業績予測の基本
お疲れ様です。経営企画のたばこ部屋、17 回目の配信です。パーソナリティのきりんです。よろしくお願いします。
前回、管理会計の最低儀の話をしまして、最低儀というのは大げさですが、 自分なりに管理会計というものは、将来の予測を立てることが難部であるという話をしました。
将来予測の立て方、業績見込みとか着地見込みとかいろんな言い方がありますけれども、 これを作るのが非常に大切だというのであれば、それをどうやって作っているのかという話を少し触りができればなと思っています。
将来予測を立てるということは、当然ですが、売上の予測と費用の予測、収入と支出の予測を立てるということになります。
読みやすいのは、やはりコストの方ですね。費用の方が読みやすい。これは自分でコントロールができるからなんですけれども、売上はやっぱり他人のコントロールですね。
他の人に買ってもらわないといけないので、なかなか予測はしづらいんですけれども、 コストの方は自分たちで支出をコントロールすることができることが多い。
これは多いと言っているのは、既に決まった契約であれば、 解約ができないとかあるので、もちろん限りはあるんですけれども、
これから支出を予定しているものであれば、方向修正しようとかそういうことができるという意味では、 コントローラビリティが高いという言い方をしたりしますね。
その費用については、実績がこれぐらいかかっているから、 例えば3ヶ月で100万円かかっているから、12ヶ月に引き伸ばすと400万円ですねみたいな、
そういうふうな単純な話ではないわけですね。
だいたいこれぐらい人を採用したら、 その分プラスでこのパソコンの費用がかかるからだったりとか、
売上に連動して、変動費として仕入れがプラスでかかるからとか、 案件数が増えていけばそれだけサーバー代もかさみますよねだったりとか、
そういった形で、いろいろと売上と連動して増えていくコストと、 単純にサービスを利用するしないというところで区分ができて意思決定できるコストとそれぞれがあるわけですね。
将来については、その両方について当然予測しないといけないんですけども、 いわゆる契約を続けるか切るか、その費用が今後どれぐらい発生するのかっていうのは、
契約をちゃんと一つ一つ追っていれば大丈夫ということになるので、
今存在する社内のサービスについて、すべて契約であったり契約の内容であったり、 プランであったり、契約の末尾といいますか、いつまでの契約で、いつまでに解約の申し込みをすれば、
それが時期更新されないで済むのかだったりとか、そういうことを把握しにいって一覧化して把握しておく必要があるというのが、
このコスト予測のところの難しさというか手間がかかる部分ですね。
なので経営企画としてはその部分をまずはきちんと把握をしにいく。
つまりその社内の契約書がどこにあって、どういう管理をされているのかというところまで把握しなければいけません。
それが管理されていない、あるいは一元集約されていないのであれば、その仕組みからちゃんと整えなければいけないねというのが大変なところなんですが、そういうことになります。
一方でさっきの変動費の部分ですね。
売上がどれだけ上がる見込みなのかというところも考えなければいけませんが、これはやっぱり営業部の方だったりとかそういったフロントに立っている方々とのコミュニケーションが必要になる部分です。
これが一番厄介なんですね。
コスト予測の複雑さ
やっぱり営業部の方もそれを読みたいですし、読みたいけれどもなかなか読み切れないという、その仕組みを作り切れないということも往々にしてあるかと思います。
営業部の方は普段は読み管理みたいなことをされているはずなんですね。
販売管理システムとか使われているはずで、セールスフォースとかいろんなものを使って、今どれだけの案件があるのか、クロージングまでに案件がいくつあって、まだ見込み段階といいますか、リード段階のものがいくつあってとかというものは管理されているはずなんですね。
されていなければまずそれを管理できるための仕組み、エクセルでできるレベルならエクセルでもいいかもしれませんし、煩雑を極めるので基本的にはシステムに入れたほうがいいはずなんですけれども、そういったものをひっくり返すというか、そこにアクセスさせていただけるようなアカウントをもらうというところから始めましょうということになります。
中身を見てみるといろいろ情報があって、確かにここに何件ぐらいあってとか、どの案件がいくらの見積もりで出しているんだなとかというのがわかるんですけれども、次に問題になるのが、その情報が本当に正しいのか、アップデートされているのか、使われているのかというところが問題です。
ここに入力しているからその情報を信じて、それで持って、角度が何パーセントだったら、50パーセントなんだったら見積もり金額を50パーセントにかけて、そのまま業績予測にしようというふうにしたいわけなんですけれども、なかなかそうもいかないというのが、本当にその情報が正しく入力されているのか、正しくというのは最新の情報が最新時点においてアップデートされているのかという観点もそうですし、
定義として、どの段階で売り上げが計上され売るのか、これは制度会計と管理会計のつなぎをしないといけないという話なんですが、営業としては受注した日が売り上げだというふうに思いがちなんですね。
なのでその日に売り上げの金額が入るんですけど、受注日とかって多分入るんですけど、実際はデリバリーが完了した日であったりとか、デリバリーが完了するまでの月半分で売り上げを計上しなければならないとかですね、そういうことも制度会計上はもちろんあるわけです。
そこのシステム間の入力の思想の違いがあるので、そこについて違いを認識した上で引っ張ってきたデータをそれぞれの思想ごとに変換をしていくという作業も必要になります。これがなかなか難しいところですね。
なので経営企画としては、制度会計として最低限は大きい3級とか2級とかそれぐらいは持っておきたいところですし、工事振興基準とかって言われたときに何のことかすぐ分かるようなレベルになっておきたいというところですね。
なのでそういった部分の情報がまず信頼できるのかということと、情報が信頼できるとしてその思想が制度会計管理会計で異なる部分についてどの程度の補正が必要なのかみたいなことも考える必要があるというまとめになります。
仮に情報が入力されていない、オペレーションが徹底されていないということが分かったら、そこを入力してくださいねというふうに話をしないと業績予測とかしようがないわけですね。それはもう社内を動かしていく方向に舵を切るしかないんですけども、
じゃあなぜ今入力してもらえていないのか、入力する時間がないだったら何かアシスタントをつけるのか、あるいは入力の仕方が分からないか、新入社員の方が多くて色々と絡むが多すぎてどこに何を入れたらいいのか分からない、これはつまり各情報の定義としてどこに何を入れるルールがどうあるのかが分からずマニュアル化されていないのが問題であると。
なのでベテラン社員の方はそれはもちろん自分で入れるんだが他の人が入れられるようになっておらず、結局俺が入れるから何か出しておいてとかっていうふうに情報を渡すんですけれども、それが結局上長の方が忙しくなっちゃって入れられていないとかそういうこともあるわけですね。
なので現場で何が起きていてどういう理由でシステムが活用されていないのか、情報入力が徹底されていないのか、入力されている情報が正しいことを検証されていないのかみたいなですね、そういうオペレーションの細部まで踏み込んでいかないといつまでたっても業績予測に足るような情報を取ってくることができないということになります。
これはつまり営業の方のせいではなくて、それを動かすことができない経営企画が業績見込みを作れないので経営企画が悪いと、そう考えた方がいいんですね。
なので結構いろんなところで、さっきの冒頭で言うところの企業だったら、契約書の管理だったりとか、業部とのそういったセッションだったりとか、いろんなところでいろんな会話をして、仕組みがなければ作るし、うまくいってないなら回るようなふうに変更をしたりという会話をしなければならないという、そんな話ですね。
業績予測の課題
そういう意味でこのタイトルにしているかと思いますけれども、業績予測は総合格闘技なんじゃないかなというふうに思うところでございます。
なのでいろんなところに行って、何でも屋さんという言い方もしますけれども、そういった部分まで深く入ってオペレーションを変えるところまでしないと、そもそも何でも屋さんというか本丸である業績見込みとか数字作りのところが役割として果たせませんよねという、そんなふうに思うのでありますというところで今日は締めさせていただければと思います。
皆さんも業績予想ですね、どう作っているのかみたいなところは本当に他社の例とか興味あるんですけれども、ぜひ教えていただければと思います。
それでは今日は以上といたします。お疲れ様でした。