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2025-03-29 10:12

#7 予算策定で大失敗した話

◆番組概要

経営企画の「きりん」が経営企画としての悲哀や悦びを語ります。たばこ部屋だからこそ聞ける、なんとなく盗み聞き程度でちょうど良い、でも聞き流すにはもったいない、そんな番組を目指します。


◆Personality:

きりん

外資系コンサルティングファームやBIG4系FASにて、新規事業立案プロジェクトに多数従事し、事業計画策定やビジネスケース作成、企業価値算定等に携わる。

ベンチャー・事業会社では経営企画/経営管理として予算策定、予実管理、着地見込や予予管理を中心に企業価値向上を担う。


◆Twitter:

⁠⁠⁠https://x.com/kirin_fpa⁠⁠⁠


◆Voicy:

https://voicy.jp/channel/2732

※Season1は、2022年頃にVoicy独占配信をしていましたが、Season2よりマルチプラットフォームでの配信を行っております。


※BGM:MusMus

00:08
おつかれさまです。経営企画のたばこ部屋シーズン2の第7回の配信になります。
今日のテーマが予算策定ですね。予算策定で大失敗した話というのをしてみようかなと思ってまして、
来期の予算策定の時期かなと思います。私もですね、この予実管理システムというものを用いて、
この予算を作る初めての経験を今年させていただきました。
これを使うと非常に便利に使えて、各部署とのやりとりもなくなって、
他の業務に時間を割くことができるようになるはずだったんですけれども、
このシステムへの不理解と、あとオペレーションの創造力の無さ等がたたりまして、
全然これをうまく活用することができず、むしろ大混乱が起きたという、そんな話をできればなと思っております。
前提としてそういった話なので、予算管理システム自体が悪いとかではなく、
これを使う上での担当者の力量という話ではあります。
何が起きたかという話ですけれども、一つは猛烈な手作業の発生ですね。
これは手作業をせざるを得ないオペレーションを組んでしまったというのが悪いんですが、
後ほどどんなオペレーションだったかお話しますが、
その手作業をカバーするための応急処置としてのVBAだったりとか、
全部書と結局メールでやり取りをしてしまったりとかですね、そういうことがありました。
フォーマット、ウェブ上で全て入力いただければよかったんですけれども、
そういうふうにしなかったというのがあったので、別でExcelを作ってフォーマットとして配布してしまいまして、
それをExcel上で間違っていたとか、フォーマットが間違っていて、
結局配り直したりとか、そういうことがあって現場も混乱するし、
フォーマットをまた作るのも何度もやり直しが発生したりとか、そういうことがありました。
システムを結局入力させていただくんですよ、最後に。
最後に結局各部署の方にシステム上に入力いただくんですけれども、
その入力いただいた値が実は間違うようなフォーマットの設計になってしまっているとかって最悪なんですけど、
だから入力された数字を自分のほうで一回消してもう一回上げ直すみたいな、そんなこともしてしまいました。
何でこんなことになったのかという話なんですけれども、ことの発端が人件費なんですね。
人件費を各部署の方が正しく予算として予測するということが難易度が高いというのが背景としてあったんですよ。
つまり新しく人を採用すればどれだけ法廷ふくり費が増えるかだったりとか、
平均の人件費がどれぐらいなのかみたいなところの算出をしなければならないので、結構算数が必要になってくるわけですね。
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ここの負荷が高いというのがあったので、例年そういった形で別のExcelを作って配布するみたいなことをしていました。
そのフォーマットは一応優れものなのかな。
人をどれだけ増やせば各環状科目単位で前年の実績に照らしながらどれぐらい増えるのか減るのかということが算出されるようなフォーマットだったので、
それ自体は良かったんですけれども、問題はそのExcelがシステムを導入したにも関わらず廃止されずに残り続けているというところにありました。
そのExcelがある限りはシステムに完結しないという、その大前提に早く気づくべきだったという話でして、
Excelがあるのであれば、それをどうにか廃止してシステム上で本当に完結できないのかということをもう少し考えるべきだったなというのがもう一つの話ですね。
結局やっぱりExcelで配っちゃうと、実績どれぐらいかかったんだっけとか売り上げどうだったんだっけとかいろいろと気になることがあるので、
やっぱりそういった各部署単位のExcelというものを実績を切り張りしてお渡しする必要があると。
ただ、他の部署のものをお見せするわけにもいかないという縛りが事業会社は当然ありますので、
マスタデータをシステムからダウンロードしたときに、そのマスタを切り張りして数字ファイルに転記するみたいな、そんなことをやる必要があったわけですよ。
これをやらないという選択肢もあったと思うんです。
それ以外の方法として人件費をうまく予測するためのガイドラインだけ作って渡そうとか、そういうこともできたんですけれども、
マクロというかVBAを作って、それで自動化しちゃえば何十ファイルだろうが作れるじゃんみたいなところに甘んじてしまったというのがあります。
なので、そういったところが根本システムに統一することを諦めたというのが一つ目、二つ目のところで過ちだったなと思っています。
そのExcelなんですよね。Excelも間違ってたんですよ。
過去の人間が作ったExcelだというのがあるんですが、今回配布したのは自分なので自分の責任というのは前提にしながら、
そのExcelの一部の関数が間違っていて少し混乱があったというのがあるので、
これもよくある話ですね。Excelを作るときに隅から隅まで自分でちゃんと責任が持てるような組み方をしないといけないんですけれども、
過去の人間とあろうことか手分けをして一つのExcelファイルを組んでしまったという、そんな間違いもしてしまいました。
やっぱりVBAも間違うんですよ。チャットGPTでかけるみたいな時代になってきてしまっていますけれども、
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それを信用してそのまま回してしまうと、実はフィルターをかける範囲が間違っていたりとか、自動計算を切って回すみたいな風になっていたんですけれど、
その自動計算が切られている状態で各部署に配布すると、思ったような再計算前の状態で保存してアップロードされてしまうとか、
そんなことも起きてしまうっていうのがあったりして、自動計算をオンにしてちゃんと保存してくださいねみたいな、そんな指示も本当は必要だったとか、
すごい細かい話ですけど、そんなこともありました。
極めつけは、この経営管理システムの、予算管理システムの仕様の理解が足りておらず、Excelをアップロードしてくださいっていうときのそのフォーマットが間違っていて、
売上とか費用とかがすべて倍で表示されるような、そんな入力の仕方のフォーマットになってしまっていたというのが極めつけです。
これをしたせいで、各部署がアップロードしてくださるんですけれども、自分の方で全件見て、それを削除してもう一度ちゃんとした値に修正してあげなおすみたいな、そんなことも発生してしまいました。
これは完全にシステムがあることによる二重のコストというところになります。自分が悪いんですが。
あとあるとしたら、よくあるコミュニケーションロスもありました。
予算入力者ですね。各部署の方の創造力というものをちゃんと超えることができるですね。
言ったからといってやってくれるわけではないとか、フォーマットが間違っていたのでバージョン2を送りますと、送ったからといってバージョン2でちゃんとやってくれるとも限らないわけですね。
バージョン1で対応されてしまうことが往々にしてあるとか、Excelで組んでいるフォーマットなので、そのExcelってやっぱり自由度が高い。
つまり想定した範囲のところ以外に文字を入力されるとかいうこともあって、あるいは関数の上にベタ打ちで数字を入力されてしまうとかですね、そういうこともあって思うようなシート連携が壊れてしまっているとかですね。
いろいろ保護をかけなければならなかったんですが、そういったところをしないでくださいね、みたいなマニュアルもあまり充実したものを作れていなかったという反省点もありました。
いろいろと起こっていてですね、それらの話が本当に総合して、本来想定されるオペレーションだと全然工数かからないはずが、なんでこんなに毎日予算のことばかりやってるんだっけ、みたいなことになってしまってですね、非常に反省点が多い予算作成になりました。
まとめるとですね、やっぱりシステム上で完結させるっていうことをまず目的にしたほうがいいと思いました。
いろいろと言い訳がやっぱり出るんですね。うちの場合はこういう特殊事情があるからExcelでやらなきゃいけないとかですね、そこをまずちゃんと疑ってシステム上で完結できるオペレーションを組むことにまず全力を尽くすっていうのが一つ目の学びですし、
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過去の人間と手分けをしない、一つのExcelフォーマットは必ず一人の人間が最初から最後まで責任を持って設計をしきるということ、これは本当に基本ですけれども、これも必要でしたし、大量の手作業、VBAを前提としたオペレーションに甘んじないということだったり、
本当に前提ですがシステムの仕様をちゃんと理解するということだったりとか、あとはやっぱり人間のコミュニケーションですから、言ったこと書いてあることをちゃんと読まない、聞かないっていうところは前提にして、それでも大丈夫なオペレーションを組んでおくとかですね、そういういろんな学びが多かった予算策定の業務でございました。
皆さんの予算管理は充実、うまくいってますでしょうか。この忙しい時期かもしれませんけれども、ご自愛ください。それでは今日は以上とさせていただきます。お疲れ様でした。
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