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スピーカー 2
じゃあ、次です。
えーと、ラジオネーム、今夜は図面とにらめっこさんからです。
いつも楽しく拝聴しております。
現在、神奈川県で自宅の設計中で、毎晩図面とにらめっこしています。
私はもともと建築に詳しいわけでもなく、
もちろん家作りは初めてなのですが、
図面やパーソンを見たときに、
そこでの暮らしを想像するのが、とても難しく感じます。
括弧、寸法やCGで物理的な理解はできるのですが…。
おそらく実際よりかなり広い空間を想像していたり、
空間と空間との繋がり方や光の感じなど、
暮らしの中で見えるリアルな景色として思い描くのが難しく、
良い判断ができているのか不安になります。
プロとして図面やパーソンを見る際のアドバイスや、
素人が陥りがちな失敗などあれば教えてください。
他にも伺いたいお話がたくさんあります。
お忙しいとは存じますが、これからも番組頑張ってください。
スピーカー 1
今夜も図面とニラメッコさんって、すごいなんか、番組名をなぞらえた素敵なラジオネームをつけてくださいましたね。
スピーカー 2
確かにそうなるよね。家建てて、仕事から帰って、夜は図面を見て、楽しい時間ですけどね。
スピーカー 1
ねえ。これすごく難しい話ですね。
建築の仕事をやってると、学生時代とかからね、ずっと常にコンベックス、メジャーとか、持ち歩きなさいとか言って、
スピーカー 2
寸法の感覚を自分に染み込ませる訓練みたいなのをずっとやってきてるので、
スピーカー 1
だからこそ、図面にできるみたいなところが多々あるんですけど、
それをやっぱり、それこそ家づくり初めての方がほとんどだと思うんですけど、
スピーカー 2
そういう方たちが、自分ごととして落とし込めるかって、すごくこう、そもそも難しいなって、やっぱ思いますよね。
そうですね。
ねえ、やっぱり経験、今まで経験してきた、例えば実家とかさ、今住んでる家の部屋の広さとか、そういうのを基準にしないとわからんもんね。
そうなんですよね。図面とかパースって、なかなか難しいですよね。立体やし。
スピーカー 1
うーん、実際にできるのはね、立体やから難しいよな。
スピーカー 2
僕らでもパース難しいよ。なんていうの、パースって3Dで見て検討するけどさ、
できてみて一緒もんできてるはずやけど、ああーって思うことあるもんね。
スピーカー 1
うーん、あります。
スピーカー 2
ここに質感があったりとかさ、1分の1というかリアルなスケール感で見えたときにさ、
あんなに検討するけど、やっぱまだまだ気づくことがあるから、それを初めての方が判断するのは難しい。
しまくん、どうしたらいいですかね?
スピーカー 1
まず、図面を見るときのアドバイスとしては、
図面ってこう、もらったときに部屋名とかが書いてあって、この向きで見ます、みたいな。
たとえば、北側上で図面が書かれてるっていう、その状態ばっかりで見るんじゃなくて、
こう、くるくる回してみるといいと思うんですよ。
スピーカー 2
あー、そやね。
スピーカー 1
たとえば、こう、駐車場、車止めて、家帰るまでのアプローチを、
その、なんていうか、カーナビみたいに、
カーナビみたいにくるくる回しながら、こう進んでいくように図面を眺めてみるとか、
すると、すごく見え方が変わったりしますね。
やっぱ、敷地に立って図面見てると、
その、実際にね、周りの景色とのどんなつながり方をするかとか、
いうのも見えてきますし、
スピーカー 2
そやね。
スピーカー 1
うん。それはすごくいい気がしますね。
スピーカー 2
うん。
どうしてもね、その、おっしゃってるように、実際より広く空間を想像してしまう運だと思うんです。
その、CGのパースとかもね、
あの、ちょっと広角になってたりとか、
不安に感じられてる通りやと思うんで、
やっぱりそういうときは身体感覚を大事にして、
現地に足を運んで体感してみてっていうのがいいかなとは、
まあ、そう思うかな。
なんかね、あの、家づくりって、
こう、100点を目指すのとはちょっと違うというか、
なんか、他者評価で100点を目指すのとはたぶん違って、
自分だけの答えがあっていいと思うので、
そう、あの、なんか一つも失敗したくないとか、
そういうスタンスでいると、すごくしんどくなるし、
スピーカー 1
そうなんですよね。苦しくなるんですよね。
スピーカー 2
ね。
スピーカー 1
設計するときって、過去を生きてきたことを参照しながら、
今の価値観で建築を考え、空間を考えたりするわけですけど、
こう、生活って、こう、10年、20年、30年、50年って、