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2025-04-24 20:46

v149-1 建築士・上野正明さんに聞く「空間に対しての感覚」

今回は、建築士・上野正明さんにお話を伺いました。ホテルや飲食店、保育園などの施設系建築を中心に、設計や企画、さらには法的な手続きまで幅広く手がけている上野さん。まずはそのお仕事について、伺いました。
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サマリー

建築士の上野正明さんが、ホテルや飲食店、保育園などの設計を中心に、キャリアや業務の内容について話しています。特に、建築に対する上野さんの感覚やプロジェクトの進行管理の重要性についても触れています。このエピソードでは、上野さんが空間に対する感覚や文化の違いを超えた共感について生の声を述べています。また、建物の設計を通じて得る感覚や、他国のクライアントとのコミュニケーションがもたらす楽しい体験についても語っています。

上野さんの仕事と建築の実際
ゆいなわさんの聞く人ラジオ
皆さんこんにちは、ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
今回は建築士・上野正明さんにお話を伺いました。
ホテルや飲食店、保育園などの施設の建築を中心に、設計や企画、さらには法的な手続きまで幅広く手掛けている上野さん。
まずはそのお仕事について伺いました。
上野さんはどんなお仕事?お仕事は何ですか?といったら、どのように答えますか?
お仕事ですか。建築とか内装とかの設計が一番の仕事。
設計。
設計。建物の計画。企画は多少ですけど。
建物っていうのもいろいろあるじゃないですか。どんな建物とかやるんですか?
これまでの経験上、今一番多いのはホテルなんですけど。
ホテル。
ホテルが一番多くて、あと飲食店、オフィスと。
独立する前とか、独立した直後とかだと保育園とか。
保育園。
施設系が多いですね。
住宅とかは逆にこれまでの経験上、数える程度2軒とか3軒とかしかなくて。
ほとんどが施設。
それは何で施設になっていったんですか?
いや、もともと一番最初に勤めてたところが、
中国での経験と学び
一番最初は僕大学院卒業してからすぐ中国に飛ばされたんですけど。
中国に飛ばされた。職場に入って中国にとかそういうことですか?
入る直前に、中国興味あるって聞かれて、興味ありますって言ったら、
2週間後から中国に常駐してました。
それ最初どうだったんですか?え?って感じでした?
いや、感覚的には東京じゃなくて仙台ぐらいに常駐してるぐらいの感覚の気持ちで1年間いましたけど。
そうなんだ。で、中国で。
中国。
で、しばらくいて。
1年間いました。
で、そこで仕事としては建築の仕事なんですか?
内装の。
内装。
内装です。
そこの、言うと内装の設計、設計じゃない、施工会社なんですね、どっちかっていうと。
そこにいて、そこでもやっぱりホテルと、
でも住宅もあったな、住宅とかその辺りの設計が多くやってた。
で、1年間して戻ってきて、もともと勤めるというかアトリエ系の設計事務所だったので、
そこの事務所の中で来た仕事をやっていたという感じがあるんですけども。
そういうことですね。
はい、どうぞどうぞ。
いっぱい話しすぎてますけど。
いいです、どうぞ。
その社長が出身が組織設計事務所の出身で、
なので住宅ってよりかは、どっちかっていうとちょっと規模のあるものの方が得意で、
そういう仕事が多かったっていうことも多分ある。
そういうことですね。
じゃあそこに入ったからそういうお仕事がやるようになって。
なって、です。
そういうことですね。
そうです。
もともと、じゃあ建築の勉強を大学とか。
大学です、大学。
じゃあもう希望して大学にもそういう専門、建築学科とかに入ったってことですよね。
そうです。
建築がお好きだったというか、やりたかった。
いや、そんなことはない。
そうなんですね。
たぶん小さいときはものづくりが好きだったっていうのがあって。
で、なんでですかね。
いや、たぶん父親からそのときに内装のデザイナーの本を一冊ごとされてて、
空間って面白いなっていうのが一つあって。
で、その中でももしかしたら内装もらったんだけど、
ちょっと飛躍してて、町づくり系のほうの学科のほうに。
町づくりと建築ができる学科に行って、もうちょっと規模のあるものをやりたいって入った。
でもそこの細かい動機がなんでそこを選んだろうっていうのは正直記憶にあんまりない。
そうなんですね。
じゃあそれで建築に入っていって、大学で勉強して、大学院を勉強して。
プロジェクト管理と感覚
建築の勉強って、僕全然わかんなくて、何するんですか?
いや、建築の勉強は。
模型作ったりとかしますよね。
設計ですね、設計課題。
本当に子供のときにこういう規模の建物を建ててくださいで、
自分からコンセプトの立案と計画、図面ですね。
図面と模型なしパーティーGとかっていうのを作って、
提案資料にまとめて提出して、
それを公表されてとかっていうのを延々繰り返す。
あとは技術的なこと、構造設備とかそういったことも学んだりとか、
まちづくりもそうなんですけど。
理論みたいなところを学びつつですね。
じゃあその建築を学ばれて、実際に就職、お仕事されて、
もう建築士としてどれぐらい経つんですか?
自分で建築士事務所としたのは、
2016年にその会社を辞めて、
だから今9年目になる。
9年目か10年目か、その9年目か。
今はお仕事に受注してみたいな感じですか?
そうです。
クライアントさんがいて。
クライアントさんからいて受注して、
何より設計をして出すものもあれば、
普通にデザインして提案するものもあるし、
それが本当は普通だと思うんですけど。
あとは本当に建築士業的にやるような、いわゆる確認申請とか。
何申請?
確認申請。
この建物が法律上適合してますよ、外れていいですよっていう、
いわゆる法的手続きだったりとか、
それに付随してホテルだと保健所の申請があるので、
その申請に必要な書類を揃えたりとか、
消防設備関係の手続きの必要書類を揃えたりとか、
いわゆる事業のほうの仕事と、
デザイナー的な仕事と、
だからこの2つに分かれてるんですよね。
そういうことですね。
じゃあ来る仕事によってそれらをやって、
結構やっぱり物にというか、
時間かかりますよね、当たり前ですけど。
長いものは長いです。
内装は短期勝負が多くて。
そうなんですね。
言うと物件決まらないと設計できないんですけど、
物件決めるってことは、
もう既に賃料発生しちゃってるんで、
オーナーとしては1ヶ月、2ヶ月の勝負で終わらせたいと思ってるんですよ、
どっち勝つと。
なので、来たらもうすぐに、
もうコンセプトからデザインから提案を1回して、
そこに擦り合わせをするんで、
早いんだと本当に2、3ヶ月で終わっちゃうっていう。
そうなんですね。
でも基本的に建築とかになると、
年単位になってきたりとかするんで、
全然リズムが違います。
お仕事としては1個のことをずっとやるのか、
並行していくつかやるみたいな感じなんですか?
完全に並行です。
完全に並行。
じゃあ、いくつもの案件を同時にみたいな感じ。
1人でできるものなんですか?
頭がパンクします。
なんか聞いててそんな風に思っちゃうんですけど、
いくつもあると、
あっちの頭とこっちの頭みたいな、
パンクするんですか?
パンク仕掛けてますね。
パンク仕掛けてるんですか?
ダメじゃないですかって思うんですけど、
パンクしちゃダメ?
本当はというか、できてるものがありますけど、
パートナー的にやってる方だったりとか、
半分社員ではないけど、
一緒にやってる子とかもいるので、
その子と一緒にやったりとかっていうんで、
逆にそこを管理する。
いつまでにこれくださいとかっていうのを管理して、
あと最終のチェックだけするとかっていうのもあります。
それも出てくるわけですね。仕事の分量と。
でもやっぱり上野さんがいいって言って、
お仕事がいっぱい来ちゃうと、
それはそれで自分のできる範囲もあるわけだから、
お願いする方も何人もみたいな風になってくる。
だから建築修行的にやるものは、
基本的には僕じゃなくても、
正直法律に適応してればいいだけの話なんで、
そこは誰かにお願いしつつ、
本当に危ないとこだけ自分で一緒に見て提案する。
危ないって何が危ない?
法律的にこれはスレスレな話かどうかみたいな。
ああ、そういうことか。
こういう風にしたらクリアできるよっていうのが、
やってるとだんだんノアハブとしてはついてくるんですけど、
それが言うと釈迦定義に法文読んじゃうと、
いやこれ無理だよねきっとってなって、
無理だからこうしましたっていう風に
パートナーさんとか言ってくるんですけど、
いやこれこうしたらこうできますよとかっていうのは
こっちとして知識はあるので、
そこだけ協力してやるとかっていう。
そういうことか。
見方によって変わっちゃうのが法律多くて、本当に。
それもやっぱり経験を積み重ねてきたから、
やっぱり見えてきてる部分っていうのが何ですかね。
そうですね。
もともとそのお仕事されてたところでも
関わってたかもしれないし、
でも今はもうご自身で判断して、
これはこうだこうだって言って。
そうです。
さっきパンクするっておっしゃったぐらいに
忙しい感じなんですかね。
そうですね。案件数数えたくない。
ちょっと教えてほしいところではあるんですけど、
数えたくはないってことですね。
ざっくり20いかないと思いますぐらい。
ってことは15とか。
15はあると思います。
結構あるじゃないですか。
もう。
ですよね。
それが並行して数ヶ月のものもあれば
何年みたいな単位のものもあって。
そうですね。
それらを、そうですね。
本当に、
今日お客さんと会って打ち合わせと三つ盛りと
作ってしかしてないんだけど、
図面一切触ってないんだけど大丈夫かなみたいな日が
たびたび発生するんですけど。
はいはいはい。
いやーこれまずいよねーって思いながら。
はいはい。まずいよねーって思いながら。
伸ばせる締め切りってのはないんですけど。
ああ、そっかそっか。
別にお客さんとしては、
目処として2週間以内に欲しいですとは言ってるけど、
実際のところはここまでであれば問題ないっていうのが
分かればそこまでに組み立ててやるので。
そっかそっか。
ただそれでも回ってないところは正直あるんですけど。
でもそういうことですね。
でもそれは上野さんじゃなきゃ分かんないじゃないですか。
そこの感覚というか。
お客さんの関係値もあるので。
あーそれもそうか。
親しい人であれとそうじゃない人とか。
あとはお客さん側にもそういうチームがあって
動いてるんだったらそれはそれで。
だけど全てが全てこっちに来ていて
動かないってなるとさすがに
やっとかないと全然プロジェクト時代は止まっちゃうんで。
そうですよね。
っていう話もあるから。
そっかそっか。
その辺りをカレンダーが立体的な感じ。
あー現代アートみたいな感じですね。
それが好きだよ。
あーそういうことか。
それってだから言ったら建築士としての仕事のちょっと違う部分じゃないですか。
マネジメントなのかタイムスケジュールにちゃんと管理するみたいな話になってくると。
それはそれでまた違うかと思う。
上野さんの建築観
物作りが好きだった。
そして空間が面白いとおっしゃる上野さん。
複数の案件を同時並行で進め
案件ごとにリズムが異なるため
頭を切り替えながら日々奮闘されているそうです。
建築士をやってて、そうやってお仕事忙しくやられてる中で
面白いって何かありますか。
建築士で面白いですか。
建築士業的なところに面白さって実はあんまりないんですけど
ダメだと思ったものができたとかっていうので
お客さんに監視されることはありますけど
それに対して面白いというよりかは
よかったっていう安心するだけなんですよ。
よかったできて終わったっていうくらいの安心でしかないので
事業的な方に面白さって正直ないんですよ。
中国での経験
いわゆる数学の問題を解いてるみたいな感じで。
実際ご自身が設計されて
手掛けられた建物が目の前に現れるわけじゃないですか。
それって結構すごいことだなって思うんですけど。
そうですね。感動はしたんだろうな当時って思いながら。
本当ですか。
例えばホテルとか作るわけじゃないですか。
ホテルに泊まったりするんですか。
します。
自分がまさに頭の中に思い描いて
そこに泊まるってすごいなと思うんですけど。
多分そこに至るまでに
毎週のようにそこに通ってたりするんで
大体もう感動は最初のうちに済んでいって。
なるほどね。ちょっと薄れてる感じがありますね。
逆に骨組みとかができた時に
この間隔が合ってたらよかったとか
やっぱりこんだけ高さがあるとかっこいいねとか
っていうのは自分のパースだけ見ててもわからないところは
確かにすごいなと思うところはありますけど。
そっかそっか。
実際慣れてきちゃうと正直そこでは
本当は中国に1年間いたんじゃないですか。
そこの1年間いて
最初その1年間で僕大学院卒業したばっかだったんで
何も知らないみたいな。
何も知らないんだけど
なぜか国際事業部みたいなところの
外国人建築家みたいな感じで
担ぎ上げられてる状況が一にいて
これどうしたらいいんですかって。
なんてこともあんまり言えないので
やるしかないところを調べながらやるみたいな感じですけど
そういったところにいたんですけど
その時にスタッフの中国人の子がいて
通訳してる人がいたんですけど
その人がコミュニケーションを取ってくれつつ一緒にいて
ただ全く違う文化
しかも上海とか都市部じゃなくて
雲南っていうちょっと内陸の方
その内陸の方で言うなれば田舎で
依頼してくる人も本当成金的な人たちしかいないみたいな
そんな状況の
言うと文化が全然違うみたいな
どこにいても設計して空間作ってとか
もしくは絵を作ったものに対して
これかっこいいねとかいいねとかっていう感覚
文化違うけどいいねっていうのが
共通なんだなっていうのが結構大きくて
表面上に金を使いたいとかピカノを使いたいとか
ミルク色の上品な感じがいいとかっていうのは
表面上の違いは多少あるけど
でも空間っていうものに対しての
いいねかっこいいねとか
そういう感覚ってやっぱ近いものはあるんだねっていうのは思って
それが日本人同士だったら
それこそコミュニケーション取って
好き嫌いはありますけど
ただお互い分かってるじゃないですか
これも私かっこいいけど今回は違うとかっていうのは
ただ全くもって文化違うけど
いいねって思える感覚が持てるものって
言葉以外にもやっぱりちゃんと空間ってあるんだねって思って
それはすごい体験してほしいよくて
空間への共感
今でも実はクライアントさんって中国人結構多いんですけど
それでも修行的なほうは
法律に適応して早く終わらせたいっていうぐらいしかないので
それはいいんですけどデザイン的にも
例えばこれまでの実績見せて
これはいいねこれいいから
次の案件お願いしたいとかって言われるのも
感覚的には嬉しくて
別に日本が好きだから来てるわけでもないのかもしれないけど
それでもそのものとしていいねと思ってくれるっていうのは
体験してほしいよくて
仕事をする前の段階もそうだし
その人たちが自分で満足してくれた
いいねと思ってくれたっていうのはいいなって
空間的にダイナミックだからかっこいいとか
そういった話を自分で感じたから楽しいというよりかは
誰かそれに対して
全く違う文化エリアからやってきた人でも
いいねと思ってくれるっていう感覚が
知れたときが一番楽しい
周り黒くなりましたけど
それって国関係なくて人としてその感じ方が
近しいものがあるっていうことですよね
それがいいなと思ってました
そういうお話って多分そういう捉え方を
建築士としてお仕事されていく中で捉えていくわけだから
一般の人とは目線というか視点の置き方が違うわけじゃないですか
例えば今目の前にいっぱいお家とか高い建物とかあって
それを見る見方がもしかしたら上野さんは
違う見方をしてるのかもしれない
わかんないんですけど
僕とか見てもちょっと高めのマンションとか
施設的なものはそのままとか
何階建てぐらいだなみたいな風にしか見えないですけど
あれが図面的に見えることもできるわけじゃないですか
そうですね
違法的なものがあってとか
それはそうです
わかりやすく絶対あれは違法だなっていうのは
簡単にわかるっちゃわかりますけど
それやっぱ結構あるんですか
あります普通にあります
あれちょっと法に触れてるやつだなみたいな
法に触れてるなっていうのはいっぱいあります
それこそ僕が2000年より前ぐらいの建物
明治の時代の建物に関して言うと
半分ぐらいが法律の手順を踏まないで建てられてるもんなんで
そうなんだ
お金ある人とかちゃんとした立場にいる人ぐらいしか
そういうのやってないんですよ
終わってある程度建てちゃってみたいな
だから基本的には違法だと思ってるんですけど
法律は変わってったりとかしたってことですか
多分変わってて
それからがほぼほぼ99%を出すようになったっていう
それまでは結構やってなくて
手続き犯はいっぱいある
手続き犯ももちろんあるし
あとは知らないでやってるっていう
商店の人が日差し付けちゃったとか
影響してるじゃないですか
場所によって2.5メートル3.5メートルありますけど
高さの日差し付けっていい高さって決まっておられて
それとも手続き踏まなきゃいけないのにそれしてないとか
いろいろありますけど
でもそんなの一般の人知らないよってなっちゃうんで
それ周知してないほうが悪いような気もするんですけど
なるほどね
それはいっぱいありますけど
究極言っちゃえば人が安全であれば別に
正直手続き犯しょうがないですから俺怒られちゃうんですけど
そっか
文化や国を超えて
かっこいいと共感できる空間を生み出すこと
建物の完成もそうですが
誰かのいいねという言葉にやりがいを感じる
そんな上野さんならではの視点を語ってくださいました
そしてお話は次回に続きます
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