番組の紹介と心理学の視点
おはようございます。研究者がそばにいるくらし、ドイツ在住心理学者のじんぺーです。
この番組では心理学の研究論文を参考にしながら、日々の悩みとか困り事に新しい視点を与えるような話をしていきたいと思っています。
昨日、散らかった部屋の話、アタマインドフルネスの話をさせていただいて、
続編ではないですけれども、RB2さんから別の質問をいただいているのですが、ちょっと今日はそれじゃなくて、昨日の放送にいただいたコメントに対して
アンサーをしていきたいなと思っています。
クニバさんから、創造性と部屋の散らかりは関係ないですかという質問をいただいていました。これは悩みというよりも純粋な疑問かなと思うんですけれども、ありがとうございます。
これについて今日は論文をもとにお話をしてみたいなと思っております。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
明日対談があります。11日の日曜日、夕方の4時半から、方言さんとお話をします。
僧侶と加古野先生という顔を持つボイシーなパーソナリティーでもある。いつですかね、方言さんと対談をしたの。もう1年ぐらい前になっちゃいますかね。
お話をさせていただいたんですけども、久しぶりにお話をしたいというところでお声掛けをさせていただいて、この度話を聞けることになりました。
自分のところでは方言さんがやっておられる僧侶の方が、それこそ悩みですよ。
人の悩みとか困りごとに僧侶の視点、仏教の視点で回答するというプラットフォームがあるんですけど、そこで長らく活動されているということで、その話をずっと聞いてみたいというふうに思ってたんですよね。
自分もそのプラットフォームとご縁をいただいているところで勉強させてもらいたいなと思って、私のほうではそういう話をしたいと思います。
後半は方言さんのチャンネルに移動しまして、そちらでは子育て話をさせていただけるというところですので、
特にドイツの子育て事情とか、まだまだ子育てしているというほど経験はないですけれども、日付とかをシェアさせていただける機会になるかと思いますので、ぜひ前後半を合わせて楽しんでいただければと思います。
日曜日の4時半からです。よろしくお願いします。
部屋の整頓とその影響
では今日は想像性と散らかった部屋の話をしてみたいと思います。
確か国保さんには以前もこういった引っ掛かりを感じられたようなコメントをいただいた記憶がありますね。
前回というか結構前に紹介した論文は、きれいな部屋というか整っている部屋は人の美しさの知覚を高めるからウェルビングを高めるんだ、みたいなそういった言及だったんですけど、
総合例だけじゃないよね、ということを言っていただいた気がします。
確かに自分としてもきれいが絶対とも思っていなければ、秩序だった空間が絶対ではないとは思っていて、それに一つ新しい視点を与えるような論文になるかなと思いますので、今日紹介します。
2013年サイコロジカルサイエンスに載った論文です。結構面白い。サイコロジカルサイエンスという雑誌は心理学の中でも、何て言うんだろうな、面白いと言ったらいいですね、ちょっとこう奇抜な研究が割と載るような雑誌、特にこの2013年とか10年くらい前に、
前世紀って勝手に言うのはあれですけど、すごい面白い論文が載ってた時だというふうに認識をしています。その時の論文です。
3つ研究があるんですけど、大体同じような方向性は一緒なので、全部紹介できたらと思っています。
簡単に言うと、綺麗な部屋、ここでは秩序だった部屋というふうに言われています。
これ論文オープンアクセスだったかな、ちょっとそんなことないかも。論文読める方はぜひ論文にこの実験の写真があってわかりやすいですけど、秩序だった部屋はほとんど物が置かれていない、視界が開けているような物理的な障害が少ないような環境です。
無秩序の空間は物が多くて、雑多に置かれているプリントがなっていたりとか、コーヒーカップがそのままであったりとか、そういった空間です。
この2つの部屋を用意して実験に参加してもらうと、その実験が3種類あるので紹介していきます。
まず1つ目が良い行いをするかどうかというところで、この実験環境を分けて質問をしています。
どういうことをしたかというと、事前単体へどれくらい寄付をしますかということを聞く。いくら寄付するか、もしくはしないか、みたいなことを聞く。
あともう1つ、完食をしてもいいですよと。おやつですね。おやつをとっていいですよとなった時に、リンゴを選ぶかチョコレートを選ぶかという、これは面白いですよね。
こんな研究があるのかという話なんですけど、ちなみにサイコロジカルサイエンスの話をしましたけど、めっちゃいい雑誌なんで、載ったらすごい、なかなか載せられる人はそんなに多くないような雑誌なんですけど、そういう雑誌でもこういった研究があるのが面白いんですけど、
そういったことをさせると、ちょっと想像通りかもしれないし、仮説通りだったんですけど、綺麗な部屋で実験に参加した人というのは寄付額が多くなって、
かつリンゴを選びやすい。リンゴというのは健康的なおやつであるというので、いい選択をする。体にいいとか社会にとっていい選択をしやすくなるというのが一つ目の結果です。
規範に沿ったような、いいとされる行動を後押しするというふうに言えるかもしれません。これがまず一つ目の結果。興味深いですよね。
なので、すみません。ちょっとやや今日の質問にそのまま答えていないんですけど、1個目の実験は。
どちらかというと、やっぱり秩序だった空間で生活した方がいいよねって、この研究1だけだったらそういうふうな結果になっています。
2つ目の研究、こちらが今日の質問にまさに答えるような研究なんですけど、想像性の課題に挑戦してもらいます。
参加者にピンポン玉の新しい使い道をできるだけ考えてくださいというような課題をやってもらいます。
第3者が出てきた答えに対してどれくらい想像的かという評価を与えることによって点数化するという、そういう実験をします。
そうすると、散らかった部屋にいた人の方がアイデアの想像性の質が高いというような研究結果になりました。
アイデアの数自体にはどちらの部屋にいたとしても差がなかったんですけど、質ですね、独創的なアイデアが散らかった部屋にいた人の方からより出てきやすかったというような研究結果になっています。
ここから言えるのは、無秩序な環境、質問の言葉で言うと散らかった環境というのは、発想の飛躍を促すかもしれないというような研究結果です。
新しい選択の傾向
無秩序ということと発想の飛躍というのが関係すると、結構想像通りじゃないですけど、確かに何かありそうだなというような研究結果だなと思います。
最後3つ目は、好みを聞いていまして、架空のスムージーを用意します。スムージーのメニューを用意して、
クラシック、定番のメニュー、もしくは新商品、新しいみたいな選び方をつける。そうしたときにどっちを選ぶかということをしてもらいます。
そうすると、整ったや実情だった部屋にいる人は定番クラシックなスムージーを選びやすい。散らかった部屋にいる人は新しい、新規なもの、新商品のメニューを選びやすいというような研究結果になっています。
環境の秩序性というのが、慣れたものを選ぶか新しいものを選ぶかということを無意識的に方向づけたのではないかというふうに解釈されます。
といった3つのすごく興味深い研究のやり方も面白いし、結果自体も面白い。そんな乱文になっております。
いかがだったでしょうか。創造性という観点で言うと、確かに散らかった部屋に部があるかもしれないなというふうに言える研究結果の一つであります。
ただ、ここからは余談というか、自分の感想みたいなところであったりとか、あとはこの論文を紹介していた記事を、実は昨日のRB2さんの悩みにどう答えようかというふうに考えていたときに、
この論文とこの論文を紹介している記事に出会ったわけなんですけど、その中ではやっぱり秩序だった部屋、片付いた部屋に利点があるとする研究結果のほうが圧倒的に多いというのは事実かなと思います。
創造性に関しては確かにこの論文では良い効果が出たんですけど、例えばちょっと今日は具体的な話をできるだけカットしながら紹介したんですけど、実験2の参加者が48人、サンプルサイズは48ということでそんなに大規模なデータでもないし、アメリカの大学生に限られているみたいなところがあったりとか、
この後2019年ぐらいに同じような研究を別のグループがやっているんですけど、そこでは特にその部屋が、そこでは確かにワークプレイスと書いていたので仕事場かな、仕事場の環境の散らかり具合というのが創造性に影響を与えなかったという研究結果とかもあって、
この結果はちょっと慎重に扱う必要があるなというふうに感じています。なので自分の方から強く散らかった部屋の方が創造性を高めますと良いことがありますというふうにはあまり言えない。
実験のアイデアと可能性
それよりはやっぱり片付いた部屋の利点の方が研究結果を並べた上では多いし、ある程度固まった研究結果になっているのかなというふうに思っておりますので、そこは自分の感想も込みですけどもお伝えさせていただければと思います。
せっかくそばにいる暮らしと言っているので、できるだけ質問が届いた時には答えたいなと思いますし、自分なりの解釈も含めてですけども、こういう論文を読んだらいいんじゃないかとか考えたらいいんじゃないかとか、そういう視点の一つを提供できたら嬉しいなと思っております。
今日も今日とて、とてもモヤっとするような話に最後になってしまいましたけども。
こういう面白い研究があることは事実ですし、このサンプルにおいては結果が出ていることも事実なので、そういったところは面白がっていただければいいんじゃないのかなと思いますし、個人的にはこの研究やってみたいですよね。
再現研究として、特に創造性とかに絞ってやってみるのはなかなか面白いんじゃないのかなと思います。
実験環境は結構大変ですよね。
部屋を2つ用意しなくても、この時期にきれいにして、最初の半分の人数の参加者を呼んできて、もうあと半分は汚くして、みたいな感じでやったらいいので、部屋は1つでいいんだけども、大変ですね。
オンラインでやるとしたらどうでしょうね。
自分の部屋の汚さを自己評価してもらって、プラスで創造性課題って結構簡単にできたりするんですよ。
全く関係のない単語を10個並べてください。それぞれに出来分け距離の遠いような単語を10個書いてくださいという、すごい簡単な創造性のテストがあって、それはオンラインでできたりするので、1個面白いですよね。
大言にはならないし、実験じゃないので、ややインパクトは弱いんですけどね。
無秩序と秩序とかね、そういったことと、創造性か、あとは何でしょうね。
無秩序好きとしては、なかなか心躍るような研究アイデアかなと思いますね。
もしクリマさんとかRB2さんとか興味あったら、ディスカッションしていきましょう。
すぐにはできなくても、先は長いので、ゆっくり何かできることないかなと探したいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日もいい1日にしていきましょう。
じんぺいでした。心を込めて。