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2025-11-09 10:31

#820【ジャングルの誤謬】誠実性、セルフコントロール、グリットは実際はほとんど同じもの?(Takahashi et al., 2021)

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【本日の一語】
ジャングルの誤謬 (jangle fallacy):同じ概念なのに違う名前を使って別物と見なしてしまうこと

【本日の論文】
Takahashi, Y., Zheng, A., Yamagata, S., & Ando, J. (2021). Genetic and environmental architecture of conscientiousness in adolescence. Scientific Reports, 11(1), 3205. https://doi.org/10.1038/s41598-021-82781-5

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サマリー

このエピソードでは、心理学の用語「ジャングルの誤謬」について解説されており、同じ概念に異なる名称が使われることの問題点が取り上げられています。高橋裕介氏の研究を通じて、誠実性、セルフコントロール、エフォートフルコントロール、グリッドといった異なる心理的要因が実質的に同じものである可能性が示唆されています。

ジャングルの誤謬の紹介
おはようございます、心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日は心理学の用語じゃないかもしれませんが、ジャングルの誤謬という言葉を紹介してみたいと思います。
ジャングルの誤謬というのは、同じ概念なのに違う名前を使って別物とみなせてしまう誤謬のことを言います。
ちょっとよくわからないと思うんですけど、今日の研究は高橋先生、高橋裕介先生という先生が京都大学におられて、自分のいたときからとてもお世話になっていた先生なんですけれども、
昨日の高橋先生の講演をオンラインで聞いていて、そこで紹介されていた論文がとても面白いなと思ってそれを紹介したいと思います。
ジャングルの誤謬、同じ概念なのに違う名前を使って別物とみなせてしまうことですね。
ちょっと僕はいつも混乱してしまうのが、ジングルの誤謬というのもあって、逆ですね、異なる概念なのに同じ名前を使ってしまうという誤謬もあって、今日はジャングルの方を紹介したいと思います。
高橋先生はパーソナリティの研究者、教育心理学、発達心理学、本当に広範な研究範囲で長らく研究されている研究者の方なんですけども、
パーソナリティの中でもビッグファイブという一番有名な、おそらく最も使われているパーソナリティの尺度があって、ビッグファイブというように5つの因子で分かれているんですよね。
その中に誠実性という介因子がありまして、誠実性ってそのままかなと思うんですけど、ルールをよく守るとか、責任感があるとか、そういったものを指しています。
他にも似たような概念があって、それらも研究されてきたんですけど、それらを遺伝的にもしくは心理学的に区別できるかということを調べたい論文になっていると思います。
日本人の双子の方々を研究対象としていて、双子の方を対象にすると、遺伝要因と、共有した環境要因と、共有されていない環境要因と分けて何が効いているかというのを計算できたりするんですけども、その中で遺伝がどれくらい関係しているかみたいなことを調べられるわけです。
誠実性という概念がまず一番メインとしてあります。似たようなのがいくつかあると言ったんですけど、今回は他に3つ挙げられています。
2つ目がエフォートフルコントロール、努力的統制という概念があって、これは注意とか行動の制御力のことを指しています。
衝動とか気分をコントロールして課題に集中できるようにする力のことを言います。
これも研究をたくさんされているんですけど、例えば項目でいうと一度始めた課題にはしっかり集中できるとか、そういった項目によく当てはまる人はこのエフォートフルコントロール、努力的なコントロールが高い人というふうに言えると思うんですが、
これ2つ目。3つ目が自己統制、セルフコントロールですね。欲求とか衝動とか習慣を抑えて目標に沿った行動をとる力のことを指します。
これはよくわかりますよね、自分のことをコントロールする。
最後4つ目がグリッドです。グリッドというものです。これも最近よく聞く、バズワード的になってきている言葉かなと思うんですけど、これは粘り強さのことですね、簡単に言うと。
長期目標に対する粘り強さ、情熱、挫折とか停滞があっても努力を続ける傾向のことをグリッドというふうに言います。
これらが異なる文脈で使われているし、これを言い始めた研究者とか研究している方々というのはそれぞれ別物として研究しているんですけど、
実際にこれら全て同じ人たちに尺度を答えてもらったりすると、分類できるのかということを調べた論文になっています。
相関関係の結果
結果、今回はシンプルかと思うんですけど、最初ジャングルの語尾って言った通りですね、残念ながらと言っていいのか分かりませんけど、
これら4つというのはあまりきれいに分類することができなかったということです。相関がすごく高かったということになります。
4尺度の相関は、これちょっと統計分かる方だけで大丈夫なんですけど、Rイコール0.74から0.79ぐらいだったそうです。
相当高い相関で、異なる概念かどうかというのはやや怪しいような値かなと思いますし、
遺伝的相関というのも非常に高かったというふうなことのようです。
なので、この高橋先生の結論的には、これらは異なるラベルではあるんだけども、実質的には同じようなものである、
同じような遺伝的基盤を共有しているというふうに言っています。
こういう問題提起というのは、心理学ではずっとつきまとうことなのかなと思うし、
振り返りながらグリッドとかに新しい言葉が出たりすると、それを使いたくなったり、
これまでにみんなが見ていなかったものを発明したような感覚にもならなくはないと思うんですけど、
冷静にデータを見ながら分析して解釈していくのが大事なのかなというのを改めて思わされるような論文でありました。
だいぶ結果自体はシンプルにお伝えしたので、もし興味があればオープンアクセスの論文ですので、
読んでいただければいいのではないかなと思います。
ちなみにジングルの語尾は同じラベルでも中身が違うということなんですけど、
この論文ではないですけど、軽く調べて出てきた例で、
知能という言葉がIQと想像性の両方に使われるという、本当かなと思うけど、
そういうのはジングルの語尾というふうに言うそうです。
この最初に言った方が良かったかな。
ジャングルという語尾自体にはガチャガチャ音を立てる、
似たような音が混ざるという意味があって、
ラベルばかりが違って中身が混同されている様子を標的に表しているというふうに書かれてますね。
自分の研究で言うとなんだろうな、怪しいのはたくさんあるかな、ラベル問題はね。
そもそも美しいと快感って違うのかとかね。
切り分けれるのかな、美しいと好きとかね、美しいと異形のねんとか。
今言ったのが結構切り分けられそうだなと自分は思っている立場ですけど、
気をつけないとなと思いますね。
いつも真摯にそういう概念とか研究テーマと向き合い続けるのは必要なことかなと思って、
そういうことを思わされる論文でございました。
ジャングルの語尾をぜひ覚えておいてください。
心理学以外でも使われる言葉かなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
ちんぺいでした。
心を込めて。
雑談を今日はしたいなと思うんですが、
フライパン買ったのって言いましたっけ?
フライパン買ったんです、鉄のフライパン。
Turkというブランドのフライパンなんですけど、
自分は初めて知った。
ドイツのブランドですね、アルベルトタークだったかな。
自分は初めて知ったし、
ドイツ人の同僚に聞いてもあまり知らなかったんですけど、
日本人のそういうグッズに詳しい人に聞いたら、
Turkは結構有名だよと、鉄フライパン界隈では有名だよと言ってたんですけど、
確か買ったのは言った気がしますね。
この話もした気がするんですけど、
使った感想をちょっと話したいなと思ってて、
2週間くらい使ったのかな。
僕ら、自分のパートナーも含めなんですけど、
餃子がすごい好きで、
餃子を包んで育ったんですよ。
餃子を買ってとか、お店で食べてももちろん好きなんですけど、
それだけじゃなくて、作るんですよね、包む。
自分たちで包んで食べるっていうのを、
自分も小さい時からしてきたし、
パートナーも実家でしてたみたいなんですよね。
餃子というのは思い入れのある食べ物なんですけど、
それを鉄のフライパンで焼いたら、
すごく綺麗に焼けたの。
すごい綺麗に焼けたんです。
今まで、もちろん買ったばっかりだと、
テフロンでも何でも綺麗に焼けるんですけど、
焼けるので注意しは必要なんですけど、
この感じがずっと続いていったら、
鉄フライパンっていいなっていう、
改めてというか、当たり前だろうって思う方もいるかもしれませんが、
結構革命が起きそうだなと思いますね。
BMFってね、これもドイツのフライパンですけど、
去年買った時は、いいフライパンだなと思って買ってたんですけど、
結局それも1年ちょっとくらいで、
結構こびりつくようになって、
もう買いたいねって話をして買った、
今回鉄フライパンデビューだったんですが、
まだ分かんないですね、買ったばっかだから。
これ1年後も同じこと言ってたら、
鉄フライパンアンバサダーになりたいなと思います。
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