが上がっていく感じ。
熟練度が。
使ってる、やってることの技の名前は同じみたいなことはある。
どんどん螺旋のように同じことを繰り返してレベルが上がっていくっていうイメージのトレーニングの仕方なんですよね。
うんうんうん。
そういうのはあるんで、僕はだからどっちかというとそういう考え方をしがちなのかもしれないなと思ってるんですよね。
うんうんうん。なるほど。
でも基礎の延長線上にあるっていう。
そうそうそうそう。
別の違うものじゃないよっていう。
ですですですです。
そうすると小さく速くなっていくと先週ジェシカさんが言ってたような余白が生まれて遊びができてくるみたいな感じ。
うんうんうんうん。
なんですよね。だから楽に技をかけられる。
力が必要ないみたいな。
力が必要ないみたいな感じになってくるかなっていうイメージ。
あーなるほど。でも楽っていうのはちょっと私の楽しいとか遊びっていう部分に繋がる気がします。
楽にできるようになるっていう行きまでいくのが応用だとしたら、
ファンというかファニー。ファニーじゃないな。まあエンジョイみたいな感じで。
だからね、達人の動画とか見て笑いながら技かけたりするみたいなね。
それは本当応用だな。遊びの領域行ってるな。
役作りの発想力
もちろんやってることは同じなんだけど、登り方が違くて、すごい高めに行っちゃってるみたいな。
武道でもね。
なるほど。
あともう一つ全然ちょっと違うんですけど、
役作りの応用というか、アイディアみたいなことで紹介したいなと思ってるエピソードが一つあって、
全然これは役者とは関係ないんですけれど、銀座にね森岡書店という本屋さんがあって、
これちょっと興味ある方は調べていただきたいんですけど、そこの森岡書店の森岡さんという方が
戦争が終わった時の感覚を味わってみたいと考えて、
これは僕らもよく戦争物を舞台でやったり映像でやったりする、よくあるモチーフとしてはよくあることだと思うんですけれど、
森岡さんがやられたのは国会図書館に行って、
8月15日から遡って10日から2週間の新聞を印刷して、毎日1日ずつその新聞を開けて読むということをされたそうなんです。
国会図書館の方にも事情を説明して、僕に見せないようにちょっと印刷して丸めてくださいって言って、
やってやると、それを実際の8月10日から毎日朝、書館を開けて読むんです。
そうするとやっぱり普通に円溜めとかが載ってて、当時一番の円溜めだった大学野球の結果とかが出てて、
ほうほうって思いながら、急に8月15日の朝の長官に、日本負けるってこう出るんですよ。
ああ、俺こういうやり方やってなかったなと思っちゃった。
そういうのを一般の人がアイディアとしてやってるのを見て、俺はまだ想像力が足りないなと思った。
いや、本当に素敵な発想力ですね。
それやっぱりその想定が甘い。俺の想定が甘いなと思った。
んー、なんか、役作りっていうとこでなんか、もう今までの経験とかもあるんで、台本から読み取るみたいなところもあります。
自由な発想だったし、台本ってものがない方だったからこそ、すぐにそういうイメージができたのかもしれない。
そうかもしれないよね。
でも、すっごい素晴らしい。
俺もやろうと思っちゃったし。
そうですね、面白そうですね。
そこは想定の範囲がやっぱり、まだそこに関しては足りなかったな。
もちろんその、役になったら、役が来たら考えるのもいいんですけれど。
なんかそういう部分、応用力が足りてないんじゃないかなと思ったりはしたかな。
パーソナリティの卒業
と思った次第なんです。
いやー、ありがとうございます。面白い。三者三様で応用面白かったですね。
というのが一応僕の考えてきた応用ということなんですけれども。
全体としてはこんな感じで応用とは終わりたいと思うんですけれども、今回番組からのお知らせがありまして、
なんと佐藤優希さん、ジェシカさん、二人パーソナリティを今回で卒業ということになりました。
え?小松大輔系のコジラ?
そうなの?
そうなの?
そうですね。
すみません、後ろが見せられる思いですが。
卒業ということで、せっかくですからお二人からコメントいただきたいと思います。
優希さん、リスナーにお伝えしたいことがあれば。
大丈夫かな。
もうコジラせなくなったということで、一度卒業させていただいて。
そういうことか。
そういうことではないの?
おめでとうございます。
ダスコジラセ。
そういうことなので。
一年間、最初、僕が大輔さんからお話をいただいて、知り合いだったジェシカに声をかけて始まったラジオなんですけども。
試行錯誤しながらやってたんですけど、一貫性、俳優としてすごく忙しくなったのもありまして。
何より。
そういう意味でも、コジラせてる場合じゃねえっていう私は。
なので、リスナーの皆さんにはラジオの中だけじゃなくても、もっと他のメディアでも見られるように私が頑張りますので、本当に。
では続いて、ジェシカさんお願いします。
ちょうど一年、すごいよく続いたなと思いまして。
一年続けるのは本当に大変なんですよ。
私っていうのも結構続かない人間なので、よくこれはもう皆様のおかげだなっていうのと、あと本当私もねポッドキャスト自体初めてで、なんかまさか自分がラジオを始めた時に、
ポッドキャストって聞いてる側も面白いけど、話してる側の精神衛生としてもいいんだよってお話を伺って、あ、そういう効果もあるんだと思って、一年間続けてきました。
本当に自然とこの月一の集まりというか、この収録のために今日はどんな話を聞けるかなっていうのも、本当に大変だったんですよ。
お二人がやっぱり一月に一回しか会わないといっても、やっぱり季節ごととかその月ごとね、ちょっとずつ変化があるんですよね。
テーマによって、なんか始めた頃はこう言ってたけど、結城さん舞台3つ重ねたら、なんかちょっとおとなりだったなとかそういうふうに言われてたんですけど、
やっぱりやっぱりお二人が一月に一回しか会わないといっても、やっぱり季節ごととかその月ごとね、ちょっとずつ変化があるんですよね。
テーマによって、なんか始めた頃はこう言ってたけど、結城さん舞台3つ重ねたら、なんかちょっとおとなりだったなとかそういうふうに言われてたんですけど、
やっぱりお二人が一月に一回しか会わないといっても、やっぱりお二人が一月に一回しか会わないといっても、
アプリの向こう側の方にも出会えたのも嬉しいですし、パーソナリティのお二人とまた違う一面を知れたのもとても楽しかったので、
私も今年はすごくあっちこっち行ったりして、なかなか対面の収録が厳しくなくなくっていう感じなんですけど、
ポッドキャスト自体の面白さっていうのをここで知ってしまったので、またポッドね、その出先で一人こじらせシアターをしているかもしれないので、
もしかしてその飛ばされた先でこじらせだしたら、一回卒業したものの再入学というのはわからないですけど、ちょっと独立してるかもしれないですけど、
そんな感じで、自分の言葉で発信するのも面白いなと思えた一年でした。皆さんお付き合いいただいて本当にありがとうございます。
はい、ありがとうございます。お二人は今回で卒業という形なんですが、お二人の活動はそれぞれSNS、
ツイッターQ、ツイッターXとか、結城さんはインスタかな、そちらで活動を報告というか発信をしていくので、
番組の概要欄には残しておきますので、気になった方、ぜひお二人の応援したいという方はそちらから追ってみてください。
こじらせシアターそのものはちょっと新体制、体制を変えて続けていきたいと思います。ちょっと期間があるかもしれないですが、
続けていきたいと思ってますので、皆さんしばしお待ちくださいということですね。
というわけで、こじらせシアターシーズン1、以上ということになります。皆さんお聞きくださいましてありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
またどこかで。