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2025-11-11 13:34

#822【社会的負債】人間関係が難しいのは友だちではなく家族 (Offer & Fischer, 2018)

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【本日の一語】
社会的負債(social debt):他者からの支援や好意を受け取った際に生じる、返礼や義務に基づく心理的負担。返さない場合、罪悪感や関係悪化の不安を生む。

【本日の論文】
Offer, S., & Fischer, C. S. (2018). Difficult people: Who is perceived to be demanding in personal networks and why are they there? American Sociological Review, 83(1), 111–142. https://doi.org/10.1177/0003122417737951

【人との距離の測り方 / Plenty】
https://www.youtube.com/watch?v=H84hZXfs8Eg

【今後の対談予定 (Voicy生放送)】
11月12日(水) ~【宮野公樹さん】宮野さんに悩み相談
11月14日(金) ~【hidemiyaさん】フリーランス牧師って?
11月21日(金) ~【小谷瑞希さん】「ミツカルセンセイ」って?

【他の音声配信プラットフォーム】
Voicy: https://voicy.jp/channel/4088
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サマリー

このエピソードでは、社会的負債という概念を通じて、家族関係の難しさについて論じられています。特に、支援や好意の受け取りが心理的負担に与える影響や、どのような関係が「厄介な人」と見なされるかが考察されています。

社会的負債の概念
おはようございます、心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日の一語は社会的負債という言葉です。コミュニケーション・人間関係に関する論文を紹介したいと思います。
問題に入る前にお知らせをさせてください。明日、対談が決まりました。ちょっと急かもしれませんが、ボイシーパーソナリティでもある宮野先生とお話をしますので、夜の7時に集まっていただけると嬉しいです。
何の話になるかな?悩み相談をさせてくださいと書いてありますが、悩み相談になるか、宮野先生の活動の話を聞くかわかりませんが、
研究者の大先輩として、ご本人は研究者という肩書であまりお話しされないかもしれませんが、学問をやっている何か問いを持って、それを追求するという点では大先輩であることには借りないと思っていますので、
宮野先生と話すと、自分が研ぎ澄まされる感覚があって、その感覚を味わいたいというか、ちょっと研ぎたいなというタイミングですので、
宮野さんにお声掛けをさせていただいたところ、もうすぐやろうというので言ってくださいましたので、明日話します。ぜひ遊びに来てください。よろしくお願いします。
アーカイブももちろん残します。金曜日も対談あったりとか、来週も対談あったりとか、ちょっと対談が増えていきますので、詳しくは概要欄をチェックしてみてください。
それでは本題に行きましょう。社会的不採という言葉ですね。これは英語だとソーシャルデッドと言いますが、他者からの支援や好意を受け取った際に生じる返礼や義務に基づく心理的負担というふうに書かれていますね。
返さない場合、罪悪感や関係悪化の不安を生むというふうに言われているそうです。
今日は実はですね、MOISYのタグがありまして、苦手な人とのうまい距離感というね、いいタグですね。
そこまでね、ハウツー的な話はできないんですけども、人がどういう関係を難しいと思っているかということを調べた調査になっています。
厳密には社会科学の論文ですね。面白いので一緒に勉強できたらと思います。
この論文ではアメリカの1,150名に対して調査を行っています。
やっていることがシンプルで、せっかくなので皆さんにも考えていただけたらいいんじゃないのかなと思います。
周りの人を思い浮かべてもらうんですけども、実際に名前を思い浮かべてくださいということをやります。
7つの質問がありますね。
よく一緒に過ごす人、思い浮かべましたか?
何人でも大丈夫です。何人でもと言っても最大20名、この後する質問を含めて20名。
この後もいくつか何々する人と言うんですけど、かぶっても大丈夫です。
ちょっと思い浮かべてみてください。
よく一緒に過ごす人、悩みを相談する人、重要な決定を助けてくれる人、実務的な援助をくれる人、
例えば送迎であるとか金銭であるとか、緊急時に助けてくれる人、逆にあなたが助けている人、
最後に手がかかる厄介だと思う人。
これが実は一番聞きたかったことですね。最後の手がかかる厄介。
英語だとめちゃくちゃわかりやすくて、この論文のタイトルにもなっているんですけど、
Difficult Peopleですよ。やっぱりDifficult Tieと言ったりしますね。
タイって結びつきのタイですね。という風に書かれていますが、これが今回は聞きたかった話です。
それをするといくつか名前があったりとか、その人の年代とか性別とか関係性とかも加えて聞くわけです。
そうしたところいくつか面白いことが多かったので、それを今度紹介してみたいと思うんですけども、
まずどのくらいの人が難しいと感じる人がいるかというパーセンテージの話。
あと1100人くらいと言ったんですけど、若年層の人と中高年層の人が含まれていたそうです。
若年層がだいたい20歳から30歳、中高年層が50歳から70歳の人たちです。
そうしたところ、若年層の約75%、中高年層の66%の人が誰か1人以上は難しいと回答したそうです。
厄介な人いますかと聞いたときに誰か名前を挙げるという人が結構ですね。
あと4人のうち3人、全員じゃないのかというふうに思いますけどね。
興味深い結果ですね。
全関係のうち難しいとされた相手の年代ですね。
これが若年は16%、中高年が13%だそうです。
これは何とも言えない結果かなと思いますね。
誰が難しい人になりやすいかという関係性の話をここではしたいんですが、
そうしたところ家族、特に母、父、姉、配偶者が最も多く挙げられたそうです。
興味深いね。
特に若年層は姉とか妻が多かったそうです。
中高年層は母、父、娘が特に多いという結果だったそうです。
これから大体わかっていただけたかもしれませんが、
心理的負担の理論
女性親族の方が難しいとされやすい傾向になったということです。
また同僚というのも関係性ではあるわけなんですけど、
同僚というのは難しいというだけですね。
最後の7つ目の厄介な人は誰ですかというので、
難しい人だけで答えるとわかりにくいですよね。
逆に言うと家族というのは難しいというふうにも答えられるんですけど、
難しいだけじゃなくて援助を与えるとか助けられたとかという関係性とも
一緒に想起されることが多かったんですけど、
一方で同僚というのは難しいというところだけで挙げられた。
これは仕事上の制約があるので、ある程度しょうがないかなというふうにも書かれていたりします。
これが面白いんですけど、なぜ難しいと感じるのかというところで、
さっきもさらっと言ってしまったことが結構肝になってまして、
これが今日の1号でもある社会的不採というのも関係しているんですけど、
支援を与える関係ほど難しいと感じやすいというのが今回の主要な結果になっています。
相手を助けていると感じるほど負担感が増します。これはしょうがない。
一方で相手から助けられているという感覚というのは、
難しさを別に減らすわけではないというのが難しいという複雑なところと言いましょうか。
自分が助けていると感じると負担感も増しますし、
一方で相手から助けられてもその難しさが減るわけではないという非対称性があるというのが
興味深い結果ですよね。面白いなと思います。
だからストレスと言っていいか分かりませんが、
助ける関係自体がストレス原因になっているというふうなことが考察で話されているわけです。
こんな結果ですが、どうでしょう?どう思いましたか?
難しいなと。家族。助けるし助けられるし。
それはずっとそういう関係だったと思うし、離れられない関係だからこそ、
そういったやり取りが生まれてくると思うんですよね。
同僚ではそれはないわけですよ。あることもあると思うけどね。
家族が多いというところです。
ただね、これが最後自分の感想ですけど、難しいのがいいじゃないですか。
面白い。それが面白いし、助けると。
それがちょっとふさいというか、プレッシャーがかかったりとか重りに感じるということだと。
それでね、ずっと沈んじゃったりとか、
いろんな生活に支障をきたすのは良くないと思うんですけど、
そうじゃなかったら、ある程度の重さを持ちながらの関係であっていいんじゃないかなというのは、
個人的な感想としては思いましたかね。
納得感のある結果でもある一方で、個人的な感想はそういった感じです。
難しさをどう楽しんでいくかというほどじゃなくてもいいですけどね。
うまくやっていくかということなのかなと思います。
今日のタグは何でしたっけ?
苦手な人とのうまい距離感。難しいですね。
ここでもしこのタグの言葉で言うと苦手な人は、親族とか家族という関係性になってしまうので、
なかなか距離感あるか、それでもうまい距離感ってあると思いますけど、考えていきましょう。
ちなみにあれだ、言い忘れてた。
友達という関係性は難しいというふうになりにくいというのも書かれてました。
それも納得感ありますね。
家族の方がより難しいなというのはそうかもしれませんね、もしかしたら。
友人とかだと難しかったら離れればいいから、こういうふうに上がってきにくいのかなとも思いますし。
ありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
以上、じんぺいでした。心を込めて。
はい、雑談をします。
えっとですね、鼻いつもより詰まってますよね。
もうなんかね、鼻詰まるんですよ。
いつも詰まってるんですけど。
今日のタグがあったじゃないですか。
僕、まさにびっくりしたんですけど、苦手な人というわけじゃないか。
歌を聴いてて、音楽を聴いてて、プレンティーというバンドがいたんですけど、
ちょっと解散をしてしまって、もう8年、10年くらい前なのかな。
そんな前じゃないか。解散してしまったバンドがあって、
人との距離の測り方という曲があります。
これをね、朝聴いてたんですよ。
今、夜録ってるんですけど、さっきボイスのタグ何かなって見たら、
距離感って出ててもうびっくりして。
そんなね、この曲に答えがあるわけでもないんですけど、
とても良い曲なのでぜひ聴いてみてください。
なぜ僕が今このタイミングで解散しているバンドを聴いているかというと、
ずっと好きなんですよ。大学生の時よく聴いてたんですけど、
ラストライブの映像が急にYouTubeに何個か上がってて、
残念ながら今紹介している曲はないんですけど、
ミュージックビデオ買っておきますかね。
MVあったかな?
人との距離の測り方ですよ。そんな曲名ある?
ありますね。これ貼っておきます。
とても良い曲なので、ぜひ聴いてみてください。
もうマニアックかな。
でもプレンティーってね、僕ライブも行ったことあるんですけど、
ラットウィンプス、今となっては大爆売している。
ラットとの対話で見たんですよ。
ラットと結構仲が良くて、仲良いわけではないのかな。
同じくらいのキャリアの人だったなと僕がライブ行った時は、
それを覚えています。
聴いてみてください。
それでは。
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