1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #66 自由にして良い。活き活き..
2025-06-10 13:46

#66 自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。

今回は、『自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、
皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。
その見方・活かし方を、ご紹介します。
今回は、「自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。」について。
制限されるより、自由が良い。誰でもそう思っていそうなものの、実は違う。人による。そこには、どんな意味があるのか、何が起きているのか。気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」
第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」
第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」
ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?


<参考図書>

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繁田千恵(著) 中経出版 2004年3月

※基本理論がシンプルでわかりやすく表現されています。

 絶版らしく、古書での入手になるかと。

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サマリー

今回のエピソードでは、本来の自由がもたらす活力や、周囲への順応からの戸惑いを対比させ、解説しています。

自由にして良い。その時・・・
こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマは、こちら。『自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。」 今回は、「自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。今回は、「自由にして良い。活き活きする人、戸惑う人。」について。
制限されるより、自由が良い。誰でもそう思っていそうなものの、実は違う、人による。そこには、どんな意味があるのか、何が起きているのか、気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」、第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」、第18回目「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」とも、リンクするお話です。自由にして良い。自分で決める。皆様は、意識したことはありますか?
ちょうどあの頃、と思い浮かぶ方。まだ意識していない方。そんなことは当たり前すぎて、意識もしていない方。もいらっしゃるでしょうか。
自由にして良い。自分で決める。そのことを意識し始めたのは、子どもの頃、チラホラ。例えば、学校の絵を描く時間、真っ白な紙を渡され、「好きなものを自由に描いて良い」。先生から、そう言われた時。
「えー、好きにって、何か言ってほしい。」 テーマという単語もよく知らない頃でしたが、つまりは、テーマが欲しいということ。思えば、絵を描くのが好きな子ども。家では、好き放題、好きな絵を描いていました。
頭をくるくる巻き毛にした女の子の絵だったり、猫の絵だったり。まだ字も知らない子どもの頃は、字を書くこと自体に憧れがあり、一心不乱に自由。憧れの字を書くこと、をして、「これ、何て読むの?」と、周りの大人に質問。
「それは、読めないね。」
「どうして?」
「うーん、字じゃないから。」
「こんなに書いたのに、一個くらいない?」
「ないね。」
「えー、このあたり、字じゃない?」
実際は、ぐちゃぐちゃした線、ぐにゅっとした線、くるんとした線、などなど。意味を持たない、線の数々。それなのに、そんなやりとりをして困らせたり。
テーマなどなくて、も自由。描きたいものを好き放題描く力や、気持ちはあるはず。
それが、白い紙を渡され、「自由にして良い。」 絵を描く時間に、そう言われ、戸惑う。テーマが欲しいと思う。
その後、その頃よりは成長した、高校生の頃。進路を決める時期、高校の次は大学と、なぜか自然にそうなるものと、勝手にそう思っていました。
大学に行きたいという話から、行っても良いという流れになり、「それで、どこの、どういう大学に行きたいんだ?」そう聞かれ、ピタッと止まる会話。
「えっ。あの、高校の次は、大学。って、どこのどういう?
うーん・・・」、しばし、自問自答。少し間を置いて、こう切り出しました。
「この場所じゃなきゃダメとか、何かないの?」
「それは、自分で決めなさい。」
「えっ、ないの?」
「ない。」
「えー、何もないの?
えぇー、困るんだけど。こうじゃなきゃ、って言ってくれたら、そこは嫌とか、反発できるのに。」
それまでは、こうしなさい、これはダメ。明確な指示が、あったのに。そこから、自分の方針が決まっていたのに。
今から思えば、本当に子ども。そして、あまりに贅沢すぎる。
おそらく、実際のところは、それなりに現実的な条件、制限があったはず。
ただ、この頃から、そこをいったん大人として扱われる。自分で決めなさい、比率が増え始めたような。
さてお、伝えした例、2つ。
承認欲求を軸にしても考えられますが、今回は、心の中の「親・成人・子ども」を、軸に考えてみます。
基本は、世界共通。誰でも、まずは生まれて、育てられ、成長して、大人になります。
その過程で、心の中に出来上がるのが、「親・成人・子ども」。
私たちの心の中には、誰でも「親・成人・子ども」の部分があります。
「親」は、親や親的な役割の人から取り入れた、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「成人」は、<今、ここ>にふさわしい、「行動・思考・感情」が入っている部分。
「子ども」は、子どもの時の経験や決断といった、「行動・思考・感情」が入っている部分。
図解にすると、上から円を3つ描き、縦に並べます。
その際、円はぴったりとくっつける。上から、「親・成人・子ども」です。
この3つの状態は、1人の心の中にあり、私たちは自由に、それらの状態の中を移動し、状況や場面、相手に応じて、臨機応変に使い分けています。
さらに詳しく言えば、「親」と「子ども」の中身は、過去のデータ。
その部分が、記録された動画のように自動再生される部分、と言われています。
そこに「成人」の現在のデータも加わって、通常は特に意識することもなく、瞬間的な出来事の中で、自然とやりとりがつながっていくわけです。
それがうまくいっていれば、特に何も意識しなくて良い。
ただ、なんだか違和感があったり、どうもうまくいかなかったり。気になることがあれば、そんな時は、少しつながる
やりとりについて、立ち止まって、解きほぐしてみることが、おススメ。
今回は、心の中の「子ども」の部分について、解きほぐしてみます。
「子ども」の部分には、2種類に分かれた機能・表れ方があります。
1つは、Free Child、自由な子ども。英語の頭文字を取って、FC。
1つは、Adapted Child、順応する子ども。英語の頭文字を取って、AC。
FC、自由な子どもは、自分本来の自由で自然な状態。
例えば、楽しみや、やりたいこと、モチベーションの基などにつながっている。
生きる活力、エネルギーの源とも言える状態。
自由と順応
AC、順応する子どもは、周囲に合わせて順応している状態。
例えば、周りを見て合わせることや、合わせないこと、反抗なども表れる状態です。
自由にして良い。
頭をくるくる巻き毛にした女の子の絵だったり、猫の絵だったり、
憧れの字を夢見て、読めない字、もどきの線を書いたり、
一心不乱、時間がたつのも忘れて夢中、楽しいひととき。
これは、自由な子ども、FCの可能性が高い。
自由にして良い。真っ白な紙を前にして、「えー、テーマが欲しい。」
大学に行きたいと自分で言いながら、どこのどういう大学に行きたいのか聞かれ、
「何か言って。言ってくれたら、反発できるのに。」
これは、順応する子ども、ACの可能性が高い。
FCは、本来の自分自身が何も気にせず、したいことを自由にしている。
夢中になって、ただ描きたいものを描いている。
素の自分。自由で自然な「行動・思考・感情」が表われ、ノビノビ、活き活き。
ACは、周囲に合わせて、順応している。
学校で絵を描く時間。これは、授業の中での出来事。
学校には、ルールがある。成績表も付けられるようになっていて、
その評価次第で、周りの大人の反応が、良かったり良くなかったり。
「自由に描いて、本当に良いの?どう描けば、喜ばれるの?」
それまでの順応、適応の数々。「行動・思考・感情」が再生され、戸惑っている。
行きたい大学は、その先の人生に
つながる選択。その時点での成績やら、やりたいことが今一つ
絞り切れないことやら。それなのに、少しずつ
色々なことが現実的になっていく。どう選ぶのが良いのか。
何か言ってくれれば、反発できるのに。
反抗という形の、相手次第な順応。
その先の責任を負うことへの尻込み、とも言える。それまでの順応、適応の数々。
「行動・思考・感情」が再生され、戸惑っている。
生き抜くため、生き延びるため、順応することは必要。とは言え、
本来の自分自身が、ノビノビ、活き活き。
したいことをする。生きる喜びも必要。
自由にして良い。そんな時間が少なすぎる。
自由にしていい。戸惑ってしまって、結局
何もしたいことがない。それではもったいない。FCの持つ
活き活きした力、エネルギーが不足してしまいます。承認要求を満たす刺激=
ストロークは、
それを受けた行動が強化される。そんな特徴があります。前からしてみたかったことを、してみる。行ってみたかったところに、
行ってみる。何でも良い。今、
FCが足りていないなら、
少しずつでもFCが喜ぶ時間を、
機会を増やしてみてはいかがでしょうか。ポジティブなエネルギーをたっぷりチャージ。
生きる力につながります。
では、今回覚えていただきたいポイントは、「自由にして良い。
活き活きする人、戸惑う人。」
まずは、気づくこと。そして、いつもと違う変化を、味わってみませんか?
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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