スキーマの定義と重要性
おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ紹介しています。論文も併せて紹介していますが、今日はあまり論文が…
これといった論文がないんですけど、専門用語の紹介を、具体例を交えて紹介するという回にしてみたいと思っています。
今日の一語は【スキーマ】という言葉になります。昨日の放送で…何で出てきたかな?【スキーマ】という言葉を出して…
【スキーマ】ってそもそも何かって説明してないなぁと思っていまして、紹介させていただきたいという次第です。
本当によく使うし、一般的な用語のように心理学をやってる人とか、やってなくても心理学を習ったら、本当にどの教科書にも出てくるような言葉なので使っちゃうんですけど、
多くの人が日頃から使っている言葉でもないなというふうにも思うので、改めて説明をさせていただきたいと思います。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
今日、10月21日ですね、音声配信の800回目の記念の放送になっております。
いつも聞いてくださってありがとうございます。
毎度のことながら記念のNFTを作りましたので、概要欄からぜひゲットしていただければと思います。
NFTというのは何か分からないよ、やってないよという方がいらっしゃれば、ぜひAIとかに聞いていただいて、
もし面白そうだなと思っていただけるのであれば、NFTのウォレットというものがありますので作っていただいて、すぐ作れますし無料です。
ぜひ一つ作っていただいて、ゲットしていただければと思います。
もちろん無料ですし、特に詐欺的なこともないと思いますので、自分の提供しているものにはないということですね。
世の中にNFT絡みの詐欺はたくさんあるので、それは注意していただきたいんですけど、
そもそもお金を入れなければそういうこともないと思いますので、
まずウォレットアドレスというのを作ってもらう、これメールアドレスじゃないですね。
アドレスというぐらいなので、NFTの入る財布を特定するものであるんですけど、
メールアドレスとは違うウォレットアドレスというものをこのURLのところに貼ってもらうと、そこにNFTが届くという仕組みになっています。
今回もパートナーに書いてもらいました。
前回から息子が登場してまして、そのイラストにぜひ見ていただけると嬉しいです。
大体講座に出るんですけど、言っていることとか、服とかが違ったりするので、集めてみると面白いんじゃないのかなと思います。
多分中には最初の方から聞いてくださっている方、100回目から配り始めたんですけど、持ってらっしゃる方もいると思うんですけど、
そんな感じでゆくゆく、あの時聞いていたんだということを証明できるのってとても面白いなと思っているので、ぜひチェックしてみてください。
よろしくお願いします。
実例から学ぶスキーマ
本題のスキーマの話に移りたいと思います。
スキーマというのは、まず一言で定義みたいなことを言うと、過去の経験を元に作られた知識思考の枠組みのことを言います。
枠組みってよくわからないと思うんですけど、また言い換えると、テンプレートみたいなことです。
地図っていう教科書とかもあるかな。
テンプレートが個人的には一番わかりやすいのかなと思います。
自分は30歳でいろんな経験をしてきて、まだまだ若いと思ってますが、その中でも30年生きているのでいろんな経験をしているわけなんですけど、そこで出会った人とか、知識とか習ったこともそうだし、感情とかいろんなものもひっくるめて蓄積されていると思うんですけど、
そこから出てくる、思考とか認知の枠組みみたいなのがあるわけです。
例えば、レストランの例とかが、GPTにスキーマを説明するときにいい例ありますかっていうときに、レストランの例を出してくれたので、それを元に紹介したいなと思うんですけど、
レストランに入るときに何も教わらない。新しいレストランに行ったときに何も教わらなくても席に案内される。もしくは入り口や待っとくとかね。席に案内される。メニューがそこにあって、メニューを見て注文する。食事を食べて会議をするっていう流れってわかるじゃないですか。
でもこれっておかしな話じゃないですか。初めて入るお店とかでもそういうことができるわけですよね。これっていうのはこれまでの経験とか知識に基づいてテンプレがあるからです。頭の中に。体の中かわからないですけど、テンプレがあるわけです。
それによって人はスムーズに行動できたりとか考えたりすることができる。そういう枠組みとかテンプレのことをスキーマというわけです。スキーマというのは歴史が長くてですね。有名な心理学者でバートレットという人がいて、イギリスの心理学者なんですけど、この人が1930年ぐらいに言い出したものです。
当時の心理学では記憶というのは写しとるものというふうに考えられていたみたいなんですけど、このバートレットは記憶は再構成されるものだというふうに主張したところからこのスキーマというのが生まれています。
これもまた有名な実験があって、ネイティブアメリカンの物語がありますと、それをイギリスの学生に読ませて時間を置いて何が書かれていたかということを思い起こさせるというシンプルな実験があるわけです。
サンプルも少ないし、今思えば妥当性とかどうなんだろうと思うんですけど、象徴的にこの研究は有名であると。そのときに難解な表現とか文化的に馴染みのない言葉、儀式とか仮とかネイティブアメリカンにとっては普通というか日常なんですけど、
イギリスの学生にとっては馴染みのない言葉というのは省略されたり単純化されて思い出すフェーズのときに表出されたという言葉であるとか、カヌという言葉がボートという言葉になったりとか、自分の文化の中の常識とかよく見ているものに合う形で書き換えが起こったという研究です。
これはまさにイギリス人の学生にとってのスキーマがその物語を再構成させた、記憶を再構成させたと言ってもいいんですけど、いう研究です。すごく面白い試みだなと思うんですけど、これいう研究からスキーマというものがあるんだと、テンプレがあるんだと、それはまた文化によって違うんだということが研究されていくわけです。
文化におけるアートスキーマ
言葉ができるとやっぱり研究って進むし、一個一個言葉をまた一から説明するみたいなこともなく済むので、いろんな研究のことだになってきたのかなというふうに思っています。
自分の研究で言うとまさに文化の違いとかで、アートスキーマというのもあるんですよ。人はアートを見るときにスキーマがあるわけなんですけど、例えば美術館に行ったときには美術館って静かにするものだよねみたいな、別にそこで静かにして見てくださいって毎回言われるわけではないんですけど、
そういうときにアートスキーマというのが起こって見るんだと。絵画というのは額縁に入っているんだとか、白い背景があるんだとか、そういうこれまでの経験からこういう見方をするんだなということがある程度あるっていうのがアートスキーマということなんですが、
日本人、それから今自分の住んでいるドイツ人とかでそのアートスキーマというのが違うんではないかということとか、そのスキーマを形作るのは何なのかということにすごく興味があるというのが自分の研究とすごく関連が大きいところかなと思います。
なんか面白い研究があって、日本語は横にも書くけど縦書きがあるじゃないですか。大体本とか縦書きだし、国語とかだったらノートに移すときとかも縦で書くと思うんですけど、ああいう縦書きの視線を移す、視線の移動というのはヨーロッパのアルファベットとか英語とかだったらあまりないことなんですよね。
その視線移動が蓄積されてアートの見方に影響を与えているんじゃないかみたいな研究があったりするんですよ。
それちょっとスキーマと違うかもしれないんですけど、一応スキーマという言葉でも説明できることかなと思うので、そういう枠組みとかテンプレート、それが人の経験とかを再構成するというのは良い言い方ですけど、変える。
これが偏りを生むというパターンもあって、その偏りがバイアスということなんですよね。
ステレオタイプということかもしれない。
メガネをかけているということはこの人真面目なのかなみたいな、そういうステレオタイプとかバイアスとか偏見に繋がってしまうというところもあるんですけど、
その偏見を生むんですが、ちょっとバイアスとの違いというのはやややこしいんですけど、
それもちゃんと説明した方がいいのかな。
メモしてたんですよね。
スキーマは情報を整理する枠組み、バイアスはその枠組みが生む偏りのことです。
いけてますかね。スキーマは枠組みのことです。テンプレのことです。
だからそこだけ今日は覚えていただけるといいんじゃないのかなと思っています。
難しいですね、なかなかね。
これも本当に補足の補足ですけど、バートレットという人が作ったと言ったんですけど、
実は別文脈でスキーマという言葉が出てくるんですよ。
ピアージュという有名なレジェンド的な発達心理学者の教育心理学者と言ってもいいかもしれませんが、
ピアージュという人がいて、そのピアージュもまた別な文脈でスキーマという言葉を生み出して、
赤ちゃん、幼児が環境とのインタラクションの中でスキーマを作っていくという、
そういう発達プロセスの中でスキーマという言葉が出てきたりするので、
大体同じようなことは言ってるんですけど、
ピアージュはピアージュで言い出したというのも一つマニアックな補足でございました。
いろいろメモしてたんですけどね。
飛ばしたりとかよくわからないところもあったかもしれませんが、
スキーマという言葉で、それは思考とか認知のテンプレートであると、
ピアージュの視点
枠組みであるということを今日は覚えておいていただければと思います。
これからもたくさんスキーマという言葉が出てくると思います。
900回目近くだから、もっと説明を洗練させてリベンジしたいなと思っています。
難しいね。頑張ります。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
ちんぺいでした。心を込めて。
ありがとうございました。
雑談です。
800回お値打ちを迎えました。ありがたいなと思っております。
ギリシャに今度行くことになりまして、予約をしたという話。
今回は珍しく学会とかなく、ただただ旅行で行くという感じになっています。
いろんなヨーロッパの国々に行っているんですけど、
ほとんど学会のついでで観光するみたいな感じだったんですけど、
今回は年末だね。クリスマス近辺で学校も休みになるし、
あとはもうほとんど有給とか使ってないですよね。
有給使っていこうかなと思っています。
ちょっと研究とかしちゃいたくなるけどね、移動中とか。
するね、たぶんね。趣味なんですよね。
もしギリシャに行ったことがある方がいれば、
おすすめとか教えてほしいなと思ってしゃべりました。
そんなにたくさんは行けない。本当は島とか行きたかったんですけど、
今回は子どももいるし、無理せずに予定をゆったりと組んでるって感じです。
アテネに4日、5日。
テッサロニキというギリシャ第2の都市があるんですけど、
テッサロニキにも4日くらい。計9日くらいギリシャにいる予定になっていますので、
有名どころ、そうじゃないところ、おすすめの料理、歴史、人、カフェ、コーヒー、
何でもいいですけど、おすすめがあれば教えてください。
12月なのでまだ先ですけど、ギリシャから配信とかできるのもとても楽しみにしております。
皆さんも楽しみにしていてください。
遺跡のこととかね、博物館で見たものとか喋りたいなと思ってます。