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奇術積読宣言 ON AIR
どうも、奇術愛好家のしゅうたです。
このポッドキャストは、手品が好きすぎて本を死ぬほど積んでいる私しゅうたが、手品を趣味とする愛好家向けに、マジックに関するヨタ話をするポッドキャストです。
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Apple Podcast、Amazon Musicでも聞けるようになっております。
はい、ということで、今回のテーマは、ブラジルのマジシャン、ベルナルドを見てきた。
ベルナルド・セドラチェックさんのショー&レクチャーをですね、4月の頭にですね、実は見てきまして、そこのちょっと感想とか話してなかったので、ちょっと時差投稿になっちゃうんですけれども、お話したいなと思っております。
ブラジルからやってきたマジシャンですね、地球の反対からやってきたということで、4月2日に東京の駒米ですね、
フォーサイトさんというマジックの会社が運営している駒米マジックルームという場所で開催された、たぶん20人ぐらいの少人数のイベントなんですけれども、そちらでショー&レクチャーに参加してまいりました。
ジョニオさんが主催、ジョニオさんという、フィズムという世界大会でも入賞していらっしゃるすごいマジシャンがいらっしゃるんですけれども、ジョニオさんという日本のマジシャンが主催してくださって、東京と大阪でイベントがあり、
あとは名古屋では桂川新平さんというマジシャンの方が主催で、また長時間のイベントが開催されたというふうに聞いておりますが、私は東京のものに参加してまいりました。
現在、ベルナルドさんはですね、26歳って言ってましたね。1998年生まれとかそのくらいですか。なので、すごい若いです。
すごい若いです。本当に若い。若くて、結論上手かったんですけど、上手いというか、すごかったんですけど、今26歳であんだけできるって、本当にこれからどうなっていくのか楽しみなマジシャンでもありますね。
彼が自己紹介のときに言ってたのが、7歳か8歳くらいのときにマジック好きで、マジックを見る機会があって、それ以降好きで、13歳のときにダニダオーティスというスペインの、今本当に世界的に有名になっているマジシャンがいるんですけども、
ダニダオーティスに出会って、そこから彼からいろいろ学んだということを言っていました。
ウェブサイトを拝見すると、めちゃくちゃ語学に堪能なんですね。
ブラジル出身なので、ブラジルの言語はポルトガル語ですから、ポルトガル語がしゃべれて、英語ももちろんしゃべれて、スペイン語もしゃべれるということで、堪能なのが3カ国語。
あと、多分読めたり理解したり、多少のコミュニケーションを取れる、理解できるものがフランス語、イタリア語ということで、実質5カ国語を使えるということで、バキモンですね。
本当にすげえなと思います。だからこそ世界中に結構呼ばれているみたいで、基本的には英語とかスペイン語が使えれば、いろんなところに呼ばれると思うんですけど、
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メキシコ、イタリア、ウルグアイ、スペイン、オーストラリア、ルエンチン、もちろん日本も20カ国以上でパフォーマンスをしたことがあるということがウェブサイトに書いてありました。
いやー、なんか末恐ろしいですよね。すごいなと思いましたね。13歳でダニダ・オーディスに出会ったって言ったんで、そこから13年も経っていて、26歳ということで、
その他もですね、スペインってやっぱりマジック大国なんですが、スペインだとその中でもエリス国のマジシャンしか呼ばれないコンベンション、大会みたいなのがいくつかあって、コインマジックのコンベンションにも呼ばれている。
カードしかやらないはずなんですけどね。呼ばれてたりとか。あと4Fっていうアメリカの招待制のコンベンションなんですけど、これにももちろん呼ばれていて、
ブラジル人としては唯一って言ってたんで、本当にね、将来有望な超若手、超有望マジシャンということですね。
ベルナルドさんの事前情報は私何もほぼなく行きました。情報なしだったので映像も見たことなかったし、ウェブサイトとかも特に見ずに行ったんですけど、事前に見ずに行ってよかったです、結論。
もうめっちゃたまぎました。ショーパートで20分くらいショーやってくれたんですけど、ありがたいことに私前に出させていただいて客あげていただいて、横に座って一番近いところに見せてもらったんですけど、
いやーめっちゃ不思議でしたね。これ当たったらマジやばいぞと思ったのが当たったんで、マジ引きました。で、解説聞いてさらにビビるみたいな。
いや本当に良かったっすねーとか、良かった良かったしか言ってないと語彙力なさすぎで言語化力低すぎなんで、なるべく言語化していきたいと思うんですけど、
事前情報なしでって言ったんですけど、一応頑張って事前情報を得ようとすると、一つはグッドインテュイションという商品を販売していて、
これはダニダオーティス、彼のある意味で師匠的な存在のダニダオーティスが作ったトリプルインテュイションという作品があるんですけど、そちらを開案したものを発表していて、これは単品で売っていて、映像で売っているそうです。
あとはペンギンマジックという世界的なマジックショップですけれども、そこでのライブパフォーマンスを映像のダウンロード作品で売ってますので、そちらも見れるということで、情報を得ようと思えば得られるという感じですね。
本当に面白かったんですけど、何が面白かったかというと、私としては順当に勉強して、いろんな人から学んで、パフォーマンスをしていって、自分のスタイルを作っていくと、
先代の化け物たちですね。ダニダオーティスとかタマリッツとかスペイン系の化け物系のマジシャンの良いところをちゃんと取り入れて、自分なりのスタイルも確立していくということができるんだなというのをちょっと思いましたね。
ダニダオーティスとかタマリッツが大物過ぎて、大物かつ癖が強すぎるパフォーマンスのキャラクターとかも結構強すぎるんで、すごい影響を受けやすいのは絶対受けやすいと思うんですよね。
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そうすると自分らしさみたいなのが失われちゃったりっていうのは全然あり得ると思うんですけど、そんなこともなくてですね。
受ける印象はダニダオーティスよりもまだ全然ちょっと綺麗という理路整然としているなっていう感じもするし、アドリブとかジャズっぽい動きはあるんですけれども、でも彼の中ではゴールは決まっていてみたいな感じでね、
いいところを取り入れて自分なりのスタイルを作っているところにすごく感銘を受けましたね。
あとはね、本編の20分のショーとその解説っていうレクチャーパートが面白かったんですけど、いろいろ物々終わった後、自由に彼がアドリブでジャズにガンガンいろんなマジックをやっていくっていう野放しにしている野放しパートがあったんですけど、やっぱりそこが面白かったですね。
こっちの方が学びが多かったんじゃないかなと思うぐらいで、解説は特にないんですけど、実際彼が一般の人向けにやっているマジックをちょっと見せてくれたりだとか、
マジシャン向けにというか、フリーでやっているときに気づかないうちにいろいろ仕込んでたりとか、本当にいろんなことを見せてくれたので、そこがすごく面白かったのと、
休憩時間中にちょっと気になっていることを聞いて、そこまで親切にすごく教えてくれたりしたので、具体的に何を教えてくれたかは種に抵触するのであまり話せないんですけど、すごい親切ですごく面白かったです。
全体的に技法、テクニックがめちゃくちゃ上手いというか、そうじゃないなという気がするんですけど、ただ全体の自分のスタイルの作り上げ方とか、マジックショーそのものの構成、トリックの選び方、トリックの構築の仕方、
あとその中の心理的な策略とか、お客さんのテンションを上げたり下げたりというところで、オーディエンスコントロール、オーディエンスマネジメントみたいなところがすごく上手くて、
26歳でこれかと騙されたし、めっちゃ不思議だったし、本当にすごいなと思いましたね。やっぱり解説を聞いているとちゃんとダニータオーティスのこの理論が、タマリッツのこの理論が出てきたりして、やっぱりちゃんと影響を受けているんだなというところも学べたので、スペイン系のマジックが好きな私にとっても非常に刺さるレクチャーだったなと思っています。
あとは何が良かったかというと、トリックそのものももちろん解説、不思議だったので良かったんですよ。良かったんですけれども、彼の哲学、フィロソフィー、マジックへの向き合い方というところも非常に感銘を受けました。
例えば彼はトリックという言葉を、日本語だとトリックとマジックってあんまり差分ない印象があるんですけれども、英語だとトリックとマジックで結構受ける印象が違うっぽいんですよね。なのでトリックという言葉はあんまり使わない、好まないそうで、ちゃんとマジックという言葉を使うと。
お客さんとか友達にトリック見せてよって言われたら、マジックねっていう風に訂正するらしいんですよ。これなんかちょっと面白いなという、言語感覚が違うのでそのまま日本人が受けられるかというと怪しいところもあるんですけど、要はそれぐらい気にしているというか、トリックという言葉には謎解きとか種明かし、挑戦、チャレンジングなニュアンスが入ってきてしまうから、
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マジックというものにちゃんと浸ってもらう、魔法的なものにちゃんと浸ってもらうためにマジックという言葉を使うように言葉遣いから意識しているということだと思うんですけど、これまさにアスカリオのマジカルアトモスフィアというところに繋がるような考え方だなと思いながらその話を聞いていました。
はい、ということでこれが彼の良かったところなんですけれども、物販とかもあってレクチャーノートとか、レクチャーノートはレクチャーショーの前日とかにジョニオさんにあるよって言われて、なのでジョニオさんが必死にアクスそうなんですけど、なので今到着を待っているところなんですが、買いました。
せっかくなのでここからどういうマジックをしたかちょっと軽く話したいと思います。なのでネタバレが嫌な方は再生ストップしていただければと思います。先に言っておきますと、ショー自体の内容はほぼ同じ内容がペンギンマジックで売っているペンギンライブの彼の出演会で見ることができます。
が、実はペンギンマジック私も後で終わった後に見たんですけど、ベストパフォーマンスじゃないですね。東京ドームのショーはベストパフォーマンスでした。本当にすごく良かったんですけど、ベストパフォーマンスじゃないっていうのは先にペンギンマジックの方はそうじゃないってことは言っておきます。
ということでここからショーの内容を少しだけ踏み込みますけれども、一つ目はタンタライザーという作品をやっていましたね。前提はまずカードマジックのみです。これについてもいろいろ言ってましたけれども、カードマジックのみで20分間のショーをやってくれて、一つ目はタンタライザーというマジックでした。
このロイヤルロードトゥーカードマジックというカードマジックの名著にも入っているような、非常に実は種仕掛け自体はすごくシンプルなマジックで、これはデニスベアーというドイツのオジシャンが書いているハンドクラフテッドマジックという本に解説されているやり方というかですね、流れとそこにある策略をですね活用しているので、お手元にその本がある方はですね、これ日本語版も出てますからぜひ確認してみれたらいいかなと思いますが、
ここでね、タンタライザーってなんかすごく退屈なマジックっていう印象が私あったんですよね。なんでこれ入れるんだろうなと思ったんですけど、やっぱりその後の高段のマジックにちょっとこう響いてくるというか、不思議さがどんどんちゃんとアップしていくし、あとは高段のマジックのちゃんと準備にもなっているみたいな感じで、構成の妙がね素晴らしいなと思いました。
あとそもそもタンタライザーって退屈なマジックって私は思ってたんですけど、彼が演じていると面白かったので、なんかショーマンシップの問題だなって思って個人的にはそこが発見でしたね。
1つ目がリバーストっていうトリックで、お客さんがね、観客がひっくり返したテーブルの下で表返した1枚のカードがそれを箱に入れてテーブルの上に箱に入れたデッキを持ってくるとマジシャンがそのカードを当てるという。観客もだから何のカードを表返したか知らないんですね。
ちなみに僕がその横に座っていてこのカードを選ぶとかやったんですけど、これ当たったから超不思議でしたね。これもうマジでたまげました。
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その後がちょっとジャズな感じでインプロバイズと即興で手品をいくつかして、フォーオーバーカインドとかね、選びながらやったりとか。最後はエニーカードあってエニーナンバーですね。
トランプのデッキの中に好きなカードを言ってもらって、1から50に好きな数字を選んでもらって、お客さんの言ったカードがその言った枚数目から出てくるという。
よくあるマジックのプロトレなんですけれども、これはちょっと事前知識なくぜひ見てみてほしいなと思いました。
ダニー・ダオティスとかタマリッツの理論とか策略をまぶした非常に構成が見事なお手品だったなと思っています。
本当に彼が生でダオティスとかタマリッツから学んだようなことをある意味でお裾分けしてもらえたような気分だなっていうところもあって、スペイン大好きな私もすごく楽しかったですし、
やっぱり繰り返しなんですけども、ああいった尖ったマスターたちからエッセンスを受け取って自分のものにしている、自分のスタイルでやれる人っているんだなというか、
そういうことができるんだという一つのケースを見れて、すごく良かったですね。
ご意義がなくて申し訳ないんですけど、そういったところがむしろ自分も学べるところだなと思いました。
ただただタマリッツとかダオティスが好きだからってそれをただただやるわけじゃなくて、エッセンスを取って自分のやりたいマジックをやっていくっていうのがすごい良いなと思いました。
本当にまだ若いのでこれからもっとすごくなっていくということで、すごく期待しているマジシャンでもあります。
何様のつもりだって感じなんですけど、ちょっと年上マントみたいな感じですけど、本当に良かったので、もしまた日本に来るような機会があれば皆さんぜひ見に行ったらいいんじゃないかなと思っております。
はい、ということで今日はショートエピソードでございますが、ベルナルドの感想会でございました。また皆さんお会いしましょう。バイバイ。