1. ”心理学に触れる” 一日一語
  2. #831【曖昧さ】曖昧さは人間に..
2025-11-20 21:38

#831【曖昧さ】曖昧さは人間に必要だと言いたい (Armstrong, 2013)

spotify apple_podcasts

【本日の一語】
曖昧さ (ambiguity):漠然さや不確実性ではなく、それぞれが同等の妥当性を持つ異なるシナリオの確実性

【本日の本】
Armstrong, P. B. (2013). How literature plays with the brain: The neuroscience of reading and art. JHU Press.

【今後の対談予定 (Voicy生放送)】
11月21日(金) ~【武田正文さん】仏教と風の谷
11月21日(金) ~【小谷瑞希さん】「ミツカルセンセイ」って?

【他の音声配信プラットフォーム】
Voicy: https://voicy.jp/channel/4088
Spotify: https://open.spotify.com/show/5lv0bsVek4GStAp6rk3tqR?si=5M5VGZNPR4OAUkP5RtUJRA
Youtube: https://www.youtube.com/playlist?list=PLwNCzUvQbey7eV271PaZUszCHbwKVflVZ

【研究サポーター募集中!】
https://academist-cf.com/fanclubs/358

サマリー

このエピソードでは、心理学者が曖昧さの定義とその実用的な価値について述べています。特に、生存に必要な危険回避や多様な解釈を保持することの重要性が強調されています。曖昧さは人間にとって重要な要素であり、異なる解釈を持つことで新しい発見や共感が生まれると言われています。曖昧さを受け入れることで、より穏やかな人間関係が築けると考えられています。

曖昧さの定義
おはようございます、心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。この番組では心理学の専門用語を毎日紹介しています。
今日の一語は、曖昧さという言葉にしたいと思います。何度も曖昧が好きで、曖昧なことが給与される
世界になったらいいなと思って発言をしているのですが、今日は曖昧さについて、また新しい論文、英語の本を読んで、
新しい発見というか、自分なりに伝えたいなと思ったことを見つけたので紹介したいと思います。
何か一つの実験をしているとかということではないので、ややふわっとしているかもしれませんが、
自分の感想を込みで話したいなと思っているので、お付き合いいただけると嬉しいです。 お知らせをしたいと思います。
明日ですね、早くも明日なんですけども、対談が2つあります。 5時から竹田正文さんと
お話しするのと、8時からは小谷さんと話すという2本立てになっています。
竹田さんの方は、おそらく竹田さんのチャンネルでやると思います。 仏教の話、心理学の話はもちろんのこと、
最近竹田さんが、「数の谷の希望」という渡川和人さんが書かれた本の話を何度かしていて、
自分もその本の読書会に参加しているんですけど、とても面白い本なので、その話も個人的にはしたいなと思っています。
日本の宿がでかくない日本の未来を考える上では、とても良い題材になる本かなと思っていますので、
竹田さんとも考えたいし、みなさんとも一緒に考えたいと思います。 小谷さんの方は自分のチャンネルでやりますが、
今、教育の企業をされている方で、学校の先生が足りないと、
いろんな学校で先生が足りてないんですよ。担任の先生がいないとか、教頭先生が教頭先生の業務と別で担任の先生をしないといけないとか、そういう学校が結構あるんですよ。
そういう問題に取り組んでいる方で、自分も教育のフィールドで長らく活動してきたので、
今もしているつもりでもあるんですけど、
たまにそういう教育を良くしたいと言っている方と話したいなと思うし、そういう活動をみなさんにしてほしいなと思っていますので、
お呼びをしたわけです。ぜひリアルタイムで来てもらえるととても嬉しいです。
よろしくお願いします。では曖昧さの話をしたいと思います。
わざわざ定義をするまでもないかもしれませんが、結構曖昧さということについて、そもそも定義をしないとかね、自分も結構そっちの立場だったんですけど、
今日はあえて定義を言ってみたいなと思います。 この読んだ本とまたはそれが引用している論文が言っている定義かなと思います。
わかりやすく言い換えてみたいんですけど、曖昧さというのは
英語だとちなみにアンビギュイティというのは、 漠然さとか不確実性ではなく、それぞれが同等の妥当性を持つ異なるシナリオ、解釈の確実性である。
ということですね。わかりにくいですからね。
曖昧と聞くと不確実とか漠然性、これは不確実がuncertaintyという言葉、
不漠然性、漠然さがvaguenessですね。
もう英語だと結構この曖昧関連ワードってたくさんあるんですけど、そういうことじゃないと。
曖昧さというのはむしろ多義性ということに近い。
いくつかの異なる解釈ができる。それぞれが妥当性があるわけですよね。
これらが同時に存在している状態。
だから妥当性がどれか一つの解釈がめちゃくちゃ高い時って、確実にそれってなった時って曖昧じゃないんですよね。
どれか選べないとか、何かしらの事情で選ばないという時に曖昧であるというわけです。
俳句もそうですし、映画とかの解釈の仕様がたくさんあると。
どちらの解釈も間違ってはなさそうだと。
でもどちらが確実ということは言えないという時に曖昧という言葉を使うんだということです。
その仮に2つの解釈が浮かんだ時に、それぞれって確実性はそれなりに高いわけですよ。
妥当性はそれなりに高いわけですよ。
どっちもがあり得ないことを言っているわけじゃないみたいな時が曖昧だったことです。
だから不確実とかということではないし、漠然ってことでもないというのがこの本で書かれている曖昧さの定義です。
曖昧さの実用性
自分が今日伝えたいのは、この定義が結構改めて言ってみると面白いよねって思うのと、
あと曖昧さということが、やっぱり生きていく上で意外と必要なんじゃないかということを自分が普段使わない言葉で、
たとえで説明していて面白いなと思ったので、これをそのまま紹介したいなと思います。
曖昧さというのが、この人が生きていく上で適応的である、実用的な価値があるというふうに主張しています。
なぜかというと、曖昧さね、どうでしょうね、いらないっていう人もいらないんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、
この本では言っていて、生存のための危険の回避に必要なんじゃないかということです。
この本は神経科学的な脳機能とか脳画像とかの研究とかを踏まえて書かれているニューロサイエンスの本なんですけど、
だから脳が一つの解釈だけじゃなくて、二つの解釈とかを同時に保持できるっていうふうなことを主張しているわけなんですけど、
ごめんなさい、行ったり来たりしてますが、危険の回避に必要なんじゃないかということです。
例えば、ここでやったら例えが出てくる。すみません、もうちょい早く言っておけばよかった。
例えば、気に入っている誰かがいると、好きな人がいる。その時にその人の笑顔を見ると、その笑顔についてより親密になりたいという願望をその人は抱いているんだという解釈をしたとする。
これが単一の解釈のみに限定するとすれば、結構トラブルが多そうですよね。
笑顔というものに、笑顔というその人の事象とか、見えているもの、一つの見えているものについて解釈はいくつか思い浮かぶわけですよね。
作り笑顔かもしれないし、また別なことに対して笑顔になるようなことがあっただけかもしれない。
だけど、その好きな相手の笑顔を自分と親しくなりたいんだと思っているという単一の解釈しかできない。
それに固着するような脳の機能であれば、トラブル、例えば何でしょうね。過度にアプローチしてしまって失敗するとかね。
慎重に言ったら、その人と結ばれることがあったかもしれないけど、そういう単一の解釈にエラーがあって、
関係性、コミュニケーションにエラーが及ぶということがあるわけです。
この理由は結構わかりやすくて、相手と結ばれるということが生物的に、動物的に、もしくは子孫を残すことに関連しているとかね。
自分の安全性を守るために誰かと結ばれるということのために、そういう曖昧性で解釈を固定しないということが大切であるということが書かれていて、とても面白いなと思いました。
脳の情報処理
せっかくなので脳の話もちょっとだけしてみたいんですけど、脳がいろんな刺激、視覚情報の刺激もそうだし、文字情報の刺激もそうなわけです。
この本は読書の神経科学的な本でもあったので、結構文字を読むときにどういう脳の活動があるかということも書かれているんですけど、
脳というのは一つの刺激を見たときにもパラレルに情報処理を行うわけです。
視覚の方がわかりやすいので、視覚で例を出すと、今自分の目の前にテーブルがあったりパソコンがあったりするわけなんですけど、
見たときにパソコンの形、色、大きさ、奥行きとか、視覚情報だけでもいろんな要素があるわけですよね。
それらを脳が一個一個パラレルに、まずは色を認識して、次は形を認識して、次は奥行きを認識してっていうふうにやっているわけではなくて、
パラレル、同時でもないんですよ。ここにややラグがある。
この例が動画がわかりやすいと思うんですけど、ちょっと待ってくださいね。
あ、ありましたね。時間的にも非同期であると。
パラレル、並列処理を行っているんですけど、一緒には並列処理をしていないと。
色というのはその物体の動きよりも約80ミリ秒から100ミリ秒早い。
だから色の方が動きよりも早く認識される。
で、認識される箇所、視覚はわかりやすいんですけど、V1とかV2とかね、いろんなその脳の領域の視覚や第1視覚や第2視覚やとかV5とかまであったりして、
それが統合処理とかが別のところでやってたりとかっていうのがややこしいんですけど、それぞれ別の場所でやってるんですよ。
この別々の場所でやっているかつ、そのパラレルな並列的な処理に時間差があるっていうことが曖昧さを生んでいる。
この一直線の処理、色を認識する、動きを認識するっていうこの一直線であればあんまり曖昧さって生じなさそうじゃないですか。
だけど脳っていうのはそれぞれの箇所でそれぞれの役割があって時差があることによって、そのライフによって曖昧さが生じ得る。
ここでポジティブに言ってもいいと思うんですけど、曖昧さ、多様な解釈を保持するっていうことが可能になっているんだっていうことを言っています。
今、視覚の話だけしたんですけど、もちろん文字情報だって、ちなみに文字情報とかであっても視覚や関連していたりとか、イメージとか、記憶とかももちろんそうですし、色んな領域が活性化するのでそろそろ面白いんですけど。
今回はこれくらいでも分かりにくいね。だいぶ自分この本を読みながら難しいなって思いながら、だけど伝えたいことがあるってなってどうやって伝えようかなって思ったんですけど、やっぱり難しいですね。
この伝えるプロセスの中で、自分自身の中では割と踏み落ちるような説明ができてきているのかなというふうにも思いますので、自分のアウトプットにご協力いただいてありがとうございますとお伝えしたいなと思います。
今ちょうどね、配偶の、配偶鑑賞の脳神経基盤の論文を書いてるんです。
京都大学にいた時にMRIって言って、皆さんが脳の問題が起きたとか、チェックとかの時に入ったことある人とか親しい人が入ったっていうことが、そういう機会があった人もいると思うんですけど、
曖昧さの重要性
それをね、実験で使って、配偶を鑑賞している時、特に曖昧さが高い配偶、低い配偶を分けてね、事前に分けて、それぞれを見ている時に脳で何が起こっているかと、あとは美しいって評価する時に、美しいって評価されなかった時と比べてどういう脳の活動があるかっていうことを、今分析、分析はほとんど終わったかな、論文を書いて、もうすぐ仕上げにかかっている最中なんですけど、
その道中でね、この本を読まないとと思って読んだ次第です。本の情報も概要欄に貼っておくので、買う必要はないと思います。マニアックすぎるのでないと思うんですけど、こういう本があるよというのを覚えてもらえると嬉しいなと思います。
やっぱりね、曖昧さ、いろんな角度で大切だよって言っていきたいなと思うし、今日はね、メインでは言わなかったんですけど、この相反する解釈を保持できるということが、あとはその単一の解釈に固着しないということが新しい意味を発見したりとか、それぞれの解釈1、解釈2っていうものを繋げて新しい解釈1.5とかをね、
3とかね、生んだりするっていうことが人のイノベーションであるとか、アウトとかで言うと感動とかね、驚きとかそういうのに繋がっているんじゃないのかなと、インスピレーションとか繋がっているんじゃないのかなと思うので、やっぱり大切なことだなと改めて思っています。
自分の研究の話はね、またその俳句の論文が出た時とかしたいなと思うし、それじゃなくても曖昧さの話は普段からしていますし、曖昧さを好きな人、いいなと、曖昧さと一緒に生きていきたいという人が増えたら、あんまり喧嘩とかもないし、穏やかな生活を送れる人が増えるんじゃないかなというふうに考えています。
仮説を持って研究もしていますし、いろんなこういうポッドキャストもそうですし、コミュニティの活動とかもしていますので、もしそういう動きに共感していただける方とか、一緒に何かやりたいという方は是非仲間に加わっていただければと思います。
仲間に加わるというのは、いろんな方法がありますけど、このポッドキャストを聞いていただけるだけでも仲間だと思っていますが、もしもっと何かコミットしたいという方は、是非自分の研究の活動を覗いてもらったりとか、サポーター制度もありますので、検討していただければすごく嬉しいなと思います。
いつも概要欄に貼っておりますので、チェックしてみてください。
月額は330円からご支援いただけますし、コミュニティの方も開放しておりますので、曖昧な人がいっぱい、曖昧な人が集まってるって失礼か、曖昧なことが好きな人がたくさん集まってますので、いろんな解釈を共有するということを楽しんでいただければすごく嬉しいですし、自分も一番それを楽しんでいる途中でございます。
宣伝になっちゃったね。曖昧さの話をするときぐらいはね、自分のことも話させてもらいたいなと思ってます。
はい、そんな感じです。最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日もいい1日にしていきましょう。
陣平でした。心を込めて雑談をしたいと思います。
また音楽の話なんですけど、これね、RATですよ。
RAT WIMPSがトリビュートアルバムを出しました。出したというので聞いています。
トリビュートアルバムというのは、そのアーティストの曲を他の方が演奏したりアレンジしたり歌ったりするというアルバム、そういう曲たちで構成されるアルバムです。
今回RATの14曲をいろんなアーティストさんに歌ってもらったりしている、本当に豪華なアルバムができて、とても興奮をして聴いてました。
RATというアーティストバンドを聴いて本当に長いですよね。自分の音楽を聴き始めたスタートのバンドのアーティストの一つと言っても過言ではないバンドなんですけど、
そのトリビュートに参加している方々も、とても自分に馴染みのある、馴染みのあると言ったらあれか、自分が好きな人たちなんですよね。宮本ひろじさんとか、ミセスグリーンアップルとかもちろんそうですし、
ずっと前もそうだね、いっぱいいるんですけど、このトリビュートアルバムというのがね、RATのトリビュートの話は一個一個話したいぐらいなんですけど、雑談が過ぎるので、ぜひ聴いていただきたいというのと、
このトリビュートアルバムというものが、そもそもすごく好きなんですよ。今回のRATは特別な、自分にとって特別なアーティストだし、参加している方々も特に思い入れの強い方々が多いので、今回は興奮度が高いんですけど、そうじゃなくてもトリビュートというスタイルがとても好き。
その人たちが作ってきた音楽を別の人がやる。別の人がやるってとってもハードルが高いことだと思うし、原曲が完成品なわけですよね。それを自分なりの色に変えたりするっていうことのハードルの高さとか、想像するととてもヒリヒリするような感じがするんですけど、
でもそれを形にするっていうことと、あとは自分がトリビュートアルバムというものの中の、自分が作ったときに言いますけどね、自分が作るとしたらそういう気持ちになるんだろうなっていう。
他の方々が他の方々でまた曲を出してくるわけですよ。魂こもったやつを。並んだときにどういう感じで自分の色を出すかっていうこととかが大変なことだと思うんですよね。
それを想像すると、とても価値を感じるというか、尊いなって思うわけです。
ラットとトリビュートをお願いしたアーティストの方の関係性っていうのもリスペクトし合いがすごいし、そのトリビュートをお願いされた方と他のトリビュートをお願いされた方同士のリスペクトみたいなことも感じるんですよ。
あとは一リスナーとしての自分とラットへのリスペクトというか関係性もそうだし、カバーする方、トリビュートする方へとの関係性もそうだし、この交差がありすぎて好きなんですよね。
トリビュートアルバムについては語ってしまいましたが、こういう話は置いておいてぜひ聞いてみてください。それがいい気がします。僕もあと100回ずつ聞きたいと思います。
21:38

コメント

スクロール