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奇術積読宣言 ON AIR どうも、奇術愛好家のしゅうたです。このポッドキャストは、手品が好きすぎて、本心のほど積んでいる私しゅうたが、手品を趣味とする愛好家向けに、マジックに関するヨタ話をするポッドキャストです。
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はい、ということで、今日のテーマは、THE EXPERT AT THE CARD TABLE
ということで、超名著ですね。 THE EXPERT AT THE CARD TABLE というですね、もう本当に100年以上前の本ですけれども、超名著の本がありまして、こちらの本について、ちょっと今日は話していきたいなと思っています。
もちろんタイトルが英語でありますように、最初にはアメリカで発行されて、英語で発行されまして、日本語にも訳されています。
日本語はですね、旧訳、新訳みたいなバージョンがありまして、昔訳された本は、プロが訳すカードマジックテクニックみたいな話ですね。
で、最新の訳はですね、もうちょうど最近出たばっかりですけれども、THE EXPERT AT THE CARD TABLE というそのままのタイトルで、赤い本でですね、出ていてめちゃめちゃかっこいいというか、かっこいいというかオシャレですね。めちゃめちゃオシャレなんですけれども、オシャレだしね、開いても本が閉じないという、特殊な本の製本のされ方がしていて、めっちゃ学習しやすいんですけれども、それも出ているような、それだけすごい名著ということです。
1902年に発行されて、頭文字を取ってですね、T E A T C T みたいな風に略されたりとか、あとはTHE EXPERT とかエキスパートと言われたりする本ですけれども、これ何の本かというと、カードの生かさまとかね、あとはギャンブルに関するテクニックと、あとはそのカードを使ったマジックとかね、そこら辺を中心に解説した本です。
マジックの作品もちゃんとそこそこの数解説されていて、14作品解説されているというのがあります。後半の方にマジックがあって、前半の方には生かさま、まあ生かさまというかですね、まあまあ生かさまか、まあ生かさまのテクニックというのがあります。例えばカードを混ぜたように見せて、実は混ざってませんとかね、はい。
まああの実際これ練習していっても、これめっちゃむずいなみたいなのが結構あるんですけど、あの、ただすごいこの何指の使い方とか、かなり丁寧に書いてあるんですよね。あとは確かにこの通り指を置けば自動的に割とカードが動くみたいな、その何か人間の体の構造とカードのこう特性みたいなものをこう理解した上で書かれていて、この作者はですね、本当にこう生かさまとかにね、詳しくて、何なら教えるのも
上手かったんじゃないかなと思うんですけども、そこにこう造形の深いですね、人が書いたんじゃないかなと思っています。
で、その作者が誰かというと、こうアードネスという人なんですね。今日のポッドキャストではこのアードネスについて喋っていきたいんですけれども、はい。で、まあその作者なんですけれども、これがねアードネスという人が書いています。
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ただこの奇妙な点がございましてね、まあこれがね世界中のマジックファンがこの本を、まあ本の中身自体も素晴らしいんですけど、
このアードネスに対して注目している理由でもあるんですけども、このアードネスの名前っていうのがこの本以外には存在しないんですよね。
なので、何者なんだってなってるわけですよ。この本以外には当然この後にもアードネスが書いた本ってないし、これより前にもないっていうことなんですよね。
で、やっぱりこのイカ様、カードのイカ様に関する暴露本でもあるという側面もありますから、内容が内容なので特命で出したのではないかというのが通説でして、つまりアードネスというのは実際本物が、本名を持っている人がいて、ペンネーム的に特命で使ったんじゃないかというのが通説になっています。
ということで、復習すると中身は素晴らしいと、それは間違いない。ただ、書いた人が正体不明ということで、これが注目したくなる理由でもあって、名著名著と、名著は名著、ほぼそれこそダイワーノンというプロフェッサーといわれる近代マジックの父のみたいな存在がカナダのマジシャンがいますけど、彼もこれもバイブルとして扱っていたくらいの本ですから、中身は素晴らしいと間違いないと。
一方、正体がわからないということで、この正体が誰なのかというのを世界中のマジック研究家たちが、歴史研究家たちが正体を暴くことをしていると。有名なところでいうと、マーチン・ガードナーという数学を使ったマジック学をやったりしますけれども、マーチン・ガードナーとかデビット・ベンという、これもカナダのマジシャンですけれども、彼らが割とアードネスの正体の研究者としても有名だったりします。
結論から言うとですね、このアードネスの正体、ぶっちゃけわかってないんですよ。やっぱり状況証拠みたいな間接的な証拠しかなくて直接的な証拠、私が書いたよみたいな手紙が残っているとかね、アードネスという名前を使っていたみたいな証拠があればわかるんですけれども、間接的な証拠しか今のところ出てきていなくて、裏取りができていないので、やっぱりまだ答えが出ていないというところなんですけれども、いろんななどでアードネス正体説があるんですよ。
で、どうやら今まで一応それなりに主要な候補者は17名いるらしいです。17名いるらしいです。18というのもどっかで読んだんですけど、それぐらいいると。全員説明すると日が暮れちゃうのと、私も全部を把握できてないんですよね。
これね、ホリキさんとのゲスト会でも喋りましたけれども、ジーニフォーラムという海外のネット掲示板があって、マジックに関する、そこのアードネスのスレッドがもうページが200ページ以上あるんですよね。
なので、もうカオスで分かってない。しかもこれ個人じゃないという説まであってね、一人で書いたんじゃなくて複数で書いたんじゃないかみたいな説もあって、もう本当にもうカオスです。
なので今日は、いくつか主要な説とその何か理由みたいなものをちょっと話して、ミステリーの面白さをちょっと皆さんにも伝えられたらなと思っています。
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で、表紙をめくるとですね、一番最初の表紙にはDXパタートでカードテーブルと書いてある。表紙をめくると、ちょっとまた違う単語のラレツがあって、Artifice Loose and Subterfuge at the Card Tableみたいなのが書いてあるんですよ。
これちょっとほとんど聞いたことない単語だと思うんですけれども、今言った単語のところで、Loose andっていうところがあるんですけど、これを逆にするとAnd Loose、And Looseになると。
なんか人の名前っぽいですよね。で、あとこの作者アードレスですけれども、これ作者フルネームというか実際書いてあるのはSWアードレス。
S.W.ERDNASEっていうのをね、書いてアードレスって一応便宜上読んでるんですけれども、これまで逆から読むとE.S.And Looseになるんですよ。
なので、And Looseさんなんじゃないかっていうのが説としてあります。つまり、アードレスっていうのは匿名でペンネームで、それを文字を逆にして出現するAnd Looseっていうのが名前なんじゃないかと。
で、And Looseっていうのは実際よくある名字、宇字としても使えるし、名前としても使える。そういったところなので、まあそれはあり得るだろうねという話があるわけです。
なので、こう候補者にもなんちゃらAnd Looseっていうのがいっぱいいるっていう状況ですね。
で、さっき言ったマーチン・ガードナーが研究していたところで出てきた説が、ミルトン・フランクリン・アンドリュースさんという人がアードレスなんじゃないかという説が1個あります。
で、エキスパートアートカードテーブルは写真絵がいっぱいあるんですけれども、これイラストを書いたのがM.D.スミスさん、マーシャル・デニソン・スミスさんっていうのはもうわかってます。
で、マーチン・ガードナーはですね、このスミスさんとの接触に成功するんですね。
で、スミスさんに手紙をやり取りして、いろんな証言を聞いて、スミスさんはですね、アードレスあったよと、実際にイラストを書く上で、会いましたと。
で、金髪でシャープな顔立ちで、40歳ぐらいとかね、年齢とか身長に関しても出たりとかってしていて、
ただですね、このスミスさん、本当にこの証言あってんの?みたいな話があって、どことこのホテルで会ったんだよねみたいなことを言ってても、実際そのホテルなかったよねみたいな感じで、
やっぱり人間の記憶って曖昧なので、このスミスさんの証言信じていいんだっけ?みたいな説ももちろんあります。
でもとにかくですね、M.D.スミスさんとマーチン・ガードナーは接触を持ってですね、そこでの状況証拠というか彼の証言をベースにあぶり出していくと、
連続殺人犯として疑いがかけられて、最後に警官が入って行ったところで自殺したみたいな話があるミルトン・フランクリー・アンドリュースなんじゃないかという説ですね。
これは結構長い間そうなんじゃないかと有力な説として信じられていたらしいです。
ただやっぱり実際身長がスミスさんとの証言とも違うよねとか、マジックを本の中では書いてあるから、マジックやってないとおかしいんですけど、
マジックやってたとかもちょっとあまりわからないっていうので、ちょっと違うんじゃないの?みたいな話があると。
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ただやっぱりこのミルトン・フランクリーの説は本人が連続殺人の疑いがあったとか、そういったところも説としての面白さもあって、結構支持されていたという話があります。
そしてもう1個紹介できたらなと思うのが、エドウィン・サムナー・アンドリュースという人の説です。
これはリチャード・ハッチという研究者が、歴史家が最初に候補に挙げたと言われてるんですけども、このエドウィン・サムナー・アンドリュース、ESアンドリュースにそのままなるんですよね。
なのでまず名前が一致すると。
あとはこの身長とか年齢の情報が、さっき言ったイラストレーターのスミスさんの証言とほぼ一致すると。
あとはシカゴのすぐ近くに住んでいたということで、実はこのエキスパートカードテーブルは最初に印刷されたのがシカゴの印刷業者で、
印刷業者の近くというか、シカゴの近くの町に住んでいた記録もあると。
で、あとはその仕事が鉄道関係の仕事をしていたんですけども、1903年にサンフランシスコに転勤をしているらしいんですけど、
どうやらそのエキスパートカードテーブルの本の販売も、そのタイミングでマジックショップに任せているらしくて、なんか説明がそこそこつくと。
で、鉄道で勤務していたというのがありますけど、なんかトラベリングエージェントという職種で活動していたらしくて、なんかどうやらこれが長距離の鉄道旅行を担当しているらしいんですよね。
で、長距離の鉄道旅行の中でやっぱりね、結構ギャンブルがよく行われていたらしいんですよ。
だから確かにそういったギャンブルとかイカ様との接点というのはあったんじゃねえかと言われています。
この説でまた面白いなと思うのが、本の中で解説されているイカ様にオーバーハンドシャッフルというものに関するものの解説が多いんですよ。
オーバーハンドシャッフルって何かというと、ざっくりとテーブルなしで手の中だけでカードを混ぜるものなんですね。
右手に持ったトランプのデッグをですね、左手の方にカードを何枚かずつ左手で取っていって混ぜた感じにすると。
これそうすると何がいいかというと、湧きしめてやれるんですよね。
テーブルがあって、テーブルでいわゆるカードをかみ合わせるリフルシャッフルってやつだと、湧きを横に突き出さないと、かつテーブルがないとシャッフルできなくて、
一方オーバーハンドシャッフルっていうのは湧きしめて手の中でできるので、シャッフルしているときの人間のサイズ感がキュッとするんですよね。
やっぱり電車って狭いと。なので狭いところのシャッフルって意味ではオーバーハンドシャッフルが適していて、
故にそのイカサマ手法について結構解説してるんじゃないかみたいな考察があって、これめちゃくちゃ面白いなって思いました。
これがエドウィン・サムナー・アンドリュース説です。これデビット・ベンとかもすごい支持している説ですね。
私が今一番推した説がありまして、それが2023年の9月のジニーマガジンですね。ジニーの雑誌で発表されたものでして、
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発表されたというか、正確にはそれより前にも発表されてるんですけど、大体的にそこで特集されたものです。
新たな候補者はエモリ・コップ・アンドリュースですね。エモリはEMORYですね。コップはCOBBなので、
ESアンドリュースではなくてECアンドリュースになるんですね。なのでお聞きの方はESじゃないんだったら違うじゃんと思うかもしれないですけど、
これまず面白いのが、直筆のサインがあるんですけど、その人のエモリ・コップ・アンドリュースのサインを見るとCが確かにSっぽく見えるんですよね。
下にニョロッと出てまして、これ見たい方はジニー2023年9月号を見ていただければ載ってるのでぜひ見ていただきたいんですけども、
なのでESアンドリュースっぽく読めると。この方のバックグラウンドがシカゴで実際に出版業界で働いていて、カラー印刷の専門家として活躍していたと。
アメリカン・インスティテュート・オブ・グラフィック・アーツっていうところとか、シカゴ・ソサイティ・オブ・タイポグラフィ・アーツみたいな、そういったところのわりとしっかりとした組織のディレクターをやっていたと。
あとですね、この本、Expert at the Table自体の本の単語の使い方とか表現がウィットに飛んでたりとかですね、結構額がある人が書いてるんじゃないかっていう考察がありますと。
確かにその可能性は大いにあって、このエモリ・コープ・アンドリュースは実際プリンストン大学に入って、シカゴ大学に編入してその後卒業してたりとか、彼自身も論文をいろいろ書いてるわけですけれども、その論文ともなんか表現が似てますよねみたいな、そういったいくつかの間接的な証拠が近づいていると。
しかもこれ面白いのが、実際印刷した業者が自分の父親が働いていた会社の数ブロック先にあるということで、地理的にも説明がつくということで、結構いいんじゃないのっていうのがこのエモリ・コープ・アンドリュース説です。
で、私がすごい押してる理由がありまして、これは実はエモリ・コープ・アンドリュースは会社の雇い主とか同僚がマジック好きでマジック教会に入っていたと、The Society of American Magiciansという教会に入っていましたと。
で、そのコープさんが、なのでその同僚とかが入っていた関係があって、そのマジック教会のイベントに参加していると。なんとそこにはダイバーノンと、あとはフーディーニーというね、これも偉大なマジシャンですけども、と一緒に写ってる写真があるんですよ。
すごくないですか?なんかね、アードレスと思わしき人とダイバーノン、さっきそのプロフェッサーと呼ばれるダイバーノンですね、カナダのマジシャンのダイバーノンが、実際このエキスパーターズ・アカデブルのことをバイブルとして扱ってたわけなんですけども、
そのバイブルとして扱っていた作者、匿名の作者が実は同じ空間にいて、同じ写真を写っているというですね、食事を食べてたシーンなんですけども、同じ写真に写っているということで、この写真もですね、ジニー2023年9月号に載ってますので、興味ある方は見てみてください。
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なのでこれなんかロマンがあってね、少年漫画感があって、つまりお前が育っているのを私は見てるぞみたいなね、あの感じがあってですね、なので個人的に推したいなと思っています。
はい、ということで、まあザザザッと話したんですけれども、アドレスの正体に関してはあんまりやっぱり日本語でまとまっていなくてですね、私はこの2023年9月号を読んだノートをネットに、ノートにアップしてます。
で、あとはですね、フレンチトロップというマジックショップのとこにある石田さん、石田貴信さんによるコラムで、このアドレスに関するコラムが書いてあります。
そして、あとこれ本当にすごい仕事だなと思うんですけれども、プレイフェアというトラップのデックとかをね、扱っているマジックショップのところから出ての、泉さんがまとめた誰得技術研究という雑誌の中で、このアドレスの説について、確か8名、8名分詳細に説明なさってくださっています。
はい。ので、外境をつかみたい方はですね、あれを読んでみると、なんとなくこのアドレスの正体のいろんな説についてね、知ることができると思います。私が最後話した最新のエモリック・オブ・アンドリュースについても誰得技術研究の方に書かれていたので、これ本当に興味ある方は見てみたらいいかなと思います。
ということで、今回はエキスパート・アット・ザ・カード・テーブルですね、についてとそのアドレスについてのお話でした。また皆さんどこかでお会いしましょう。それではさようなら。