2023-10-24 17:59

#16 カナダからの求道者Shane Cobalt来る

シェーン・コバルト氏のショーに参加/トロント生まれ/クラシックな手品に造詣が深い/2019のツアーも参加しました/練習しよう/歴史のコンテクスト/マジカル・アトモスフィアの条件/カラーチェンジ地獄/気配がねぇ


シェーンさんのWebサイト

https://www.shanecobalt.com/


【新訳】The Expert at the Card Table 2nd Edition (訳:Majil)

https://whomagic.thebase.in/items/77565557


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奇術積読宣言 ON AIR
どうも、奇術愛好家のしゅうたです。このポッドキャストは、手品が好きすぎて、本を死ぬほど積んでいる私しゅうたが、手品を趣味とする愛好家向けに、マジックに関するヨタ話をするポッドキャストです。
はい、ということで、今回のテーマは、Shane Cobalt
はい、ということで、名前にピンときた人もいるかもしれませんが、カナダのマジシャンShane Cobaltさんについて話しますというか、
Shane Cobaltさんのショーに行ってきたので、その感想をしゃべります。
はい、ということで、このポッドキャストにたどり着いている方は、割と名前は聞いたことあるという方は多いかもしれませんが、誰だという方のために、ちょっと簡単に紹介させてください。
Shaneさんはですね、トロント生まれのマジシャンで、現在の拠点はニューヨークを活動の拠点としていて、現在38歳って言ってたかな。はい、そういった年齢の方です。
エキスパートアットザカードテーブルの著者であるアードネスとか、ダイバーノンですね、カードマジックの、現代マジックの神と呼ばれるような、プロフェッサー、ダイバーノンですけれども、そこら辺の研究で有名で、エキスパートアットザカードテーブルの研究家で、そこに書いてある本の中にあるテクニックとかそういったものをマジックはすべてできると言われています。
クロスアップとかサロンを得意となさっていて、幅広いジャンルのですね、マジックもかなり得意とされている方ということです。
っていうね、簡単な説明からもわかると思いますけれども、非常にそのクラッシックと呼ばれるような、古典と呼ばれるようなマジックに非常に造形が深いマジシャンの方です。
ご本人の言葉を借りるとですね、ロストシークレットと言っていました。日本語に訳すと何なんですかね、失われた秘密、失われた作品とか、そういったこう、みんなの記憶からは失われているような、ちょっと目も向けられなかったような、そういった作品とかテクニックっていうのを取り扱ってですね、独自の再構築をして、
現代のマジックシーンに持ち込んでいるという、そういったことを得意としているマジシャンだなという印象があります。また印象としては、そのアンダーグラウンドのマジシャンという感じではあるんですけれども、実際日本ではですね、ちょっとネットで一時期バズりまして、というのは、
2015年、6年とかにあったですね、ジニーコンベンションというアメリカのフロリダで開催されたマジック雑誌ジーニーが主催しているジニーコンベンションというところでですね、日本では非常に有名なクロースアップマジシャンの前田智博さんが、このシェーンさんのですね、カードマジック、カードマジックというかカラーチェンジですね、カードのカラーチェンジの動画をアップして、ご本人の許可を得てアップロードしてですね、
それがあまりにすごいと、上手すぎる、綺麗すぎるということで、めちゃくちゃ有名に日本でなりました。実際その前田さんももちろん絶賛なさっていましたし、スリーフライというコインマジックで有名だったり、カッパーフィル、デビッドカッパーフィルのアドバイザーとして有名なクリスケーナーというマジシャンも褒めて絶賛ですね、してたり、その他のマジシャンもですね、たくさん絶賛してます、彼のこと。
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ロサンゼルスにあるマジックキャッスルにも出演したことはもちろんあるし、世界大会ですね、フィズムのカナダの代表としても出場したことがあるという、そういった経験がある、すご腕のマジシャンということです。
2019年には日本でレクチャーツアーを実施してくれて、今年コロナ後ですね、初の来日ということで、いずれにせよ彼としても2回目の来日だったはずです。
2019年のそのレクチャーツアーには私も参加させていただきまして、非常にですね、勉強になったなという記憶があります。というかですね、それだけじゃなくて、それをきっかけに僕は毎月、彼のレクチャーとか研究結果をですね、オンライン上でちょっとシェアしてもらう、そういったグループに、パトレオンというファンコミュニティみたいなのがあるんですけれども、そちらにも入ってですね、ちょっと勉強させていただいてます。
本当に死ぬほど上手いんですよ。もう基本技法が本当に上手い。あえてちょっと特定の技法の名前とかここで言わないようにしますけれども、マジシャンであれば全員が知っているようなテクニックも本当全て上手い。特にですね、サイドスチール、結局言っちゃってるんですが、サイドスチールというテクニックに関しては、もう本当にもう、やったのそれ?みたいな。
そういうのがわからないぐらいですね、上手いと思っています。ちなみにルックスはですね、長髪でちょっと髭も生えていて、ちょっと怒られそうですけど、イエスキリストみたいな見た目をしている、そんなちょっとミステリアスさもあるマジシャンでした。
今回ですね、僕参加してきたのはマジックショーで東京で開催されたもので、だいたい1時間ですね。本当にあっという間でした。マジックショップマジオンの堀木さんがですね、今回、2019年のレクチャーツアーもホストしてくださっていましたが、今回のマジックショー、レクチャーツアーもですね、ホストしてくださっていて、
今日これ収録して配信しているのが、たぶん2023年の10月24日だと思うんですが、その時点では東京公演が終了しておりまして、残すところ、26、28、29と関西の方でワークショップやショーっていうのが開催されるということです。
行く価値がめっちゃあると思うので、勝手に宣伝しますね。本当に手品をですね、純粋に楽しみたい人、勉強している人は本当に行った方がいいと思います。あのレベルでやっぱりこのスライド、テクニックですね、いわゆるを実施できる人はいないですし、それをショーという形式で見せてくれる人っていうのは、日本にはもちろん世界を探しても本当数えるほどしかいないんじゃないかなと思っています。
ツイッター、Xですね。いつまでこのくだりやるんですかね。もうXこと旧ツイッターにて、ハッシュタグ支援コバルト来日イベントっていうので今日検索してもらうとですね、多くの方が感想をつぶやいているようです。私もつぶやかせてもらいましたけれども、東京のイベントでは、これ本人もツイッターでつぶやいているんで大丈夫だと思うんですけど、それこそ先ほどお話をした前田智博さんも足を運んでいたということで、それだけマジシャンも注目するぐらいの、というか、
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観客の大半はマジシャンだったと思うんですけれども、そういった超都合でマジシャンです。
ということで今日はですね、その感想を話していきたいんですけれども、なるべくね、これから見る方もいらっしゃると思うので、
演目そのものには触れないようにしてですね、します。なるべくですね、触れざるを得ない場合もあるので、いずれにせよネタバレ注意ということで、
まだ見てない人は終わった後にぜひ聞いていただければと思います。あとこれ未来のね、アーカイブされたものを聞いている方はですね、
あ、そんなマジシャンいたんだと思いながら、ちょっと思いを馳せていただきながら聞いたらいいかなと思います。
私が参加したのはライブショーで、サロンの演技を中心にですね、シェーンさんが立って演技したり座って演技したりというのを組み合わせでした。
前編を通してですね、過去の偉大なマジシャンによるトリックというものを、トリックとかそのテクニックですね、
シェーンさんの自己解釈を加えて再構築されたものを演じてくれたというふうに僕は認識しています。
過去の偉大なマジシャンってどんなマジシャンかと言いますと、例えば、
エドウィン・サックス、ロス・バートラム、ダイバー・ノン、ハワード・サーストン、ジョニー・トンプソンなどなど、
今言った名前にね、ちょっとでもピンときた人はそれこそ絶対見に行った方がいいと思うんですけれども、
そういった本当に、ジョニー・トンプソンはかなり最近のマジシャンですけれども、
エドウィン・サックスなんていうのは彼が出したスライト・オブ・ハンドという本は1800年代の本ですから、
そういった非常に昔のマジシャンたちにリスペクト、インスパイアを受けながら、
彼ら、名人たちのトリックを次々と演じてくれる、そんなショーでした。
そういったマジシャンの名前を出して、こんな本があってねとか、多少の歴史のコンテクストを共有してくださって、
その上でマジックを演じてくれるんですけれども、
見た私の印象としては、マジックの現象というものを、魔法だよと観客に提示するというよりかは、
その歴史のコンテクストがあって、これは非常に難しいスライト・テクニックや技術によって達成されている手品なんです、
というようなプレゼンテーションだったという印象を受けています。
実際、観客にマジシャンが多かったので、あえてそうした部分も、
それを特に強調した部分もあると思うんですけれども、
一般のお客さんに見せる以上にそういった部分が多かったなと思っています。
例えば、コイン・マジックをしてくれたパートで、非常に高難度なことを見せてくださったんですけれども、
実はその裏側の部分ですね、仕掛けというか、どういうふうにやっているかという部分を、
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解説ではわけではないんですけど、それを見せてくれたというシーンがありました。
あれはですね、今回その高い難度のスライトをやっているんだよという暗黙の了解が、
マジシャンと観客の間に構築されているからこそ、あえて裏側を見せることで、
より効果が上がっている、そういった例だなと思っています。
でも、あれをやってくれたのは、たぶんマジシャンが大半の観客だからなのかな、なんていうのはちょっと推測してますけどね。
あとは、私の解釈をちょっとしゃべると、スペインのマジシャン、アスカニオが提唱する、いわゆるマジカルアトモスフィアという、
マジックの目的はマジカルアトモスフィアを構築することだ、みたいな話がある、そこで出てくるマジカルアトモスフィアですけど、
あれに必要なもののいくつか条件があるんですけど、そのうちの一つに、完璧なテクニックというのがあるんですね。
これも確実に満たしているわけなんです、彼は。
すごいでも興味深いなと思ったのが、正直テクニックが完璧なので、どうやったかさっぱり分からないし、
その気配もないし、このタイミングでやったな、みたいなのも分からないんですけど、
でも、ロジカルにはテクニックで達成しているというのは、プレゼンテーションの中身からも提示しているわけですよね。
なので、脳みそではそういうふうにテクニックで達成していると理解しているので、
これって観客としてどういう気持ちになるんだろうと。
つまり、僕はマジシャンだから純粋に楽しめましたけれども、
一般のお客さんが見たときにどういう感想になるのかなというのが、実は気になったところです。
これ、ぜひ一般のお客さんを連れて行ったとか、そういった感想を聞いたという人がいたら、私聞いてみたいなと思っています。
そんなに難しいことを言いましたけど、やっぱシンプルイズベストだなと思いましたね。
シンプルなものって派手さこそ少ないんですけど、やっぱりいいエッセンスというものがギュッと詰まっていて、
特にクラシックのマジック、古典のマジックというのは、いわゆる時の試練というより、
時間を経っても引き続き演じられるというのがあるように、
時の試練を耐えたプロット現象であるという意味で、
やっぱり非常に強力だなと思って、改めてクラシックの力強さを思い知らされました。
特にその中ではカラーチェンジとか本当にすごかったですね。
彼をさっき有名にしたカラーチェンジも演じてくれたんですけれども、
とにかくひたすらいろんな手法でのカラーチェンジをやってくれるっていうくだりが実はありまして、
これはね、もう間違いなくマジシャン向けにやってくれたサービスタイムだと思うんですけれども、
本当に近くで見てもわからないし、何よりも美しいんですよね。
大バーノンも最もカードマジックで強力な現象っていうのはカラーチェンジだと言ったと言われているし、
実際バーノンの本にもルイスギャンソンという作者が、著者が書いてますけど、
マックスマリニーとかライプツヒもカラーチェンジっていうのが最もビジュアルのマジックだよねって言ってたっていう記載があるんですけど、
やっぱりカラーチェンジって本当にビジュアルなんですよね。
どうやったか、こういう風にやってるんじゃないかなっていうのは多少マジシャンなので想像がつくものの、
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でもそのレベルでできるの?みたいな驚きと、でもよくよく考えるとちょっと不思議だなっていう部分もあって、
やっぱすごかったなと思いますね。
あとフィズム、世界大会にも出ていたということで、去年か、フィズムやったので、そこのフィズムでやった演技の一部もやってくれてですね、
現象自体はとってもクラシックなんですけど、正直裏側はさっぱりわからないというか、めっちゃ不思議でしたね。
マジックショーそのものはテンションが超常に高くて、観客がずっとわーって湧き上がってるっていうような、いわゆるそういったエンタテインメントではなくて、
なんか静かに圧倒されるというか、わーすっげーみたいな、どっちかというとため息が出るような、そんなショーでございました。
やっぱり日本でこのレベルでスライドもできてショーもできるっていう人は、なかなかいないですよね。
特にその、あとはアメリカってやっぱ商業主義強くて、それこそわーってみんながぶち上がるようなショーとかが特に好まれると思うんですけれども、
そういった中でやっぱりこの路線でちゃんとやり続けてくれているっていうのは、マジック業界の、マジックを勉強している人間としても本当にありがたいし、
途中で師匠とか仲間の話も出てくるんですけど、やっぱりそういった方に周りに恵まれて、今までやってこられてるんだなーっていうのを感じながらマジックショーを見てました。
いや本当にね、自分の好みにぶっ刺さるショーでめっちゃ満足しましたね。
テクニックとか現象とかね、あんまり具体的な話はしてなくて、抽象的な部分にしか言及してないんですけど、
なんとなく雰囲気が伝わったかなと思います。
具体的な演目、より現場の雰囲気をつかんでいただくために、やっぱりぜひ生で見ることをお勧めしますので、関西の方は行ってみたらいいかなと思います。
これを未来で聞いていただく方はまた来日することを願って、ぜひですね、願ってみてください。
ちょっと取り留めもなく喋っちゃったんですけど、最後にちょっとですね、あと諸々感想を追加すると、やっぱり練習しようと思いましたね。
マジック長くやってると、なんかやってるよなっていう気配とかアンテナがビンビンになることあるんですけど、気配ないのがやっぱりちょっとすげーなと思って、
どんなマジシャンもテクニックやるときはちょっと変な筋肉の動きとか変な間になったりするんですけど、それがないレベルの技法、テクニックを普通に使ってるってやっぱやべーなって思いましたね。
直近またExpert at the Card Tableが再販されるということなので、日本語版が。皆さん練習しましょう。
僕も練習します。ここでちょっと宣言して自分を追い込んでいくスタイルにしますけど。
っていう練習しようって思わされるぐらい、彼のスライドのレベルの高さ、職人でしたね、求道者というか、道を求める者と書いて求道者。
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それぐらい美しかったですね。一般向けの講師のほど爆発的にするかっていう、そういった大衆向けの章家って言われるとそうじゃないんですけれども、
やっぱりこういった方がしっかりいて、マジックの本州本丸を守っている方がいるっていうのは本当にありがたいし、頑張ってほしいし、いいもの見れたなって思いましたね。
お弁当デックとか下ネタスポンジみたいなのは当然使わないわけで、そういうのが大好きな方が、シェーンさんの演技とかを見て好きになるかちょっとわかんないんですけど、
ただやっぱりマジックを始めた時の、真面目に勉強し始めると絶対その技術スライドっていう道にぶち当たると思っていて、
それを当時練習していた自分を思い出してですね、それを見ていただくと、どんな派閥のマジシャンも、派閥っているのかわかんないですけど、どんなマジックが好きなマジシャンも、
やっぱりこういうのっていいなって思える、そんなマジックショーだなと思いました。
ということで褒めすぎですかね。ちょっと褒めすぎかもしれない。もうちょっと批判的というか批評的にコメントしても良いんですけど、
なので好みが全然違う人はぶっ刺さらないと思いますね。
それはもう間違いないとは思いますけれども、大体でも雰囲気と僕の好みは伝わったかなと思うので、
なんか似てるかもと思う人はマジで行くことをお勧めします。
なんかあるかな。
まあなんかあるかなっていうのは、ネガティブポイントあるかなと思うと、
初日なのでちょっとシェーンも日本の気候、湿度とかに順応してなくて、
ちょっと微妙な瞬間もなくはなかったんですけれども、
でもそんなの気にならないぐらいの全般的な満足度でしたね。
めっちゃ良かったです。
ということで、なんか前回雑談回はライブ性を重視して、
それ以外の回はメインテーマを持って、未来に聞かれても大丈夫な回にするとかって言った気がするんですが、
これなんか雑談回な気もしますね。ライブ性が強いんで。
まあいいか。
ということで、今回はカナダからの超人シェーン・コワルトということでこのショーを見てきました。
ちょっとまだ見れてない人も見てほしいなと思って急遽このテーマで喋ったということになります。
練習しましょう。多分多くの人がね、マジシャンが練習しようって思ったと思うんだ。
なので練習しましょう。頑張りましょう。
ということで、皆さんのお便りも感想もぜひ聞かせてくれれば嬉しいなと思っております。
それでは皆さんまたお会いしましょう。さようなら。
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