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2025-11-19 07:49

#830【自律的動機づけ】仕事のモチベに給料はあまり関係ない (Gagné et al., 2025)

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【本日の一語】
自律的動機づけ (autonomous motivation):自分の意思でやりたい、意味があると思って行う動機づけ

【本日の論文】
Gagné, M., Olafsen, A. H., Howard, J., Parker, S., Hewett, R., & Frølund, C. W. (2025). What matters more for work motivation? Compensation or work design? Motivation Science. Advance online publication. https://doi.org/10.1037/mot0000407

【今後の対談予定 (Voicy生放送)】
11月21日(金) ~【武田正文さん】仏教と風の谷
11月21日(金) ~【小谷瑞希さん】「ミツカルセンセイ」って?

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サマリー

自律的動機づけは、自分の意思で意味を見出して行動する方法であり、仕事のモチベーションにおいて給料よりも重要です。このエピソードでは、自律的な職務の設計がモチベーションやパフォーマンスにどのように影響するかについて研究結果を交えて探ります。

自律的動機づけの概念
おはようございます、心理学者のじんぺいです。
心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では、心理学の専門用語、論文と合わせて紹介しています。
今日は、自律的動機づけという言葉を紹介したいと思います。
これは、自分の意思でやりたい、意味があると思って行う動機づけのことです。
内発的動機づけ、内的動機づけという動機づけがあります。
それと大分似ていますが、もう少し広い概念になっています。
内的動機づけというのは、楽しいからやるということですが、
自律的動機づけというのは、楽しいもあるのですが、意味があるからやるという動機づけも含まれる点で、少し広い概念になっています。
今日は、モチベーション関係の論文を紹介したいなと思っています。
仕事のモチベーションに何が関わるかということで、お給料の話も出てきますし、
あとは、今日の自律的動機づけという話とまさに関わる自律性とか、あとは裁量ですよね。
そういったものが仕事のモチベーションとか、あとはパフォーマンスにどう関わってくるかということを調べた研究を紹介したいと思います。
研究自体は3つあって、大体似たようなというか、中心的な重なる成果を紹介したいなと思います。
アメリカとノルウェーで行われたそうです。
測ったことがいろいろあって、その人の練習とか、仕事の特徴、これが今日のメインテーマですけど、複雑さ、単調な仕事ではないとか考える要素があるみたいな話、
自律性、自分で決められるかどうかということ、あとフィードバック、結果がすぐ分かる、自分がやったことに対するフィードバックがあるかどうかということが、
この仕事の特徴として質問されたそうです。
あと自律的で置き付けはこの仕事が意味がある、やりたいと思えるような感覚のことを聞いています。
パフォーマンスとかウェルビングも聞いていますが、詳細はちょっと割愛したいと思います。
これ難しいのが、今まで給料が高いとモチベーションが高いとか、逆もまたあったんですけど、研究結果が。
なんかごっちゃになっていたよねということを言いたい論文なんですよね。
結果を整理してお伝えすると、年収が高い人というのは、そもそも複雑な仕事とか自律性のある仕事をしているという関係性があるから、
ここが格紋とか統計とかでは交絡って言ったりしますけど、ごっちゃになっているということですね。
これを切り分けて考えるとどういう結果になったかというと、自律的で置き付けを高めるのはほぼ仕事の特徴であったと。
給料はあまり関係がなかったというのがメインの結果になっています。
もう少し詳しく言うと、自律性。自分で意味があると思ってやるということね。
それは動機付けか。自律性は自分でその仕事の裁量を決められるかどうか。
あとは複雑さ。単調じゃない仕事をしているということとかが自律的な動機付け。
この仕事は意味があってやりたいという気持ちを高めているという結果になりました。
給料とか、あとは変動給。自分が頑張れば頑張るほど給料があるみたいなシステムというのがモチベーション上がりそうじゃないですか。
でもこの研究ではそんなに影響はなかった。
というか、変動給に関してはすべていろいろと混ぜ込んで統計のモデルを作るとマイナスになる可能性すらあるということが書かれていて、
これがとても面白いなと思いました。
パフォーマンスに関してもほとんど仕事の特徴が影響していた。
自律性、複雑さ、フィードバックというものが主体的なパフォーマンス。
自分がこれくらいできているというパフォーマンスを一貫して高めるというようなことも書かれていました。
なのでまとめると給料はあまり関係なくて、むしろどういう仕事をしているかということがモチベーションに関係しているということです。
当たり前かもしれないけれども、給料ってすごくいろんな人にとって重要じゃないですか。
それによって仕事の良し悪しが決められていたりとか、給料の高い仕事に就きたいとかという人もいる。
もちろん悪いことじゃないし自分もそう思うけれども、そっちよりもっと大事なことがあるよね。
ウェルビングも高めるのは仕事の設計というか特性のほうなので、ウェルビングを高めたい、パフォーマンスを高めたい、モチベーションを高めたいというときは、
やっぱりどういう仕事かということを重視されるといいのではないかなと思います。
これがね、最初の話に戻るんですけど、結構練習が高いということと、いい仕事をしている、
自立性が高かったり複雑な仕事をしているということはそもそも関係しているので、なかなか切り分けるのは難しいんですけど、
だから裏を返せば練習のいい仕事を探していると、そういう複雑で自立性の高い仕事に出会える可能性も高いのは間違いないんですけど、
どこを目的にするかというところで、給料を目的にするんじゃなくて、どういう仕事かというところを目的にいつも考えてもらうと、
当たり前だね、当たり前だけど、そういう研究があるよということを覚えておいてもらえるといいんじゃないかなと思います。
言い忘れてたんですけど、今日はVCのタグと関連付けてて、結構遠いんですけど、立体が見つからないときって書いてたかな。
モチベーション関係の話をしたいなと思って、最初に見つけた面白そうな論文がこれだったので紹介しました。
このトークテーマに回答はできないな。
この論文に際して言うと、複雑な仕事と自分の材料がある仕事を探して、仕事だけじゃないか、やりたいこと、材料があって複雑なこと、またフィードバックのあることを選んでもらえるとモチベーションが高まるよという話でした。
難しいね、それが難しいからこういうタグがあるのにね。
論文とか研究ってそんなもんだと思います。
基礎研究っていうのは、誰もが思っていることをデータとかにしてちゃんと実証的にやっていくっていうことだと思うので、それはご了承いただければと思います。
他のパーソナリティの方の放送をぜひ聞いてみてください。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
ティム・ペイでした。心を込めて。
07:49

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