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ゆいなわさんの聞く人ラジオ。
みなさんこんにちは、ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
今回は、公認心理師・真篠剛さんにお話を伺いました。
以前、僕が演劇をしていた頃、一緒に舞台に立っていた真篠さん。
その後、しばらく連絡は取っていなかったのですが、今回、久しぶりにお話をすることができました。
今は奈良県にお住まいとのことで、聞く人ラジオ初のオンラインにてお話をお聞きしました。
まず仕事、仕事って今何してるっていうのは、公認心理?
公認心理師っていう資格なんだけども、
ただ仕事としては、今の行きづらさ。
行きづらさってのは、精神疾患とか依存症とか、
逮捕されて刑務所に行ったけど、出てきても戻る場所がないとかね。
そういった行きづらさを抱えた人たちの支援をしてます。
支援って言うと何をするんですか?
その中で僕が担当してるのは、主にユイナーさんの聞く人じゃないけども、
電話だったりLINEだったりで相談を受けたりっていう仕事をしたりだとか、
あとは、うちの会社の中に入所型の施設なんかも運営していて、
そこにいらっしゃる行きづらさを抱えた人たちと、
グループワークをやったり、
カウンティングをしたり。そういった類の仕事をしてます。
それどのくらいしてますか?長さ的には。
もう10年になるかな。
公認心理師はちゃんと勉強して資格を取ってみたいことですよね?
そうです。
それ、何年くらい勉強するんですか?
公認心理師は、取ったのはおととしぐらいかな?
国家資格の試験を受けるんだけれども、
ただそこに受験資格っていうのがいろいろと、大学院行ったり大学院行ったりというルートもあれば、
心理なのでね。あとは実務経験といって、
ある程度5年以上、心理に携わる資源をしている人っていうのは、
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そういった受験資格を得られる。
それで、おととしぐらい。
そうか。今働いている職場が、そういうのを携わってるってことになって、ってことなんですね。
もともと。
なるほど。最初にそこに入ったきっかけみたいなのは何なんですか?
友ともが、ゆいなわさんたちとね、ストアハウスカンパニー行って、その後上野にストアハウス行って、
親付きのお仕事させてもらったんだけれども、
それがたぶん、最後芝居でやったのがたぶん2009年とかだったと思うんですよね。
で、その後はいろいろ芝居に出たり出なかったりしながら、北上野のストアハウスで働かせてもらってて、
その頃、2013年ぐらいかな。
ゆいなわさん知ってたかわかんないけど、結構僕も演劇と並行しながらめちゃめちゃジャンブルをやっていて、
何となく聞いてます。あんま詳しく知らないですけど。
ある意味、ジャンブル依存状態になって、家賃も払えないという状態。
その頃ってもちろんちゃんとお給料もらってたんだけど、
もうそれを1日2日で使い果たして、自転車操業みたいになっちゃってて、
でも、東京での生活を維持すること自体が大変になっちゃってね。
それで、いろいろ千浦さんとか野木子さんも心配してくれて、
お前今仕事してる場合じゃないだろう、みたいな感じでね。
そこで、2013年ぐらいかな。
その時に仕事も辞めて、群馬の実家に一瞬帰るんだけれども、
帰ったところでもう、やり直す小元気もなくなっちゃってて。
3ヶ月ぐらい家にいたのかな。ひきこもり状態みたいになっちゃって。
そこでいろいろ家族も心配して、当時沖縄に依存脱却をしていく施設があって、
そこに入所してたんだよね。1年ぐらい。
その後、沖縄に8ヶ月ぐらいいた後に、フィリピンのセブ島にいて、
そこで1年ぐらいダイビングしたり、いろんなことをさせてもらいながら、
フィリピンになって、そこから奈良に戻ってきて、今の仕事を始めて。
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奈良に戻るっていうこと?それまで奈良にいた?
それまで沖縄に行って、東京から群馬に行って、群馬からやんでて沖縄の施設に入所して、
その後セブ島で1年ぐらい過ごして、そこから戻るっていうのは日本に帰ってきてね。
日本に戻ってきて、その後奈良に行くってことですね。
奈良で今の生活を続けてる。
セブ島から戻ってきて奈良に行くのは施設とか会社があるから?
そこで戻ってきてからどうしようかなって思ったんだよね。
元気もなってきたし、普通の仕事に復帰するのか、こういった援助職をやるのかとか選択肢がある中で、
せっかくだから、ここまで来ちゃったら今までやったことのないことをやろうと思ってね。
で、いろんな過程で賃金の勉強とかしながら仕事をして今に至るってことかな。
賃金を選択するきっかけは何かあったってこと?
なんだろうな。
これ演劇とかとも似てるかもしれないんだけども、
俺はそんな得意じゃなかったけど、演劇やってるときってさ、やっぱり何か行動したり、周りの誰かを観察したりとか、
そこで何か築き終えて、何か伝えたり受け取ったりってやりとりって、
すごく演劇の現場とも今になってちゃんと分かるんだけど、
そういった心理支援っていうのも、今まで自分がやってきたことにも繋がるんじゃないかっていうところもあったりだとか。
あとはね、日本に戻ってきた頃に、いろんな心理学の先生とかを外国から呼んだりして、
たまたまアテンド、ガーシーならぬ、マーシーならぬ、アテンドしててね、
そういう人たちと、俺の役割になっても、ただ日本でおいしいものを、日本っぽい食べ物を食べれるレストランに案内してとか、その程度のことだと思う。
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でも何かその中で、結構いろんな外国の人たちと関わりながら、この人面白いなとか、オーラあるなみたいなね、
いろんな人に出会う機会があって、結構その心理の世界って、なんか面白いなって思って。
あ、そういうことなんだ。なるほどね。でもそれも年齢的には、まあまあ言ってるっちゃ言ってる年齢?
そうそう。だから、35からもう40近い頃だよね。
それでその道に入ってて、今に至るみたいな感じ?
そうそう。
すごい人生ですね。
俺だって今40、今年6になりましたもん。
あ、そうですか。もういいお年でいらっしゃる。
井上さんとか藤井さんとかとやったことまだ20代だもんね。
そうですよね。だから言ったら20年ぐらい前の話ですね。
なるほど。
だから今は、お仕事で出所された方とか、そういう人たちの話を聞きながら、いろいろカウンセリングしていくとかいうのをやってるってこと?
そうですね。最近、ウェルビーングって言葉も流行ってると思うけど、何か生きがいを持った生き直しみたいな伴奏だよね。
何するの?具体的に。話を聞いたりアドバイスしたり?
具体的には、大体いろんな精神疾患とか依存症とか抱えてる当事者の人って、本人からはふてくされてたり恥ずかしかったりして、なかなか相談とかってこないのよ。
誰から来るのが多いのかっていうと、周りのご家族の方とかパートナーの人。
この人が毎日お酒飲んで、どこにもならないんですとかね。暴力するんですとかね。
そういう人たちから相談を聞いたりしながら、時にはそこのお家にアウトリーチというか、訪問して、ご本人とお話しするとかっていう時もあるし。
あとは去年の年末は長野県の刑務所まで行ってきたんですけど。
刑務所を8年ぐらい長期で復活してるおじさんがいて、出ても帰るとこないから、再犯しても刑務所に戻ればいいや、みたいなことを思ってた人なんだけど。
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そういう方をお会いして、こんなことないよって行き直しをしていく場所とかもあるから、よかったらどうですかっていうような心でね、車で一緒にならまで来たりだとか。
あ、その人と一緒に来たりとか。
そうそうそう。
へー。あ、そうなんだ。
なんかなかなかレアな。
そうだよね。
普通に生活してたら会わないような人とか。
あ、それ自体は所属してる会社のほうで、マシュマロさんにお願いしますみたいな感じでアテンドされて。
そうですそうです。
だから、うちの職場にも結構刑務所とかから服役中にたくさん手紙がしたりしていて、それを担当してるスタッフとかもいるんだけども。
なんかその中でチャレンジしてみたい、新しい場所で行き直しをしたいとかっていう人であれば身柄の引き受けって言ってね。
身柄の引き受け、へー。
刑務所に入ってる間にどこに戻るかっていうところで、だいたい何回も刑務所行ってる人とかって家族とかにも絶縁状態になっちゃってる人がほとんどなので。
戻るとこないんですよね。
はいはいはい。
で、そうすると、うちを見つけて連絡をくれたりしてる人に会いに行ったりする。
そういう会員が当たります。
あ、すごい。そっか。
いろんな人とも当然出会うでしょうし、付き合いも長くなって、一回会って終わりじゃないよね。時々違う?
で、いらっしゃって、例えばチケットとかでカリキュラムを受ける人っていうのは、だいたい1年半から2年間ぐらいの付き合いになる。
なるほど。じゃあある、例えば月に1回なのかしら、それはわかんないけど、そういう感じでたまに会って話をしながらみたいな感じ?
そうです。だから、本当にそれこそ2年3年とかって付き合いになる人もいれば、
来てから2日ぐらいでどこかで出ていっちゃう人とかもいるし、
あ、もういなくなっちゃうんだ。
いなくなっちゃう人とかもいる。
うわ、そうです。どうですか、その仕事やってて。どんな感じですか?
なんかでも、いろんな役割を与えられてるというか、
何かこう自分が得意というかね、強みを使ってなんか貢献できるっていうのは、
大変な時もあるけども、結構やりがいとか正感っていうのはあるな。
そうですよね。きっと出会ったことないケースにも出会うわけじゃないですか。
相手によってはすごい人っていう言い方わかんないけど、なんかこの人すごいなみたいな。
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でもそういう人と対峙してやっていかないといけないわけですよ。
だから結構、でもキャリアを積めばいろんなパターンがあって、
自分でこうすれば癒やせるってわかるかもしれないけど、難しいですよね。
ここはね、やっぱりゆうなさん言うように、
例えばこうめちゃめちゃアルコールで体壊してることを繰り返してる人とか、
めちゃめちゃ覚醒剤とか薬物を使っては刑務所行って繰り返してる人っていうのは、
ある意味自分もそこまでの経験ってないわけですよ。
はいはい、そうですよね。
よくね、経験したことあることだったら、それ俺もわかるはずなかったわけかって、
言える人もいるんだけども。
でも今ってほとんどが自分が想像してない部分、経験してない部分だから、
なんかそのアプローチだとやっぱりつながり合えないっていうかね。
そうだよね。
でもなんか一個共通するのは、
なんかこうね、今までの人生とか生き方がなんかこうしんどい?
なんか変わりたいなみたいなね。
そこは大体このままでいいのかなとか、
なんかその辺は結構共通感覚として、どんな課題を抱えてる人でも共通するかなって。
なんかその辺で話をしてる。
そういうことか。それ自体は演技師の勉強を通してとか、現場経験を通して自分で学んでいって、
やってる感じなのかな。
そうだよね。
あとは、興味を持つこともすごく大事かなって。
でもそうだよね。それはそうだと思う。確かに。
ゆいなさんとかもその辺結構強いと思うんだけど、
なんかめちゃめちゃぶっ飛んだ経験とかしてる人に、
なんか怖いってドン引きするんじゃなくて、
なんでそこまでやりたくなっちゃったみたいなね。
そうそう。それは絶対ある。
そこに好奇心持って話を言っていくと、聞かれる側も一応答えてくれるというか、
やっぱりちゃんと関係性構築した上で話を聞きたいってなると、
やっぱり結構奥の方まで話をしてくれたりすることはあるので。
もし普段対峙してる人っていうのは結構ヘビーな感じの人だとすると、
その人たちがまず関係を良くしていかないといけないっていうの。
関係が生まれればいろいろ話をしていってとかになるのかもしれない。
難しいことって何?やってて。
やっぱりね、難しいことって結構感情のキックが、
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短期間で変わる人っていうのが多いんだよね。
なるほど。はいはいはい。
例えばね、健康的な人だったら、もうこれちょっと頑張るぞって決めたら、
ある程度しんどいことがあっても、それを乗り越えたり継続していったりってすると思うんだけど、
例えば、昨日の段階では、もう僕ちょっと人生生き直すために頑張りますって言ってた人が、
次の日になったら、あ、もう無理です。もう出て行きます。みたいな。
そっか。そうだよね。
それでもちゃんと元というか、良い方向に導いてあげなきゃいけないみたいなところがあるってことですね。
だから最初の1ヶ月から3ヶ月ぐらいっていうのはそういう時間を繰り返すんだけれども、
でもそこを乗り越えると、結構頑張って続けていくみたいな人は多いんだよな。
そうなんだ。なるほどね。そっか、すごいお仕事ですね。
今のお仕事自体は、マッシー自身の経験も生きてたりするってこと?
あ、そこはね、本当に結構生きてるかな。
あ、そう。自分の。
やっぱ自分もね、途中泳いだ頃、めちゃめちゃね、ご演劇とかいろんな人にお世話になってる過程で、
なんかこう自分でも楽しいなとか面白いなとかっていう時期を得ながら、
なんかこう燃え尽きていくみたいな状況だったり、
誰かの期待を必要以上に勝手に解釈して自分で傷ついたりみたいなこと。
そこからまた次何やろうかなって思ったときに、
結構ね、30半ばで新しいことやるって。
そうですね。
恥ずかしいし、なんか当時はね。
ちょっとカッコ悪いなーとか、なんか会いたくねーなー、周りのこととかって。
なんかそういうシーンにも実際当時はね、今はそんなことないけど、
そこからなんか、ある意味孤立してたわけですよね、当時。
でもそこからこうね、なんか生き直しというか、じゃあ新しいチャレンジしようっていうのは、
なんか結構今、日々会う人とかにも伝えられたりだとかっていう部分があった。
なるほど。そうか。そうですよね。
やっぱり、当時の自分だと分からないじゃないですか、今の自分と違って。
やっぱりその時の、その時は一生懸命やってるのはやってるんだろうけど、
もうちょっと見えなくなってるとか状況が。
そうだよね。やっぱその時に、逆を介して今の自分にとっては、
今目の前にいるクライアントというか、一緒にいる方がどういう状況なのかみたいなのは、
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今の経験も重ねてきてた目で見れるし、対応できるという感じになってきてる。
まだまだこれからも経験積み重ねていくんでしょうけど。
本当にね、聞く時間とか観察する時間っていうのがすごい増えてる感じがして、今。
そうだよね。
なんか昔はどっちかっていうと、演劇とかやってる時ってそうだったんだけど、
なんか自分が感じたことをすぐアウトプットするみたいなね。
そういう時間が自分の前に多かったから。
でもなんかどっちも大事だし。
そうだね。なるほど。めっちゃいい話ですわ。
あれ?じゃあもう一個テーマとして、皆さんにお仕事と好きなこと聞いてるんですけど。
好きなことって何?
好きなことはね、これも最近ではないけど、ダイビングが結構好きで。
さっき言った昔、セブンイレブンに1年間行った時に、そこでダイビングをゼロからね。
やって、ライセンスとかを取って。
なんかそれは今でも趣味で、結構東南アジアとかに旅行行ったりするんだけども、
その時にこっちの海にも潜ったりとか。
もともとやってたっけ?やってない?やってた?
ダイビングはやってないけど、水泳はね、好きで。
昔、スイミングスクールとか行ってたから。
泳ぐのは得意だったんだけど、ダイビングは本当に37、8で始めた。
演劇を一緒にやってる時に泳ぐ話なんか多分したことないと思うんだけど。
でもダイビング好きってのは初めて聞いたし。
ダイビングの何がいいんですか?
ダイビングはね、やっぱこう、
だいたい18mから深いとこだと40mぐらいまで潜るんですよ。
そんなに行くやつなんだ。
ただ深いとね、やっぱり空気が少なくなるので、
もう10分ぐらいしか潜ってられないんだけど、
海の中って潜っていけば、だんだん太陽の光も少なくなってきて、
すごく体感的にもひんやりとしてくる。
で、一番自分がいいのは、静寂さ。
静寂?
静寂、静けさ。
はいはいはい。へー。
浅いとこだといろんなパチャパチャとか音がするんだけど、
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20m、30mって潜っていくと、
もう本当にしーんとした静寂に包まれる。
それがいいってこと?
それめっちゃ癒されますね。
それは初めて聞いた。面白いですね。なるほど。
もちろんね、でっかい魚がいたとか、カメがいたみたいなね、
エキサイティングな経験もあるんだけども、
なんか自分はその静寂さがすごく好き。
へー、それはまたいいですね。そうなんだ。
じゃあまたダイビング行くときはその静寂を求めるというか、
そこに身を探せればいい、静かな海にみたいな。めっちゃ面白いですね。
あとは、結構ダイビングって、
自分は一人で遊びのほうが好きだったりするんだけども、
ダイビングって絶対このバディーって言ってね、
誰かと部屋で潜らないといけない。危ないから。
結構リラックスの要素もあるけれども、
海の中って結構本当に危なくて、
潮の流れとかをちゃんと知らないと、
めちゃめちゃ流されるんですよ。
僕も一回めっちゃ流されて死ぬかもみたいな経験をしたことがあったりして、
命に関わるからちょっと緊張感を持たなきゃいけないってところと、
でもリラックスしていけるみたいな、
そのバランスがすごくあるという。
息づらさを感じている人の支援をするお仕事に、
現在携わっているマシノさん。
自分が経験していないことをしている人と対峙する中で、
人生はしんどい、変わりたい、このままでいいのかなと思うことは、
どんな人でも共通するというお話が印象的でした。
マシノさん、ありがとうございました。
それではまた次回、ユイナオさんのキクヒトラジオでお会いしましょう。