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  2. v157-2 かぴばら書店店主・高..
2025-07-14 29:16

v157-2 かぴばら書店店主・高橋浩一さん「営業が一番できない人が~」

前回に引き続き、かぴばら書店店主・高橋浩一さんにお話を伺います。
聞く人ラジオ初の公開収録を、かぴばら書店からお送りしている前回と今回。お話は、高橋さんがご自身のことを「感覚的な人間」と仰っているところから、始まります。
かぴばら書店:https://capybarabooks.life/
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サマリー

高橋浩一さんは、感覚的なアプローチから営業やマネジメントの論理的な側面にシフトし、子育てを通じての学びを語ります。また、かぴばら書店が地域とのつながりを築き、ユニークな本屋の姿を目指している様子が描かれています。営業における心の持ち方や行動の重要性について語り、特に値段に頼らず営業を成功させるための新たな発見を共有します。営業未経験から始めた自身の経験を通じて、営業の本質的な理解を深める過程が描写されています。営業におけるマネジメントの難しさや自身の経験を語り、人生の目標を持つことの重要性について考えさせられるエピソードです。また、書店の運営や本を書くことを通じて、彼の情熱と探求心が伝わります。

感覚から論理へ
ゆいなわさんの聞く人ラジオ。
みなさん、こんにちは。ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
前回に引き続き、かぴばら書店店主・高橋浩一さんにお話を伺います。
聞く人ラジオ初の公開収録を、かぴばら書店からお送りしている前回と今回。
お話は、高橋さんがご自身のことを感覚的な人間とおっしゃっているところから始まります。
もともとすごい感覚的な人間で、ただ感覚的すぎるとやっぱり仕事でやっていけないじゃないですか。
っていうような会社に新卒で入って、自分と今日逆のところを鍛えられたみたいな。
例えば営業の科学とか書かれていて、すごく論理的に科学とされている。
だけどやっぱり6、7割以上が非科学みたいな。
気合。
気合ですね。
かぴばらっぽくない気合。
かぴばらとしてはそうですね。
学生の時に、本当に全く勉強とかそういうのを全く一切やらずに、
ブライントタッチもできなかったんですよ。
就職活動の時、エントリーシートとかで600字で書いてくださいとかあるじゃないですか。
人差し指600字ってまあまあ結構大変。
人差し指で書いて。
人差し指600字書きましたね。
はいはい、そういうことですね。
ある時、コンサルティング会社のインターンシップなんとかジョブに応募して、
行ったんですけど、1週間ぐらいの。
僕以外の人はみんな大学院生でめちゃくちゃキレキレで、パソコンの仕様とかカタカタって。
僕パソコン打てないから、みんなパソコン開いてやってて、僕だけで手書きで。
調べ方もわかんないし。
当時2000年ぐらいの時期だったんですけど、
みんなパワーポイントでプレゼンするときに僕だけ手書きを、
OHPってわかります?
わかります。
あれで焼いてもらって、
それでどういう風、まずプレゼンっていうこともわからなかったから、
とにかく元気よく。
元気よく。
調べようと思ったら、
そのコンサルティング会社のパートナーの人が、
高橋さんは、
一人一人フィードバックするんですよね。
高橋さんは、元気がよかったですね。
元気よくやりましたね。
落ちましたけどね。
そうかそうか。
その後ね、入社するまでもブランドタッチ勉強しなかったんで、
会社の前日、会社の前日に必死で覚えましたね。
北斗の剣。
ありましたね、昔。
ブランドタッチのソフト。
そう、ありましたね。
っていう状態で会社に入ったんで、
もう対局みたいな感じですよね。
そこからもう長年営業というものに携わられていながらも、
やっぱりそれだけ非科学な部分というのがあるっていうのはもう、
感じてるっていうか、そうなんですよね。
そうですね。
僕だって、今2歳の子供と毎日だいたい5時間くらいかな、
一緒にいるんですよね、合計すると1日あたり。
基本的に子供の方に理屈通じない方ですからね。
子育てと仕事の関係
お母さんと一緒に見てね、歌って踊って。
最近のお母さんと一緒ってすごいんですよね。
どうすごいんですか?
ボキャブラリー。
ルイ・ジン・エンとか、現代人とかが歌の中に出てくるんですよ。
そうなんだ。
ちっちゃい子には分かんないですけど。
分かんないですよね。
みんなでクリオネとか言って。
クリオネって何?
みんなでね、ちっちゃな子供はクリオネのダンスして。
そういうことか。
運動選手じゃなくてアスリートとか言って。
3歳とかが見る番組だよねみたいな。
そうですよね。
やたらボキャブラリーのレベルが高いんですよ。
そうかそうか。
そういうの見てて、子育てしてるといろんな発見あるでしょうから、
そういうのにも実際今いるっていうか。
仕事に通じる人はあまりないかもしれないですけど。
とにかく子供、別に理屈の世界じゃないじゃないですか。
子育てをされてて何か仕事に繋がったことってあったりします?
逆は結構ありますけどね。
仕事から子育て。
会社をゼロから作るっていうのは何回かやってると、
会社創業直後って役割とかあってないようなものじゃないですか。
例えば会社の営業じゃなくても、やっぱり営業借り出される時までかもしれないし、
自分は細かいこと分かりませんって言ってもケリの人がやらなくちゃいけないシーンとかあるじゃないですか。
これはでも子供が生まれた時に。
これはできませんとかないから。
言えないですもんね。やらなきゃいけない。
目の前で起こったことは全部自分ができることをやりますよね。
これも会社の創業にすごい近いなって思いますよね。
きっとそれも子供は成長していくわけだから、次々と未知なることが起こってきて、
例えば寝てたのが立つようになったらまたそれはそれに未知なることもするでしょうから、
そういうのに次々と出会っていくみたいな。
やっぱり何が起こっても驚かないみたいなのは、
ベンチャーとかスタートアップの世界だと毎日何か事件が起こりますし、
いつも何か未知のことが起こりますし、
これは子育てしても結構似てますよね。
確かに。
これもそうですよね。
あとマネジメントすると絶対人って思った通りに動いてくれないみたいな。
子供も思ってたと全然違うみたいな。
かぴばら書店の展望
だから仕事から子育てがすごくいっぱいありますけどね。
お客はあんまないというか。
どうなんですかね。
回路がつながるのかどうか。
家のこととかも結構やってるんですけど、ご飯。
料理初心者だったり、奥さんが妊娠中の時から料理始めて、
クックパッドとか見ながらね。
クックパッドでレシピ見て。
たまたまあなたのスマホで見てるアプリみたいな、
アプリの見てる時間が出てきたんですけど、
やっとGPというよりクックパッドの時間が長かったんです。
相当やってますね、それ。
なぜかというと下手くそで初心者なんで、
開けてる時間が長いんですよ。
ずっと見てるみたいな。
だから普通の人は15分で作り終わるよりは1時間かかるので。
そういうことか。
クックパッドを見ながら作って。
で、ずっと画面を開けっぱなして見てますんで。
そういうことですね。
それによってまた違う扉が開かれてきますよね、高橋さんの中の。
そうですね。
それが役に立つかどうかってあんま考えたことないんですけど。
そうですね。
そっかそっか、なるほどな。
でもとにかく楽しみながらやってますので。
実際この書店の話に戻りますけど、
カピバラ書店は今楽しくやっているということで。
楽しくやらせていただいて、人とのお出会いがしょっちゅうあるという。
今日もいらっしゃっていただいてありがとうございます。
あとこれからもいろいろと展開していけばいいなみたいな。
そうですね。
意図するところもあれば、意図しないところも出てくるっていうところでうまく混ざり合いながら。
勝手にいろんな人が店員さんやってるようなお店になったらいいなって思いますけどね。
それは面白いですよね。
でもよく町の飲食店とかでなじみのお客さんが。
気づいたらカウンターの中にいて。
気づいたらカウンターの中にいてとか。
ありますよね。
たまにあるじゃないですか。
そういう感じも。
そういう感じになってもいいなと思いますし。
店員さんなのかお客さんなのか分かんないけど何か本読んでる人がいるとかでもいいですし。
とにかく人がいろいろ手入りがしやすくて何か対話が生まれてみたいなってことですよね。
そこそこ本屋と言いつつ何のお店か分かんない怪しさもあるんで。
そこありますよね。
その怪しさをくぐり抜けて入ってきた人っていうフィルターがかかってるから何となく仲良くなれるんじゃないかみたいな。
一応だから路面で見えるしオープンなんだけど。
本屋だけど何だろうみたいな感じの演出がされてる気がするので。
絶対九段南の商店街で変な噂立ってますけどね。
そっかそっか。
それがだんだん近所の方もいらっしゃるようになってるってことで。
いらっしゃるようになって。
そうですよね。
そんな風にして地元の方とつながっていくことによってそこはあったんですか。
自身を感覚的と言いつつその後論理的に化学することを意識的にされていったというお話。
そして営業やマネジメントの現場で感じてきた思いを語る高橋さん。
そんな高橋さんの好きなこととは何でしょうか。
じゃあ高橋さん好きなこと何ですかって言ったら何ですか。
僕もとにかくひたすら好きなだけ本を読みたい。
やっぱ本なんですね。
ひたすら好きなだけ読む。
そうですね。奥さんに時間があったら何したいって聞かれて。
たぶんそこは家族的にもっといい回答があると思うんですけど。
本読みたいって思わず素で答えちゃって。
いやでもそれはいいと思うんですけど。
そうなんですね。
本当に読みたいという気持ちが強い。
なんか好きですね。
もともと二十歳になるまで本当に漫画しか読んでなかったんで。
就職活動しているときにたまたま出会った友達がめちゃくちゃ面白くて本すごい読む人だったんで。
家に遊びに行ったときに本棚があって羨ましいなって思ったんですよね。
本棚がすごくいい趣味の人って羨ましくないですか。
わかります。
こういう本読んでるんだみたいなね。
それはすごく憧れるなって思って。
それで都知大学生でお金ないですかブックオフ行って100円で売ってますよね。
そうすると1000円で10冊買えるからすごいなって思いましたよね。
1000円で10冊買えてこんな楽しめるって。
だって1000円ってご飯食べたら終わっちゃうんじゃないですか。
そうですよね。
今このご時世はなかなか1000円で食べられるご飯も売ってますけど。
ご飯1食食べても1000円で本10冊買っても1000円。
こう考えると本ってすさまじいなって思いましたよね。
そうか。
そんな本を実際今書く書者さんでもあるじゃないですか。
そうなるとまた違います?
本はちょっとまた違った視点で書いてますよね。
どんな視点で書いてますか。
本は世の中で当たり前って思われてることの裏というか逆バリなんだけど。
でも確かにそうだよねっていうポイントをいつも探してるんですよ。
そうなんですね。書くときその度にそういうポイントを探しながらそれを書き上げながら。
そうですね。
1冊は書く。そしたらまた次も書くじゃないですか。そこはまた違うポイントみたいなところになっていく。
だから世の中で思い込みとかが多い世界ほど書きやすい。
営業ってもう本当にそれが溢れてるんですよ。
そうですよね。
営業の価格に対する考え方
僕は経営者でもあると物を買う立場でもあるので、
やっぱ純粋に値段だけで決めることなんかほとんどないんですよね。
もちろん値段見ないで決めるってことはそんなないですけど、
やっぱ値段見る前にいいなって思って買おうってなって後から正当化するじゃないですか。
だから僕はずっと営業って価格で決まるもんじゃないんだなって買う立場の経営者としてはそう思ってたんですけど、
でも世の中の営業の人たちに話を聞いてみるとみんな、
お客さんって結局安くないとダメなんですよって口をそろえて言うんですよ。
営業の人を集めた公開講座で営業の悩みなんですかって聞くと、
値下げ要求とか価格交渉とかそういうことばっかりみんな言うんですよ。
ロールプレイをやって営業の人とこっちがお客様で、
じゃあ今から提案を出されて迷っているお客様の役をやりますから、
クロージングの場面をロールプレイでやっていきましょうってやってやると、
ほんとみんな面白いようにお客様が迷っていると特別価格が営業できますんでって。
そうなんだ。
こんな架空の設定で何をやってもいいのにみんな値引きの話をしてくるんですよ。
それを見て、なんて面白いんだって思いましたよね。
みんな安くしないと売れないと思ってて、みんな値引きで勝負するっていう世界だったら、
裏を返すと、実は値段で決めてないんですよっていうことをちゃんとわかってもらったら、
やっぱすごく発見があるでしょうし、
値引き以外に受注いただけるやり方ができた瞬間に、
営業者ってものすごく武器ができるし、
言ってみれば他者との差別感みたいなものもできるじゃないですか。
っていうのは、例えばすごく面白いなって思いますよね。
検討しますの裏の真実
あと営業していると、検討しますのお待ちくださいって言われるんですけど、
あれ裏側お客様あんま検討してない。
そうか、とりあえず言ってるみたいな感じがありますよね。
これも買う側からすると、検討しますのお待ちくださいって言わないと、
この場が収まらないから言ってるだけで、
終わったらどうせも元の仕事を戻ってなんかやるわけですよね。
でも営業の立場の方ってみんな検討しますのお待ちくださいって言われたら、
おとなしく待ってるんですよ。
いつか来るかなみたいな感じで待ちますよね。
でも待ってるだけだと絶対受注率上がらないじゃないですか。
これも検討しますのお待ちくださいって言われているのは、
実は検討してるんじゃないんですよっていうことがわかったら、
やっぱ新しい発見ですよね。
次の展開どうしようとかってなってきますもんね。
そうすると、そこに新しい武器が増えるっていうのはすごく価値があるみたいな。
そういう意味で言うと、営業の世界ってものすごく思い込みっていうのが強い業界。
やっぱりそれは長年やっていく中で高橋さん自身が実感されて、
そこを追求していくとどうやらそうなってるぞっていうのが明らかになってきて、
営業未経験からの成長
実際著書で書かれてみたいな。
例えば書いて、それを読んだ方からの反響とかもいただくじゃないですか。
それどんな感じで受け止めたりします?
僕の本で一番多いパターンは、すごく営業ができる人が、
実はこれ自分無意識にやってたわ、みたいなことが、
ちゃんと言葉にして書かれてますねっていうのを、
例えば世の中で262って言ったら、上位2割の方からそう言われることが多いですね。
ちゃんと言語化されても出てきたっていうのが、そういう方に言っていただく。
ただ自分のアプローチっていうのは、キャラとかトークとか愛嬌で勝負ができないんで、
もともと営業が得意な方の人ですか苦手な方の人ですかっていうのでいくと、
僕ものすごく苦手な方の人からスタートしてるんですね。
少年時代まず人と喋れないですから。
内向的でさっきちょっと言いましたけど、内向の極みみたいな。
今ね、うちの子供めっちゃ社交的で、6月から保育員行ってるんですけど、
いきなり初日から友達と仲良くして帰ってくるのよ。
本当にちょっとこれ自分のイメージに入ってたかなみたいな。
僕はどっちかっていうと、誰とも話せないし、
先生とかも怖くて話せないし、
養務員さんにも話しかけられないし、
今でも覚えてる風景が幼稚園の送迎のバスがあって、
送迎のバスってみんな乗り込んだら出発するじゃないですか。
でも厳密にはその日休んでる子供とかもいるから、
必ずしも人数ぴったりじゃなくても行っちゃうわけですよね。
バスの運転手さんって別にその日の正確な人数わかんないですから。
だから人数が足りなくても行っちゃうっていうのがあるんだけど、
僕はたまたまトイレ行ってて戻ってきて、
もうすぐバスが発車しそうだって。
ここに養務員さんが立ってたんですよ、隣に。
だから簡単に考えると、
養務員さんにバス待ってもらっていいですかって一言言えば、
養務員さんがバスを止めてくれるんですけど、
その一言が言えなかったんですよ。
こんな養務員さんの仕事を邪魔したら、
僕は嫌われちゃうかもしれないみたいな。
バス行っちゃったんですよね。
すごく幼稚園に取り残されるみたいな。
っていう風景を今でも鮮明に覚えていて、
小学校の頃は隣の席の女の子に消しゴム借りれなかったですから、
消しゴム貸してとか言って、嫌われちゃったらどうしようみたいな。
嫌われるぐらいだったら家に帰って消そうみたいな。
僕はノートのページを全部、間違えたページを全部折って、
家に帰って消してましたね。
なるほど、そうなんですね。
っていう人が営業をやりますとか言って、
本当に人とすら喋れないみたいな状態からスタートして、
どうやって売れるようになるかっていうところまでを、
一番できない人ができるようになるための道を自分で体験しているから、
もともと感覚でできてた人と違って、
できないことを乗り越えなきゃいけない方がすごく多い。
だから例えば言語化みたいなこともちゃんと深く考えて、
そこをやられてるからなのかなって今聞いてて思ったんですけど、
できる人って感覚でやっちゃうから、
なんか分かんないけどできるみたいな感じでいけちゃうところなのかなと思ったんですけど。
ただもともとは僕もすごく感覚派でしたからね。
ベンチャー25で創業した時は感覚派でやってて、
会社にどんどん従業員の人が入ってきて聞かれるわけですね。
営業未経験の人もいますから、
岡井さんどうやって営業できるんですかって言われて、
そうだな、トイレ行くことかなみたいな。
僕はすごい繋がってるんですよ。
まず商談の前にトイレに行って、精神を集中する。
人生一番の気合を入れないといけない。
それで鏡を見て、とにかく覚悟を決める。
この商談で受注ができなかったら、腹を切るしかない。
っていう覚悟をちゃんと決めてから、受付の電話を取って電話をする。
から商談前はトイレに行かなくちゃいけない。
っていうのが自分のルールとしてあったんですよ、当時ね。
今はもうトイレ行くんですけど。
ただ新卒の人は、
そうですよね、商談中にお手洗いきたくなっちゃったら困っちゃいますもんね。
そういう風に捉えて。
まずね、一個一個の会話は全部こんな感じなんですね。
お客様に商品を売るんじゃダメだ。価値観を握れって教えるんですけど。
それも営業未経験の人からすると、価値観を握るってどういうことですか?
そうだな。
だからね、商品を売るっていう姿勢だとダメなんです。
でも高橋さんこれ、私たちの商品を売るんですよね。
だからね、商品を売るっていうのじゃダメなんだ。
何やったらいいんですか?って。
じゃあもうとりあえず行く前に、価値観って50回言ってから商談に行きなさい。
C6の人はすごい素直なんで。
やるんですね。
オフィスの会議室に行って、価値観、価値観、価値観、価値観、価値観って50回言ってから商談に行くっていう。
よくわかんないベンチに入ってくる素直な若い人って言えば、そういう素直な若い人じゃないと怪しい会社入らないですからね。
当然なんですけど、そんな人が何十人もいても売れないんですよ。
だからある年にものすごく大赤字を出してしまって。
なぜかというと、みんなにそんな教え方をしてたからですね。
ものすごく感覚的にあって、ダメだった年があって。
本当に人をどんどん増やしていったときに、
社員数が50人ぐらいになっちゃったときに、
お手洗いに行きなさいっていう指導だとやっぱり売れない。
さすがに50人のときはお手洗い行きなさいをもうちょっとやってましたけど、
でもやっぱり次元の低い指導をしてましたね。
自分の商談の動画をロールプレイで撮って、このビデオを見て真似しなさいみたいな。
でも人の商談のビデオを見て売れるようにならないじゃないですか。
当時は僕は自分のやり方が正しいみたいにすごく信じてたので、
なんでこの通りやらないんだ。
でも人には個性がありますから、そんな人のトーク真似しても売れないですよ。
なんですけど、やり方がわからなかったんで。
僕はもう覚悟が足りないんだみたいな。
まず会社のコストを計算してですね、
これを営業時間で割ると1分いくらっていうのが出るんですよ。
みんな1分いくらかかるかわかるかみたいな。
経営者ってそういう感覚で時間を無駄にしないようにってやるから、
その感覚を人に当てはめて、
例えば社員の人と休憩所でタバコを吸う人にこうやって。
そうですよね。
あ、5分だから。
おいくらを見て。
おいくらですね、みたいな。
とっても嫌なやつですね。
で、こんなやり方だと売れない。
で、大惨敗した時に、
そういえば僕は新卒でコンサルティングの会社に入って、
論理的な考え方を教わった気がするって思って、
それで大惨敗した年の年末に、
失注した商談を全部一覧表にして、
コンサルティングはある程度ちゃんと体系的にやりますから、
例えば失注が何件あったら何パターンあるのかって分類するわけですね。
何でもっと早くやらなかったんだろうって今から思うとあるんですけど、
それを営業の人のところ全員回って、
この商談ってどういう理由でダメだったの?何が起こったの?
どんな感じだったの?っていうことを聞いて、
これを分類していったら、
負けが100個あったとしても、
100通りの負け方じゃなかったんですね。
当時やった時は7パターンだったんですよ。
7パターンを円グラフにすると、大きい塊があるわけじゃないですか。
営業の難しさとマネジメント
その塊の大きいものから順番に対処していったら、
受注率が上がるんじゃないかっていう風に。
多分今時だったら別に社会人1年目でも考えつきそうなことなんですけど、
当時その感覚でやってたんで、
なんで売れないのかが本当に分からなかったんですよね。
毎日みんなと面談して、
営業の人と1対1で面談してってやってたんですけど、
なんで売れないんだろう?なんで売れないんだろう?みたいな感じで、
分かった分かった、みんな覚悟が足りないんじゃないかみたいな。
僕と面談をする時は、
面談シートの一番上に人生の目標を書いてきてくれと。
それは自分の感覚からするとですね、
目の前の仕事っていうのはただの目の前の仕事じゃなくて、
人生を懸けた仕事だからこそ頑張れるんだ、みたいな考え方がありましたんで、
それで人生の目標っていうのを書いて、
ここにコミットするっていう気持ちで仕事をしたら絶対成果が出るはずだって思ったんですよ。
自分はそういうつもりでやってましたから、
この商談一件が自分の人生の目標につながっているんだ、みたいなね。
当然そのやり方しても売れないんですよ。
僕は1週間回してみて、なんかちょっと変だなと。
分かった分かった、みんなね、パソコンで売ってるからダメなんだ、みたいな。
面談シートがあるんですけど、人生の目標なんだけど手書きで書いてきてくれと。
手書きで書いてきてもらったんですよ。
売れないですね。
っていう感じでずっとやってましてね。
そこにね、誰か普通は気がついた人が言うはずなんですよね。
高橋さんそんなやり方やったらダメですと。
なんですけど、当時一人でめちゃくちゃ売ってたんで、誰も自分にこう言えないっていう感じで。
むしろなんかその、あれだけの勢いでやってるんだから、
むしろこっちが正しいのかもしれないみたいなね。
だからみんななんかこう、やっぱ人生の目標ですよね、みたいな。
そういうふうにやるとね、組織がとことんダメになっちゃうんですよね。
だから、僕は自分によって組織がとってもおかしな方向に行くっていうのも、
さっきのこう、もともと人と話すことが苦手だったみたいな感じで、
多分究極的にマネジメントが苦手なタイプなんですよ。
すぐ人に同じ前提を当てはめようとするし、
気合で何でもできるって思っちゃうし、
なんで自分と同じようにやんないんだって思っちゃうし、
もうダメなマネージャーの要素もなんかもうコンプリートしてるような感じ。
からスタートしましたんで、
なんか大体ダメなこと全部なんかこうやっちゃってるっていうか。
そうか。やってる最中はでもそれが正しいと思ってやってるじゃないですか。
本を書くことの意義
やってました。やっぱ1分いくらかって結構ちゃんと計算して。
はい。すごく科学的にちゃんとしっかり。
だってそれだけのコスト知識持ってやったら、
もう必死で躊躇とってこなくちゃいけないってわかるよねみたいな。
そうですよね。
経営者の人はそういう科学でやりますけれども、
それをみんなにお互いに同じ前提を当てはめてもやっぱりうまくいかないですからね。
そうか。
それがやっぱりそういう経験を経て、
今だからそれが言えるみたいな感じになりますかね。
当時は必死でやってましたけどね。
今はもうただの笑い話ですからね。
今はやり方も違うという感じになりますかね。
今はだから本を書くっていう機会をいただいているので、
結構一個一個体系化して名前をつけてコンセプトを考えてっていう風にして、
どうすると人がやりやすいのかっていう風に考えるようになりますよね。
なるほどな。
本を書くことによってその時の高橋さんの最新の情報が書く段階では入っているわけですから、
それを言ったら棚下ろしもするような状態というか、
それを経てまた次のステップに行くみたいな感じですね。
そうですね。だから今は結構楽しみながら書いていますね。
そうか。
例えばもう次のもしかしたら本とかも構想はあるかもしれないですし。
そうですね。今本当はもっとちゃんと出してなきゃいけないんですけど、
今書き途中のやつがあまり進んでいないという。
そういうことですね。
でもそこがやっぱり高橋さんの中ではやっぱり本っていうのがすごく大きな部分を占めていて、
書店はもちろんカピワラ書店もそうですし、書くもそうですし、読むもそうですし、
すごくそれが今聞いていて分かっています。
感覚と論理の間を行き来しながら失敗と発見を重ね、
常に新しい挑戦を続ける高橋さん。
好きなだけ本を読みたいという純粋な思いを原動力に読む、書く。
本に囲まれた書店を運営する。
そのすべてに高橋さんならではの情熱と探求心が込められているように思います。
今回は公開収録という特別な形で生きる力のヒントを探す人、
高橋さんの思いや日々の実践についてお話を伺いました。
高橋さんありがとうございました。
それではまた次回、ユイナーさんの聞く人ラジオでお会いしましょう。
29:16

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