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2025-02-13 28:05

v141-1 SHIP代表・牧野圭太さんに聞く「使命感を感じて」

今回は、SHIBUYA IWAI PARK ・SHIP代表、牧野圭太さんにお話を伺いました。
クラシカルな広告デザイン会社「DE」にて、企業のブランディングを手掛ける一方、千葉県南房総市・岩井を拠点に新しいライフスタイルを模索する「SHIP」を運営されている牧野さん。
まずはそのSHIPの成り立ちについてから、伺います。
SHIP:https://shibuya-iwai-park.com/
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サマリー

SHIPの代表を務める牧野圭太氏は、広告業界から南房総市での場づくりへ移行した経緯を話します。彼は南房総の魅力や地域活性化に対する使命感を持ち、廃校を再生するプロジェクトを通じて地域に貢献しています。牧野氏は地域を目指した場所づくりに対する使命感を抱き、とりわけ高齢化が進む地域でのプロジェクトに取り組んでいます。彼のビジョンは、宿泊施設やレストランを含む複合的な施設を構想し、地元の人々との繋がりを大切にしながら進行しています。また、牧野氏は広告業界の無駄や資本主義の限界について考えを述べ、社会に意義のある仕事をする重要性を強調します。特に若い世代が充実感や社会的意義を求める傾向についても言及しています。

00:03
ゆいなわさんの聞く人ラジオ、みなさんこんにちは。ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
SHIPの設立と活動
今回は渋谷いわいパーク、SHIP代表牧野圭太さんにお話を伺いました。 クラシカルな広告デザイン会社DEにて企業のブランディングを手掛ける一方
場県南房総市いわいを拠点にSHIPを運営されている牧野さん。 まずはそのSHIPの成り立ちについてから伺います。
お仕事は何してるんですかといったら何してるんですか。 今は本当に完全に2拠点でもあるし、大きく言うと2つ仕事をしていて、
1つはもともと社会人になった時からずっと広告業界にいたので、今でも他社さんのブランディングの手伝いみたいなことが多くて、
今は渋谷ではDEという名前の会社をやっていて、そこは基本的にはクラシカルな広告のデザイン会社なんですよね。
ポスターを作ったりとか、企業の広告コミュニケーションを考えて、一応CMをやったりとかもするんですけど、
それよりは企業が何か立ち上げる時にロゴデザインから考えて、パッケージを作って、プロダクトを世に送り出すみたいな、
そういうことのサポート仕事、広告業とかデザイン業とか、そういったことを渋谷のDEという会社ではやっていて、
僕も今こっちに南房総に拠点を移しているとはいえ、そっちの仕事も、言い方ですけどしなくてはならないので、
こっちからリモートでできることも多いので、リモートで普段南房総から参加して、今でもそういった仕事をやっているのが一つと、
もう一つはもう完全にこの南房総の渋谷区の臨海学校が岩井海岸という海岸の近くにあって、
そこを借りて、今賃貸で借りている状態なんですよ、ここ。
ここを借りている状態なんですね。
はい、今まさに来ていただいている場所なんですけど、
家賃も払って借りていて、僕らが勝手に再生するというか、一応大きなプランはありつつも、
渋谷区からお金をもらう委託業ではなく、自分たちで答申をして再生するというプロジェクトをやっていて、
かなり言い方ですけど、それなりの規模もあって、普通の学校、臨海学校なのでちょっといろいろ特殊な構造なんですけど、
体育館もちっちゃめだったりとか、いろいろあるんですけど、それなりのサイズがあるので、やることは無限にある。
草を刈るのもやらなくちゃいけないし、ヤギを飼っているので、ヤギのシートプーと言いまして、ヤギの世話というのもしなくちゃいけないし、
カフェスタンドを今やっていて、今日とかこんな感じで撮影に、イベントとか撮影で使ってもらうことが多くて、
一応普段は開けていて、地元の人とかも来てもらうんですけど、やっぱり撮影で大型で人が何十人と来て、
っていうのは貸し出しとかで収益を何とか生み出しつつみたいな感じなんですけど、
ゆくゆくレストランとホテルを作ったりして、今僕らローカル複合施設というような言い方をしたりとか、
いろんな人がフラッと遊びに来てもらえる、みんな見た目が公園みたいなので、公園みたいにして、
地元の人も観光客も子どもたちもおじいちゃんおばあちゃんも来てもらえるみたいな、そういう場所にあったらいいなみたいなので、
場所づくりを今はやっているというので、やっぱり大きくこの領域でいうと2つですね、やっているという感じです。
南房総の魅力
結構もう祝いにいることが多いという感じなんですね。
ちょうど実はですね、ちょうど今の2年前ぐらいにプロポーザル渋谷区のがあって、それに参加して借り始めたんですけど、
僕がこっちに住み始めたのもちょうど1年前の3月か、ちょうど1年前ですね。
こっちで家を拠点を持って割と住み始めて、最初は週2、3こっち来るみたいなイメージだったのが、
夏ぐらいから半分かなと思っていたら、もう週5以上こっちですね。
渋谷には週1、2ぐらいしか帰っていなくて、渋谷のそのDという会社には週2、1出社するかどうかみたいな感じで、
完全に南武装市民になりました。
なんでそうなっていったんですか?
やっぱりこっちは場づくりなんで、いないと話にならないみたいなことが多いじゃないですか。
草を刈るとかもあっても物理的にいなくちゃいけないし、ヤギの世話もそうだし、
やっぱりデジタルじゃできないことっていうのがこっちの方の仕事で、
言ってしまえば広告の仕事とか基本的にはリモートとこっちで作業することができるので、
物理的に僕がこっちにいる方がその2つの仕事はやりやすい。
正直向こうの仕事で離れててうまくいかないみたいなことってすごく少なくて、
それでもたまに行って顔を合わせて打ち合わせするなり会食をするなりみたいなのはちょこちょこやってるんで。
そうですね。今そういう意味だとすごくバランスがいいのと、
あとはやっぱり普段過ごすならこっちの方が全然いいなと。
やっぱり自然があって海があって、この公園みたいな落ち着いた場所があって、
仕事する環境としてもはるかにこっちの方がいいなとは思います。
落ち着いて仕事するという意味では、やっぱりどうしてもリアルな打ち合わせとか、
そういうコミュニケーションは東京の方が密集してるんであると思うんですけど、
そんなに毎日毎日それを求める必要もない。
むしろそれがやっぱり周一にあって、落ち着いてのんびりと仕事をする環境の方が少なくとも自分には合ってるんだろうなと思っていて。
今実はこのSHIPは3人メインでこっちで活動してるんですけど、
3人とも東京から離れてこっちにお会いしてもらったイソドラも完全にこっちに出身してるし、
もう1人竹本というメンバーがいるんですけど、竹本も2拠点なんですけどほとんどこっちで。
やっぱりこの宮城妄想って、すごく良くも悪くもちょうどいいなと思ってて。
東京から車で7,80分で来るじゃないですか。
ものすごい地価がいいんだけど、でも東京とは全然違うローカル感があって。
特に岩井は大きな開拓みたいのがないじゃないですか。
大きなショッピングモールがあるわけでもないし、外資系のホテルがあるわけでもないし。
良くも悪くも手つかずで何十年と残ってきた空気感があって。
でも一応コンビニはすぐ、ローソンがあり薬局がありスーパーがあり、
生活をする上での最低限の便利さはちゃんと文明的なものがありつつ、
この手つかずののんびりした空気があるっていうのが、すごくバランスがいいなと思ってて。
僕自身も、たぶん会社のメンバーも、そういったところに居心地はいいし、
そういうところに東京から人を呼べるポテンシャルがあるなっていうのは、今でも思っている。
使命感と未来への展望
これ実際、SHIPというこの場所を始めようみたいなのって、
どういう、牧野さんが何か思われたから。
そうですね。ただ、いろいろあるんですけど、もともと千葉県出身なんですよね。
千葉の、家は市原市っていうところにあって、
学校は千葉県茂原にある長生高校で、長生高校を出てて、
やっぱりすごい茂原好きだったんですよね。
市原はちょっと言い方ですけど、新興住宅街なんで、普通じゃ普通なんですけど、
茂原とかのちょっとした田舎感とかがすごい好きで。
あとはですね、千葉県ってすごく良いところだと思うんですけど、
注目度めっちゃ低いというか、旅行に行くときに千葉県に出てくる人って少ないんじゃないかな。
東京から近すぎるというのもあるかもしれないですけど、
でも千葉県というと未だに落花生しか出てこないんですよな。
そっか。
落花生は素晴らしいと思うんですけど、他にいっぱいあるじゃないですか。
知事産業で1位のものとかもいっぱいあるし、
そうですね。知事産業も豊かだし、本当はご飯も美味しいはずだし、
でもそういうイメージとか全くなくて、
なんかすごい、僕らの業界でいうとブランドが少ないというか、
ブランディングをされてきてない。
良くも悪くもする必要がなかった県なのかなと思ってて。
でも南房総市って今、めちゃくちゃ高齢化してるんですよね。
高齢化自体が悪いとは思わないんですけど、
やっぱり若い人たちがどんどん外に出ちゃったりとかするという意味で、
日本で僕が調べたところで人口1万人超えてる市町村で、
ほぼトップレベルで少子高齢化しているという市町村だったりして、
なんか忘れ去られているエリアだなと思ってて。
でもなんか、そこに逆にめちゃくちゃ魅力的な場所だと僕は思うので、
なんかすごいギャップを感じていて、
せっかく広告業界とかにいたので、
良いものをできるだけ伝えていくみたいな仕事ができるとしたら、
いつか僕は千葉の仕事をしたいなと思ってたんです。
あんまりそんなに来たことはなかったんですけど、
千葉の南房総の方のポテンシャルをなんとなく感じてて、
たまたまですね、知り合いがこっちで、
すぐそこにキノクニアグループのヒルタさんという方がいて、
キノクニアのところにありますよね、施設が。
と、知り合いの経営者の友人がいて、
ちょっと千葉に面白いホテル経営者のヒルタさんという人がいるから会いに行こうよって言って、
実は会いに来たのが4年前かな。
実はあそこにすぐ目の前にあるダンクという犬と泊まるホテルがあるんですけど、
あの黄色い、すぐ目の前の。
あそこがNHKの工場だったんですけど、
そこでヒルタさんが買い取って、犬と泊まれるホテルにしたんですよ。
すごい人気のホテルだった。
で、あれを作っている途中に視察に来たんですよ。
で、あそこを見に行って。
本当は目的はあっちだったんですけど、
そしたらこの前通ったら、すごい岩井海岸からすぐ目の前にすごい良い廃坑があるぞ、みたいな。
で、見たら渋谷区って書いてあって。
で、だから言ってしまうと偶然、僕はこの場所を見つけたんですけど、
千葉の南房総にあり、渋谷区の持ち物であると。
で、僕はもともといた会社を辞めて、8年間ぐらい渋谷でずっと会社をやっていた。
渋谷の仕事とかも結構いろいろやってたんですよ。
なので、区との繋がりもあったので、あれどうなっているんだと聞きに行ったりしながら、
これは渋谷の仕事でもあり、南房総の仕事でもあるというところが、すごい使命感を感じて。
そこからプロポーザルとか、わりと戦略的にときに行って、
我々はカリルに至ったっていうのが、2年ぐらい前か。
そっか。じゃあ、もう偶然といえば偶然だと。
そうですね。発見したのは完全に偶然で。
たまたまあの前の道を通ったときに、渋谷区って書いてあるぞみたいな。
面白い。じゃあ本当にヒルザさんのところに来なければ、今はないってことですね。
絶対ないですね。
使命感に基づく地域づくり
しかもそれもたまたまフェイスブックで知り合いの経営者が、
千葉の南房総でちょっとしたプロジェクトが始まるかもしれませんみたいなのに連絡をして、
ちょっと僕も行っていいですか、みたいなところから始まったんで。
なんかそういうのも含めて、偶然見つけたみたいなのも含めて、
やっぱり使命感を感じたというのがあるんですけど。
そういうことですね。
じゃあ、この場所に出会って、そこで今これからさっきお話しいただいたような、
例えばレストランとか、そういうような構想というか、それはどうしてっていう。
そうですね。でもやっぱり最初見たときに何とかいろんなポテンシャルが。
でもそのときは中見れたりしてないんで。
外から見れたら。
ちょっと渋谷区の人に相談して、一回見に行かせてもらえませんかっていう。
渋谷区としても使い道どうするか困ってたっていうタイプなので、
なんか我々一回何人か連れて見に行かせてくださいみたいなことから始まってたんですけど。
でもここですね、やりたいことっていうのはちょっとずつ変わりはしつつも、
実は大きくは最初の構想から全然変わってなくて。
なんでかっていうと、もともと臨海学校なので、この奥に宿泊棟があるんですよね。
宿泊できるような構造になっている棟があって、
この真ん中が体育館に見えるんですけど、食堂棟として登録されてて、横が厨房なんですよね、あれ。
ああ、そういうことですね。
だから厨房だから。
で、サイズもちょうどいいし、手にも高くていい感じだから、
ここはレストランとかカフェになったらいいなと思って。
で、宿泊棟はホテルとして再生してっていう。
なので、大きく3棟あるうちの2つは、細かくあと何やろうかとかいろいろあるんですけど、
大きくいうと、食べるところと泊まるところがあって。
で、もう1個ある校舎みたいなところは、いろんなテナントさんに入ってもらいたいなと思いつつ、
1つは、やっぱりマリンアクティビティの拠点にしたいっていう。
岩井海部はすごく落ち着いてる海なので、サップをしたりだとか、
そういったことができたらなっていうので、
サップを教えてくれる人に借りてもらえないかなみたいな話を今させてもらってたりだとか。
で、2階6部屋あるんで、6個テナントが本当に入ってくれたらいいなとか。
で、3階ちょっと海が見えるんで、みんなで使えるラウンジみたいな、ワークラウンジみたいな形で、
渋谷の企業が合宿に来てくれて、3階で仕事をするみたいな。
なんかそういう場所になったらいいなみたいな。
大きな構想は、最初プロポーザルで出したのが今言ったようなことで、
そこからずっと変わってはいないという。
あと実はビールを作る場所とか、ジン作る場所とか作りたいなとか、
そういうプラスアルファはありつつも、大きくはそういう構想からは変わってないという。
そうなんですね。じゃあ今はそれに向けて、日々1つずつ、いきなり全部はできないでしょ?
そうですね。今本当に一番の問題は資金調達をしなければならない。
お金を集めないとできないプロジェクト。
DIYで僕らだけではさすがにそこまではできないんで。
ある程度のお金を銀行さんから借りたりとか、出資を受けたりしたいなというので、
今は割と僕がそういういろんな事業的に成功できるかどうか、いろいろ検証しているという。
そう思うと構想自体もとても大きいというか、かつ時間もかからないのでしょうか。
実際今まだ始まった段階ぐらいな感じですか?
そうですね。なのでまだ実現度で言うと10%というぐらいのイメージかなと思います。
どんな感じですか?実感として、実際にこっちに住まわれて。
そうですね。でもなんかそれもずっとある種は変わってないと言えば変わってなくて、
最初感じたポテンシャルもずっと変わってないですし、
思ってたよりも地元のおじいちゃんおばあちゃんとかも来てくれるなとか。
プロジェクトの具体的な構想
ああ、そうなんですね。
そうですね、これはなるようになっている。
なんかでもいつもより音が小さいぞ。なんでだろう。
じょじょじょに地元の方も来てくださるようになっている。
そうですね。去年とか地元のハロウィンイベントをここでやったりとか、
地元の人とも1年でいろんな人たちと繋がれましたのかなと思っていて。
前よりも、この場所に限らず岩井海岸、岩井全体でどんなことができるかなみたいな思考に結構変わりました。
ああ、そうなんですね。
やっぱり実際住むと分かることがたくさんあると思う。
そうですね。住むと分かることも多いですし、やっぱり人との繋がりも。
偶然の出会いで現在のシップの場に出会った牧野さん。
日本でもトップレベルの高齢化が進むこの地域での活動に使命感を感じ、
地域に目指した場所づくりを今まさに手掛けられています。
もともと広告のお仕事。広告のお仕事をやろうと思ったのはなんでか。
そうですね。正直言うと、今考えるとそんなに大きくあったわけじゃないんですけど、
就職活動をするときに、僕は本当に世間知らずの大学生だったので、
電通とか発行報道とか全然知らなかったんですよ。
そういえば広告作るような仕事があるんだな、みたいな。
割と僕の時代にも15、6年前から、やっぱりまだ広告業界も人気で、
人気の企業に発行報道なんていう会社があるのか、みたいな。
いろいろ調べて、広告は普通に面白そうだなと思ったんですよ。
今考えると、やっぱり企画をしたりとか、そういうのが性格的に好きだったんだなと。
これを意外と後付けで。
だからそのときは見ててワクワクしたというか。
広告業界に興味を持ち始めたりだとか。
そのときは割と真面目な考えでいくと、
コミュニケーションって社会を動かすために重要なものだったなと思って。
例えば、ある本を読んだ影響も大きいんですけど。
戦争広告代理店という本を大学時代に読んで、
NHKのドキュメンタリーをまとめた本なんですけど。
紛争地域では、戦争にPR会社がついてるんですよね。
広告代理店というよりPR会社なんですけど。
要するに、世界の世論を味方につけた方が勝つっていう。
ざっくり言うと。
それで意外とコピーライティングだとか、
よくも悪くもプロバガンダみたいなものなんですけど。
なので、コミュニケーション一つで戦争がひっくり返るみたいな。
そういうようなことをまとめたドキュメンタリーの本があって。
広告コミュニケーションとかPRっていうのは、
そういう社会を動かすきっかけになるんだみたいな。
できれば、もしそれができるんだったら、
世の中の良い方向にとか、千葉県をもっとよく伝えていくみたいな。
そういうことができる可能性があるんだなみたいなのを持って、
わりと興味を持って。
あとは、箱本の人に会ってすごいよかったので、
箱本に行こうと決めて、
ほぼ箱本一択就活をして、
万代庭をもらって入ったんですけど。
その後、実は希望してなかったんですけど、
コピーライティングに配属されて。
ああ、そうなんですね。
本当に無知だったので、
コピーライターが総合職だって知らなかったんですよ。
クリエイティブ職って別にとっているのかなって。
不思議なんですよ。
デザイナーは、デザイナー採用なんですよ。
コピーライターは、総合職100人の中から5人ぐらい配属されるんですよ。
ああ、そうなんですね。
僕、入った後に、コピーライターって総合職なんだと思って。
専門職だと思ってた。
そんなコピーライターなんて、
ショールになる可能性があるんだなと思ってたんですけど、
自分がまさか行くとも思ってなかったので、
全然希望書いてなかったんですけど、
天の邪悪な会社なんで、希望を出してない僕がコピーライターになって、
5年間ぐらいアンコールでコピーライターをやってて。
ああ、そういうことなんですね。
じゃあ、最初はそんなに広告っていう強い思いみたいなのは、そこまでは?
そうですね。今振り返ると、そこまで全然なくて、
他の同期とかの方が、よほど広告が大好きで
入ってきてるみたいな人も多かったです。
全然知らなかったですよね、今考えると。
そうなんだ、そっか。
やりたいって人は当然いるじゃないですか。
いますね、いますね。
特にコピーライターになりたいって人、
第一志望で書く人が多分、
僕の時代でも4割とかいたと思う。
ああ、そっかそっか。
そうなんですよね。
実際、広告入っていったら、
最初はそんなに知らないじゃないですか。
入っていくと見えてくるものがいっぱいありますよね。
そうですね。やっぱりまず勉強したりだとか、
コピーライターになったら、
特に最初の中は、
2,30年分の広告をひたすら見続けるみたいなことをやってたりとかして、
広告の知見とかも溜まっていくし、
広告業界と牧野さんの経歴
やっぱり、あ、でもですけど仕事してるんで、
世の中に出てるものの、
良いもの、悪いものとかを見たりしながら、
それなりにデータベースが自分の中で溜まっていくみたいな感じでやってて、
そうですね。
ただ、もうちょっと先に話をしちゃうと、
やっぱり広告業界、
そういうアイデアとかデザインだとか、
そういったものはすごく好きなんですけど、
広告というものが、
資本主義の結構悪い部分を象徴しているというか、
そういうことのジレンマってずっとあって、
よく言う話ですけど、
そんなに必要でもないものを、
これは良いぞ、これは必要なものだぞって、
無理に言って、無理に物を売る手助けをする仕事というか、
最初に言ってたみたいに、
良いものだけど伝えられてないものを伝えるみたいなことには、
広告の魅力を感じるんですけど、
日本の資本主義というか、
マーケットってそんなもの超少ないじゃないですか。
本当にこんなものいるんだっけ。
メーカーとかも昨日のVISAで、
これはすごい発明であると。
ぶっちゃけそんなのなくたって、
広告業界の無駄
冷蔵庫はもう冷蔵庫でいいよねみたいなものって、
たぶんいっぱいあるような気がして、
そのVISAで差別化するために、
何十億とお金を使って広告を作るみたいな、
そういうのが本当に馬鹿らしく見えるし、
せっかく自分の時間を使ってやるんだったら、
もうそういう仕事じゃないよなと思ってて。
自分が本当にこれは良いぞとか、
思えるようなものを広げるような仕事を、
できるだけやりたいなと思って、
会社も辞めたりだとか、
自分たちの会社をやりながら、
そうすると割と近しい人から、
ちょっとこれを手伝ってほしい、
応援してほしいんだけどっていうので、
来るようになったので、
そういうストレスがむしろ減っていったりだとか。
やっぱり千葉の仕事に今コミットしているのは、
千葉という素晴らしい場所は、
そういう意味で信じられるというか。
そういうことですね。
そういう仕事をしたいなと思って。
4年前に「広告がなくなる日」という本を書いて、
そこにせっかく広告の仕事をするんだったら、
広告ってすごいお金を使うじゃないですか。
テレビCM一つ作るのに何千万とお金を使ったりだとか、
メディアに何億と支払って、
でも本当に一過性で終わっちゃうというか、
本当に一ヶ月後、
たぶん誰も覚えていないものばっかりじゃないですか。
マーケティング的には、
瞬間風俗でも話題を作ったりすることに、
物が売れたりしているのかもしれないんですけど、
あまりにも無駄が多いんだと。
1億があったら、
1億で助かる人ってどれだけいると思うみたいな。
せっかく広告でお金も時間もめちゃくちゃ忙しいので、
こんなに労力をかけてやっているんだったら、
社会に残る何かをしたりとか、
社会的意味のあることをやったりとか、
そういうことにお金を使って、
投資をして、
そういう結果、
その会社を好きになってくれたり、
好きになってくれる人がいるみたいな、
そういう構造が本当は作れるんじゃないかというようなことを、
訴えるべく本を書いてみたんですけど。
若い世代の意識
ただ、僕だけの力では全然足らないので、
書いて4年間経って変わっているかというと、
全然変わっていないなというのが、今の。
業界自体の構造というか、
あんまり変わっていない感じがしちゃいます。
全然変わっていないですね。
変わっていないところが、
どっちかというと悪化しているのかな。
でも、これ社会の余裕がなくなっちゃっているから、
そんな悠長なことを言ってられないというか、
みんなもう明日の売上1%を上げることに
必死にならざるを得ないみたいな。
そうですね。
どっちかというと、
4年前はもう少しこの先、
そういう未来が待っているかなと思っていたんですけど、
全然そんなことなさそうだなという。
そっかそっか。
実際やっぱりやられている方でも、
よくしたいというか、思いを持っている方はきっといると思いますし。
そうですね。
特に若い人がやっぱりそういうことをやりたいという人が増えていますよね。
そっかそっか。
でもそれって、やっぱり、
昔は資本主義上の成功みたいなものが、
より輝いて見えたんだと思うんですけど、
最近、あんまり資本主義で金的に成功するみたいなものが、
そんなに幸せに見えないんじゃないかなという気もしていて。
そっかそっか。
社会的に自分が意味があると思える仕事をした方が、
充実感とかも含めてあるというのが、
今の若い世代、増えているんじゃないかなという気もします。
ちょっと二極化しているようなイメージもあるけど。
ああ、二極化。
間というよりも結構分かれている感じ。
そうですね。
YouTubeとか見ていても、
結構ビジネスリアリティショーとか、
そういうのも多分増えているし。
そうか。
そういう言い方ですけど、
YouTubeで何かやって一発当てて、
有名人になってお金をもらおうみたいな。
そっかそっか。
そういう傾向もあるじゃないですか。
ああ、そうですよね。
でも僕の周りはあんまりそういう人がいなくて、
普通に社会的にいい仕事で、
自分たちが穏やかに暮らせればそれでいいですという人も増えているような気がして。
ああ、そうですか。
僕は全然そういう世界観がいいなと思っていて。
やっぱり牧野さんがやられていることが、
神話性があるというか、
そういう方が集まるというのもあるのかもしれないですよね。
そういう世界はあるのは知っているけど、
そっちにいないからというのもあるかもしれないですね。
広告とは何か。
資本主義の限界。
豊かさの新しい指標といったテーマについて、
多角的にお話しくださった牧野さん。
そして、お話は次回に続きます。
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