おはようございます。心理学者のじんぺーです。
心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日の一語は、デジタルペシミズム、デジタル悲観主義という言葉にしたいと思います。
これは、デジタル技術や電子メディアを悪影響を及ぼすものと一面的に見出し、過度に悲観的に評価してしまう信念のことを指します。
特に今日も学業というか、発達心理学、教育心理学文脈の論文なんですけれども、そういう教育文脈でデジタル危機というのが悪いものなんじゃないかというふうに思うような信念がありますよね。
ちょっと管理しているかわかりませんが、そういった論文を紹介したいと思います。
お知らせをしたいと思うんですが、あまり詳しく予定はまだ決めていなくてですね、実は今日これを皆さんが聞いている頃に私はオランダにいます。
アムステルダムで旅行ですね。特に仕事ではないです。今回は。
いるんですけども、せっかくなのでアムステルダムでも生配信したいなと思っているんですけど、ちょっとね日曜日はやや予定が詰まっているので、月曜日か火曜日の朝、朝こっちの朝なんで、日本の夕方ぐらいに配信したいと思いますので、また楽しみにしていておいていただけると嬉しいです。
お願いします。今日も論文の紹介に行きたいと思うんですけども、デジタル機器、特に今回はデジタル読書ですね。
Kindleとか電子書籍で本を読むってことが読解力に悪影響を与えるかどうかってことを調べた研究を紹介します。
どう思いますか。紙の本を読むんだったら、確かにそれっていいことばっかりっぽいよねっていうのはわかると思うし、多分そういうデータも多いと思うんですけど、デジタルだったらどうなんだろうということを調べています。
学年でいうと小学校4年生から6年生、国でいうとスペイン、900名ぐらいの児童が参加しているということです。
10段調査なので、4年生時点、5年生時点、6年生時点というところで質問書を取ったりとか読解力のテストをしたりしているということです。
なのである程度因果関係というのがわかるような実験デザインになっています。研究デザインになっています。
聞いたこととしては、デジタルの読書習慣ですね。紙の方も聞いているんですけど、紙媒体4項目、デジタルが4項目というところでどれぐらいしますかというところでほとんどしないとかね。
月に1、2回、週に1、2回、ほぼ毎日みたいな感じで答えるということのようです。
その他にも読書の動機づけというところで、読書が好きだとかね、好きで読んでいるということ、面白いから読む、読まなくていいときも読むみたいな内発的な動機づけと、開発的な動機づけというのはご褒美がもらえるからとかね、褒められるためにという風な読み方というのも聞いています。
あと読解力はテストですね。物語文とか説明文とか、よく国語のテストとかでやる読解力で思ってもらったらいいかと思います。
そういうのを聞いて、ある程度の因果関係を推定しようとする試みです。
結果をお伝えすると、まずはデジタルで読む頻度というのが学年が連れて増えていくと、月に1、2回ぐらいだったところから週に1、2回へシフトするような動きが典型的だったというふうに書かれています。
あとは紙の読書習慣というのが一番多かったということですね。
そうですね、小学校4から6年生でデジタルの方が多いとあまり考えにくい、自分の中では。
今そんなことないかもしれませんが、紙の方が多いというのはまずは結果として出てきたと。
大事な読解力への影響というところなんですけど、学年が上がるに従って読解力の平均値は上がる。
これは学年が上がって伸びるというのはある程度想定内なんですけど、デジタル読書の影響というのはどうだったかというと、特に有意な結果は見られなかったということです。
それはネガティブな影響も見られなかったし、ポジティブな影響も見られなかったということのようです。
一方でデジタル読書というのが、読書の動機づけ、モチベーションを少し下げてしまう可能性も示されたというのが今回の主要な結果になっています。
なぜデジタル読書が読解力に負の影響がなかったので、それはOKというか良かったなと思うんですけど、モチベーションの動きづけをちょっと下げてしまったのかというのも考察されていて、