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2025-06-20 15:42

#684 AI診断 vs. 人間医師:患者はどちらを選ぶのか?(Robertson et al., 2023)

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【本日の論文】
Robertson, C., Woods, A., Bergstrand, K., Findley, J., Balser, C., & Slepian, M. J. (2023). Diverse patients’ attitudes towards Artificial Intelligence (AI) in diagnosis. PLOS Digital Health, 2(5), e0000237. https://doi.org/10.1371/journal.pdig.0000237

【研究トークアーカイブ】
https://youtu.be/FwnsMTzDE0s

【研究サポーター募集中!】
https://academist-cf.com/fanclubs/358

サマリー

本エピソードでは、AI診断と人間医師の選択に関する心理学実験の結果が紹介されている。研究によれば、患者はAIと人間の医師のどちらを選ぶかを考慮し、AI選択率が47.1%、人間選択率が52.9%であることが明らかになっている。特に、主治医の推奨やAIの精度が患者の選択に影響を与えている。このエピソードでは、AI診断と人間医師の比較を通じて、患者が選ぶべき診断方法に関する選択肢を考察している。また、AI技術の進化が医療に与える影響や、患者の信頼についても議論している。

AI診断に対する態度
おはようございます、心理学者のじんぺーです。
本日も論文の紹介をしていきたいと思います。
今日はAIの話をしようと思っています。
AIが一般的に使われるようになって、2年3年と経ってますが、
そのAIに対する態度というのは、人それぞれ大きく異なっています。
人によっては、AIのことが好きで好きというか積極的に使おうとする人。
一方で、ちょっと怖いというような感情を持っていたり、
どちらかというと避けているような人もいると思います。
そういった態度が何によって説明できるかということを調べた論文になっています。
出たの自体は2023年の論文なんですが、
実験自体は2021年と言っていたかな。
チャットGPTとかが使われ出す前の話なので、
今やったら結果がもしかしたら違うかもなと思いながら、
それも一つの重要な事実かなと思いますので、聞いてもらいたいなと思っています。
実験の目的と方法
お知らせをさせていただきます。
昨日もさせていただいたんですが、2日前の研究オンライントークのアーカイブがYouTubeで上がっています。
自分がこんだけ長く50分くらいかな、1時間弱くらい研究の話をスライド付きでさせてもらって、
それがまるまるオンラインで公開されているというのは、これまで実はそんなになかったので、
よかったら見ていただけると嬉しいなと思います。
YouTubeのリンクを概要欄に貼っておこうと思います。よろしくお願いします。
本題に行きます。
今回の研究はアメリカで2500人、600人くらいの方を対象に行われた心理学実験なんですが、
先ほども言ったように2021年に行われています。
どういうことをしているかというと、お医者さんを人間がするかAIがするかという、
それを試行実験みたいな形で答えてもらうということをしています。
最終的にやっているのは、どっちかを選ばせるんですよ。
いろんな実験ソースをこの後説明するんですけど、最終的にやってもらうのは、
自分は人間のお医者さんの指示に従う、もしくはAIの意思判定というか診断の指示に従うということを
決めてもらうということをするような実験になっています。
いろいろと操作があると言ったのは、本当にこれ8つの要因があるのでちょっと大変なんですが、
まあいいか、ピックアップして紹介していきたいと思うんですけど、
まずは病状の深刻さというふうなこと、発血病というふうに言うか、睡眠時無呼吸症候群というかというので、
まずこれが一つの要因です。
発血病はすごく重症度が高いような病気だと思うんですけど、
その時にだったら人間の診断を信じる、安くなるとかってありそうじゃないですか、
そういうことを調べたかったりするような操作になっていたりとか、
あとは主治医、そのお医者さん、主治医がいて、主治医が自分のことを信じるというか、
自分の選択をとるかAIの選択をとるかということをやってもらうんですけど、
主治医がAIって良いものですよと推奨するパターンと中立な立場をとるパターンというので、
一つまたストーリーを分けてやっていたりとか、
あとは精度の話もあるんですね、特にAIの精度については情報がないパターンと、
AIが人間よりも正確であるというふうに説明されているパターンと、
またこれもストーリーが分かれていてという、こんな感じで8つの分岐があって、
最終的にどっちをとるかということを調べるような研究になっています。
その他にもその人のパーソナリティであったりとか、あとは宗教の有無とか、
社会経済的な地位とかそういうことを聞いているような論文になっています。
実験の結果と考察
結果に行きましょうかね。
まず大きな結果としては、全体としてのAI選択率が47.1%、
人間の意思を選んだのが52.9%ということで、
人間の方が多いというような結果になっています。
これはもしかしたら今やると逆転したそうな感じがしなくもないですね。
だいぶAIというのが正確な判断を下せるというようなことが、
自分はそう思っているんですけど、結構社会的にも風潮が変わってきているのかなというのを思うので、
この微妙な差異というのが4年前とかはあったんだなという感じです。
他にも人種とか信条とかで結果が出ていることとしては、
黒人の方というのはAIをより選びにくい、優位に選びにくい、
ネイティブアメリカンの方は選びやすいというような、
人種によっても差があったりとか保守的な立場の人、宗教を重視する人、
あとは高齢者というのはAIに消極的だと。
一方で教育水準が高い人とかAI企業への信頼が高い人、
それは当然だと思うんですけど、AIを選びやすいというような結果になっている。
これはその人その人の特性による違い、特性というかバックグラウンドによる違いということで、
一つ面白い結果だなと思います。
最後、これが一番この研究の見たかったところだと思うんですけど、
いろんな操作をしているというふうに言いました。
3つの操作が優位にAIを選ぶかどうかに影響を与えていたというところで、
まずはさっきも紹介したAIが人間の意思よりも正確であると、
主治医が説明するときにAIを選びやすくなるという結果になっている。
2つ目が主治医がAIを推奨している、推奨していますよというふうに言うだけでAIを選びやすくなる。
最後、これ3つしか優位じゃなかったんですけど、
3つ目がAI診療所で患者の話を丁寧に聞きますよと、
共感的に患者の話を聞くと、だからAIと言っても別に機械的に決断を押し付けるというよりも、
共感的に聞くというふうに言われると、AIを選びやすくなるというような結果だったそうです。
だから意外なところなんですけど、病状とか、白血病か睡眠事務呼吸症候群か、
そういう病気の重篤度とか、あとはAIが個別対応するとか、
あとはAIを使うんだけどもきちんと説明しますよと言うかどうかということとかは、
そういった要因もあったんですけど、特にAIを選ぶかどうかということには影響しなかったようです。
もう一度ちょっと振り返ると、正確ですよということ、あとは主治医がAIを押してますよということ、
あとは共感的に患者の話聞きますよという、この3つの要因がAIをより多く選ばせたという研究結果でございました。
なのでこういうお医者さんとか医療場面でこういう結果になっているんですけど、
いろんなところでももしかしたら同じように実験ができると思いますし、共通するような要因もあるかもしれない。
多分この精度が正確ですよというのを専門家の人が言うということは、
おそらくどの領域でも強い効果があるんじゃないかって想像するんですけど、
そういった領域によっても研究の発展性がありそうだなと思うし、
そうじゃないにしても情報提供とか、あとは文脈付けということがAIをより需要するかどうかということに
大きく影響しているんだということを覚えていてもらえればいいのかなと思います。
これは実験でこういうことをやっているんですけど、おそらくいろんなところでAI情報を摂取せざるを得ないと思うんですよね。
SNSのいろんな人が最近発信していますし、そういうのを一つ聞くだけでももしかしたら自分の意思決定に影響しているんだなということを
普段から思う必要ないですけど、こういうことを考えると結構面白いなと思っていたりします。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
ジェンペイでした。心を込めて。
ひとつ談を今日もしたいと思います。
今月末、もうだいぶ迫っているんですが、実は久しぶりに学会で出張があります。
久しぶりって言っても3月に1回行ったか。
でもあれはドイツの、割と近場だったので、今回はキプロスという国で学会があります。
例によって、自分はできたらパートナーと、あとは今回は子どももいるんですけど、一緒に行きたいなと思っているわけです。
持っているだけじゃなくて、ホテルもみんなで泊まれるとこを予約したりとか、飛行機も取ったりとかしています。
ただ、すごく困ったことがあって、息子のパスポートを取るのに思ったよりも時間がかかってしまっていて、実はまだ手元にありません。
出生届を得る、そこがまず時間かかったんですよね。そこが誤算でした。
出生届をゲットする、これはドイツの役所からもらうものです。
これを今度はハンブルクの日本領事館に届ける。
もらってから僕はその日のうちに出しに行ったんですけど、ここ自体はそんなに時間がかからない。
その後、日本の自分の本籍地にあるところに出生届を送ってもらって、戸籍登録をするという、ここも結構時間がかかった。
通常かかるよりも早くやっていただいたので、何も言えないというか、日本の方々の仕事の速さに本当に感謝をしきれないんですけど、そこもなんとか終わって、
今、両親に戸籍を取りに行ってもらって、それをドイツに今度また送ってもらうという工程で待っています。
ギリギリ間に合うんじゃないかなと思っているんですが、今度またね、もうこういうことばっかりなんですよ、ドイツ来てから大変で、
書類関係とか、研究運営の前の、そもそも生きていくための、いろんな整えないといけないことが大変なので、
慣れてはないか、いつも嫌な思いをしているんですけど、今回もパスポートが間に合うかということ、
順調に行けば間に合うなという目処が立ったんですが、今度は子どもの滞在許可書、ビザじゃないんですけど本当は、
ニアリーコールビザみたいなものをゲットしないと、ここもグレーゾーン、だいぶグレーゾーン、
自分はずっとそのビザをゲットするための手続きを進めているんですが、今、というか自分が来てから、もっとか、数年前から、
ドイツの多くの都市で、移民の受け入れみたいなことを司っている局がパンクしていますと、
需要が多すぎて、いろいろなことが起きているんですよ。
なので、パスポートがゲットできたとはいえ、ビザをすぐゲットできるとは限らず、
そうすると、キプロスという他の国に行ってもいいのかという、
これね、もうちょっとちゃんと調べないといけないし、できたらそこまでやってから行きたいんですけど、
この手続きをやっている、自分が今、移民局とかウェルカムセンターという所に住んでいる人たちが、
自分のビザをすぐゲットできるとは限らず、
自分のビザをすぐゲットできるとは限らず、
手続きをやっている、自分が今、移民局とかウェルカムセンターというセンターがあるんですけど、
そのビザを出してくれるところに手続きをしていますという、
例えばメールの送信歴とか、
とりあえず今受け付けましたという証明とかができさえすれば大丈夫という風にもなっているんですけど、
とはいえちょっと不安があるので、もうちょっとだけ調べて、
できたら最終手段、ウェルカムセンターに早朝突撃するという方法があって、
これが去年の5月ぐらいに頑張っていたことなんですけど、
去年の5月、今はもしかしたら状況がまた変わっているかもしれないので、
うまくいくかもわからない、そんなことばかりです。
先が読めないし、ドキドキしますね。
そわそわしているし、できたらみんなで行きたいなと思うけど、
ちょっとね、一人で行かないといけない。いやいやだな、それは。
そんな毎日を送っています。
ただ、さっきもちょっと言ったんですけど、日本の市役所の方とか領事館の方とか、
あとはうちの親ね、仕事早いんですよ、本当に。
お願いした日のうちに役場に行ってくれて、
すぐにその日に郵便局で国際郵便を出してくれて、
支えられているなと思います。
そういう自由度がない、
なかなか本国とか本籍のあるところでサポートしてくれる人がいないとかってなると、
もっと大変なんだろうなと思うので、
まだこのギリギリの中ですけど、
首の皮一枚繋がっているのはそういう人たちのおかげだなというふうに感謝しながら、
ドキドキの日々を過ごしたいなと思っています。
また状況が変わったらお知らせしたいなと、
お知らせってほどではないけど、ツラツラと話させてもらいたいなと思うし、
キプラスはすごくいいところだと聞いているので、
キプラスの話とかもリアルタイムでできたら嬉しいなと思っています。
15:42

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