1. 栗林健太郎の音声
  2. 第1話 リー・クアンユー回顧録
2022-03-29 18:06

第1話 リー・クアンユー回顧録

antipop.fm(あんちぽえふえむ)を始めます。第1回目は『リー・クアンユー回顧録〈上〉 ザ・シンガポールストーリー』の紹介。

Show Notes

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それでは、antipop.fm第1回を始めたいと思います。
ポッドキャストといえば、10年ぐらい前にOdeoというサービスがあって、
そこで第1次ポッドキャストブームというのが起こって、
その頃に僕もアンチポッドキャスティングというのをやっていたんですけれども、
第3回ぐらいでそれが継いでいちゃって、要するに飽きたということなんですが、
その頃から10年ぐらい経って、今また宮川さんのレビュー第1話とか、
鈴木弁さんの話題第1話とか、そういったところで、
テック系のポッドキャストというのが流行っているわけですけれども、
僕としては、テック系というよりは、隙に自分の興味の赴くままに喋っていくというようなことを
やっていきたいなと思って始めているところです。
まず機材を揃えるということを始めるとお金もかかるというのもありますし、
さっきポッドキャストを始めようかなと思って、すぐに始められないということもあって、
まずはAndroidにサウンドクラウドのアプリを入れて、それでスモールスタートで始めてみたらどうかなと思ってやってみているところです。
アンチポFMのコンテンツとしては、基本的には僕が読んで面白かったなという本を紹介していくというような感じでやっていきたいなと思っているので、
まだウェブサイトとか全然作っていなくて、さっきHugoを入れてブログ的な感じでやってみようかなと思ったんですけれども、
今ですね、渋谷のマイシンというところでお酒を飲んで帰ってきたところなので、結構酔っぱらっていてですね、
なかなか新たなものを使ってブログを作るということが、今現在大変困難な状況にあるわけであります。
なので、まずは音声を一旦録音してみて、それでどんな感じなのか見てみて、もしよければウェブページなど作ってやってみたいなと思っているんですけれども、
第1回に紹介する本は、リーク・アン・ユー・開古録というものを紹介したいと思います。
リーク・アン・ユー・開古録というのは、The Singapore Story Memoirs of Reek One Uという本ですね。
これの上巻をこの間読んだので紹介したいんですけれども、
この本はですね、上下巻で2000年に日経新聞社から出た本です。
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リーク・アン・ユーというのは、言わずと知れたシンガポールの建国の父というべき存在です。
リーク・アン・ユーは1923年に生まれて、今年ですね、亡くなったんですけれども、
今年は1965年にシンガポールが独立して、ちょうど50周年の年にあたります。
シンガポールというのは、1919年だったかな、ラッフルズさんという人が、イギリスの人ですね。
ラッフルズさんという人がシンガポールに降り立って、それでマレーシアからその土地を買ったわけですね。
なんで買ったかというと、シンガポールというのは世界地図を見ていただくとわかる通り、
マレーシアとインドネシアの間にあって、アジアへの通り道として非常に重要な場所であると。
ただその時はラッフルズさんが買った時は、本当に熱帯雨林の島で何にもないところだったと。
それをラッフルズさんは、この場所は来るぞと、重要な場所になるぞということで買ったわけですね。
そこからいろんな中国人であるとか、あるいはインド人であるとか、マレー人であるとか、
そういった人たちが集まってきて、大英帝国の一植民地としてやってきたわけですけれども、
それから100年近く、100年以上がたって、1940年代になって、1941年に太平洋戦争が始まるわけですけれども、
そこから間もなくして日本軍が攻めてくるわけですね。
日本軍はその頃はアジアの一国ですから、イギリスと戦うなんてとんでもないみたいな感じで見られていたわけですけれども、
インドシナ半島に上陸した日本軍は自転車に乗ってどんどん南下していって、
あっという間にマレーシアの最南端、ジョホールバルを占拠するわけですね。
そこからシンガポールに乗り込んでいくわけですけれども、イギリス軍は日本軍がどんどんどんどん攻めてくるもんだから、
もうこれは敵わんわと。
ジョホールバルを占拠されて、ジョホールバルっていうのはシンガポールに水を送る拠点があるわけですよね。
ジョホールバルからシンガポールに水を送る水道管みたいなのがあるわけですよ。
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シンガポールっていうのは河川もろくにないところですから、水を自給自足することはできなくて、
マレーシアから水を送ってもらって暮らしているわけですけれども、
そのジョホールバルを日本軍が占拠したせいで、イギリス軍はもうこれは無理だと。
これはもう勝てないなってなって戦意を喪失した、戦意を喪失してしまったっていう話がリークワンユー会合録の最初の方に書かれています。
1923年にリークワンユーが生まれたので、日本軍が占領した頃は18歳くらいですよね。
たかんな時期にリークワンユーは日本軍の占領を受けて、いろんな酷い目に遭うわけですね。
その頃は中国で国民党と共産党がワイワイやっているわけですけれども、
中国と日本はその頃戦争をしていたので、
シンガポールのお金持ちの中国人とか、あるいはお金持ちじゃなくても中国を支援しようと思っていろいろお金を送るわけですよ。
なので日本としてはシンガポールの中国を支援してお金を送っているような中国系の人々というのは非常に敵視していて、
そういう反日的な中国人を捕まえて処罰するみたいなことをやっていて、
その頃のひどい有様というのはこの会合録にもよく描かれているところであります。
そんなこんながあって日本軍というのはいろいろあって負けちゃうわけですけれども、
1945年に解放されて、シンガポールはまたイギリスの植民地に戻っていきます。
リーク・アニューがこの本の中で書いていることで興味深いのは、
イギリスの植民地に戻ったときに結構カオスな状況になっていて、
なかなか大変だったという話を書いているんですけれども、
日本軍の統治下にあったシンガポールって、いろいろ日本軍がひどいことをやったので大変だったというか最悪だったみたいなことを書いているんですが、
ただその中で後にシンガポールを独立して統治をしていく中で重要だった経験みたいなのを話していて、
日本軍はすごく厳しくて、とにかく罰が厳しいと。
なんかやらかしたらものすごい辛い刑罰を行ったりすると。
そうすると全然その頃は大きな犯罪なんかなくて、
そのためにリーク・ワンユーは治安を維持するためにはとにかく罰を厳しくするべきだみたいなことを日本の統治下で学んだみたいな話をしています。
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これはまた1965年以降、リーク・ワンユーがシンガポールを独立した後に統治していく中で重要な考えになっていくのかなというところですね。
シンガポールというと生きない現代でありますけれども、
唾を道端に吐くだけでも罰金が課せられるみたいな、そういう綺麗な土地、綺麗な土地というか厳格な土地ということで知られていますが、
この間ですね、去年ぐらいだったかな、観光客が例えばインド人街とかアラブストリートとかそういうところで店先にテラスみたいな感じで飲み屋さんが席を出しているんですけど、
そういうところでお酒を飲んで観光客がウェイウェイしているとちょっと見苦しいなということで、それをやめましょうみたいな条例が出たんですよね。
そうすると結構日本的な感覚だといやいやと、そんなのお上がテラスで酒飲んでウェイウェイしたらいかんみたいなことを言うのはありえないじゃんみたいになるわけですけれども、
シンガポールの人っていうのは結構7、8割ぐらいだったかなが、いいじゃんいいじゃんと、そんな見苦しいことをやってはいかんみたいな感じで、そういうのに賛成するような国だったわけですよ。
そういう感じでLeague 1Uっていうのは、いわゆる開発独裁ということで、国家的な治安維持と開発、その頃は1965年に独立した頃はシンガポールっていうのはいわゆる発展途上国と言われるような国でしたので、
それでちゃんと国を成り立たせるためにLeague 1Uっていうのはすごく頑張ったわけですけれども、先ほど言ったようにシンガポールっていうのは水もない国なんで、水もないし単なる島国ですよね。
あの島って東京の23区ぐらいの大きさでしょうかね。それくらいの小さい島なわけですよ。
なのでこれはもうどうしたものかということで、League 1Uはいろいろ頭をひねったわけですね。
なんでシンガポールが独立することになったかというと、そもそもイギリスの植民地だったわけですが、1963年にマレーシアと一緒になって統合されて独立するという形をとったんですけれども、
マレーシアというのはいろんな民族がいるんですが、基本的にはマレー人の国なわけですよね。
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なのでマレー人が主導するような国家として作りたかったんだけれども、League 1Uとしてはシンガポールというのは一国だけでは生きていけないというのはわかっているので、
マレーシアと統合してマレー人とうまくやって生きていこうという感じだったんですが、
シンガポールというのは今でもそうですけれども、7,8割ぐらいが中華系の人なんで、マレーシアとしてはそれが一緒になっちゃうと、
タダでさえ中華系の人々というのは商売が上手なんで、お金持ちの人が多い中で、マレー人が政治的な力を失っていくんじゃないかということで、いろいろ危惧をしておったわけです。
それでLeague 1Uとしてはいろんなことを考えながらマレーシアと一緒にやっていきたいということで、マレーシアの国王とかそういう人たちと交渉をしながらうまくやっていくことをしていたわけですけれども、
結局はその頃は共産主義というのが今とは全然違っていて、現実的な力を持っていたんで、
そういう人々、あるいはマレーシアにいる共産主義者、あるいはシンガポールの中華系の人々、あるいは創始国のイギリスの思惑、
またコンフランシティ、ちょっと忘れましたけれども、マレーシアに対して非常に敵対的に対応していたインドネシア、そういった国際的なプレーヤーの中でLeague 1Uはある意味挫折をしてしまいます。
そのためにマレーシアからシンガポールというのが追い出されて、独立を余儀なくされるわけですね。
植民地から独立という意味では、大英帝国が第二次世界大戦後、例えばインドとかパキスタンとか、そういった国が1948年以降、どんどんどんどん独立していくわけですけれども、
League 1Uという人は本当はシンガポール単体では独立したくなかった、独立を強いられたというようなことをこの開講録では言っています。
1965年に独立を強いられた、そこまでがこのLeague 1U開講録の上巻ですけれども、権力闘争という意味では、第二次世界大戦後の日本においても非常に活発というか、いろんな健忘術術が駆使されて、なかなか面白かったわけですけれども、
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そういったところに比べてもLeague 1U、あるいは国際的プレーヤーの中において、League 1Uがいかにしてケンブリッジ、オックスフォード、どっちだったっけ、そこを卒業して帰ってきて、そこから弁護士になって、
そこから一国の首相になり、また独立を勝ち取るというところで権力闘争をしていったか、その過程は非常にうざいくらい詳細に書かれていて、ほとんど読み飛ばす勢いなわけですけれども、いろんな意味でたくさん示唆が得られる本なのかなと思っています。
いきなりこの本を読んでも何を言っているのかよくわからないと思うので、中古新書から出ている物語シンガポールの歴史だったかな、という本であるとか、
シンガポールに関しては、アカシ書店からシンガポールを知る60章みたいな本も出ているので、そのあたりを見ながら学んでいっていくといいのかなと思ったりしています。
シンガポールに関しては、2年半くらい前のRed.RubyConfというRubyのカンファレンスがあって、そこで行って以降非常に興味を持ったんですけれども、やっぱり日本とは違って勢いがあるというか、これからさらにどんどん発展していく国だなと思っているところですけれども、
例えば渋谷みたいな街を見ると比べると、やっぱり渋谷って今再開発をしているので、再開発をしている側に関してはそれなりに頑張っているなという感じなんですけれども、やっぱりシンガポールのイケイケ感と比べると楽実というか、写用というか、そういうような雰囲気を感じてしまうところではあります。
なので、シンガポール自体は文化的に特に面白い国ではないんですけれども、そういう意味で国の勢いというか、そういうのを感じるためにも、リーク・ワンユー・カイコロックですとか、あとはリーク・ワンユーの割と自治的な政治的な話をしている本なんかもKindle版として出てたりするので、そういうのを読んだりとかですね。
していくと、日本の今とは全然違うような勢いを感じるような国の成り立ちとか、そういったものを感じられるのかなと思ったりしているところです。
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